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公開番号2025178603
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-09
出願番号2024085308
出願日2024-05-27
発明の名称杭拡大部の評価方法
出願人大成建設株式会社,システム計測株式会社
代理人弁理士法人磯野国際特許商標事務所
主分類E02D 5/44 20060101AFI20251202BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】拡大部を有する場所打ちコンクリート杭について、場所打ちコンクリート杭の引き抜き抵抗力そのものと、引き抜き力に伴って構造物に生じる変位量の予測に適用可能な杭拡大部の評価方法を提案する。
【解決手段】引き抜き力が作用する場所打ちコンクリート杭1の拡大部3の引き抜き抵抗力-変位特性を、双曲線関数による予測曲線、または、指数関数による予測曲線により評価する杭拡大部の評価方法である。拡大部3が下に行くに従って拡径する傾斜部を有している場合は、場所打ちコンクリート杭1の軸2に対する拡大部3の上面の傾斜角θが20°以下の場合に双曲線関数による予測曲線を使用し、傾斜角θが20°超の場合に指数関数による予測曲線を使用する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
引き抜き力が作用する場所打ちコンクリート杭の拡大部の引き抜き抵抗力-変位特性を双曲線関数による予測曲線、または、指数関数による予測曲線により評価することを特徴とする、杭拡大部の評価方法。
続きを表示(約 550 文字)【請求項2】
前記拡大部は、下に行くに従って拡径する傾斜部を有しており、
杭の軸に対する前記拡大部の上面の傾斜角θが20°以下の場合に前記双曲線関数による予測曲線を使用し、前記傾斜角θが20°超の場合に前記指数関数による予測曲線を使用することを特徴とする、請求項1に記載の杭拡大部の評価方法。
【請求項3】
前記双曲線関数による予測曲線が式1であることを特徴とする、請求項2に記載の杭拡大部の評価方法。
TIFF
2025178603000008.tif
63
159
【請求項4】
前記係数C

および係数C

が前記傾斜角θの一次関数であることを特徴とする、請求項3に記載の杭拡大部の評価方法。
【請求項5】
前記指数関数による予測曲線が式2であることを特徴とする、請求項2に記載の杭拡大部の評価方法。
TIFF
2025178603000009.tif
61
159
【請求項6】
前記係数αは定数であり、
前記次数nは前記傾斜角θの指数関数であることを特徴とする、請求項5に記載の杭拡大部の評価方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、引き抜き力が作用する場所打ち杭における杭拡大部の評価方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
建物の高層化や建物の内部空間創出のために柱スパンを大きくすると、柱1本当たりの軸力が大きくなる場合がある。柱の軸力の増加に伴い、杭に作用する荷重も増大する。そのため、場所打ちコンクリート杭の下端を拡大させることで、支持地盤に対する支圧面積を増大させて、支持力の増加を図る場合がある。例えば、特許文献1には、杭の長手方向の複数個所に、杭の軸部よりも径が大きい拡大部を形成した拡径杭が開示されている。
【0003】
杭基礎を有する構造物においては、地震時の揺れや浮力等によって杭に引き抜き力が作用するおそれがある。特に杭に拡大部を設けると、引き抜き抵抗力は飛躍的に増加する。そのため、杭に引抜力が作用する構造物においては、杭の引き抜き抵抗力そのものと、引き抜き力に伴って構造物に生じる変形を予測して安全性を確保する設計を行う必要がある。
【0004】
ここで、拡大部を有しない杭については、引き抜き抵抗力と引き抜き量(変位量)との関係を予測する方法が建築学会「建築基礎構造設計指針2019」で提案されている。一方、拡大部を有する杭については、引き抜き抵抗力と引き抜き量との関係を予測する方法に関する提案はない。
また、拡大部の引き抜き抵抗力と引き抜き量との関係をFEMなどの数値解析により予測する手法も考えられるが、場所打ち杭の施工過程の影響まで考慮できる数値解析は困難で実用的な手法は確立されていない。
さらに、例えば、特許文献2には、拡大部を有する場所打ち杭の引き抜き抵抗力の算定方法が開示されているが、引き抜き力に伴って構造物に生じる変形を予測するものではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2003-138561号公報
特開2011-174251号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、拡大部を有する場所打ちコンクリート杭について、場所打ちコンクリート杭の引き抜き抵抗力そのものと、引き抜き力に伴って構造物に生じる変位量の予測に適用可能な杭拡大部の評価方法を提案することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するための本発明の杭拡大部の評価方法は、引き抜き力が作用する場所打ちコンクリート杭の拡大部の引き抜き抵抗力-変位特性を、双曲線関数による予測曲線、または、指数関数による予測曲線により評価するものである。なお、下に行くに従って拡径する傾斜部を上部に有する拡大部においては、杭の軸に対する前記拡大部の上面の傾斜角θが20°以下の場合に前記双曲線関数による予測曲線を使用し、前記傾斜角θが20°超の場合に前記指数関数による予測曲線を使用するのが望ましい。さらに、前記双曲線関数による予測曲線は式1であるのが望ましく、前記指数関数による予測曲線は式2であるのが望ましい。なお、式1中の係数C

および係数C

は、傾斜角θの一次関数である。また、式2中の係数αは定数であり、次数nは傾斜角θの指数関数である。
【0008】
TIFF
2025178603000002.tif
91
162
【0009】
かかる杭拡大部の評価方法によれば、拡大部を有する場所打ちコンクリート杭を引き抜き抵抗部材として用いる構造物の設計を簡便かつ正確に行うことが可能となる。具体的には、引き抜き抵抗力(荷重)-変位量特性を予測し、これを浮力対策や地震時に構造物に作用する応力や変位量の算出に用いることで、安全性を確保した構造物の設計が可能となる。また、荷重レベル(長期、地震時)に応じた引き抜き量あるいは地盤のばね値を簡易(例えば手計算)に算出できる。
【発明の効果】
【0010】
本発明の杭拡大部の評価方法によれば、拡大部を有する場所打ちコンクリート杭について、場所打ちコンクリート杭の引き抜き抵抗力そのものと、引き抜き力に伴って構造物に生じる変位量の予測が可能となる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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