TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025177917
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-05
出願番号2024085079
出願日2024-05-24
発明の名称アセトアルデヒド及びエタノールの製造方法
出願人クラサスケミカル株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C25B 3/26 20210101AFI20251128BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約【課題】触媒に電圧を印加することにより二酸化炭素とメタンとを気相中で反応させてアセトアルデヒド及びエタノールを製造する方法であって、目的物であるアセトアルデヒドと中間物質である一酸化炭素のSTY比(アセトアルデヒドSTY/一酸化炭素STY)及び目的物であるエタノールと中間物質である一酸化炭素のSTY比(エタノールSTY/一酸化炭素STY)の少なくとも一方が改善された方法を提供する。
【解決手段】3.3~6.0eVのバンドギャップを有する半導体担体にチタン(Ti)、バナジウム(V)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、及びマンガン(Mn)からなる群より選ばれる少なくとも一種の元素の酸化物並びにロジウム(Rh)が担持された触媒に電流を流しながら、反応温度80~400℃にて、触媒の存在下、二酸化炭素とメタンとを気相中で反応させる、アセトアルデヒド及びエタノールの製造方法。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
アセトアルデヒド及びエタノールの製造方法であって、3.3~6.0eVのバンドギャップを有する半導体担体にチタン(Ti)、バナジウム(V)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、及びマンガン(Mn)からなる群より選ばれる少なくとも一種の元素の酸化物並びにロジウム(Rh)が担持された触媒に電流を流しながら、反応温度80~400℃にて、前記触媒の存在下、二酸化炭素とメタンとを気相中で反応させる、アセトアルデヒド及びエタノールの製造方法。
続きを表示(約 710 文字)【請求項2】
前記触媒のTi、V、Mo、W、及びMnからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素の合計担持量が、前記Rh100モル部に対して20~50モル部である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記半導体担体が、CeO

及びZrO

からなる群より選ばれる少なくとも一種である請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項4】
前記触媒のRhの担持量が、前記半導体担体100質量部に対して0.05~10質量部である、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項5】
前記反応が、0.02~250W/g
担持金属+半導体担体
となるように電圧を印加することによって行われる、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項6】
反応温度が、100~300℃である請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項7】
前記反応の空間速度が、1000~50000/hである、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項8】
前記反応における二酸化炭素とメタンのモル比(CO

/CH

比)が、0.05~20である、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項9】
二酸化炭素及びメタンを原料とする、アセトアルデヒド及びエタノールの製造に用いられる電場触媒であって、Ti、V、Mo、W、及びMnからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素の酸化物並びにRhが、3.3~6.0eVのバンドギャップを有する半導体担体に担持された電場触媒。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示の内容は、アセトアルデヒド及びエタノールを製造する方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
温室効果ガスの一種である二酸化炭素を回収して有効利用する技術(Carbon dioxide Capture and Utilization)に関する取り組みが注目されている。二酸化炭素と同じ温室効果ガスとして知られているメタンについても燃料としての利用に代わる有効利用法の開発が求められている。これらの有効利用法の1つとして有用化学品への転換が挙げられる。しかし、二酸化炭素とメタンはどちらも代表的な不活性分子であることから、従来の触媒技術による転換は容易ではない。近年、不活性分子の転換法として、触媒に電圧を印加して不活性分子を反応させることを特徴とする電場触媒技術が開発された。
【0003】
例えば、特許文献1には、コークス炉ガスに含まれるメタンと製鉄所副生ガスに含まれる二酸化炭素とからなる原料ガスを反応させて、一酸化炭素と水素ガスを生成させる電場印加触媒反応装置が記載されている。
【0004】
非特許文献1には、La



系及びZrO

系触媒への電圧の印加により、二酸化炭素とメタンから一酸化炭素、水素、エタン及びエチレンを製造できることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2019-206453号公報
【非特許文献】
【0006】
Kazumasa Oshima他,“Oxidative coupling of methane using carbon dioxide in an electric field over La-ZrO2 catalyst at low external temperature”,Fuel,2013,vol.107,pp.879-881
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本開示は、触媒に電圧を印加することにより二酸化炭素とメタンとを気相中で反応させてアセトアルデヒド及びエタノールを製造する方法であって、目的物であるアセトアルデヒドと中間物質である一酸化炭素のSTY比(アセトアルデヒドSTY/一酸化炭素STY)及び目的物であるエタノールと中間物質である一酸化炭素のSTY比(エタノールSTY/一酸化炭素STY)の少なくとも一方が改善された方法、及び当該方法に使用される触媒を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、鋭意検討の結果、二酸化炭素とメタンとの反応において、チタン(Ti)、バナジウム(V)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、及びマンガン(Mn)からなる群より選ばれる少なくとも一種の元素の酸化物並びにロジウム(Rh)が半導体担体へ担持された触媒に加熱条件下で電圧を印加することで、中間物質である一酸化炭素からのアセトアルデヒド及びエタノールから選ばれる少なくとも一種のC2化合物の生成が促進されることを見出し、本発明を完成させた。
【0009】
即ち、本開示の内容は、以下の[1]~[9]に関する。
[1]
アセトアルデヒド及びエタノールの製造方法であって、3.3~6.0eVのバンドギャップを有する半導体担体にチタン(Ti)、バナジウム(V)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、及びマンガン(Mn)からなる群より選ばれる少なくとも一種の元素の酸化物並びにロジウム(Rh)が担持された触媒に電流を流しながら、反応温度80~400℃にて、前記触媒の存在下、二酸化炭素とメタンとを気相中で反応させる、アセトアルデヒド及びエタノールの製造方法。
[2]
前記触媒のTi、V、Mo、W、及びMnからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素の合計担持量が、前記Rh100モル部に対して20~50モル部である、[1]に記載の製造方法。
[3]
前記半導体担体が、CeO

及びZrO

からなる群より選ばれる少なくとも一種である[1]又は[2]に記載の製造方法。
[4]
前記触媒のRhの担持量が、前記半導体担体100質量部に対して0.05~10質量部である、[1]~[3]のいずれかに記載の製造方法。
[5]
前記反応が、0.02~250W/g
担持金属+半導体担体
となるように電圧を印加することによって行われる、[1]~[4]のいずれかに記載の製造方法。
[6]
反応温度が、100~300℃である[1]~[5]のいずれかに記載の製造方法。
[7]
前記反応の空間速度が、1000~50000/hである、[1]~[6]のいずれかに記載の製造方法。
[8]
前記反応における二酸化炭素とメタンのモル比(CO

/CH

比)が、0.05~20である、[1]~[7]のいずれかに記載の製造方法。
[9]
二酸化炭素及びメタンを原料とする、アセトアルデヒド及びエタノールの製造に用いられる電場触媒であって、Ti、V、Mo、W、及びMnからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素の酸化物並びにRhが、3.3~6.0eVのバンドギャップを有する半導体担体に担持された電場触媒。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、触媒に電圧を印加することにより二酸化炭素とメタンとを気相中で反応させてアセトアルデヒド及びエタノールを製造する方法であって、目的物であるアセトアルデヒドと中間物質である一酸化炭素のSTY比(アセトアルデヒドSTY/一酸化炭素STY)及び目的物であるエタノールと中間物質である一酸化炭素のSTY比(エタノールSTY/一酸化炭素STY)の少なくとも一方が改善された方法、及び当該方法に使用される触媒を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

株式会社堤水素研究所
水電解装置
1か月前
株式会社ノーリツ
電解水生成装置
3か月前
株式会社神戸製鋼所
接点材料
1か月前
株式会社カネカ
可撓性ガス拡散電極
2か月前
株式会社ケミカル山本
電解研磨装置用電極
1か月前
本田技研工業株式会社
電解装置
2か月前
株式会社東芝
アルマイト処理方法
2か月前
本田技研工業株式会社
水電解システム
3か月前
本田技研工業株式会社
水電解スタック
2か月前
本田技研工業株式会社
差圧式電解装置
1か月前
一般財団法人電力中央研究所
電解反応装置
2か月前
本田技研工業株式会社
電気化学スタック
2か月前
SECカーボン株式会社
カソードアセンブリ
2か月前
東レ株式会社
液体電解用多孔質輸送層およびその製造方法
1か月前
本田技研工業株式会社
CO2電解装置
2か月前
株式会社荏原製作所
蒸気発電プラント
1か月前
メルテックス株式会社
極薄電解銅箔及びその製造方法
1か月前
本田技研工業株式会社
電解セルの製造方法
2か月前
古河電気工業株式会社
端子
1か月前
株式会社豊田中央研究所
電極
2か月前
株式会社デンソー
電解装置
1か月前
NOK株式会社
セルユニット
2か月前
旭化成株式会社
電解装置の運転方法
1か月前
NOK株式会社
セルユニット
2か月前
睦技研株式会社
バレルめっき装置
2日前
NOK株式会社
セルユニット
2か月前
NOK株式会社
セルユニット
2か月前
株式会社神戸製鋼所
導電材料およびその製造方法
2か月前
三菱マテリアル株式会社
皮膜付端子材及びその製造方法
1か月前
ナミックス株式会社
銅部材
2か月前
本田技研工業株式会社
膜電極構造体の製造方法
1か月前
大阪瓦斯株式会社
共電解メタネーション装置
1か月前
大阪瓦斯株式会社
共電解メタネーション装置
1か月前
株式会社トクヤマ
電解槽ユニット
2日前
三菱重工業株式会社
皮膜形成装置
1か月前
東京瓦斯株式会社
水電解システム
2か月前
続きを見る