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公開番号2025176475
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-04
出願番号2024082655
出願日2024-05-21
発明の名称硬化物パターンの製造方法、導体パターンの製造方法、感光性樹脂組成物、感光性エレメント、及び、硬化物
出願人株式会社レゾナック
代理人個人,個人,個人,個人
主分類G03F 7/027 20060101AFI20251127BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】露光後の加熱を行わない場合に対して、露光後の加熱を行う場合における硬化物パターンの密着性の向上効果を高めることが可能な硬化物パターンの製造方法を提供する。
【解決手段】感光性樹脂組成物を用いて感光層14を基材20上に形成する工程と、感光層14の一部を光硬化させる露光工程と、露光工程後、感光層14を加熱する加熱工程と、加熱工程後、感光層14の未硬化部の少なくとも一部を除去して硬化物パターン14aを形成する工程と、を備え、感光性樹脂組成物が、バインダーポリマーと、光重合性化合物と、光重合開始剤と、を含有し、光重合性化合物が、2以上のラジカル反応性基と、8～16のオキシエチレン基と、を有する多官能モノマーを含み、多官能モノマーの含有量が、光重合性化合物の全量を基準として92質量%以上である、硬化物パターン14aの製造方法。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項１】
感光性樹脂組成物を用いて感光層を基材上に形成する工程と、
前記感光層の一部を光硬化させる露光工程と、
前記露光工程後、前記感光層を加熱する加熱工程と、
前記加熱工程後、前記感光層の未硬化部の少なくとも一部を除去して硬化物パターンを形成する工程と、を備え、
前記感光性樹脂組成物が、バインダーポリマーと、光重合性化合物と、光重合開始剤と、を含有し、
前記光重合性化合物が、２以上のラジカル反応性基と、８～１６のオキシエチレン基と、を有する多官能モノマーを含み、
前記多官能モノマーの含有量が、前記光重合性化合物の全量を基準として９２質量％以上である、硬化物パターンの製造方法。
続きを表示（約 980 文字）【請求項２】
前記多官能モノマーの分子量が６００～１２００である、請求項１に記載の硬化物パターンの製造方法。
【請求項３】
前記多官能モノマーが、ビスフェノールＡ骨格及びジトリメチロールプロパン骨格からなる群より選ばれる少なくとも一種を更に有する、請求項１に記載の硬化物パターンの製造方法。
【請求項４】
前記バインダーポリマーが、スチレン化合物を単量体単位として有する、請求項１に記載の硬化物パターンの製造方法。
【請求項５】
前記バインダーポリマーが、（メタ）アクリル酸アリールを単量体単位として有する、請求項１に記載の硬化物パターンの製造方法。
【請求項６】
前記バインダーポリマーが、（メタ）アクリル酸ヒドロキシアルキルを単量体単位として有する、請求項１に記載の硬化物パターンの製造方法。
【請求項７】
前記感光性樹脂組成物が増感剤を更に含有する、請求項１に記載の硬化物パターンの製造方法。
【請求項８】
前記増感剤がアントラセン化合物を含む、請求項７に記載の硬化物パターンの製造方法。
【請求項９】
請求項１～８のいずれか一項に記載の硬化物パターンの製造方法により得られた硬化物パターンをマスクとして用いて導体パターンを形成する工程を備える、導体パターンの製造方法。
【請求項１０】
硬化物パターンの製造方法に用いられる感光性樹脂組成物であって、
前記硬化物パターンの製造方法が、前記感光性樹脂組成物を用いて感光層を基材上に形成する工程と、前記感光層の一部を光硬化させる露光工程と、前記露光工程後、前記感光層を加熱する加熱工程と、前記加熱工程後、前記感光層の未硬化部の少なくとも一部を除去して硬化物パターンを形成する工程と、を備え、
前記感光性樹脂組成物が、バインダーポリマーと、光重合性化合物と、光重合開始剤と、を含有し、
前記光重合性化合物が、２以上のラジカル反応性基と、８～１６のオキシエチレン基と、を有する多官能モノマーを含み、
前記多官能モノマーの含有量が、前記光重合性化合物の全量を基準として９２質量％以上である、感光性樹脂組成物。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、硬化物パターンの製造方法、導体パターンの製造方法、感光性樹脂組成物、感光性エレメント、硬化物等に関する。
続きを表示（約 4,400 文字）【背景技術】
【０００２】
配線基板等の製造においては、所望の導体パターン（例えば配線パターン）を得るために、レジストパターンとして硬化物パターンが形成される。例えば、硬化物パターンは、感光性樹脂組成物を用いて感光層（感光性樹脂層）を基材上に形成した後に感光層を露光及び現像することにより形成することができる。感光性樹脂組成物としては、各種組成物が検討されている。例えば、下記特許文献１では、アントラセン誘導体を含有する感光性樹脂組成物が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
国際公開第２００７／００４６１９号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
硬化物パターンを得るに際しては、基材に対する硬化物パターンの密着性を向上させる観点等から、露光後かつ現像前に、露光後の加熱（ＰＥＢ：Ｐｏｓｔｅｘｐｏｓｕｒｅｂａｋｅ）を行う場合がある。しかし、従来の感光性樹脂組成物を用いた硬化物パターンの製造方法では、露光後の加熱を行わない場合に対して、露光後の加熱を行う場合における硬化物パターンの密着性の向上効果が充分でない場合がある。
【０００５】
本開示の一側面は、露光後の加熱を行わない場合に対して、露光後の加熱を行う場合における硬化物パターンの密着性の向上効果を高めることが可能な硬化物パターンの製造方法を提供することを目的とする。本開示の他の一側面は、このような硬化物パターンの製造方法を用いた導体パターンの製造方法を提供することを目的とする。本開示の一側面は、露光後の加熱を行わない場合に対して、露光後の加熱を行う場合における硬化物パターンの密着性の向上効果を高めることが可能な感光性樹脂組成物を提供することを目的とする。本開示の他の一側面は、このような感光性樹脂組成物を用いた感光性エレメントを提供することを目的とする。本開示の他の一側面は、上述の感光性樹脂組成物の硬化物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
［１］感光性樹脂組成物を用いて感光層を基材上に形成する工程と、前記感光層の一部を光硬化させる露光工程と、前記露光工程後、前記感光層を加熱する加熱工程と、前記加熱工程後、前記感光層の未硬化部の少なくとも一部を除去して硬化物パターンを形成する工程と、を備え、前記感光性樹脂組成物が、バインダーポリマーと、光重合性化合物と、光重合開始剤と、を含有し、前記光重合性化合物が、２以上のラジカル反応性基と、８～１６のオキシエチレン基と、を有する多官能モノマーを含み、前記多官能モノマーの含有量が、前記光重合性化合物の全量を基準として９２質量％以上である、硬化物パターンの製造方法。
［２］前記多官能モノマーの分子量が６００～１２００である、［１］に記載の硬化物パターンの製造方法。
［３］前記多官能モノマーが、ビスフェノールＡ骨格及びジトリメチロールプロパン骨格からなる群より選ばれる少なくとも一種を更に有する、［１］又は［２］に記載の硬化物パターンの製造方法。
［４］前記バインダーポリマーが、スチレン化合物を単量体単位として有する、［１］～［３］のいずれか一つに記載の硬化物パターンの製造方法。
［５］前記バインダーポリマーが、（メタ）アクリル酸アリールを単量体単位として有する、［１］～［４］のいずれか一つに記載の硬化物パターンの製造方法。
［６］前記バインダーポリマーが、（メタ）アクリル酸ヒドロキシアルキルを単量体単位として有する、［１］～［５］のいずれか一つに記載の硬化物パターンの製造方法。
［７］前記感光性樹脂組成物が増感剤を更に含有する、［１］～［６］のいずれか一つに記載の硬化物パターンの製造方法。
［８］前記増感剤がアントラセン化合物を含む、［７］に記載の硬化物パターンの製造方法。
［９］［１］～［８］のいずれか一つに記載の硬化物パターンの製造方法により得られた硬化物パターンをマスクとして用いて導体パターンを形成する工程を備える、導体パターンの製造方法。
［１０］硬化物パターンの製造方法に用いられる感光性樹脂組成物であって、前記硬化物パターンの製造方法が、前記感光性樹脂組成物を用いて感光層を基材上に形成する工程と、前記感光層の一部を光硬化させる露光工程と、前記露光工程後、前記感光層を加熱する加熱工程と、前記加熱工程後、前記感光層の未硬化部の少なくとも一部を除去して硬化物パターンを形成する工程と、を備え、前記感光性樹脂組成物が、バインダーポリマーと、光重合性化合物と、光重合開始剤と、を含有し、前記光重合性化合物が、２以上のラジカル反応性基と、８～１６のオキシエチレン基と、を有する多官能モノマーを含み、前記多官能モノマーの含有量が、前記光重合性化合物の全量を基準として９２質量％以上である、感光性樹脂組成物。
［１１］前記多官能モノマーの分子量が６００～１２００である、［１０］に記載の感光性樹脂組成物。
［１２］前記多官能モノマーが、ビスフェノールＡ骨格及びジトリメチロールプロパン骨格からなる群より選ばれる少なくとも一種を更に有する、［１０］又は［１１］に記載の感光性樹脂組成物。
［１３］前記バインダーポリマーが、スチレン化合物を単量体単位として有する、［１０］～［１２］のいずれか一つに記載の感光性樹脂組成物。
［１４］前記バインダーポリマーが、（メタ）アクリル酸アリールを単量体単位として有する、［１０］～［１３］のいずれか一つに記載の感光性樹脂組成物。
［１５］前記バインダーポリマーが、（メタ）アクリル酸ヒドロキシアルキルを単量体単位として有する、［１０］～［１４］のいずれか一つに記載の感光性樹脂組成物。
［１６］前記感光性樹脂組成物が増感剤を更に含有する、［１０］～［１５］のいずれか一つに記載の感光性樹脂組成物。
［１７］前記増感剤がアントラセン化合物を含む、［１６］に記載の感光性樹脂組成物。
［１８］支持体と、前記支持体上に配置された感光層と、を備え、前記感光層が、［１０］～［１７］のいずれか一つに記載の感光性樹脂組成物を含む、感光性エレメント。
［１９］［１０］～［１７］のいずれか一つに記載の感光性樹脂組成物の硬化物。
【発明の効果】
【０００７】
本開示の一側面によれば、露光後の加熱を行わない場合に対して、露光後の加熱を行う場合における硬化物パターンの密着性の向上効果を高めることが可能な硬化物パターンの製造方法を提供することができる。本開示の他の一側面によれば、このような硬化物パターンの製造方法を用いた導体パターンの製造方法を提供することができる。本開示の一側面によれば、露光後の加熱を行わない場合に対して、露光後の加熱を行う場合における硬化物パターンの密着性の向上効果を高めることが可能な感光性樹脂組成物を提供することができる。本開示の他の一側面によれば、このような感光性樹脂組成物を用いた感光性エレメントを提供することができる。本開示の他の一側面によれば、上述の感光性樹脂組成物の硬化物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【０００８】
感光性エレメントの一例を示す模式断面図である。
導体パターンの製造方法の一例を示す模式断面図である。
【発明を実施するための形態】
【０００９】
以下、本開示の実施形態について詳細に説明する。但し、本開示は以下の実施形態に限定されるものではない。
【００１０】
本明細書において、「～」を用いて示された数値範囲は、「～」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。数値範囲の「Ａ以上」とは、Ａ、及び、Ａを超える範囲を意味する。数値範囲の「Ａ以下」とは、Ａ、及び、Ａ未満の範囲を意味する。本明細書に段階的に記載されている数値範囲において、ある段階の数値範囲の上限値又は下限値は、他の段階の数値範囲の上限値又は下限値と任意に組み合わせることができる。本明細書に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてよい。「Ａ又はＢ」とは、Ａ及びＢのどちらか一方を含んでいればよく、両方とも含んでいてよい。本明細書に例示する材料は、特に断らない限り、一種を単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。組成物中の各成分の含有量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。「層」との語は、平面図として観察したときに、全面に形成されている形状の構造に加え、一部に形成されている形状の構造も包含される。「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の作用が達成されれば、本用語に含まれる。「（メタ）アクリレート」とは、アクリレート、及び、それに対応するメタクリレートの少なくとも一方を意味する。「（メタ）アクリル」等の他の類似の表現においても同様である。（メタ）アクリル酸の単量体単位の含有量は、アクリル酸の単量体単位及びメタクリル酸の単量体単位の合計量を意味する。（メタ）アクリル酸アルキルの単量体単位の含有量等の他の類似の含有量においても同様である。「アルキル基」は、特に断らない限り、直鎖状、分岐又は環状のいずれであってもよい。「ヒドロキシ基」は、カルボキシ基に含まれるＯＨ基を包含しない。感光性樹脂組成物の固形分は、揮発し得る揮発分（水、有機溶媒等）を除いた不揮発分を指す。すなわち、当該固形分は、感光性樹脂組成物の乾燥において揮発せずに残る成分を指し、室温（２５℃）で液状、水飴状、ワックス状等の成分も含む。「ＥＯ変性」とは、（ポリ）オキシエチレン基を有する化合物であることを意味する。「（ポリ）オキシエチレン基」とは、オキシエチレン基、又は、２以上のエチレン基がエーテル結合で連結したポリオキシエチレン基を意味する。「ＰＯ変性」とは、（ポリ）オキシプロピレン基を有する化合物であることを意味する。「（ポリ）オキシプロピレン基」とは、オキシプロピレン基、又は、２以上のプロピレン基がエーテル結合で連結したポリオキシプロピレン基を意味する。
（【００１１】以降は省略されています）

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