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公開番号
2025176063
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-12-03
出願番号
2025141508,2023214896
出願日
2025-08-27,2018-08-09
発明の名称
EGFR及びcMETに結合する抗体
出願人
メルス ナムローゼ フェンノートシャップ
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C07K
16/46 20060101AFI20251126BHJP(有機化学)
要約
【課題】本明細書に開示されている本発明は、上皮成長因子受容体(EGFR)の細胞外部分に結合することができる第1の可変ドメイン及びMETがん原遺伝子、受容体チロシンキナーゼ(cMET)の細胞外部分に結合することができる第2の可変ドメインを含む二重特異性抗体に関する。
【解決手段】抗体は共通軽鎖を含んでよく、ヒト抗体であってよい。抗体は全長抗体であってよい。いくつかの実施形態では、二重特異性抗体は、1:1の抗EGFR、抗cMET化学量論を有するIgG1フォーマット抗体である。いくつかの実施形態では、抗体は、EGFRに結合することができる1つの可変ドメイン及びcMETに結合することができる1つの可変ドメインを有する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ヒト上皮成長因子受容体(EGFR)の細胞外部分に結合することができる第1の可変ドメイン及びヒトMETがん原遺伝子、受容体チロシンキナーゼ(cMET)の細胞外部分に結合することができる第2の可変ドメインを含む二重特異性抗体。
続きを表示(約 680 文字)
【請求項2】
共通軽鎖を含む、請求項1に記載の二重特異性抗体。
【請求項3】
ヒト抗体である、請求項1又は請求項2に記載の二重特異性抗体。
【請求項4】
全長抗体である、請求項1から3のいずれか一項に記載の二重特異性抗体。
【請求項5】
1:1の抗EGFR、抗cMET化学量論を有するIgG1フォーマット抗体である、請求項1から4のいずれか一項に記載の二重特異性抗体。
【請求項6】
EGFRに結合することができる1つの可変ドメイン及びcMETに結合することができる1つの可変ドメインを有する、請求項1から5のいずれか一項に記載の二重特異性抗体。
【請求項7】
ヒトEGFRに結合することができる可変ドメインがカニクイザル及びマウスEGFRにも結合することができる、請求項1から6のいずれか一項に記載の二重特異性抗体。
【請求項8】
ヒトEGFRに結合することができる可変ドメインがヒトEGFRのドメインIIIに結合する、請求項1から7のいずれか一項に記載の二重特異性抗体。
【請求項9】
cMETに結合することができる可変ドメインが抗体5D5のcMETへの結合を遮断する、請求項1から8のいずれか一項に記載の二重特異性抗体。
【請求項10】
cMETに結合することができる可変ドメインがHGFのcMETへの結合を遮断する、請求項1から9のいずれか一項に記載の二重特異性抗体。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、抗体の分野に関する。特に、本発明は、異常細胞が関与する疾患の処置のための、ヒト抗体を含む治療用抗体の分野に関する。更に、本発明は、多重特異性抗体を含むEGFR及びcMETに結合する抗体、並びにEGFR及びcMET陽性細胞、特に腫瘍細胞の結合におけるそれらの使用に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)
【背景技術】
【0002】
上皮成長因子(EGF)受容体(EGFR)は、細胞外タンパク質リガンドの上皮成長因子ファミリー(EGFファミリー)のメンバーの細胞表面受容体である。EGFRはErbB-1受容体としても公知である。受容体は従来から、様々な名称が与えられてきた(EGFR; ERBB; ERBB1; HER1; PIG61; mENA)。本発明では、ヒトの名称ErbB-1、EGFR又はHER1が交換可能に使用される。EGFRは、受容体のErbBファミリー、4つの近縁の受容体チロシンキナーゼ: ErbB-1(EGFR)、ErbB-2(HER2/c-neu; Her2)、ErbB-3(Her 3)及びErbB-4 (Her 4)のサブファミリーのメンバーである。
【0003】
EGFRは細胞表面に存在し、上皮成長因子及び形質転換成長因子α(TGFα)を含む、その特異的リガンドの結合によって活性化され得る。その成長因子リガンドによる活性化時に、受容体は不活性なほぼ単量体形態から活性なホモ二量体に移行し得る。リガンド結合後のホモ二量体の形成に加えて、EGFRはErbB受容体ファミリーの別のメンバー、例えばErbB2と対をなし、活性化されたヘテロ二量体を形成することができる。二量体は、リガンド結合の不在下でも形成され、活性化されたEGFRのクラスターはリガンド結合後に形成され得る。
【0004】
EGFR二量体化は、内因性の細胞内タンパク質チロシンキナーゼ(PTK)活性を刺激する。この活性は、細胞増殖及び分化をもたらすいくつかのシグナル伝達カスケードを誘導する。EGFRのキナーゼドメインは、それと複合体を形成する他の受容体のチロシン残基を交差リン酸化することができ、その方法によりそれ自体活性化され得る。
【0005】
EGFRが関与する変異は、いくつかの型のがんで同定されてきた。これは、抗がん治療の拡大するクラスの標的である。そのような治療は、肺がんのためのゲフィチニブ及びエルロチニブのようなEGFRチロシンキナーゼ阻害剤(EGFR-TKI)、並びに大腸がん及び頭頚部がんのためのセツキシマブ及びパニツムマブのような抗体を含む。
【0006】
セツキシマブ及びパニツムマブは、受容体を阻害するモノクローナル抗体である。臨床開発中の他のモノクローナル抗体は、ザルツムマブ、ニモツズマブ、及びマツズマブである。モノクローナル抗体は、主に受容体へのリガンドの結合を遮断することにより、細胞外リガンド誘導受容体活性化を遮断することを目的とする。結合部位が遮断されると、シグナル誘導分子は効果的に結合できず、それにより下流のシグナル伝達を活性化することもできない。リガンド誘導受容体活性化は、不活性な受容体構造の安定化によっても阻害され得る(マツズマブ)。
【0007】
現在まで、EGFR標的化治療は、経時的な処置耐性の発生と関連してきた。EGFR-TKIに対する耐性の様々なメカニズムが記載されている。進行した非小細胞肺がん(NSCLC)を有する患者では、耐性のメカニズムは二次変異の発生(例えばT790M、C797S)、代わりのシグナル伝達の活性化(例えばMet, HGF, AXL, Hh, IGF-1R)、異常な下流の経路(例えば、AKT変異、PTEN欠損)、EGFR-TKI-媒介アポトーシス経路の障害(BCL2様11/BIM欠失多型)及び組織学的形質転換を含む。耐性のいくつかのメカニズムが同定されたが、その他は同定されないままである。同様に、EGFR抗体によって処置される直腸結腸がんを有する患者も、経時的に耐性を発生する。これは、KRAS変異の出現によって生じ得る。KRAS変異の無いものの中では、METがん原遺伝子の増幅が、抗EGFR治療中に獲得された耐性と関連し得る(Bardelliら、2013年; Cancer Discov. Jun;3(6):658~73頁. doi: 10.1158/2159-8290.CD-12-0558)。腫瘍は最初から耐性である、又は処置中に耐性を発生し得る。EGFR標的化治療に対する耐性は、多くのEGFR陽性がんにみられ、標準的な治療を改善し、EGFR標的化治療耐性を扱う能力に関して優れているより有効なEGFRがん処置の必要性を当技術分野において実証した。
【0008】
METがん原遺伝子、受容体チロシンキナーゼ(cMET)及び肝細胞増殖因子(HGF)の調節不全は、様々な腫瘍で報告されている。リガンド駆動性cMET活性化は、いくつかのがんで観察されている。血清及び腫瘍内HGFの上昇は、肺、乳がん、及び多様なミエローマで観察される(J. M. Siegfriedら、Ann Thorac Surg 66, 1915 (1998年); P. C. Maら、Anticancer Res 23, 49 (2003年); B. E. Elliottら、Can J Physiol Pharmacol 80, 91 (2002年); C. Seidel,ら、Med Oncol 15, 145 (1998年))。cMETの過剰発現、cMET増幅又は変異が、直腸結腸、肺、胃、及び腎臓がんのような様々ながんで報告されており、リガンド非依存的な受容体活性化を駆動し得る(C. Birchmeierら、Nat Rev Mol Cell Biol 4, 915 (2003年); G. Maulik ら、Cytokine Growth Factor Rev 13, 41 (2002年))。HGFの発現は、HGF/cMETシグナル伝達経路の活性化とも関連し、EGFR標的化治療による選択下の腫瘍の回避メカニズムの1つでもある。
【0009】
cMET受容体は、共通前駆体の、一回膜貫通のジスルフィド結合したα/βヘテロ二量体へのタンパク質プロセシングによって形成される。cMETの細胞外部分は3つのドメイン型からなる。N末端領域の折りたたみは、αサブユニット全体及びβサブユニットの一部を包含する大きなセマフォリン(Sema)ドメインを形成する。プレキシン-セマフォリン-インテグリン(PSI)ドメインはSemaドメインに続き、4つのジスルフィド結合を含む。このドメインは、免疫グロブリン様ドメインに関係する4つの免疫グロブリン-プレキシン-転写(IPT)ドメインを介して膜貫通ヘリックスに連結される。細胞内に、cMET受容体は特有の膜近傍配列及びカルボキシ末端配列に挟まれたチロシンキナーゼ触媒ドメインを含有する(その全体が参照により本明細書に組み込まれるOrgan and Tsao. Therapeutic advances in medical oncology 3.1_suppl (2011年): S7~S19)。
【0010】
cMETのリガンド、肝細胞増殖因子(HGF;散乱係数としても公知)及びそのスプライシングアイソフォーム(NK1、NK2)は、cMET受容体の公知のリガンドである。HGFは、強力なマイトゲン/モルホゲンとして1991年に同定された。HGF/cMETシグナル伝達経路は、様々ながんの発生及び進行に重要な役割を果たす。ヒトがんにおけるHGF又はcMETの調節不全及び/又は過剰活性化は、予後不良と関連する。cMETは、過剰発現、増幅、又は変異によって活性化され得る。活性化は、がんの発生、進行、浸潤性増殖、及び転移を促進し得る。cMETは、HGF関連様式及びHGF非依存的様式で活性化され得る。HGF非依存的な活性化は、cMET過剰発現の場合に起こる。大量のcMETは、リガンドの不在下でも(ヘテロ)二量体化及び細胞内シグナル伝達を誘引し得る。さらなるリガンドは、そのようなcMET過剰発現細胞の機能に影響しないようである。cMET増幅はcMET過剰発現と関連し、腫瘍サブタイプのバイオマーカーとなっている。
(【0011】以降は省略されています)
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