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公開番号2025175992
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-03
出願番号2025084387
出願日2025-05-20
発明の名称背脂様食品及びその製造方法
出願人味の素株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類A23D 7/005 20060101AFI20251126BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】本発明は、外観や食感が豚背脂と同等であり、スープにも浮く動物脂様食品を提供する。
【解決手段】動物脂を加熱する工程および加熱後の動物脂に蛋白質、水及びトランスグルタミナーゼを混合する工程を含む動物脂様食品の製造方法ならびに動物脂、蛋白質、水及びトランスグルタミナーゼを含んでなる動物脂様食品。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
(1)動物脂を加熱する工程および動物脂に蛋白質、水及びトランスグルタミナーゼを混合する工程を含む動物脂様食品の製造方法。
続きを表示(約 650 文字)【請求項2】
(1’)動物脂、蛋白質、水、重曹及びトランスグルタミナーゼを混合する工程を含む動物脂様食品の製造方法。
【請求項3】
動物脂が、豚脂である、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項4】
豚脂が、背脂である、請求項3に記載の製造方法。
【請求項5】
蛋白質が、ゼラチン、カゼイン及び小麦蛋白質からなる群から選択される少なくともひとつである、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項6】
動物脂様食品の総量を100gとして換算して、動物脂20~80g、蛋白質0.1~10g、水10~78g及びトランスグルタミナーゼ1~1000Uを混合する、請求項1に記載の製造方法。
【請求項7】
動物脂様食品の総量を100gとして換算して、動物脂20~80g、蛋白質1~20g、水10~70g、重曹0.1~10g及びトランスグルタミナーゼ1~1000Uを混合する、請求項2に記載の製造方法。
【請求項8】
さらに(2)得られた動物脂様食品を容器に充填し密封する工程を含む、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項9】
さらに(3)得られた動物脂様食品を凍結する工程を含む、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項10】
さらに(4)解凍または半解凍した動物脂様食品を成型する工程を含む、請求項9に記載の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、動物脂を含む食感や外観に優れ耐熱性を有する動物脂様食品及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
近年、ラーメン業界等で使用されるスープにうまみや深いコクを与える背脂、特に豚背脂は供給が不足し価格が高騰している。このような背景のもと背脂の需給逼迫を緩和することが望まれている。また背脂の製造には店舗での長時間の茹で作業と粒状加工作業が求められ、このような作業の撤廃による省人化も課題となっている。
背脂に関しては、例えば、油脂や水溶性蛋白質及びトランスグルタミナーゼを用いて製造した固形脂を人造脂質として使用する技術(特許文献1)、ミンチ状に挽いた豚脂を加熱により繊維質を収縮させて粒状にした豚脂粒(特許文献2)などが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平2-128648号公報
特開平6-303903号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、通常粒状に成形した後に加熱することでほとんど溶けてしまう豚背脂がほとんど溶けずに粒状を維持し、豚背脂と同等の外観及び食感を有し、さらにはスープにも浮く動物脂様食品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、背脂に蛋白質、水及びトランスグルタミナーゼを添加混合し、その混合物を粒状に成形することにより、通常の背脂の食感(くちどけ)や外観(白~半透明)に類似する動物脂様食品が得られ、さらにその動物脂様食品は耐熱性を有し、ラーメンスープ等にも浮くことも見出し、本発明を完成させるに至った。
【0006】
即ち、本発明は以下の通りである。
[1](1)動物脂を加熱する工程および動物脂に蛋白質、水及びトランスグルタミナーゼを混合する工程を含む動物脂様食品の製造方法;または
(1’)動物脂、蛋白質、水、重曹及びトランスグルタミナーゼを混合する工程を含む動物脂様食品の製造方法。
[2]動物脂が、豚脂である、[1]に記載の製造方法。
[3]豚脂が、背脂である、[2]に記載の製造方法。
[4]蛋白質が、ゼラチン、カゼイン及び小麦蛋白質からなる群から選択される少なくともひとつである、[1]~[3]のいずれかに記載の製造方法。
[5](1)において動物脂様食品の総量を100gとして換算して、動物脂20~80g、蛋白質0.1~10g、水10~78g及びトランスグルタミナーゼ1~1000Uを混合する、[1]~[4]のいずれかに記載の製造方法;または
(1’)において動物脂様食品の総量を100gとして換算して、動物脂20~80g、蛋白質1~20g、水10~70g、重曹0.1~10g及びトランスグルタミナーゼ1~1000Uを混合する、[1]~[4]のいずれかに記載の製造方法。
[6]さらに(2)得られた動物脂様食品を容器に充填し密封する工程を含む、[1]~[5]のいずれかに記載の製造方法。
[7]さらに(3)得られた動物脂様食品を凍結する工程を含む、[6]に記載の製造方法。
[8]さらに(4)解凍または半解凍した動物脂様食品を粒状に成型する工程を含む、[7]に記載の製造方法。
[9]動物脂様食品が、耐熱性を有する動物脂様食品である、[1]~[8]のいずれかに記載の製造方法。
[10]動物脂、蛋白質、水及びトランスグルタミナーゼを含有してなる動物脂様食品;または動物脂、蛋白質、水、重曹及びトランスグルタミナーゼを含有してなる動物脂様食品。
[11]動物脂が、豚脂である、[10]に記載の食品。
[12]豚脂が、背脂である、[11]に記載の食品。
[13]蛋白質が、ゼラチン、カゼイン及び小麦蛋白質からなる群から選択される少なくともひとつである、[10]~[12]のいずれかに記載の食品。
[14]動物脂様食品の総量を100gとして換算して、動物脂20~80g、蛋白質0.1~10g、水10~78及びトランスグルタミナーゼ1~1000Uを含む、[10]~[13]のいずれかに記載の食品;または
動物脂様食品の総量を100gとして換算して、動物脂20~80g、蛋白質1~20g、水10~70g、重曹0.1~10g及びトランスグルタミナーゼ1~1000Uを含む、[10]~[13]のいずれかに記載の食品。
[15]食品の形状が粒状である、[10]~[14]のいずれかに記載の食品。
[16](1)においてさらに重曹を添加する工程を含む、[1]~[8]のいずれかに記載の製造方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明により、通常加熱でほとんど溶けてしまう背脂が、ほとんど溶けずに粒状を維持することができる。
本発明により、外観と食感が豚背脂と同等、スープにも浮くため、通常の背脂と遜色ない動物脂様食品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
実施例1のサンプルをラーメンスープに添加した状態を示す写真である。
比較例2のサンプルをラーメンスープに添加した状態を示す写真である。
試験例2のサンプル1~6をラーメンスープに添加した状態を横から示す写真である。
試験例2のサンプル1~6をラーメンスープに添加した状態を真上から示す写真である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、(1)動物脂を加熱する工程および動物脂に蛋白質、水及びトランスグルタミナーゼを混合する工程を含む動物脂様食品の製造方法(本発明の製造方法1とも略する);または(1’)動物脂、蛋白質、水、重曹及びトランスグルタミナーゼを混合する工程を含む動物脂様食品の製造方法に関する(本発明の製造方法2とも略する)(合わせて本発明の製造方法とも総称する)。
【0010】
本発明の製造方法に用いられる動物脂は動物体から得られる油脂である。油脂は常温で液体の動物油と固体である脂肪とに分類されるが、本発明の製造方法で使用する動物脂は常温で固体である脂肪が好ましい。
また動物脂は、牛脂、豚脂、羊脂、牛脚油などの陸産動物油脂や魚油や鯨油などの水産動物油脂が挙げられるが、本発明では陸産動物油脂が好ましく、なかでも豚脂が好ましい。
豚脂としては、豚の背中に位置するロース部位に含まれる繊維質を比較的に多く含む背脂と、その他の部位に含まれる豚脂が挙げられる。最終製品の目的によって背脂かその他の部位を選択してもよい。したがって本発明では最終商品の訴求ポイントとして背脂と表示するユーザーが多いといった観点からは、背脂が好ましいが、そうでない場合は特に限定されない。
また背脂は、原料調達やコスト面の観点から生の背脂が好ましく使用される。
動物脂は、1種を単独で用いてもよく2種類以上を併用してもよいが、背脂使用と表示するユーザーが多いという観点から、少なくとも豚背脂を含むことが好ましく、動物脂中に豚背脂を少なくとも5重量%以上、好ましくは30重量%以上、より好ましくは50重量%以上含み、上限は100重量%以下が好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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