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公開番号2025167661
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-07
出願番号2024072497
出願日2024-04-26
発明の名称冷菓
出願人森永乳業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類A23G 9/34 20060101AFI20251030BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】食物繊維を含みながら食感及び風味に優れた冷菓を提供する。
【解決手段】糖及び食物繊維を含み氷結晶の平均直径が40μm以下である、冷菓。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
糖及び食物繊維を含み、氷結晶の平均直径が40μm以下である、冷菓。
続きを表示(約 680 文字)【請求項2】
さらに脂肪を含み、脂肪球の平均径が3μm以上である、請求項1に記載の冷菓。
【請求項3】
5℃における粘度が100~1600mPa・sである、請求項1に記載の冷菓。
【請求項4】
凍結点が-4.0~-1.5℃である、請求項1に記載の冷菓。
【請求項5】
オーバーランが20~130%である、請求項1に記載の冷菓。
【請求項6】
冷菓の総質量に対して、前記食物繊維の含有量が3~20質量%である、請求項1に記載の冷菓。
【請求項7】
前記糖が、単糖類、二糖類、三糖類及びオリゴ糖類からなる群から選ばれる1種以上である、請求項1に記載の冷菓。
【請求項8】
さらに、高甘味度甘味料及び糖アルコールから選ばれる1種以上を、冷菓の総質量に対して、0.001~1.0質量%含む、請求項1に記載の冷菓。
【請求項9】
100g当たりのカロリーが30~200kcal/100gである、請求項1に記載の冷菓。
【請求項10】
下記メルトダウン試験において、120分経過後の融解率が70%以下である、請求項1に記載の冷菓。
メルトダウン試験:初期質量M1の冷菓を、23.5℃雰囲気中に静置し、融解して生じる液体の質量を経時的に測定する。静置開始から所定時間経過後までに生じた前記液体の質量をM2とするとき、下記式により融解率(単位%)を求める。
融解率=M2/M1×100
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は冷菓に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
近年、健康志向の点から、砂糖の使用を控えた冷菓への関心が高まりつつある。冷菓において、砂糖は甘味源及び固形分源として重要な役割を果たしており、砂糖の使用を控えながら、従来の冷菓と比べて遜色のない冷菓を製造することは容易ではない。
【0003】
特許文献1は、砂糖不使用の冷菓に関するもので、固形分源として食物繊維を配合するとシュリンク(収縮)発生や、保型性(形状保持性)の低下の問題が生じ、甘味料代替品として糖アルコールを特定量配合することによってかかる問題を解決する方法が提案されている。
特許文献2には、低糖質の冷菓は硬い食感になり匙刺さりが悪くなるという課題が記載されている。引用文献2の実施例には、砂糖を含まず、難消化性デキストリン6.5質量%及びイヌリン7質量%を含み、生クリームや無塩バターを配合した糖質4.9質量%、全固形分38.2質量%、無脂乳固形分7.9質量%、全脂肪分12.2質量%の低糖質冷菓において、良好な匙刺さりが得られた例が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2007-274922号公報
特開2013-236578号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者等の知見によれば、固形分源として食物繊維を配合すると冷菓の食感や風味が低下するという課題があるが、特許文献1、2にはかかる課題及びその解決方法は示されていない。
本発明は、食物繊維を含みながら舌触りの滑らかな食感に優れるとともに、濃厚な風味を有し、風味の持続性に優れた、新規な冷菓を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[1]糖及び食物繊維を含み、氷結晶の平均直径が40μm以下である、冷菓。
[2]さらに脂肪を含み、脂肪球の平均径が3μm以上である、[1]に記載の冷菓。
[3]5℃における粘度が100~1600mPa・sである、[1]又は[2]に記載の冷菓。
[4]凍結点が-4.0~-1.5℃である、[1]~[3]のいずれか一項に記載の冷菓。
[5]オーバーランが20~130%である、[1]~[4]のいずれか一項に記載の冷菓。
[6]冷菓の総質量に対して、前記食物繊維の含有量が3~20質量%である、[1]~[5]のいずれか一項に記載の冷菓。
[7]前記糖が、単糖類、二糖類、三糖類及びオリゴ糖類からなる群から選ばれる1種以上である、[1]~[6]のいずれか一項に記載の冷菓。
[8]さらに、高甘味度甘味料及び糖アルコールから選ばれる1種以上を、冷菓の総質量に対して、0.001~1.0質量%含む、[1]~[7]のいずれか一項に記載の冷菓。
[9]100g当たりのカロリーが30~200kcal/100gである、[1]~[8]のいずれか一項に記載の冷菓。
[10]下記メルトダウン試験において、120分後の融解率が70%以下である、[1]~[9]のいずれか一項記載の冷菓。
メルトダウン試験:初期質量M1の冷菓を、23.5℃雰囲気中に静置し、融解して生じる液体の質量を経時的に測定する。静置開始から所定時間経過後までに生じた前記液体の質量をM2とするとき、下記式により融解率(単位%)を求める。
融解率=M2/M1×100
[11]前記[1]~[10]のいずれか一項に記載の冷菓からなる第1層と、油脂組成物からなる第2層を有する複層冷菓。
[12]前記油脂組成物の、-10℃における固体脂指数(SFI)が40~95質量%であり、かつ20℃における固体脂指数(SFI)が0~40質量%である、[11]に記載の複層冷菓。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、食物繊維を含みながら舌触りの滑らかな食感に優れるとともに、濃厚な風味を有し、風味の持続性に優れた冷菓が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の実施形態に係る冷菓の製造装置を示す側面図である。
連続式フリーザーの例を示す概略構成図であり、(a)は縦断面図、(b)は(a)中のB-B線に沿う横断面図である。
メルトダウン試験の結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書において以下の定義が適用される。
本発明における冷菓は、一般的な「冷菓」に分類されるものをいい、具体的には、アイスクリーム類(アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス)、氷菓、フローズンヨーグルトを挙げることができる。
アイスクリーム類とは、乳又はこれらを原料として製造した食品を加工し、又は主要原料としたものを凍結させたものであって乳固形分3.0%以上を含むもの(はっ酵乳を除く)をいう。アイスクリーム類は、含まれる乳固形分と乳脂肪分の量によって、アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイスの3つに分類される。
一方、乳固形分3.0%未満のものは、前記アイスクリーム類ではなく、食品衛生法に基づく厚生省告示「食品、添加物等の規格基準」により、氷菓として規定されている。
フローズンヨーグルトは、乳及び乳製品の成分規格等に関する省令により、種類別「発酵乳」に分類される。発酵乳は「乳又はこれと同等以上の無脂乳固形分を含む乳等を乳酸菌又は酵母で発酵させ、糊状又は液状にしたもの又はこれらを凍結したものをいう」と定められ、成分規格は、「無脂乳固形分8.0%以上、乳酸菌数又は酵母数1000万/mL以上」と規定されている。フローズンヨーグルトは、凍結した発酵乳に該当する。
【0010】
冷菓(冷菓本体)又は原料ミックスの、100g当たりのカロリーは、食品表示基準によるエネルギー換算係数を用いて100gあたりのエネルギーを算出した値である。
タンパク質の含有量(質量%)は、燃焼法により測定する。
脂肪の含有量(質量%)は、レーゼ・ゴットリーブ法により測定する。
灰分の含有量(質量%)は、直接灰化法により測定する。
水分の含有量(質量%)は、常圧加熱乾燥法により測定する。
炭水化物の含有量(質量%)は、全ての成分の合計100質量%から前記4成分(タンパク質、脂肪、灰分及び水分)の合計(質量%)を減じて決定する(算出式:100-(タンパク質、脂肪、灰分及び水分の4成分の合計(質量%)))。
糖質の含有量(質量%)は、炭水化物の含有量(質量%)から食物繊維の含有量(質量%)を差し引くことにより算出する。
食物繊維の含有量(質量%)は、酵素-HPLC(High Performance
Liquid Chromatography)法により測定する。
固形分は、水分以外の成分である。固形分の含有量(質量%)は、常圧加熱乾燥法により測定された水分の含有量(質量%)から算出する(算出式:100-水分の含有量(質量%)=固形分の含有量)。
粘度は、B型粘度計により、No.3のローターを用いて、回転数60rpmにて測定する。
凍結点は、液状にした試料を雰囲気温度-25℃で冷却しながら品温を経時的に測定し、液体が固体になる際の発熱反応により温度が下降しないポイント(凝固点)における温度である。
(【0011】以降は省略されています)

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