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公開番号2025175509
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-03
出願番号2024081672
出願日2024-05-20
発明の名称セメント混和材、セメント組成物、セメント硬化体およびセメント混和材の製造方法
出願人株式会社神戸製鋼所
代理人弁理士法人三協国際特許事務所
主分類C04B 18/14 20060101AFI20251126BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】本発明は、f-CaOに起因するポップアウトを抑制でき、かつ十分な強度を有するセメント硬化体が得られる製鋼スラグ由来のセメント混和材を提供する。
【解決手段】セメント混和材は、製鋼スラグ由来のセメント混和材であって、前記セメント混和材は、前記セメント混和材の総量に対して1.50質量%以下のf-CaOを含み、かつ、カルシウムシリケートおよびカルシウムアルミネートを含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
製鋼スラグ由来のセメント混和材であって、
前記セメント混和材は、前記セメント混和材の総量に対して1.50質量%以下のf-CaOを含み、かつ、カルシウムシリケートおよびカルシウムアルミネートを含む、セメント混和材。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記カルシウムシリケートの含有量が、前記セメント混和材の総量に対して40.0質量%以上であり、かつ、前記カルシウムアルミネートの含有量が、前記セメント混和材の総量に対して10.0質量%以上である、請求項1に記載のセメント混和材。
【請求項3】
比表面積が2750cm

/g以上10000cm

/g未満である、請求項1に記載のセメント混和材。
【請求項4】
請求項1に記載のセメント混和材とセメントとを含む、セメント組成物。
【請求項5】
前記セメント混和材の含有量が、前記セメント混和材と前記セメントの合計量に対して5質量%以上50質量%以下であり、かつ、前記セメントの含有量が、前記セメント混和材と前記セメントの合計量に対して50質量%以上95質量%以下である、請求項4に記載のセメント組成物。
【請求項6】
高炉スラグ微粉末およびフライアッシュのうちの少なくとも1つをさらに含む、請求項4に記載のセメント組成物。
【請求項7】
前記高炉スラグ微粉末およびフライアッシュのうちの少なくとも1つの含有量が、前記高炉スラグ微粉末およびフライアッシュのうちの少なくとも1つと前記セメントの合計量に対して30質量%以上70質量%以下であり、
前記セメントの含有量が、前記高炉スラグ微粉末およびフライアッシュのうちの少なくとも1つと前記セメントの合計量に対して30質量%以上70質量%以下であり、かつ、
前記セメント混和材の含有量が、前記高炉スラグ微粉末およびフライアッシュのうちの少なくとも1つの含有量に対して50質量%以下である、請求項6に記載のセメント組成物。
【請求項8】
前記セメント混和材と前記セメントの合計量に対して25質量%以上65質量%以下の水をさらに含む、請求項4に記載のセメント組成物。
【請求項9】
前記セメント混和材と前記高炉スラグ微粉末およびフライアッシュのうちの少なくとも1つと前記セメントの合計量に対して25質量%以上65質量%以下の水をさらに含む、請求項6に記載のセメント組成物。
【請求項10】
細骨材および粗骨材のうちの少なくとも1種をさらに含む、請求項4に記載のセメント組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、セメント混和材、セメント組成物、セメント硬化体およびセメント混和材の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
二酸化炭素は温室効果ガスの一つであり、地球温暖化の要因とされている。近年、地球温暖化による気候変動が問題となっており、二酸化炭素の排出削減、大気中の二酸化炭素濃度の低減等が必要とされている。このような二酸化炭素による地球温暖化問題に対する有効な対策の1つとして、二酸化炭素を固定化する方法が知られている。例えば、カルシウム含有物質である製鋼スラグからグリセリン等のグリコール溶媒を用いてカルシウム成分を抽出し、炭酸カルシウムを生成させ、同時に二酸化炭素を固定化する方法が知られている。さらに、このような方法によると、製鋼スラグから、未反応石灰(以下、単に「f‐CaO」とも称する)を溶出できるため、製鋼スラグの膨張抑制処理としても適用できることが知られている。
【0003】
一方、製鋼スラグは、鉄鋼スラグの一種であり、製鋼工程で副生される転炉系スラグ、電気炉系スラグ等が含まれる。副産物の有効利用や天然資源の保存および維持の観点から、このような副産物としての製鋼スラグを、セメント原料、コンクリート用細骨材、路盤材、土工資材等へ利用することが注目されている。
【0004】
また、通常、高炉スラグ微粉末、フライアッシュ、石灰石微粉末等が用いられるセメント混和材に、製鋼スラグを利用する例も報告されている。一例として、特許文献1には、製鋼スラグ由来のスラグ微粉末からなるセメント混和材であって、2.0質量%未満のF、33~53質量%のCaO、20~35質量%のSiO

、3~16質量%のAl



および5~10質量%のMgOを含み、塩基度(CaO/SiO

)が1.0~2.1であり、比表面積が4800~8000cm

/gであることを特徴とするセメント混和材が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2017-222534号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一般的に、副産物としての製鋼スラグを粉末化してそのままセメント混和材として利用すると、製鋼スラグに含まれるf-CaOの水和反応時に生じる体積膨張に伴うポップアウトが発生し、硬化体にひび、割れ、剥離等が生じてしまうことが知られている。従って、製鋼スラグをセメント混和材として使用する場合、ポップアウトを抑制するため、製鋼スラグ中のf-CaOをできる限り除去する(無害化する)ことが必要である。
【0007】
f-CaOの除去に関して、特許文献1には、セメント混和材の製造過程において、空冷、散水等を組み合わせ、所定の冷却条件において溶融状態の製鋼スラグを冷却固化することによって、f-CaO、γ-2CaO・SiO等を含む軟質な部分を鉱物相と分離する手法が記載されている。しかしながら、このような製鋼スラグの冷却固化には大規模な設備が必要であり、コスト面の負担も大きく、冷却条件の設定も複雑である。さらに、溶融状態の製鋼スラグに散水した場合、水蒸気爆発を起こしてしまう懸念もある。
【0008】
また、製鋼スラグ中のf-CaOを除去する代表的な方法として、製鋼スラグのf-CaOの水和反応を予め促進させる各種エージング処理方法が知られている。しかし、このようなエージング処理方法によると、f-CaO以外の鉱物成分も水和反応が進行してしまう。その結果、製鋼スラグをセメント混和材として用いるために必要な潜在水硬性を有する鉱物成分についても水和反応が進行してしまう。
【0009】
潜在水硬性を有する鉱物成分(例えば、2CaO・SiO

等のカルシウムシリケート)は、セメント混和材をセメントおよび水と混合した際に、セメント硬化体に十分な強度を付与するために必要な成分である。このように、セメント硬化体の強度とポップアウトの抑制とを両立できるセメント混和材が得ることができれば好ましい。
【0010】
そこで、本発明は、f-CaOに起因するポップアウトを抑制でき、かつ十分な強度を有するセメント硬化体が得られる製鋼スラグ由来のセメント混和材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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