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公開番号2025169838
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-14
出願番号2024082929
出願日2024-05-01
発明の名称キャリアウーマン家庭科実習プログラム
出願人個人
代理人
主分類G06Q 50/20 20120101AFI20251107BHJP(計算;計数)
要約【課題】女性の「就職率」と「出産率」が反比例する法則により、女性の地位向上と社会進出を推進すればするほど、少子化、人口減少で国力が低下してゆく国家の衰退と、男性と同等の厳しい能力評価、人事考査、出世競争があるキャリアウーマンが、仕事が忙しく結婚、妊娠、出産、育児をしている暇がないため、結婚しないか、結婚したとしても子供を産まないで、プライベートライフを犠牲にするという個人の苦悩。
【解決手段】将来、キャリアウーマンになる女性に対して、家庭、学校、行政が連携して管理、運営する包括的なプログラムに参加させて、10代のうちに出産を完了させ、本人も生まれた子供も、社会が見守り支援して、女性は社会人になってから、思う存分、仕事に邁進した結果、たとえ生涯独身となったとしても、子供を残したという満足感、充実感、達成感が得られるようにして、同時に人口の維持、増加に寄与する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
女性の「就職率」と「出産率」が反比例する法則により、女性の地位向上と社会進出を推進すればするほど、晩婚化、非婚化、少子化、人口減少で国家が衰退してゆくという、先進国に共通した課題を解決するために、女性にとって１０代が、医学的、肉体的に出産に最適な時期であると同時に、家庭、学校に保護、管理されているモラトリアム期間であることを活用して、教育機関が１０代女子生徒に、家庭科、保健の教科、科目の授業で、生殖、妊娠、出産の知識を学習させ、希望者には、実際に生殖、妊娠、出産を体験させ、出産した本人および誕生した子供を、社会が愛情を持って見守る包括的なプログラムで、行政または公益法人の監督下で、１０代女子に対して、生殖、妊娠、出産の管理、運用に関する、理念、目的、方針、規律、規則を定めて、適正に実施させる機能を設けたことを特徴とする、キャリアウーマン家庭科実習プログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、先進国の少子化対策のひとつの取り組みとして、学校で実施している家庭科の授業を活用して国民の出生率を向上させる、キャリアウーマン家庭科実習プログラムに関するものである。
続きを表示（約 6,600 文字）【背景技術】
【０００２】
結婚するしない、あるいは、子供を持つ持たないは、人それぞれの価値観だから自由である。「子供がいないと家が絶えちゃうけど、まあ仕方ないか…」と考えることも、同じく個人の価値観だから自由である。
しかし、個人の集合体である国家は、「人口減少すると国が滅びちゃうけど、まあ仕方ないか…」と考える訳にはいかない。国際社会では、他国が人口減少で衰退して、ついに消滅したとしても、「そうか、消滅したか、気の毒に…」で済まされるけれども、自国の人口減少問題は、そう簡単に済まされる問題ではない。それぞれの国家が、長期的な将来に向けて真剣に対策を講じなければならない重要な課題である。
しかし、対策を講じるといっても、女性が１５歳前後で嫁いで、子供を７～８人、人によっては１０人以上も出産するのが当たり前だった過去の時代に戻ることはできない。
国家が人口を維持するためには、合計特殊出生率（ＴＦＲ）２を下回らないことが絶対条件である。現在（２１世紀の第１四半期）は、ほとんどの先進国が２を下回っている。その最大の原因は、女性の高学歴化と社会進出である。従って、かろうじて２をキープしている国家も、将来的に女性の大学進学率、大学院進学率がさらに高まると、２を割り込むことが懸念される。
先進国は、男女の差別なく、教育を受ける権利、社会で活躍する機会、幸福を追求する環境を整備し、向上させなければならない。たとえそれが国民の晩婚化、非婚化、少子化を招き、国力が衰退したとしても、ジェンダーの平等・公正は優先しなければならない。
大局的かつ長期的な視点で世界の将来を展望すると、人口は国力の基本中の基本であるから、世界の趨勢は、ジェンダー尊重国家が人口減少で衰退して、ジェンダー差別国家が人口増加で台頭する図式になる。それは将来、宗教・文化圏の勢力地図を塗り変え、世界のパワーバランスを崩し、地政学的なリスクを上昇させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
これは、次のような欠点があった。
理想の出産年齢は「生物的理想出産年齢」と「社会的理想出産年齢」の２種類がある。
生物的理想出産年齢の考え方は、（１）出産は、初潮から閉経までに期間限定される。（２）卵子は、排卵順位と劣化程度が比例する特性がある。（３）排卵の後半で、卵子は平均より劣化領域に入るから、異常リスク（催奇形、知的・発達障害、ダウン症…）が徐々に高まる。だから、できるだけ早い時期に出産したほうが、優れた卵子を無駄にせずに済む、というものである。人類発祥以来、古今東西の民族・国家で採用されてきた。
社会的最適出産年齢の考え方は、生殖能力の発達は無視して、未成年は教育を受けなければならない。成人して社会人になり、経済力を身につけ、自立して大人の責任を持ち、精神的に成熟して結婚する。こうしたステップを踏んでから出産すべきである、というものである。近代の文明国家、特に先進国で採用されている。
【０００５】
女性は概ね、誕生して干支が１巡（１３歳）したとき、初潮を迎える。２巡（２４歳）したとき、社会人デビューする。３巡（３７歳）したとき、卵子の劣化領域に突入する。４巡（４９歳）したとき、閉経を迎える。
女性の出産年齢をセグメンテーションすると、第１ピリオド（１３歳～２４歳）は医学的に最適、社会的に前半は不適、後半は適。第２ピリオ（２５歳～３６歳）は医学的・社会的に適、第３ピリオド（３７歳～４８歳）は医学的に不適、社会的に適、となる。
従来、各国の人口増加に向けた取り組みは、第１ピリオド後半から第２ピリオドの女性（１８歳～３６歳）にフォーカスしたものであった。
出産は、▲１▼「意思」、▲２▼「機能」、▲３▼「機会」、▲４▼「タイミング」の４要素が全て満たさなければ成立しない。それぞれの取り組みとして、▲１▼「生活支援」、▲２▼「不妊治療支援」、▲３▼「婚活支援」、▲４▼「職場環境支援」が推進されている。▲１▼は、経済的に不安定な非正規労働者や派遣労働者が、人生設計できず結婚の意欲を喪失している、ワーキングプアー、格差社会の問題、▲２▼は、内分泌攪乱物質による、生殖機能障害、ＬＧＢＴ、草食系、セックスレスの問題、▲３▼は、猛烈なアタックが功を奏してめでたくゴールインしていた時代が終焉して、再アタックがストーカーにされる問題、▲４▼は、高学歴のキャリアウーマンが、仕事に夢中になるあまり、婚期を逸てしまう問題、である。
民間事業者の出産支援サービスとしては、マッチング、精子の販売、人工授精、卵子の冷凍保存サービス、代理出産サービス、その他があるが、いすれも、抜本的な解決策にはなっていない。
【０００６】
ここで、先進国で人口減少が進行する最大の要因である、高学歴のキャリアウーマンが婚期を逸てしまう問題に関して、典型的なモデルケースで検証する。通常、社会人としてデビューするのは大学を卒業した２２歳である。将来、大学進学率が上昇して、エリートとして就職する条件が、上位の大学を卒業するか、あるいはＭＢＡなどの大学院修士課程終了が一般的になると、２４歳も珍しくなくなる。早婚者の、第２子出産年齢である。
１彼女は、新社会人になり、期待と不安を抱えながら、とにかく仕事を覚えようと一生懸命に頑張る。何度も失敗を繰り返しながら、周囲に支えれれて少しずつ成長してゆく。この時期は、仕事に専念して、恋愛も、結婚も、まして出産など全く眼中にない。
２何年かすると、彼女は次第に仕事に慣れてきて、精神的にも、時間的にも余裕が出てくる。後輩が増えると自動的に先輩になり、ささやかながらも権力を振るう快感を知る。さらに、同期との対抗意識、上昇志向が芽生え、スキルアップに余念がない。今は仕事に集中したいので、同期のほとんどと同じく、結婚は先送りしている。
さらに何年かすると、彼女は中堅社員になって、重要なプロジェクトを任せられたり、小さいながらも組織を統率・管理するポジションが与えられる。結婚や出産については、漠然とした出遅れ感があるものの、育休明けで復帰した先輩が後輩にポジションを奪われて脱落した悲劇を目の当たりにすると、出産願望よりも、これまでのキャリアを無駄にしたくないという心理のほうが強く作用する。
３そうこうしているうちに、彼女は気付いたら３０代半ばに差し掛かっていた。卵子の劣化領域に突入した。もちろん、女として子供は産みたい。自分の収入なら３人でも養育できる。しかし、中堅からベテランという責任ある役割を担っている時期に、妊娠休暇・育児休暇を取得したら、間違いなくコースアウトする。まして、それを３回も連続したら尚更である。悩んだ挙句に仕方なく、生涯、出産を断念する決意を固める。
４４０代になり、彼女は念願の管理職になった。収入も、権限も拡大し、仕事は順調である。いつどこに出張するかも、どの部下に何の仕事を与えるかも、自由に決められる。久しぶりに同級生と会う。結婚して夫の扶養に入り、低賃金のパートで、つまらない作業を指図され、監視され、奴隷のように働いて、愚痴しか言わない低レベルの同僚に囲まれている近況と悩みを聞き、自分に羨望の目を向けられると、自分が出産を諦めてキャリアウーマンの道を選んだ判断は正しかった、自分は「勝ち組」だという確信を強める。
５５０代になり、彼女は閉経した。生殖機能の喪失に加え、体力劣化、健康劣化、感覚劣化、美容劣化、頭脳劣化が進行してくる。さらに、性格劣化も始まり、感性や気配りが鈍化し、頑固になり、人望も低下してゆく。若手社員たちが、「やっぱり、２８歳までに勝負かけないと、ハイスペック婚のチャンスは二度と来ないよね」などと会話しているのを聞くと、若い頃の自分が彷彿として愕然とする。
６６０代になり、彼女は定年退職した。送別会は、重要なプロジェクトと重なったとのことで何人か欠席した。そして、自分はこれまで会社に必要不可欠な存在だと信じて仕事してきたが、会社組織というものは、たとえ社長や役員が急死しても、決して崩壊せず、何事も無かったかのように人事が入れ替わり、川の流れのように同じ風景が継続するものだと悟る。さらに、自分は、ひとつの業界の、ひとつの企業の、ひとつの職域の、ひとつの歯車に過ぎないということ、会社は、自分の個人としての幸福追求、結婚、出産、家庭を自己犠牲してまで、献身すべき対象ではないこと、自分よりもっと重要な仕事をしていながら、仕事とプライベートを両立させた人が大勢いること、自分の生涯賃金は生涯生産より少ないことに気付く。そして、かつて自分が見下していた低賃金のパートタイマーが仕事を終えて家に帰れば、息子夫婦や孫に囲まれている。それは、自分には夢のまた夢と思えるほどの幸せなのに、当人は幸せと意識していない。本当は、自分こそが「負け組」なのではないかと考える。老後生活は、同じ境遇と価値観のキャリアウーマンが執筆した書籍を読んで共感し、悠々自適に楽しむが、心の奥底には、何か釈然としない、満たされないものがあり、折に触れて虚しさを感じる。
７晩年、彼女は高級介護施設に入所する。ある晴れた穏やかな日の午後、静かな庭園を１人で車椅子で散歩しているとき、ようやく素直に自分と向き合えた。キャリアウーマンになったことを後悔して、もし今度生まれてくることができたら、家庭を築いて子育てをしたいと心から願った。その数日後、静かに息を引き取った。
【０００７】
軍事力は、標準兵力と付加兵力を合計したものである。標準兵力は、単純に兵士の人数である。標準兵力だけで比較すれば、兵力１万の軍は２万の軍に負ける。しかし、兵力１万の軍に２倍の付加兵力があれば、２万の軍と互角に戦える。２倍を越える付加兵力があれば、２万の軍に勝てる。付加兵力とは、▲１▼兵士の戦闘能力、▲２▼兵器の性能、▲３▼情報報収および作戦能力、の３項目である。ただし、付加兵力には限界があり、限界を超えると、単純に兵士の人数が多い側の軍が勝つ。しかし、これは古典的な戦争論であり、現在では通用しない。その理由は、▲２▼の領域で性能が無限の兵器、核兵器が登場したからである。
仮に、核兵器が存在しなければ、人類は通常兵器だけで戦争することになるから、人口が最も多い国が最強の軍事大国になる。軍事大国は人口の多い順番に並ぶ。
人口が多い国は、女性を出産、育児、家事労働者と位置付け、教育、社会参加の機会を奪うから、自由、平等、公正、正義の理念が乏しく、女性尊重、人権、人道、理性、品格を欠いている。従って、そんな国が圧倒的な軍事力を背景に、国際社会で支配的な影響力を持って、世界のリーダーになれば、人類にとって不幸である。現在のリーダーは、人口小国であっても核兵器の大量保有で超大国の地位にあるが、人口減少問題に悩んでいる。
本発明は、以上のような欠点をなくすためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
本発明は、地動説、引力、進化論、蒸気機関、自動車、電気、航空機、核エネルギー、コンピューター、ＩＴ技術、ＡＩの登場のように、人類に大きなパラダイム・シフトと、意識改革をともなうエポック・メーキングであるから、人類に馴染むまでには長い期間を要する。フロンティア・スピリットを有するトップランナー国家でさえも、構想から社会実験まで世代単位のプロセスを必要とする。最初はネーデルランド、スエーデンのような超福祉先進国で社会実験が開始され、慎重に成果が実証され、少しずつ欧米諸国に拡大する発達過程をたどるが、少なくとも２２世紀初頭には、過半数の国家が導入している。
【０００９】
１３歳～１８歳くらいのティーンエージャーの生徒がいる学校で、「家庭科」の授業を実施する。学習内容は、料理、裁縫、金銭管理、保育、その他、将来、結婚して家庭を築いたときに役立つ事柄である。授業は、「知識」と「実習」の２分野で構成される。知識は、教師が生徒に教科書や電子画面などの教材で指導する。実習は、教材で学習した内容を、実際に体験して学習するものである。
料理の場合は、食材、調味料、調理器具、調理法に関する知識を学習して、それから、実際に料理を作らせて体験学習させる。
保育の場合は、生殖、妊娠、出産、新生児の取扱に関する知識を学習して、それから、実際に子供を産ませて体験学習させる。
ここで最も重要なことは、生殖、妊娠、出産に関して、知識学習は必修とするが、体験学習は必修ではなく自由選択とする。また、たとえ選択しても履修承認は審査を設ける。
本発明は、以上のような構造である。
【発明の効果】
【００１０】
１女性にとって、初潮から成人までの成長期は、最も優秀な卵子を排卵している黄金期である。文化人類学の考証によると、人類発祥から数万年の長期に渡り、女性の出産年齢は１０代がボリュームゾーンになっていた。これは、人類の進化にとって自然の摂理であるから、１３歳～１８歳の最優良卵子を無駄に廃棄せずに有効活用できる。
２女性が仕事でキャリア・アップに夢中になっているうちに、気が付いたら出産が困難な年齢に達してしまったという失敗をしたとき、普通であれば、子供のいない人生を残念に思うが、自分は少女時代にプログラムに参加して既に出産を済ませているし、その子供もプログラムに参加して出産を済ませたから、現在は孫も大勢いて、嬉しい悲鳴になる。
３人類にとって「女性活躍社会」と「人口増加社会」は、決して両立し得ないジレンマであったが、本発明のプログラムを導入した国家は両立できる。
４人口の減少抑制、維持、増加は、社会保障だけではなく、ＧＤＰ、経済成長率、貿易収支、外貨準備、国際競争力など、各種のマクロ経済指標、国際ランキングを改善する。
５女性の肉体は、初潮から閉経までの排卵で、順位が遅いほど卵子の劣化が進行する。劣化領域における、胎児の催奇形、知的・発達障害、ダウン症、ＬＧＢＴ、性倒錯、セックスレス、人格障害、サイコパス、その他、先天性異常の発生リスクが抑制できる。
６ジェンダー尊重国家の人口減少による衰退と、ジェンダー差別国家の人口増加による増強は、人口格差を拡大させ、前者が後者に凌駕されると、宗教・文化圏の勢力地図を塗り変え、世界のパワーバランスを崩し、地政学的なリスクを上昇させる。即ち、異宗教・異文化の国家間で、将来、核戦争を含む戦争が発生する事態が回避できる。
７各国が定めた出産数を満たせば、全員の大学進学資金を提供する制度が不要になる。キャリアウーマンとして活躍している優秀な女性は、妊娠、出産、育児を、何度も繰り返さない。制度の利用者は、キャリアウーマンとして活躍している優秀な女性以外の女性になる。この場合、大企業の求人数より大学卒業生が少ない時代は、大卒が大企業のパスポートになるが、子供が大学進学年齢になる頃は、国民皆大卒時代になるから、大企業へのパスポートは上位大卒か院卒になり、全員不採用になる事態が相次ぐからである。
８思春期の少年少女は、性衝動の最高期にありながら、パートナーに不自由して性体験に憧れている者が多い。プログラムに参加して性体験を実習すると、性体験に対する渇望と妄想が希薄になり、勉学、スポーツ、芸術、文化活動への意識配分が高くなる。
【図面の簡単な説明】
（【００１１】以降は省略されています）

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