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公開番号
2025168321
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-11-07
出願番号
2025072895
出願日
2025-04-25
発明の名称
医薬原材料または医薬におけるニトロソ化合物の生成を低減する方法
出願人
東和薬品株式会社
代理人
弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類
A61K
31/137 20060101AFI20251030BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】医薬原材料または医薬におけるニトロソ化合物の生成を低減する方法を提供する。
【解決手段】本開示の方法は、次の工程Aおよび/または工程Bを有する。工程A:医薬原材料または医薬と接触する雰囲気中の窒素酸化物の少なくとも一部を除去する工程。工程B:窒素酸化物の含有量が50ppb以下である雰囲気下で、医薬原材料または医薬を製造および/または保存する工程。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
医薬原材料または医薬におけるニトロソ化合物の生成を低減する方法であって、
下記工程Aおよび/または工程Bを有する、方法:
工程A:上記医薬原材料または上記医薬と接触する雰囲気中の窒素酸化物の少なくとも一部を除去する工程;
工程B:窒素酸化物の含有量が50ppb以下である雰囲気下で、上記医薬原材料または上記医薬を製造および/または保存する工程。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
窒素酸化物の含有量が10ppb以下である雰囲気下で、上記医薬原材料または上記医薬を製造および/または保存する工程を有する、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
下記工程Cおよび/または工程Dによって、上記工程Aおよび/または上記工程Bを達成する、請求項1に記載の方法:
工程C:第1空気から窒素酸化物の少なくとも一部を除去した第2空気を、上記医薬原材料または上記医薬と接触する雰囲気として導入する工程;
工程D:上記医薬原材料または上記医薬と接触する雰囲気の窒素酸化物の少なくとも一部を捕捉する工程。
【請求項4】
上記工程Cにおいて、上記第1空気をフィルタに通すことにより、当該第1空気に含まれている窒素酸化物の少なくとも一部を除去した上記第2空気を得る、
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
上記医薬原材料は、アミノ基または置換アミノ基を有している、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
ニトロソ化合物を生成しうるおよび/または生成させうる医薬原材料またはそれを含む医薬の製造方法であって、
下記工程Aおよび/または工程Bを有する、製造方法:
工程A:上記医薬原材料または上記医薬と接触する雰囲気中の窒素酸化物の少なくとも一部を除去する工程;
工程B:窒素酸化物の含有量が50ppb以下である雰囲気下で、上記医薬原材料または上記医薬を製造および/または保存する工程。
【請求項7】
窒素酸化物の含有量が10ppb以下である雰囲気下で、上記医薬原材料または上記医薬を製造および/または保存する工程を有する、
請求項6に記載の製造方法。
【請求項8】
下記工程Cおよび/または工程Dによって、上記工程Aおよび/または上記工程Bを達成する、請求項6に記載の製造方法:
工程C:第1空気から窒素酸化物の少なくとも一部を除去した第2空気を、上記医薬原材料または上記医薬と接触する雰囲気として導入する工程;
工程D:上記医薬原材料または上記医薬と接触する雰囲気の窒素酸化物の少なくとも一部を捕捉する工程。
【請求項9】
上記工程Cにおいて、第1空気をフィルタに通すことにより、当該第1空気に含まれている窒素酸化物の少なくとも一部を除去した上記第2空気を得る、
請求項8に記載の製造方法。
【請求項10】
上記医薬原材料は、アミノ基または置換アミノ基を有している、
請求項6に記載の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬原材料または医薬におけるニトロソ化合物の生成を低減する方法に関する。
続きを表示(約 4,900 文字)
【背景技術】
【0002】
ニトロソ化合物とは、アミンを構成する窒素原子にニトロソ基が結合した化合物の総称である。その一般構造は、N(R
1
)(R
2
)-N=Oで表される。ニトロソ化合物の一部には発癌性が疑われており、ニトロソ化合物が検出された医薬が自主回収に至った例もある(例えば、非特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
厚生労働省通知(薬生薬審発1008第1号、薬生安発1008第1号、薬生監麻発1008第1号)「医薬品におけるニトロソアミン類の混入リスクについての自主点検について」2021年10月8日
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の通り、ニトロソ化合物には発癌性が疑われている。そのため、医薬原材料および医薬において、ニトロソ化合物の生成を低減する方法を開発することが望まれていた。
【0005】
本発明の一態様は、医薬原材料または医薬におけるニトロソ化合物の生成を低減する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明には、下記の態様が含まれる。
<1>
医薬原材料または医薬におけるニトロソ化合物の生成を低減する方法であって、
下記工程Aおよび/または工程Bを有する、方法:
工程A:上記医薬原材料または上記医薬と接触する雰囲気中の窒素酸化物の少なくとも一部を除去する工程;
工程B:窒素酸化物の含有量が50ppb以下である雰囲気下で、上記医薬原材料または上記医薬を製造および/または保存する工程。
<2>
窒素酸化物の含有量が10ppb以下である雰囲気下で、上記医薬原材料または上記医薬を製造および/または保存する工程を有する、
<1>に記載の方法。
<3>
下記工程Cおよび/または工程Dによって、上記工程Aおよび/または上記工程Bを達成する、<1>または<2>に記載の方法:
工程C:第1空気から窒素酸化物の少なくとも一部を除去した第2空気を、上記医薬原材料または上記医薬と接触する雰囲気として導入する工程;
工程D:上記医薬原材料または上記医薬と接触する雰囲気の窒素酸化物の少なくとも一部を捕捉する工程。
<4>
上記工程Cにおいて、上記第1空気をフィルタに通すことにより、当該第1空気に含まれている窒素酸化物の少なくとも一部を除去した上記第2空気を得る、
<3>に記載の方法。
<5>
上記医薬原材料は、アミノ基または置換アミノ基を有している、
<1>~<4>のいずれかに記載の方法。
<6>
ニトロソ化合物を生成しうるおよび/または生成させうる医薬原材料またはそれを含む医薬の製造方法であって、
下記工程Aおよび/または工程Bを有する、製造方法:
工程A:上記医薬原材料または上記医薬と接触する雰囲気中の窒素酸化物の少なくとも一部を除去する工程;
工程B:窒素酸化物の含有量が50ppb以下である雰囲気下で、上記医薬原材料または上記医薬を製造および/または保存する工程。
<7>
窒素酸化物の含有量が10ppb以下である雰囲気下で、上記医薬原材料または上記医薬を製造および/または保存する工程を有する、
<6>に記載の製造方法。
<8>
下記工程Cおよび/または工程Dによって、上記工程Aおよび/または上記工程Bを達成する、<6>または<7>に記載の製造方法:
工程C:第1空気から窒素酸化物の少なくとも一部を除去した第2空気を、上記医薬原材料または上記医薬と接触する雰囲気として導入する工程;
工程D:上記医薬原材料または上記医薬と接触する雰囲気の窒素酸化物の少なくとも一部を捕捉する工程。
<9>
上記工程Cにおいて、第1空気をフィルタに通すことにより、当該第1空気に含まれている窒素酸化物の少なくとも一部を除去した上記第2空気を得る、
<8>に記載の製造方法。
<10>
上記医薬原材料は、アミノ基または置換アミノ基を有している、
<6>~<9>のいずれかに記載の製造方法。
<11>
ニトロソ化合物を生成しうるおよび/または生成させうる医薬原材料またはそれを含む医薬であって、
下記条件Aおよび/または条件Bを満たす、医薬原材料またはそれを含む医薬:
条件A:窒素酸化物の少なくとも一部を除去した雰囲気下に存在するものである;
条件B:窒素酸化物の含有量が50ppb以下である雰囲気下に存在するものである。
<12>
窒素酸化物の含有量が10ppb以下である雰囲気下に存在するものである、
<11>に記載の医薬原材料またはそれを含む医薬。
<13>
下記条件Cおよび/または条件Dにより、上記条件Aおよび/または上記条件Bが達成されている、<11>または<12>に記載の医薬原材料またはそれを含む医薬:
条件C:上記医薬原材料または上記医薬と接触する雰囲気は、第1空気から窒素酸化物の少なくとも一部が除去された第2空気である;
条件D:上記医薬原材料または上記医薬と接触する雰囲気は、当該雰囲気に含まれている窒素酸化物の少なくとも一部を捕捉する捕捉部によって、窒素酸化物の少なくとも一部が捕捉されている。
<14>
【0007】
本発明には、下記の態様も含まれる。
<1a>
医薬原材料または医薬におけるニトロソ化合物の生成を低減する方法であって、
下記工程Aおよび/または工程Bを有する、方法:
工程A:上記医薬原材料または上記医薬と接触する雰囲気中の窒素酸化物の少なくとも一部を除去する工程;
工程B:窒素酸化物の含有量が50ppb以下である雰囲気下で、上記医薬原材料または上記医薬を製造および/または保存する工程。
<2a>
下記工程Cおよび/または工程Dによって、上記工程Aおよび/または上記工程Bを達成する、<1a>に記載の方法:
工程C:外気から窒素酸化物の少なくとも一部を除去した空気を、上記医薬原材料または上記医薬と接触する雰囲気として導入する工程;
工程D:上記医薬原材料または上記医薬と接触する雰囲気の窒素酸化物の少なくとも一部を捕捉する工程。
<3a>
上記工程Cにおいて、外気をフィルタに通すことにより、当該外気に含まれている窒素酸化物の少なくとも一部を除去する、
<2a>に記載の方法。
<4a>
上記医薬原材料は、アミノ基または置換アミノ基を有している、
<1a>~<3a>のいずれかに記載の方法。
<5a>
ニトロソ化合物を生成しうるおよび/または生成させうる医薬原材料またはそれを含む医薬の製造方法であって、
下記工程Aおよび/または工程Bを有する、製造方法:
工程A:上記医薬原材料または上記医薬と接触する雰囲気中の窒素酸化物の少なくとも一部を除去する工程;
工程B:窒素酸化物の含有量が50ppb以下である雰囲気下で、上記医薬原材料または上記医薬を製造および/または保存する工程。
<6a>
下記工程Cおよび/または工程Dによって、上記工程Aおよび/または上記工程Bを達成する、<5a>に記載の製造方法:
工程C:外気から窒素酸化物の少なくとも一部を除去した空気を、上記医薬原材料または上記医薬と接触する雰囲気として導入する工程;
工程D:上記医薬原材料または上記医薬と接触する雰囲気の窒素酸化物の少なくとも一部を捕捉する工程。
<7a>
上記工程Cにおいて、外気をフィルタに通すことにより、当該外気に含まれている窒素酸化物の少なくとも一部を除去する、
<6a>に記載の製造方法。
<8a>
上記医薬原材料は、アミノ基または置換アミノ基を有している、
<5a>~<7a>のいずれかに記載の製造方法。
<9a>
ニトロソ化合物を生成しうるおよび/または生成させうる医薬原材料またはそれを含む医薬であって、
下記条件Aおよび/または条件Bを満たす、医薬原材料またはそれを含む医薬:
条件A:窒素酸化物の少なくとも一部を除去した雰囲気下に存在するものである;
条件B:窒素酸化物の含有量が50ppb以下である雰囲気下に存在するものである。
<10a>
下記条件Cおよび/または条件Dにより、上記条件Aおよび/または上記条件Bが達成されている、<9a>に記載の医薬原材料またはそれを含む医薬:
条件C:上記医薬原材料または上記医薬と接触する雰囲気は、外気から窒素酸化物の少なくとも一部が除去された空気である;
条件D:上記医薬原材料または上記医薬と接触する雰囲気は、当該雰囲気に含まれている窒素酸化物の少なくとも一部を捕捉する捕捉部によって、窒素酸化物の少なくとも一部が捕捉されている。
<11a>
上記条件Cにより上記条件Aおよび/または上記条件Bが達成されており、
フィルタを通過した外気により、上記条件Cが達成されている、
<10a>に記載の医薬原材料またはそれを含む医薬。
<12a>
上記医薬原材料は、アミノ基または置換アミノ基を有している、
<9a>~<11a>のいずれかに記載の医薬原材料またはそれを含む医薬。
<13a>
ニトロソ化合物を生成しうるおよび/または生成させうる医薬原材料またはそれを含む医薬の製造および/または保存における、ニトロソ化合物の生成を低減するための施設または設備であって、
雰囲気中に含まれる窒素酸化物の少なくとも一部を除去する除去部を備えている、
【発明の効果】
【0008】
本発明の一態様によれば、医薬原材料または医薬におけるニトロソ化合物の生成を低減する方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施例1で採用した実験系の概要を表す模式図である。
実施例1の結果を表すグラフである。
実施例2の結果を表すグラフである。
実施例3-4の結果を表すグラフである。フィルタユニットDを使用した。
実施例3-4の結果を表すグラフである。フィルタユニットEを使用した。
実施例4-1の結果を表すグラフである。給気から窒素酸化物を除去した。
実施例4-2の結果を表すグラフである。圧縮空気から窒素酸化物を除去した。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の一実施形態に関して以下に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、以下に説明する各構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態に関しても本発明の技術的範囲に含まれる。なお、本明細書において特記しない限り、数値範囲を表す「A~B」は、「A以上、B以下」を意味する。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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