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公開番号2025143513
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-01
出願番号2025119544,2022503670
出願日2025-07-16,2021-02-25
発明の名称被覆原薬粒子
出願人東和薬品株式会社
代理人弁理士法人NSI国際特許事務所
主分類A61K 9/28 20060101AFI20250924BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】
本発明は、医薬固形製剤の原薬そのものに金属等が被覆された新規な原薬粒子を提供することを主な課題とする。
【解決手段】
本発明として、例えば、表面が金属または金属酸化物(例、酸化鉄)でスパッタリングにより被覆されていることを特徴とする被覆原薬粒子、かかる被覆原薬粒子を用いて製剤化し、医薬固形製剤(例、錠剤)を製造する方法を挙げることができる。
本発明によれば、例えば、原薬そのものの、あるいはその原薬を用いて製造された医薬固形製剤の光安定性を向上させることができる。
【選択図】図2


特許請求の範囲【請求項1】
表面に、医薬上許容される被覆剤としての金属酸化
物か
らなるスパッタリング膜を有し、当該金属酸化物の被覆含量が
0.08~6
質量%の範囲内であることを特徴とする、被覆原薬粒子。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2020年2月26日に日本国特許庁に出願された日本国出願番号第2020-30016号の利益を主張するものである。当該日本国出願は、その出願書類(明細書、特許請求の範囲、図面、要約書)の全体が本明細書に明示されているかのように全ての目的で参照により本明細書に援用される。
本発明は、医薬品原薬の技術分野に属する。本発明は、原薬粒子に関するものであって、特に被覆された原薬粒子に関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
医薬固形製剤は、通常、医薬品原薬(有効成分)や賦形剤などの原料を調合し、錠剤の場合、一般には打錠成形されて素錠が製造される。そして、製造された錠剤は、例えば、大気中の水分、酸素、炭酸ガス、光などから薬物を保護するため、薬物の放出を制御したり作用発現を調節したりするため、味や臭いをマスキングし服用し易くするため、商品価値を高めるため、あるいは識別性を高めるために被覆される場合がある。
上記被覆は、医薬品においては、従来から、主にフィルムコーティングやシュガーコーティングにより行われている。フィルムコーティングは、コーティング基剤の高分子(被覆剤)を含む水溶液または有機溶媒溶液を、固形製剤の表面に連続または不連続でスプレーし、当該錠剤表面に付着し拡がった液滴の水分が蒸発することによって、被覆剤粒子が凝集し皮膜を形成するものである。このように錠剤の被覆は、製造された素錠に対して行われる。
【0003】
医薬固形製剤を被覆する技術として、上記の他に、原子層蒸着法(ALD)と言われる方法が知られている(特許文献1)。かかる原子層蒸着法は、医薬製剤の表面に存在する官能基とコーティング材料とが反応し、蒸着により単分子層の皮膜を重ねていく方法である。特許文献1では、かかる原子層蒸着法を用いて、活性成分を含む医薬固形製剤に金属酸化物の層を厚さ約0.1~約100nmというナノオーダーの薄さで形成し、医薬固形製剤を被覆している。
【0004】
一方、スパッタリングは、乾式メッキないし真空メッキとも言われる金属成膜技術の一つである。真空中で不活性ガス(例えば、アルゴン)を導入し、ターゲット(プレート状の成膜材料)にマイナスの電圧を印加してグロー放電を発生させ、不活性ガス原子をイオン化し、高速でターゲットの表面にガスイオンを衝突させて激しく叩き、ターゲットを構成する成膜材料の粒子(原子・分子)を激しく弾き出し、勢いよく基材・基板の表面に付着・堆積させ薄膜を形成する技術である。テレビやスマートフォンなどのディスプレイの反射防止や表面保護、太陽電池や液晶デバイスの透明電極、耐摩耗性の付与、水蒸気や酸素の透過抑制などに応用されている。
前記原子層蒸着法(ALD)に比べてスパッタリングは膜の付着力が強く、膜応力が大きいという特徴がある。さらにスパッタリング技術は、成膜材料が変質しにくく、対象物に熱がかかりにくいという利点を有する。
【0005】
スパッタリング技術は、薬または食品の分野でも応用された例がある。例えば、特許文献2では、粒状形状や錠剤形状等の表面に、金、銀、プラチナ等の可食性金属からなる金属膜を形成し、装飾性に優れた薬等を提供することが開示されている。但し、特許文献2の発明は、医薬固形製剤を遮光し、機能性を付与するという観点から実施されるものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特表2014-510066号公報
特開2004-43316号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
例えば、光安定性などを確保するために施される錠剤の被覆は、一般には打錠成形されて製造された素錠に対して行われる。その原薬に被覆されたものは見当たらない。
本発明は、医薬固形製剤の原薬そのものに金属等が被覆された新規な原薬粒子を提供することを主な課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、スパッタリング技術を用いることにより、原薬に遮光剤を被覆できることを見出し、本発明を完成した。
【0009】
本発明としては、例えば、下記を挙げることができる。
【0010】
[1]表面が金属または金属酸化物で被覆されていることを特徴とする、被覆原薬粒子。
[2]金属または金属酸化物の被覆含量が0.05~10質量%の範囲内である、上記[1]に記載の被覆原薬粒子。
[3]平均粒子径D
50
が1~1000μmの範囲内である、上記[1]または[2]に記載の被覆原薬粒子。
[4]金属酸化物が酸化鉄である、上記[1]~[3]のいずれか一項に記載の被覆原薬粒子。
[5]前記被覆がスパッタリングにより行われる、上記[1]~[4]のいずれか一項に記載の被覆原薬粒子。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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