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公開番号2025161529
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-24
出願番号2024064798
出願日2024-04-12
発明の名称冷間金型用合金鋼およびそれを用いた冷間金型
出願人株式会社不二越
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所,個人
主分類C22C 38/00 20060101AFI20251017BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】浸炭処理を施さずに低温度(900℃以下)による全体焼入れ処理、およびその後の焼戻し処理(150~200℃)によって、高硬度(ロックウェル硬さCスケールで64HRC以上)が得られる冷間金型用合金鋼およびそれを用いた冷間金型を提供する。
【解決手段】重量%で、C:0.90%以上1.50%以下、Si:0.70~2.50%、Mn:0.10~1.00%、Cr:1.00~4.00%、Mo:0.20~1.50%、W+2Mo:0.40~3.00%、V:0.10~0.80%であり、残余Feおよび不可避不純物からなる冷間金型用合金鋼とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
重量%で、C:0.90%以上1.50%以下、Si:0.70~2.50%、Mn:0.10~1.00%、Cr:1.00~4.00%、Mo:0.20~1.50%、W+2Mo:0.40~3.00%、V:0.10~0.80%であり、残余Feおよび不可避不純物からなることを特徴とする冷間金型用合金鋼。
続きを表示(約 260 文字)【請求項2】
重量%で、C:0.90%以上1.50%以下、Si:0.70~2.50%、Mn:0.10~1.00%、Cr:1.00~4.00%、Mo:0.20~1.50%、W+2Mo:0.40~3.00%、Nb:0.05~0.40%であり、残余Feおよび不可避不純物からなることを特徴とする冷間金型用合金鋼。
【請求項3】
請求項1または2に記載の冷間金型用合金鋼を用いた冷間金型であって、かつ前記冷間金型の表面がロックウェル硬さCスケールで64HRC以上を有していることを特徴とする冷間金型。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、冷間金型用途の合金鋼およびそれを用いた冷間金型に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
冷間金型は、高い耐摩耗性が要求されることから高硬度の材料、例えば合金工具鋼や高速度工具鋼が母材として使用されてきた(特許文献1ないし3参照)。例えば。自動車車体への高張力鋼板(ハイテン)への適用が増加していることから、高張力鋼板など硬い材料を加工するために冷間金型にもより高い耐摩耗性が必要とされている。また、前述の自動車分野のほかに、電気や家電製品,油圧部品および建設建築業界の耐摩耗性部品の世界価格に対応するために、原価低減の要望も高まってきている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第4266383号公報
特許第5143531号公報
特許第5276330号公報
【発明の概要】
【0004】
しかし、従来の合金工具鋼では、硬さがロックウェル硬さCスケールで60~62HRCの範囲であるので、十分な耐摩耗性を得ることはできない。また、高速度工具鋼などの合金は、焼入れ温度が1100~1200℃の高温域であり、熱処理費用が上昇するなど製造費用の点で問題であった。
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明においては、浸炭処理を施さずに低温度(900℃以下)による全体焼入れ処理、およびその後の焼戻し処理(150~200℃)によって、高硬度(ロックウェル硬さCスケールで64HRC以上)が得られる冷間金型用合金鋼およびそれを用いた冷間金型を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前述した課題を解決するために、本発明の合金鋼は、重量%で、C:0.90%以上1.50%以下、Si:0.70~2.50%、Mn:0.10~1.00%、Cr:1.00~4.00%、Mo:0.20~1.50%、W+2Mo:0.40~3.00%、V:0.10~0.80%であり、残余Feおよび不可避不純物からなる冷間金型用合金鋼とする。
【0007】
もしくは、重量%で、C:0.90%以上1.50%以下、Si:0.70~2.50%、Mn:0.10~1.00%、Cr:1.00~4.00%、Mo:0.20~1.50%、W+2Mo:0.40~3.00%、Nb:0.05~0.40%であり、残余Feおよび不可避不純物からなる歯冷間金型用合金鋼とする。
【0008】
また、前述の冷間金型用合金鋼を用いた冷間金型の発明は、当該冷間金型の表面をロックウェル硬さCスケールで64HRC以上とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の冷間金型用合金鋼は、浸炭処理を施さずに低温度(900℃以下)による全体焼入れ処理、およびその後の焼戻し処理(150~200℃)によって十分な表層および内部の硬さ(ロックウェル硬さCスケールで64HRC以上)と適正な残留オーステナイト量を得ることができる。
【0010】
また、当該冷間金型用合金鋼中におけるCr,Mo,V等のレアメタルの含有量を5重量%以下にすることで当該冷間金型用合金鋼の製造原価の低減を図ることができる。さらに、当該冷間金型用合金鋼は焼戻し軟化抵抗に優れるため、温度が上がっても硬さの低下が小さい。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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