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公開番号2025178000
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-05
出願番号2024085214
出願日2024-05-24
発明の名称マルエージング鋼及び粉末
出願人大同特殊鋼株式会社
代理人個人,個人
主分類C22C 38/00 20060101AFI20251128BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】実質的にコバルトを含まず、かつ、熱伝導率の高いマルエージング鋼、及び、このようなマルエージング鋼からなる粉末を提供すること。
【解決手段】マルエージング鋼は、9.0≦Ni≦12.0mass%、4.0≦Mo≦7.0mass%、及び、0.3≦Al+Ti≦1.4mass%を含み、残部がFe及び不可避的不純物からなる。マルエージング鋼は、0.05≦Nb≦0.3mass%、0.1≦V≦1.0mass%、及び、0.5≦W≦5.0mass%からなる群から選ばれる少なくとも1つの元素をさらに含むものが好ましい。粉末は、このようなマルエージング鋼からなる。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
9.0≦Ni≦12.0mass%、
4.0≦Mo≦7.0mass%、及び、
0.3≦Al+Ti≦1.4mass%
を含み、残部がFe及び不可避的不純物からなるマルエージング鋼。
続きを表示(約 280 文字)【請求項2】
以下のA群及び/又はB群の元素をさらに含む請求項1に記載のマルエージング鋼。
A群:
0.05≦Nb≦0.3mass%、
0.1≦V≦1.0mass%、及び、
0.5≦W≦5.0mass%
からなる群から選ばれる少なくとも1つの元素。
B群:
0.001≦B≦0.010mass%
【請求項3】
溶接棒として用いられる請求項1又は2に記載のマルエージング鋼。
【請求項4】
請求項1又は2に記載のマルエージング鋼からなり、積層造形に用いられる粉末。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、マルエージング鋼及び粉末に関し、さらに詳しくは、相対的に高い熱伝導率を有するマルエージング鋼、及び、このようなマルエージング鋼からなる粉末に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
金型の補修や形状変更のために、肉盛り溶接が行われることがある。肉盛り用の材料には、SCM系鋼、SKD61系鋼、及び、マルエージング鋼が主に用いられる。これらの内、マルエージング鋼は、炭素を含まず、溶接まま状態では30~35HRCの軟質な組織となるため、肉盛り時の割れが発生しにくい。そのため、マルエージング鋼は、金型の溶接補修で広く用いられている。
【0003】
このようなマルエージング鋼に関し、従来から種々の提案がなされている。
例えば、特許文献1には、
所定量のNi、Co、Mo、Ti、Al、C+N、Si、Mn、P、及び、Sを含み、残部がFe及び不可避的不純物からなるマルエージング鋼からなる第1の部材と、
第1の部材とはMo量が異なるマルエージング鋼からなる第2の部材と
を突き合わせ溶接することにより得られる溶接構造体が開示されている。
【0004】
同文献には、
(A)一般に、マルエージング鋼を溶接すると、溶接部にMoの富化領域が形成される場合があり、富化領域では冷却過程でオーステナイトが完全にマルテンサイト変態せず、オーステナイトが残留することがある点、及び、
(B)マルエージング鋼を溶接するに際して、溶接部のMo量が低めになるように突き合わせ溶接する両母材の組成を選択すると、溶接部の残留オーステナイト量を20%以下にすることができる点
が記載されている。
【0005】
特許文献2には、所定量のNi、Mo、Ti、Al、C、及び、Mnを含み、残部がFe及び不可避的不純物からなるマルエージング鋼が開示されている。
同文献には、成分を最適化すると、従来必須とされていたCoを含まない場合であっても、高い靱性及び強度が得られる点が記載されている。
【0006】
アルミダイカストやプラスチック射出成形において、熱伝導率が高い鋼材からなる金型を用いると、抜熱が速くなり、成形サイクルタイムを短縮できるメリットがある。しかしながら、従来のマルエージング鋼は、熱間ダイス鋼やP20系のプラスチック金型用鋼に比べて熱伝導率が低い。そのため、従来のマルエージング鋼は、溶接の施工性の面で有利であるが、金型として使用した時に金型からの抜熱が遅くなるという問題があった。
【0007】
また、コバルトを1mass%以上含有する物質は、特定化学物質障害予防規則(特化則)に基づく「健康障害防止対策」が義務付けられるため、取り扱いが難しいという問題があった。
一方、特許文献2には、コバルト非含有のマルエージング鋼が提案されている。しかしながら、同文献に記載のマルエージング鋼は、コバルトを含有する従来のマルエージング鋼に比べて熱伝導率が低いという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開昭60-063352号公報
特公平01-043016号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明が解決しようとする課題は、実質的にコバルトを含まず、かつ、熱伝導率の高いマルエージング鋼を提供することにある。
本発明が解決しようとする他の課題は、このようなマルエージング鋼からなる粉末を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために本発明に係るマルエージング鋼は、
9.0≦Ni≦12.0mass%、
4.0≦Mo≦7.0mass%、及び、
0.3≦Al+Ti≦1.4mass%
を含み、残部がFe及び不可避的不純物からなる。
(【0011】以降は省略されています)

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