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公開番号
2025160882
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-23
出願番号
2025029350
出願日
2025-02-26
発明の名称
正極合剤、正極および二次電池
出願人
ダイキン工業株式会社
代理人
弁理士法人とこしえ特許事務所
主分類
H01M
4/1391 20100101AFI20251016BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】粘度が上昇しにくい正極合剤を提供すること。
【解決手段】含フッ素重合体(A)、含フッ素共重合体(B)、正極活物質(C)、非水溶剤(D)、および、水(E)を含有する正極合剤であって、含フッ素重合体(A)が、ビニリデンフルオライド単位およびモノマー(1):CR
1
R
2
=CR
3
-R
4
CO
2
Y
1
に基づくモノマー単位を含有し、含フッ素共重合体(B)が、ビニリデンフルオライド単位およびパーフルオロモノマー単位を含有し、正極活物質(C)が、一般式(C):Li
y
Ni
1-x
M
x
O
2
で表される正極活物質であり、水(E)の含有量が、非水溶剤(D)の質量に対して、200~10000質量ppmである正極合剤を提供する。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
含フッ素重合体(A)、含フッ素共重合体(B)、正極活物質(C)、非水溶剤(D)、および、水(E)を含有する正極合剤であって、
含フッ素重合体(A)が、ビニリデンフルオライド単位および一般式(1):
TIFF
2025160882000005.tif
27
166
(式中、R
1
~R
3
は、独立に、水素原子または炭素数1~8の炭化水素基を表す。R
4
は、単結合または炭素数1~8の炭化水素基を表す。Y
1
は、無機カチオンおよび/または有機カチオンを表す。)で表されるモノマー(1)に基づくモノマー単位を含有し、
含フッ素共重合体(B)が、ビニリデンフルオライド単位およびパーフルオロモノマー単位を含有し、
正極活物質(C)が、一般式(C):Li
y
Ni
1-x
M
x
O
2
(式中、xは、0.01≦x≦0.7、yは、0.9≦y≦2.0であり、Mは金属原子(但しLiおよびNiを除く)を表す。)で表される正極活物質であり、
水(E)の含有量が、非水溶剤(D)の質量に対して、200~10000質量ppmである
正極合剤。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
含フッ素重合体(A)中のビニリデンフルオライド単位の含有量が、全モノマー単位に対して、92.0~99.999モル%である請求項1に記載の正極合剤。
【請求項3】
含フッ素重合体(A)中のモノマー(1)に基づくモノマー単位の含有量が、全モノマー単位に対して、0.001~8.0モル%である請求項1または2に記載の正極合剤。
【請求項4】
含フッ素共重合体(B)中のビニリデンフルオライド単位の含有量が、全モノマー単位に対して、60.0~99.0モル%である請求項1または2に記載の正極合剤。
【請求項5】
含フッ素共重合体(B)中のパーフルオロモノマー単位の含有量が、全モノマー単位に対して、1.0~40.0モル%である請求項1または2に記載の正極合剤。
【請求項6】
非水溶剤(D)が、N-メチル-2-ピロリドンを含有する請求項1または2に記載の正極合剤。
【請求項7】
水(E)の含有量が、非水溶剤(D)の質量に対して、1000~10000質量ppmである請求項1または2に記載の正極合剤。
【請求項8】
含フッ素重合体(A)が、ビニリデンフルオライド単位、ならびに、(メタ)アクリル酸およびその塩、ビニル酢酸(3-ブテン酸)およびその塩、3-ペンテン酸およびその塩、4-ペンテン酸およびその塩、3-ヘキセン酸およびその塩、4-ヘプテン酸およびその塩、ならびに、5-ヘキセン酸およびその塩からなる群より選択される少なくとも1種のモノマー(1)に基づくモノマー単位を含有し、
含フッ素共重合体(B)が、ビニリデンフルオライド単位、ならびに、テトラフルオロエチレンおよびヘキサフルオロプロピレンからなる群より選択される少なくとも1種のパーフルオロモノマーに基づくパーフルオロモノマー単位を含有する
請求項1または2に記載の正極合剤。
【請求項9】
含フッ素重合体(A)と含フッ素共重合体(B)との質量比(A)/(B)が、95/5~15/85であり、
含フッ素重合体(A)および含フッ素共重合体(B)の合計質量と正極活物質(C)の質量との比が、1/99~3/97であり、
含フッ素重合体(A)、含フッ素共重合体(B)および正極活物質(C)の合計含有量が、50~90質量%である
請求項1または2に記載の正極合剤。
【請求項10】
請求項1または2に記載の正極合剤により形成される正極合剤層を備える正極。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、正極合剤、正極および二次電池に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、正極活物質(A)と結着剤(B)および有機溶媒(C)を含む正極合剤用スラリーであって、正極活物質(A)が、式(A):
Li
x
M
1
y
M
2
1-y
O
2
(式中、0.4≦x≦1;0.3≦y≦1;M
1
はNiおよびMnよりなる群から選ばれる少なくとも1種;M
2
はCo、AlおよびFeよりなる群から選ばれる少なくとも1種)で示されるリチウム含有複合金属酸化物であり、結着剤(B)が、組成式(B):
(VDF)
m
(TFE)
n
(HFP)
l
(式中、VDFはフッ化ビニリデン由来の構造単位;TFEはテトラフルオロエチレン由来の構造単位;HFPはヘキサフルオロプロピレン由来の構造単位;0.45≦m≦1;0≦n≦0.5;0≦l≦0.1。ただし、m+n+l=1である)で示される含フッ素重合体であることを特徴とするリチウム二次電池の正極合剤用スラリーが記載されている。
【0003】
特許文献2には、集電体と、前記集電体の片面または両面に設けられた正極合剤層と、を備えており、前記正極合剤層の厚みが、69μm以上であり、前記正極合剤層の密度が、3.0~5.0g/cm
3
であり、前記正極合剤層が、正極活物質およびバインダーを含有しており、前記正極活物質が、リチウム・ニッケル系複合酸化物を含有し、前記バインダーが、含フッ素共重合体を含有し、前記含フッ素共重合体が、ビニリデンフルオライド単位およびフッ素化単量体単位(ただし、ビニリデンフルオライド単位を除く)を含有する正極構造体が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2010/092976号
国際公開第2020/071336号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示では、粘度が上昇しにくい正極合剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示によれば、含フッ素重合体(A)、含フッ素共重合体(B)、正極活物質(C)、非水溶剤(D)、および、水(E)を含有する正極合剤であって、
含フッ素重合体(A)が、ビニリデンフルオライド単位および一般式(1):
TIFF
2025160882000001.tif
27
166
(式中、R
1
~R
3
は、独立に、水素原子または炭素数1~8の炭化水素基を表す。R
4
は、単結合または炭素数1~8の炭化水素基を表す。Y
1
は、無機カチオンおよび/または有機カチオンを表す。)で表されるモノマー(1)に基づくモノマー単位を含有し、
含フッ素共重合体(B)が、ビニリデンフルオライド単位およびパーフルオロモノマー単位を含有し、
正極活物質(C)が、一般式(C):Li
y
Ni
1-x
M
x
O
2
(式中、xは、0.01≦x≦0.7、yは、0.9≦y≦2.0であり、Mは金属原子(但しLiおよびNiを除く)を表す。)で表される正極活物質であり、
水(E)の含有量が、非水溶剤(D)の質量に対して、200~10000質量ppmである
正極合剤が提供される。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、粘度が上昇しにくい正極合剤を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本開示の具体的な実施形態について詳細に説明するが、本開示は、以下の実施形態に限定されるものではない。
【0009】
特許文献1には、NiやMnを含有するリチウム含有複合酸化物は基本的に塩基性であり、その理由は確認されていないが、ポリビニリデンフルオライド(PVdF)やビニリデンフルオライド(VdF)系共重合体と共存させた正極合剤用スラリーではゲル化が起こり、スラリーの安定性が損なわれるという問題があったことが記載されている。そして、特許文献1では、VdFにテトラフルオロエチレン(TFE)を特定量で共重合したVdF/TFE系共重合体を用いることにより、正極合剤用スラリーが均質かつ安定なものとなることが記載されている。特許文献1には、さらに、正極合剤用スラリーの調製に用いる有機溶媒の水分含有量を低減することでスラリーの安定性が向上することが記載されている。
【0010】
しかしながら、正極合剤に用いる結着剤として、特定の官能基を有するビニリデンフルオライド重合体と、ビニリデンフルオライド単位およびパーフルオロモノマー単位を含有する含フッ素共重合体とを用いる場合、従来の技術を利用した場合でも、正極合剤の粘度が上昇し得ることが明らかになった。したがって、特定の結着剤を用いた場合であっても、正極合剤の粘度の上昇を一層高いレベルで抑制できる新たな技術が求められる。
(【0011】以降は省略されています)
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