TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025160426
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-22
出願番号2025129011,2024551777
出願日2025-07-31,2023-10-13
発明の名称NKT細胞を刺激する樹状細胞からなる樹状細胞製剤の製造方法
出願人DC-BIOTECH株式会社
代理人個人
主分類A61K 35/15 20250101AFI20251015BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】受益者から採取(成分採血された単球又は単球を含む末梢血)された単球から、従来よりも早く効を奏すNKT細胞を刺激する樹状細胞製剤の製造方法の提供。
【解決手段】前記採取された単球を液体培地を用いた培養容器に入れ、静置して前記単球のうちの一部の細胞を容器の内面に接着させる接着工程と、培養容器の内面に接着した細胞以外の単球を含む非接着細胞を除去する非接着細胞除去工程と、前記培養容器に所定の因子を入れて前記培養容器内面に接着した単球を未成熟樹状細胞に分化させる分化工程と、前記未成熟樹状細胞が非接着状態で存在する培養容器にα-ガラクトシルセラミドをパルスするパルス工程と、未成熟樹状細胞から、NKT細胞を刺激する樹状細胞であるNKT刺激樹状細胞を誘導するNKT刺激樹状細胞誘導工程とを含み、採血した受益者自身の体内へ戻入させる樹状細胞製剤の製造方法。
【選択図】図5


特許請求の範囲【請求項1】
がん治療、がん予防、免疫力向上のいずれか一以上を目的としたナチュラルキラーT(NKT)細胞を刺激する樹状細胞からなる樹状細胞製剤の製造方法であって、
(1)受益者から採取(成分採血又は採血された単球、又は単球を含む末梢血)された単球を液体培地を用いた培養容器に入れ、静置して前記単球のうちの一部の細胞を容器の内面に接着させる接着工程と、
(2)培養容器の内面に接着した細胞以外の単球を含む非接着細胞を除去する非接着細胞除去工程と、
(3)前記培養容器に所定の因子を入れて、前記培養容器内面に接着した単球を未成熟樹状細胞に分化させる分化工程と、
(4)前記未成熟樹状細胞が優位に存在する培養容器にα-ガラクトシルセラミドをパルスするパルス工程と、
(5)未成熟樹状細胞から、NKT細胞を刺激する樹状細胞であるNKT刺激樹状細胞を誘導するNKT刺激樹状細胞誘導工程と、
を含むことを特徴とする、前記単球を採取した受益者の体内に戻入しNKT細胞を刺激するためのNKT細胞刺激樹状細胞製剤の製造方法。
続きを表示(約 810 文字)【請求項2】
(4)のパルス工程は、(3)の分化工程にて所定の因子を加えた日を0日として、3日乃至は4日目に行う請求項1に記載の樹状細胞製剤の製造方法。
【請求項3】
(4)のパルス工程は、(3)の分化工程にて所定の因子を加えてから60時間後から108時間後までに行う請求項1に記載の樹状細胞製剤の製造方法。
【請求項4】
(4)のパルス工程は、(1)の接着工程にて受益者から採取された単球を培養容器に入れた日を0日として、4日目乃至は5日目に行う請求項1に記載の樹状細胞製剤の製造方法。
【請求項5】
(4)のパルス工程は、(1)の接着工程にて受益者から採取された単球を培養容器に入れてから84時間後から132時間後までに行う請求項1に記載の樹状細胞製剤の製造方法。
【請求項6】
(4)のパルス工程は、(2)の非接着細胞除去工程にて培養容器の内面に接着した細胞以外の単球を含む非接着細胞を除去した日を0日として、4日目乃至は5日目に行う請求項1に記載の樹状細胞製剤の製造方法。
【請求項7】
(4)のパルス工程は、(2)の非接着細胞除去工程にて培養容器の内面に接着した細胞以外の単球を含む非接着細胞を除去してから84時間後から132時間後までに行う請求項1に記載の樹状細胞製剤の製造方法。
【請求項8】
(4)のパルス工程においてパルスするα―ガラクトシルセラミドの濃度は300~1000ng/mLである請求項1から請求項7のいずれか一に記載の樹状細胞製剤の製造方法。
【請求項9】
請求項1から請求項7のいずれか一に記載の製造方法にて製造された樹状細胞製剤を加えた受益者の血液。
【請求項10】
請求項8に記載の製造方法にて製造された樹状細胞製剤を加えた受益者の血液。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本願発明は、がん治療、がん予防、健常者の免疫力向上のいずれか一以上に用いる、より副作用の少ないNKT細胞(「T」は、Thymus、即ち胸腺を意味する。)を刺激する樹状細胞からなる樹状細胞製剤の製造方法であって、特に受益者自身から採取した細胞を元とする樹状細胞製剤の製造方法、並びにその製造方法に係る樹状細胞製剤を加えた血液に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
近年、NKT細胞を標的とした、がん免疫療法または健常者の免疫力向上法が開発されている。この療法はがん細胞などそのものを標的とせずに、免疫系の司令塔であるNKT細胞を活性化する。活性化されたNKT細胞のアジュバント作用(一部の免疫系細胞を活性化することに起因して他の免疫系細胞の活性化を促し、総合的に免疫系を活性化する作用)によって、強い抗腫瘍効果が現れる。さらに特異的な抗原を標的とするような制限を受けないことにより新たな変異がん細胞にも、がん以外の病原菌やウイルスや寄生虫などに対しても効果が期待できる。
【0003】
特許文献1では、単核球を第1の培養容器に入れ、静置して前記単核球のうちの一部の細胞を容器の底面に定着させ、容器の底面に接着した細胞以外の非接着細胞を回収し保存する。残った底面に付着した細胞のうち単球に対し所定の処理を行い未成熟樹状細胞に分化させ、さらに所定の処理を行って成熟させる。その後、成熟樹状細胞に対してα-Galactosylceramide(以下、α―ガラクトシルセラミド)を加え、成熟した樹状細胞から、NKT細胞を刺激する樹状細胞を誘導し、保存しておいた非接着細胞と共に第2の培養容器に入れて培養し前記非接着細胞の一部からNKT細胞を誘導する方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6854290号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1には、NKT細胞が活性化すると大量のIFN-γ(インターフェロンガンマ)を産生することと、抗原提示細胞(樹状細胞)表面のCD-1d分子が提示された場合、NKT細胞表面のT細胞受容体を介して活性化シグナルが伝達され、NKT細胞が活性化すると知られていると、記載されている。
【0006】
特許文献1に開示されているNKT細胞を刺激する樹状細胞とNKT細胞を含む細胞組成物については、NKT細胞の割合が示されているが、がん細胞に対する多様な効果を生じさせるIFN-γの産生量に関しては開示されていないので、その効果が明確とは言えない。また、NKT細胞を刺激するための誘導を樹状細胞が成熟化してから行うとしている。しかしながら誘導を行うタイミングと、成熟化したタイミングとの時間的な関係性に関して検討した記載が無い。
【0007】
このような課題を解決するために、本願発明者が研究開発を進めるなかで、特許文献1の方法よりもより多くの量のIFN―γを産生し、IFN-γの産生がより早く始まる本願発明製剤を見出した。本願発明は、NKT細胞を刺激するための誘導を樹状細胞に対して行うタイミングを検討した結果、先行技術(特許文献1)よりもNKT細胞が産生するIFN-γの量を多くできる。産生されたIFN-γは、人体内の自然免疫系、獲得免疫系双方の経路を刺激し活性化するために、大量に産生されたIFN-γの刺激受けた両経路からのより大きな効果を、がん治療などにおいて期待することができ、より高い治療効果を期待することができるNKT細胞を刺激する樹状細胞からなる樹状細胞製剤の製造方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
最初に課題を解決するための手段を要約すると、樹状細胞に対するリガンドのパルスタイミングは、樹状細胞が未成熟である段階で行うことが効果をより大きくする。また、未成熟樹状細胞に対してリガンドをパルスするタイミングは未成熟段階であればいつでも良い、というものでなく、未成熟段階でも所定のタイミングでパルスすることによって大きな効果を得ることが出来る。以下に具体的に解決手段を記載する。
【0009】
以上のような樹状細胞製剤に関する課題を解決するために、本願では第一の発明として、
がん治療、がん予防、免疫力向上のいずれか一以上を目的としたナチュラルキラーT(NKT)細胞を刺激する樹状細胞からなる樹状細胞製剤の製造方法であって、
(1)受益者から採取(成分採血又は採血された単球又は単球を含む末梢血)された単球を液体培地を用いた培養容器に入れ、静置して前記単球のうちの一部の細胞を容器の内面に接着させる接着工程と、
(2)培養容器の内面に接着した細胞以外の単球を含む非接着細胞を除去する非接着細胞除去工程と、
(3)前記培養容器に所定の因子を入れて、前記培養容器内面に接着した単球を未成熟樹状細胞に分化させる分化工程と、
(4)前記未成熟樹状細胞が非接着状態で存在する培養容器にα-ガラクトシルセラミドをパルスするパルス工程と、
(5)未成熟樹状細胞から、NKT細胞を刺激する樹状細胞であるNKT刺激樹状細胞を誘導するNKT刺激樹状細胞誘導工程と、
を含むことを特徴とする、前記単球を採取した受益者の体内に戻入するNKT細胞を刺激する樹状細胞製剤の製造方法を提供する。
【0010】
さらに第二の発明として、第一の発明を基礎として、第一の発明の(4)のパルス工程は、(3)の分化工程にて所定の因子を加えた日を0日として、3日乃至は4日目に行う樹状細胞製剤の製造方法を提供する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

個人
貼付剤
9日前
個人
短下肢装具
3か月前
個人
嚥下鍛錬装置
4か月前
個人
白内障治療法
7か月前
個人
排尿補助器具
22日前
個人
洗井間専家。
7か月前
個人
前腕誘導装置
3か月前
個人
ホバーアイロン
7か月前
個人
バッグ式オムツ
4か月前
個人
腰ベルト
12日前
個人
汚れ防止シート
1か月前
個人
アイマスク装置
2か月前
個人
歯の修復用材料
4か月前
個人
ウォート指圧法
20日前
個人
矯正椅子
5か月前
個人
胸骨圧迫補助具
2か月前
三生医薬株式会社
錠剤
7か月前
個人
陣痛緩和具
4か月前
個人
車椅子持ち上げ器
7か月前
個人
歯の保護用シール
5か月前
個人
美容セット
今日
個人
哺乳瓶冷まし容器
3か月前
個人
シャンプー
6か月前
個人
湿布連続貼り機。
2か月前
株式会社コーセー
化粧料
19日前
株式会社結心
手袋
8か月前
株式会社大野
骨壷
4か月前
個人
エア誘導コルセット
2か月前
個人
治療用酸化防御装置
1か月前
株式会社八光
剥離吸引管
5か月前
個人
服薬支援装置
7か月前
個人
性行為補助具
3か月前
株式会社ニデック
眼科装置
26日前
個人
精力増強キット
1か月前
株式会社ダリヤ
毛髪化粧料
1か月前
個人
歯列矯正用器具
8か月前
続きを見る