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公開番号2025160405
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-22
出願番号2025127980,2023149770
出願日2025-07-31,2018-09-27
発明の名称特異的結合分子
出願人エラスモーゲン リミテッド
代理人IBC一番町弁理士法人
主分類C07K 16/00 20060101AFI20251015BHJP(有機化学)
要約【課題】2以上のVNARドメインを含むマルチドメイン特異的結合分子を提供する。
【解決手段】本発明は、VNARを含むマルチドメイン特異的結合分子の形成に関する。腫瘍壊死因子アルファ(TNFα)に結合する特異的結合ドメインをも提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
1以上の特異的抗原の同一または異なるエピトープに結合する2以上のVNARドメインを含むマルチドメイン特異的結合分子。
続きを表示(約 800 文字)【請求項2】
前記マルチドメイン特異的結合分子中の前記VNARドメインのうちの1以上が、モノマーVNARと比較して、それらの標的に対するより高い結合親和性を示す、請求項1に記載のマルチドメイン特異的結合分子。
【請求項3】
前記VNARドメイン間にスペーサー配列をさらに含む、請求項1または2に記載のマルチドメイン特異的結合分子。
【請求項4】
前記スペーサー配列が、結合分子において示される独立した機能を有する、請求項3に記載のマルチドメイン特異的結合分子。
【請求項5】
前記スペーサー配列が、VNARドメインまたはその機能的断片である、請求項4に記載のマルチドメイン特異的結合分子。
【請求項6】
前記スペーサー配列が、血清アルブミンに結合するVNARまたはその機能的断片である、請求項5に記載のマルチドメイン特異的結合分子。
【請求項7】
前記スペーサー配列が、ヒト血清アルブミンに結合するVNARまたはその機能的断片である、請求項6に記載のマルチドメイン特異的結合分子。
【請求項8】
前記スペーサー配列が、配列番号67、配列番号67、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87もしくは88のいずれか1つのアミノ酸配列を含むアミノ酸配列、またはそれと少なくとも60%の配列同一性を有する機能的断片を有する、請求項7に記載のマルチドメイン特異的結合分子。
【請求項9】
前記スペーサー配列が、免疫グロブリンFc領域に由来する、請求項4に記載のマルチドメイン特異的結合分子。
【請求項10】
前記スペーサー配列が、ヒト免疫グロブリンFc領域に由来する、請求項9に記載のマルチドメイン特異的結合分子。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、VNARを含むマルチドメイン特異的結合分子(multi-domain specific binding molecule)の形成に関する。腫瘍壊死因子α(TNFα)に結合する特異的結合ドメインも提供される。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
背景
疾病と闘うための、特定の、ますます効果的で、多様化した治療用兵器に関する探索では、無数の異なる様式が利用されてきた。伝統的な小分子から漸増的により大きな生物学的医薬品、例えば、単一結合ドメイン(10~15kDa)から完全IgG(~150kDa)まで。潜在的な治療薬として現在研究されている単一ドメインとしては、多種多様な別個のタンパク質足場(protein scaffolds)があり、これらはすべて、関連する利点および欠点を伴う。
【0003】
このような単一ドメイン足場は、異なる種のタンパク質のアレイに由来し得る。新規または新しい抗原レセプター(IgNAR)は軟骨魚(cartilaginous fish)の血清中で発見された約160kDaのホモ二量体タンパク質である(Greenberg A. S., et al., Nature, 1995. 374(6518): p. 168-173, Dooley, H., et al, Mol. Immunol, 2003. 40(1): p. 25-33; Muller, M.R., et al., mAbs, 2012. 4(6): p. 673-685))。各分子は、単一のN末端可変ドメイン(VNAR)および5つの定常ドメイン(CNAR)から構成される。IgNARドメインは、免疫グロブリンスーパーファミリーのメンバーである。VNARは、免疫グロブリンおよびT細胞レセプター可変ドメインにならびに細胞接着分子に対して構造的およびいくつかの配列類似性を有する密に折り畳まれたドメインであり、古典的な免疫グロブリンおよびT細胞レセプターのN末端可変ドメイン(N Variable terminal domain)に対する類似性によってVNARと呼ばれる。VNARは、免疫グロブリンに対して限定された配列相同性、例えば、VNARとヒト軽鎖配列との間の25~30%類似性を共有する(Dooley, H. and Flajnik, M. F., Eur. J. Immunol., 2005. 35(3): p. 936-945)。
【0004】
Kovaleva M. et al Expert Opin. Biol. Ther. 2014. 14(10): p. 1527-1539およびZielonka S. et al mAbs 2015. 7(1): p. 15-25は、最近、VNARの構造的特徴と生成の要約を提供し、これらは参照により組み込まれている。
【0005】
VNARは、古典的な免疫グロブリン抗体祖先から進化したとは思われない。VNARの明確な構造的特徴は、従来の免疫グロブリン可変ドメインに存在するCDR2ループと等価な配列の切断、およびIgNAR構造に存在しない軽鎖ドメインとの会合を通常可能にする疎水性VH/VL界面残基の欠損、ならびにCDR1および3にN末端で隣接するフレームワーク1および3領域におけるシステイン間のカノニカル免疫グロブリンスーパーファミリー架橋(canonical Immunoglobulin superfamily bridge)に加えて追加のジスルフィド架橋を形成することが観察されるCDR領域における追加のシステイン残基のいくつかのVNARサブタイプにおける存在である。
【0006】
現在まで、I、IIおよびIIIとして知られるサメIgNARの3つの定義されたタイプがある(図1)。これらは、強い選択圧下にあり、したがってほとんど置換されない非カノニカルシステイン残基(non-canonical cysteine residues)の位置に基づいて分類されている。
【0007】
3つのタイプは全て、36番目の位置の不変トリプトファンと共に、標準免疫グロブリンフォールドを安定化する、35および107番目の位置に古典的免疫グロブリンカノニカルシステインを有する(Kabat, E.A. et al. Sequences of proteins of immunological interest. 5th ed. 1991, Bethesda: US Dept. of Health and Human Services, PHS, NIHにおけるように番号付け)。CDR2自体は定義されていないが、TCR HV2およびHV4とより密接に比較される配列変異の領域は、それぞれフレームワーク2および3において定義されている。タイプIには、フレームワーク2とフレームワーク4に生殖細胞系列でエンコードされたシステイン残基およびCDR3内に偶数の追加のシステインとを有する。リゾチームに対しておよびリゾチームとの複合体中で単離されたタイプI IgNARの結晶構造研究により、これらのシステイン残基の寄与を決定することができた。フレームワーク2および4のシステインは双方とも、CDR3ループがHV2領域に向かってしっかりと保持される密に充填された構造を形成するCDR3中のものとジスルフィド架橋を形成する。今日まで、タイプI IgNARはコモリザメ(nurse shark)においてのみ同定されており、同じオーダーのメンバーを含む、他の全てのエラスモブランチは、タイプIIまたはこの型のバリエーションのみを有する。
【0008】
タイプII IgNARは、CDR1およびCDR3にシステイン残基を有するものとして定義され、これらは、これらの2つの領域を近接して保持する分子内ジスルフィド結合を形成し、結合ポケットまたは溝に導く突出したCDR3(図2)を生じる。タイプI配列は、一般的に、タイプIIより長いCDR3を有し、それぞれ平均21および15残基である。これは、タイプI CDR3中の2以上のシステイン残基がそれらのフレームワーク2および4カウンターパートと会合するための強い選択圧(selective pressure)に起因すると考えられる。体細胞突然変異の蓄積に関する研究により、タイプIよりもタイプIIのCDR1により多数の突然変異が存在するが、タイプIのHV2領域はタイプIIよりも大きな配列変異を示すことが示される。この証拠は、抗原結合部位内のこれらの領域の決定された位置とよく相関する。
【0009】
タイプIIIとして知られる第3のIgNAR型が、新生児において同定されている。IgNARファミリーのこのメンバーは、V遺伝子とのD1およびD2領域(CDR3を形成する)の生殖細胞融合(germline fusion)のためCDR3内の多様性を欠く。ほとんどすべての公知のクローンは、配列多様性をほとんどまたは全く有さない15残基のCDR3長を有する。
【0010】
VNARの別の構造型は、タイプ(IIIbまたはIV)と呼ばれ、2つのカノニカルシステイン残基のみを有する。これまで、このタイプは、主にドッグフィッシュシャーク(dogfish shark)において見出されており(Liu, J.L., et al. Mol. Immunol. 2007. 44(7): p. 1775-1783; Kovalenko O.V., et al. J Biol Chem. 2013. 288(24): p. 17408-19)、ウォベゴングシャーク(wobbegong shark)由来の半合成V-NARライブラリーからも単離された(Streltsov, V.A. et al. (2004) Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 101(34): p. 12444-12449)。
(【0011】以降は省略されています)

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