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公開番号
2025160376
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-22
出願番号
2025126780,2023207803
出願日
2025-07-30,2012-06-08
発明の名称
切断可能な脂質
出願人
トランスレイト バイオ, インコーポレイテッド
代理人
個人
,
個人
主分類
C07C
323/25 20060101AFI20251015BHJP(有機化学)
要約
【課題】新規化合物を提供すること
【解決手段】新規化合物、そのような化合物を含む薬学的組成物、および関連するその使用方法を本明細書において開示する。本明細書に記載される化合物は、例えば、被包されたポリヌクレオチドの標的細胞への送達、および後の前記標的細胞への形質移入を容易にするためのリポソーム送達ビヒクルとして有用であり、ある実施形態では、そのような化合物に、他の同様に分類される脂質に対する利点を提供する1つ以上の性質を有することを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
構造
JPEG
2025160376000046.jpg
28
73
を有する化合物であって、式中、R
1
が、イミダゾール、グアニジウム、イミン、エナミン、アミノ、任意に置換されたアルキルアミノ(例えば、ジメチルアミノ等のアルキルアミノ)、およびピリジルからなる群から選択され、
R
2
が、
TIFF
2025160376000047.tif
35
124
からなる群から選択され、
式中、R
3
およびR
4
が、それぞれ独立して、任意に置換された可変的飽和もしくは不飽和C
6
-C
20
アルキル、および任意に置換された可変的飽和もしくは不飽和C
6
-C
20
アシルからなる群から選択され、
nが、0、または任意の正の整数である、化合物。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
R
2
が、
JPEG
2025160376000048.jpg
35
67
である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
R
1
がイミダゾールである、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
R
1
がイミダゾールであり、
R
2
が、
JPEG
2025160376000049.jpg
40
77
であり、
nが1である、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
R
1
がグアニジウムであり、請求項2に記載の化合物。
【請求項6】
R
1
がグアニジウムであり、
R
2
が、
JPEG
2025160376000050.jpg
35
70
であり、
nが1である、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
R
2
が、
JPEG
2025160376000051.jpg
32
46
であり、
式中、R
3
およびR
4
が、それぞれ独立して、任意に置換された可変的飽和もしくは不飽和C
6
-C
20
アルキル、および任意に置換された可変的飽和もしくは不飽和C
6
-C
20
アシルからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
R
3
およびR
4
がそれぞれ、任意に置換された可変的飽和または不飽和C
6
-C
20
アルキルである、請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
R
3
およびR
4
がそれぞれ、任意に置換された多不飽和C
6
-C
20
アルキルである、請求項7に記載の化合物。
【請求項10】
R
3
およびR
4
がそれぞれ、任意に置換された多不飽和C
18
アルキルである、請求項7に記載の化合物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【背景技術】
【0001】
核酸のリポソーム送達は、被包されたプラスミドDNA、アンチセンスオリゴヌクレオチド、短鎖干渉RNA、およびミクロRNAに基づく療法の部位特異的送達のために採用されてきた。しかしながら、核酸の標的細胞および組織への効率的な送達、ならびにその後のそのような標的細胞および組織への形質移入は、依然技術的な課題のままである。治療薬の標的細胞および組織への送達を容易にするための多くのリポソームに基づく系およびビヒクルが利用可能であるにも関わらず、生体内および生体外用途の両方において、多くの問題が尚存在する。例えば、リポソーム送達系の大きな欠点は、所望の標的細胞および/または細胞内区画に達するのに十分な細胞培養または生体内安定性を有するリポソームの構築、およびそのようなリポソーム送達がその被包された材料をそのような標的細胞に効率的に放出する能力に関連する。さらに、そのようなリポソームに基づくビヒクルを構築するために採用されるカチオン性脂質の多くは、一般的に標的細胞に毒性であり、したがって、特に被包された材料をそのような標的細胞にうまく送達するのに必要な量において、使用が制限される場合がある。
続きを表示(約 4,000 文字)
【0002】
前述の制限にも関わらず、そして被包された材料を保護し、それを1つ以上の標的細胞に送達するのを容易にするその能力の結果として、リポソームに基づくビヒクルは治療薬において魅力的な担体と考えられ、依然開発の努力が続けられている。カチオン性脂質成分を含むリポソームに基づくビヒクルは、被包、安定性、および部位局在化に関して有望な結果を示してきたが、リポソームに基づく送達系の改善の多大な必要性が残存する。特に、強化された効率で核酸等の巨大分子を幅広い細胞種類および組織に送達することができるカチオン性および脂質の改善の必要性が残存する。被包された核酸およびポリヌクレオチドを送達するために、多機能アプローチを組み込む新規脂質の特定の必要性も残存する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
よって、本発明は、新規化合物、そのような化合物を含む薬学的組成物、および関連するその使用方法を提供する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物は、リポソーム組成物として、または1つ以上の標的細胞への送達、および後のそれらへの形質移入を容易にするためのリポソーム組成物の成分として有用である。ある実施形態では、本明細書に開示される組成物は、カチオン性および/またはイオン化可能な脂質である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物は、例えば、形質移入の効率を強化するために、または具体的な生物学的成果を促進するために、所望の特性または性質に基づき設計された。さらに、ある実施形態では、本明細書に記載される化合物は、被包された材料(例えば、1つ以上のポリヌクレオチド)の1つ以上の標的細胞への送達、および後のそれらへの形質移入を容易にするための多機能戦略を採用する。例えば、ある実施形態では、本明細書に記載される化合物は、そのような化合物に、他の同様に分類される脂質に対する利点を提供する、膜融合性、エンドソーム、またはリソソーム破壊および/または放出可能性質のうちの1つ以上を有することを特徴とする。
【0004】
本明細書に開示される化合物は、一般的に、2つ以上の官能基または部分(例えば疎水性R
1
基および親水性R
2
基)に結合する(例えば、共有結合)1つ以上の切断可能な(例えば、酵素的に、または還元、酸化、もしくは加水分解により切断可能な)官能基を含む。例えば、切断可能なジスルフィド(S-S)官能基を含む化合物が本明細書において開示される。例えば生物学的条件に曝されるときに切断が可能であり、かつその目的のために、そのような基が、これらに限定されないが、エステルおよびエーテルを含み得る任
意の官能基を含む化合物も想定される。ある実施形態では、化合物を含む2つ以上の官能基(例えば頭部基および尾部基)は、そのような化合物に両親媒性を付与する。例えば、ある実施形態では、官能基のうちの少なくとも1つは、非極性、親油性、または疎水性の尾部基(例えばコレステロールまたはC
6
-C
20
アルキル等の天然に存在する脂質)である。ある実施形態では、官能基のうちの少なくとも1つは、極性または親水性の頭部基(例えばイミダゾール)である。
【0005】
ある実施形態では、本明細書に記載される化合物(例えば、HGT4001、HGT4002、HGT4003、HGT4004、および/またはHGT4005)は、被包された材料(例えば1つ以上の治療薬)の1つ以上の標的細胞への送達および放出を容易にする(例えば、透過またはそのような標的細胞の脂質膜との融合により)、または強化するためのリポソーム組成物の成分として使用され得るカチオン性またはイオン化可能な脂質である。ある実施形態では、そのような化合物を含む1つ以上の切断可能な官能基(例えばジスルフィド)は、例えば、親水性官能頭部基を(例えば、酸化、還元、または酸性条件に曝したとき)化合物の親油性官能尾部基から解離させ、それによって、1つ以上の標的細胞の脂質2重層における相転移を容易にする。例えば、リポソーム組成物(例えば脂質ナノ粒子)が本明細書に開示される化合物のうちの1つ以上を含むとき、1つ以上の標的細胞の脂質2重層における相転移は、被包された材料(例えば脂質ナノ粒子中に被包された1つ以上の治療用ポリヌクレオチド)の1つ以上の標的細胞への送達を容易にする。同様に、リポソーム組成物を本明細書に開示される化合物のうちの1つ以上で富化することにより、そのようなリポソーム組成物の膜融合性を改善し、それによって、そのような化合物が細胞内でその中に被包された材料(例えばポリヌクレオチド)を送達する能力を強化することができる。
【0006】
ある実施形態では、化合物は、式(I)
JPEG
2025160376000002.jpg
25
78
の構造を有し、
【0007】
式中、R
1
は、イミダゾール、グアニジウム、アミノ、イミン、エナミン、任意に置換されたアルキルアミノ(例えばジメチルアミノ等のアルキルアミノ)、およびピリジルからなる群から選択され、R
2
は、式IIおよび式III
TIFF
2025160376000003.tif
74
86
からなる群から選択され、
【0008】
式中、R
3
およびR
4
は、それぞれ独立して、任意に置換された可変的飽和もしくは不飽和C
6
-C
20
アルキル、および任意に置換された可変的飽和もしくは不飽和C
6
-C
20
アシルからなる群から選択され、nは0であるか、または任意の正の整数(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20以上)である。ある実施形態では、R
3
およびR
4
はそれぞれ、任意に置換された多価不飽和C
18
アルキルであり、一方、他の実施形態では、R
3
およびR
4
はそれぞれ、非置換の多価不飽和C
18
アルキルである。ある実施形態では、R
3
およびR
4
のうちの1つ以上は、(9Z,12Z)-オクタデカ-9,12-ジエンである。
【0009】
本明細書において、式I(式中、R
1
は、イミダゾール、グアニジウム、アミノ、イミン、エナミン、任意に置換されたアルキルアミノ(例えばジメチルアミノ等のアルキルアミノ)、およびピリジルからなる群から選択され、R
2
は式IIであり、nは0であるか、または任意の正の整数である)の化合物を含む薬学的組成物も開示する。本明細書において、式I(式中、R
1
は、イミダゾール、グアニジウム、アミノ、イミン、エナミン、任意に置換されたアルキルアミノ(例えばジメチルアミノ等のアルキルアミノ)、およびピリジルからなる群から選択され、R
2
は式IIIであり、式中、R
3
およびR
4
は、それぞれ独立して、任意に置換された可変的飽和もしくは不飽和C
6
-C
20
アルキル、および任意に置換された可変的飽和もしくは不飽和C
6
-C
20
アシルからなる群から選択され、nは0であるか、任意の正の整数である)の化合物を含む薬学的組成物をさらに開示する。ある実施形態では、R
3
およびR
4
はそれぞれ、任意に置換された多価不飽和C
18
アルキルであり、一方、他の実施形態では、R
3
およびR
4
はそれぞれ、置換された多価不飽和C
18
アルキル(例えばオクタデカ-9,12-ジエン)である。
【0010】
ある実施形態では、R
1
基または頭部基は、極性または親水基(例えばイミダゾール基、グアニジウム基、およびアミノ基のうちの1つ以上)であり、例えば式Iに示されるジスルフィド(S-S)切断可能リンカー基によりR
2
脂質基に結合される。他の想定される切断可能リンカー基は、例えばアルキル基(例えばC
1
~C
10
アルキル)に結合された(例えば共有結合により)1つ以上のジスルフィド(S-S)リンカー基を含む組成物を含み得る。ある実施形態では、R
1
基は、C
1
-C
20
アルキル基(例えば、nが1~20である場合)により切断可能なリンカー基に共有結合されるか、または別の方法としては、切断可能なリンカー基に直接結合され得る(例えばnが0の場合)。ある実施形態
では、ジスルフィドリンカー基は、生体外および/または生体内で切断可能である(例えば、酵素的に切断可能であるか、または酸性もしくは還元条件に曝されるときに切断可能である)。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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