TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025159733
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-22
出願番号2022136576
出願日2022-08-30
発明の名称積層体、及び積層体の製造方法、並びに、積層基板、及び積層基板の製造方法
出願人デンカ株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B32B 7/05 20190101AFI20251015BHJP(積層体)
要約【課題】絶縁板上に設けられた金属回路と上記絶縁板の主面よりも外側に突出した突出部とが一体形成された、絶縁板と金属回路との接着性に優れる積層基板を製造する方法を提供すること。
【解決手段】本開示の一側面は、金属板、半硬化樹脂含浸板、及び導電板をこの順に積層することと、上記半硬化樹脂含浸板を200℃以下の温度で加熱処理し半硬化樹脂を硬化させることによって、上記半硬化樹脂含浸板の硬化物と、上記金属板及び上記導電板と、を接着して積層体を得ることと、上記積層体の上記導電板に配線パターンを形成することと、を有し、上記導電板は、上面視において、上記半硬化樹脂含浸板上に存在する基板部と、上記半硬化樹脂含浸板の主面の外に存在する部分と、を有する、積層基板の製造方法を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
金属板、半硬化樹脂含浸板、及び導電板をこの順に積層することと、
前記半硬化樹脂含浸板を200℃以下の温度で加熱処理し半硬化樹脂を硬化させることによって、前記半硬化樹脂含浸板の硬化物と、前記金属板及び前記導電板と、を接着して積層体を得ることと、を有し、
前記導電板は、上面視において、前記半硬化樹脂含浸板上に存在する部分と、前記半硬化樹脂含浸板の主面の外に存在する部分とを有する、積層体の製造方法。
続きを表示(約 950 文字)【請求項2】
前記導電板の、前記半硬化樹脂含浸板の主面の外に存在する部分の長さが2.0mm以上である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
金属板、半硬化樹脂含浸板、及び導電板をこの順に積層することと、
前記半硬化樹脂含浸板を200℃以下の温度で加熱処理し半硬化樹脂を硬化させることによって、前記半硬化樹脂含浸板の硬化物と、前記金属板及び前記導電板と、を接着して積層体を得ることと、
前記積層体の前記導電板に配線パターンを形成することと、を有し、
前記導電板は、上面視において、前記半硬化樹脂含浸板上に存在する基板部と、前記半硬化樹脂含浸板の主面の外に存在する部分と、を有する、積層基板の製造方法。
【請求項4】
前記導電板の、前記半硬化樹脂含浸板の主面の外に存在する部分の長さが2.0mm以上である、請求項3に記載の製造方法。
【請求項5】
金属板と、前記金属板上に設けられた樹脂充填板と、前記樹脂充填板上に設けられた1又は2以上の導電部と、を有し、
1又は2以上の前記導電部の少なくとも1つは、上面視において、前記樹脂充填板上に存在する基板部と、前記樹脂充填板の主面の外まで突出した突出部と、を有する第1導電部であり、
前記第1導電部の側面が積層方向に対して傾斜している、積層基板。
【請求項6】
前記突出部の、前記第1導電部から前記金属板へ向かう方向へのたわみ量である反り量が0.50mm未満である、請求項5に記載の積層基板。
【請求項7】
前記第1導電部の厚さが1.5mm以下である、請求項5又は6に記載の積層基板。
【請求項8】
前記突出部の長さが2.0mm以上である、請求項5又は6に記載の積層基板。
【請求項9】
前記第1導電部の側面の傾斜角は、前記樹脂充填板の主面が伸びる方向に対して35~85°である、請求項5又は6に記載の積層基板。
【請求項10】
前記第1導電部の厚さに対する、前記突出部の長さの比が50.0より小さい、請求項5又は6に記載の積層基板。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、積層体、及び積層体の製造方法、並びに、積層基板、及び積層基板の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
パワーデバイス、トランジスタ、サイリスタ、及びCPU等の部品においては、使用時に発生する熱を効率的に放熱することが求められる。このような要請から、電子部品を実装する対象となる、金属回路を備えるプリント配線板について、プリント配線板を構成する絶縁層部分の高熱伝導化を図ったり、電気絶縁性を有する熱インターフェース材(Thermal Interface Materials)を介してプリント配線板にヒートシンクに取り付けたりすることによって、放熱性の向上が図られている。
【0003】
上述のような絶縁層には、窒化ケイ素等で構成されるセラミックス板が用いられている。セラミックス板と金属回路との接着には、ろう材が用いられており、接着には比較的高温で加熱する必要がある。そのため、積層する金属板(金属回路パターンの形成前の板)の面積が、セラミックス板の面積よりも大きい場合などには、加熱時に金属板の自重によって金属板に変形が生じ得る。このような変形が生じた場合には、セラミックス板と、金属回路とのはく離、及び接触不良等が発生し得る。そこで、積層する金属板の形状は、セラミックス板の主面の領域内に収まる形状に限定されている。このため、外部回路との接続には、セラミックス板と金属板との接着後に、金属板又は金属回路に対して、別途端子を設ける必要がある。
【0004】
放熱性及び接着性を有する絶縁層としては、セラミックス板に変えて、窒化ホウ素等のセラミックスと半硬化樹脂とで構成される複合体も用いられている。さらに、複合シートとして、多孔性のセラミックス板(例えば、窒化ホウ素焼結板)に対して、半硬化樹脂を含浸させて得られる半硬化樹脂含浸板のような複合シートの利用も検討されている(例えば、特許文献1参照)。また、金属回路と、半硬化樹脂を含浸させた窒化ホウ素焼結板とを有する積層基板において、窒化ホウ素焼結板を構成する一次粒子と金属回路とを直接接触させて、積層基板の熱抵抗を低減し、放熱性を改善することも検討されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2014/196496号
特開2016-103611号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のような複合シートを使用する場合であっても、ろう材を用いて各部材を接着して得られる積層基板の製造方法に準じて、積層する金属板の形状は、セラミックス板の主面の領域内に収まる形状とされている。絶縁層及び金属回路を備える積層基板の製造において、絶縁板と金属板とを接着する際に、絶縁板上に設けられる金属回路と、端子等とを一体形成することができれば、例えば、金属回路と外部端子との接続界面における電力損失等を抑制できる可能性があり、そのような積層基板の製造方法があれば有用である。
【0007】
本開示は、絶縁板上に設けられた金属回路と上記絶縁板の主面よりも外側に突出した突出部とが一体形成された、絶縁板と金属回路との接着性に優れる積層基板を製造する方法を提供することを目的とする。本開示はまた、絶縁性及び回路における電力損失が低く抑制された積層基板を提供することを目的とする。本開示はまた、上述のような積層基板の製造に好適な積層体及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示は、以下の[1]~[13]を提供する。
【0009】
[1]
金属板、半硬化樹脂含浸板、及び導電板をこの順に積層することと、
前記半硬化樹脂含浸板を200℃以下の温度で加熱処理し半硬化樹脂を硬化させることによって、前記半硬化樹脂含浸板の硬化物と、前記金属板及び前記導電板と、を接着して積層体を得ることと、を有し、
前記導電板は、上面視において、前記半硬化樹脂含浸板上に存在する部分と、前記半硬化樹脂含浸板の主面の外に存在する部分とを有する、積層体の製造方法。
[2]
前記導電板の、前記半硬化樹脂含浸板の主面の外に存在する部分の長さが2.0mm以上である、[1]に記載の製造方法。
[3]
金属板、半硬化樹脂含浸板、及び導電板をこの順に積層することと、
前記半硬化樹脂含浸板を200℃以下の温度で加熱処理し半硬化樹脂を硬化させることによって、前記半硬化樹脂含浸板の硬化物と、前記金属板及び前記導電板と、を接着して積層体を得ることと、
前記積層体の前記導電板に配線パターンを形成することと、を有し、
前記導電板は、上面視において、前記半硬化樹脂含浸板上に存在する基板部と、前記半硬化樹脂含浸板の主面の外に存在する部分と、を有する、積層基板の製造方法。
[4]
前記導電板の、前記半硬化樹脂含浸板の主面の外に存在する部分の長さが2.0mm以上である、[3]に記載の製造方法。
[5]
金属板と、前記金属板上に設けられた樹脂充填板と、前記樹脂充填板上に設けられた1又は2以上の導電部と、を有し、
1又は2以上の前記導電部の少なくとも1つは、上面視において、前記樹脂充填板上に存在する基板部と、前記樹脂充填板の主面の外まで突出した突出部と、を有する第1導電部であり、
前記第1導電部の側面が積層方向に対して傾斜している、積層基板。
[6]
前記突出部の、前記導電部から前記金属板へ向かう方向への変位量である反り量が0.50mm未満である、[5]に記載の積層基板。
[7]
前記第1導電部の厚さが1.5mm以下である、[5]又は[6]に記載の積層基板。
[8]
前記突出部の長さが2.0mm以上である、[5]~[7]のいずれかに記載の積層基板。
[9]
前記第1導電部の側面の傾斜角は、前記樹脂充填板の主面が伸びる方向に対して35~85°である、[5]~[8]のいずれかに記載の積層基板。
[10]
前記突出部の端部と前記樹脂充填板の端部との距離に対する、前記第1導電部の厚さの比が50.0より小さい、[5]~[9]のいずれかに記載の積層基板。
[11]
前記第1導電部と、前記第1導電部と隣接する導電部との距離の最小値が2.0mm以下である、[5]~[10]のいずれかに記載の積層基板。
[12]
金属板と、前記金属板上に設けられた樹脂充填板と、前記樹脂充填板上に設けられた導電板と、を有し、
前記導電板は、上面視において、前記樹脂充填板上に存在する基板部と、前記樹脂充填板の主面の外に存在するはみ出し部分と、を有する、積層体。
[13]
前記はみだし部分の、前記導電板から前記金属板へ向かう方向へのたわみ量である反り量が0.30mm未満である、[12]に記載の積層体。
[14]
前記はみ出し部分の長さが2.0mm以上である、[12]又は[13]に記載の積層体。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、絶縁板上に設けられた金属回路と上記絶縁板の主面よりも外側に突出した突出部とが一体形成された、絶縁板と金属回路との接着性に優れる積層基板を製造する方法を提供できる。本開示によればまた、絶縁性及び回路における電力損失が低く抑制された積層基板を提供できる。本開示によればまた、上述のような積層基板の製造に好適な積層体及びその製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

デンカ株式会社
容器
26日前
デンカ株式会社
蛍光体
20日前
デンカ株式会社
窓構造
18日前
デンカ株式会社
モルタル材料
18日前
デンカ株式会社
窒化ケイ素粉末
18日前
デンカ株式会社
熱伝導性シート
1か月前
デンカ株式会社
繊維束、及び布
13日前
デンカ株式会社
窒化ケイ素粉末
13日前
デンカ株式会社
窒化ケイ素粉末
13日前
デンカ株式会社
熱伝導性シート
1か月前
デンカ株式会社
熱伝導性シート
1か月前
デンカ株式会社
人工毛髪用繊維束
1か月前
デンカ株式会社
継手及び継手付管
20日前
デンカ株式会社
窓構造およびシート
18日前
デンカ株式会社
磁性ビーズの製造方法
25日前
デンカ株式会社
ゴム組成物及び架橋物
2か月前
デンカ株式会社
ゴム組成物及び架橋物
2か月前
デンカ株式会社
重合体粒子の製造方法
4日前
デンカ株式会社
容器およびその製造方法
26日前
デンカ株式会社
シート及び食品包装容器
18日前
デンカ株式会社
放熱部材および電子装置
18日前
デンカ株式会社
放熱部材および電子装置
18日前
デンカ株式会社
窒化ホウ素粉末の製造方法
19日前
デンカ株式会社
蛍光体、及びインク組成物
18日前
デンカ株式会社
窒化ケイ素粉末の製造方法
18日前
デンカ株式会社
接合基板、及びその製造方法
2か月前
デンカ株式会社
有機酸又はその塩の製造方法
1か月前
デンカ株式会社
インフルエンザワクチン製剤
1か月前
デンカ株式会社
セラミックス粉末の製造方法
18日前
デンカ株式会社
熱伝導性組成物及び電子機器
19日前
デンカ株式会社
積層シート及び食品包装容器
18日前
デンカ株式会社
窒化ホウ素粉末及び樹脂組成物
1か月前
デンカ株式会社
重症筋無力症のバイオマーカー
1か月前
デンカ株式会社
窒化ホウ素粉末及び樹脂組成物
1か月前
デンカ株式会社
窒化ホウ素粉末、及び樹脂成形体
14日前
デンカ株式会社
窒化ホウ素粉末、及び樹脂成形体
14日前
続きを見る