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公開番号2025159511
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-21
出願番号2024062133
出願日2024-04-08
発明の名称車両用の駆動装置
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人 快友国際特許事務所
主分類H02K 9/19 20060101AFI20251014BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】車両の旋回時における冷却不良を回避する。
【解決手段】 車両用の駆動装置は、車両の左輪又は右輪の一方に接続される第1モータと、左輪又は右輪の他方に接続される第2モータと、それらのモータを冷媒とともに収容するケーシングと、ケーシング内の冷媒を循環させるための第1循環回路及び第2循環回路とを備える。ケーシングは、少なくとも第1モータを収容する第1室と、少なくとも第2モータを収容する第2室とを有する。第1循環回路は、第1室に設けられた第1吸入口と、第2室に設けられた第1供給口と、第1吸入口から第1供給口へ冷媒を圧送する第1ポンプとを有する。第2循環回路は、第2室に設けられた第2吸入口と、第1室に設けられた第2供給口と、第2吸入口から第2供給口へ冷媒を圧送する第2ポンプとを有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
車両用の駆動装置であって、
前記車両の左輪又は右輪の一方に接続される第1モータと、
前記左輪又は右輪の他方に接続される第2モータと、
前記第1モータ及び前記第2モータを冷媒とともに収容するケーシングと、
前記ケーシング内の前記冷媒を循環させるための第1循環回路及び第2循環回路と、
を備え、
前記ケーシングは、少なくとも前記第1モータを収容する第1室と、少なくとも前記第2モータを収容する第2室とを有し、
前記第1循環回路は、前記第1室に設けられた第1吸入口と、前記第2室に設けられた第1供給口と、前記第1吸入口から前記第1供給口へ前記冷媒を圧送する第1ポンプとを有し、
前記第2循環回路は、前記第2室に設けられた第2吸入口と、前記第1室に設けられた第2供給口と、前記第2吸入口から前記第2供給口へ前記冷媒を圧送する第2ポンプとを有する、
駆動装置。
続きを表示(約 690 文字)【請求項2】
前記ケーシングに収容されており、前記冷媒によって潤滑される少なくとも一つのギヤ機構をさらに備え、
前記少なくとも一つのギヤ機構の各々は、前記第1モータと前記第2モータとの少なくとも一方に接続されている、請求項1に記載の駆動装置。
【請求項3】
前記少なくとも一つのギヤ機構は、前記第1モータと前記左輪又は前記右輪の前記一方との間でトルクを伝達する第1ギヤ機構と、前記第2モータと前記左輪又は前記右輪の前記他方との間でトルクを伝達する第2ギヤ機構と、を有し、
前記第1ギヤ機構は、前記ケーシングの前記第1室に収容されており、前記第2ギヤ機構は、前記ケーシングの前記第2室に収容されている、
請求項2に記載の駆動装置。
【請求項4】
前記第1室および前記第2室は、前記車両の左右方向に沿って配列されている、請求項1から3のいずれか一項に記載の駆動装置。
【請求項5】
前記第1吸入口は、前記第1モータよりも、前記車両の左右方向における外側に位置しており、
前記第2吸入口は、前記第2モータよりも、前記車両の左右方向における外側に位置している、
請求項4に記載の駆動装置。
【請求項6】
前記第1室は、前記左輪及び前記右輪が配置された車軸に対して、前記車両の前後方向における一方側に位置し、
前記第2室は、前記左輪及び前記右輪が配置された前記車軸に対して、前記車両の前後方向における他方側に位置する、
請求項1から3のいずれか一項に記載の駆動装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書に開示の技術は、車両用の駆動装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1に、車両用の駆動装置が記載されている。この駆動装置は、左右の車輪を二つのモータによって独立して駆動する。駆動装置のケーシングは、一方のモータを収容する第1室と、他方のモータを収容する第2室とを有する。ケーシングは、概ね左右対称の形状を有しており、第1室及び第2室は、車両の左右方向に分かれて配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2016-205444号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
車両用の駆動装置では、モータの温度上昇を抑制する必要がある。そこで、ケーシング内に収容された冷媒(典型的には、潤滑液)を、各々のモータへ循環させることによって、各々のモータを冷却することが考えられる。しかしながら、例えば車両が旋回するときに、ケーシング内の冷媒は、遠心力を受けて左右又は前後の一方へ偏るという課題がある。この場合、一方のモータには冷媒が十分に供給される一方で、他方のモータでは冷媒の供給が不十分となり、二つのモータの間で温度差が生じるおそれがある。モータの温度は、モータの特性に影響を与える。従って、二つのモータ間に生じる温度差は、車両のドライバビリティに影響を与えるおそれがある。このような問題は、車両が旋回するときだけでなく、二つのモータの位置関係に応じて、車両が加速又は減速する場合や、車両が左右方向及び/又は前後方向に傾斜する路面を走行する場合にも、同様に起こり得る。
【0005】
本明細書は、二つのモータを有する駆動装置において、二つのモータに生じる温度差を抑制し得る技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書が開示する技術は、車両用の駆動装置に具現化される。その一実施形態として、駆動装置は、車両の左輪又は右輪の一方に接続される第1モータと、左輪又は右輪の他方に接続される第2モータと、第1モータ及び第2モータを冷媒とともに収容するケーシングと、ケーシング内の冷媒を循環させるための第1循環回路及び第2循環回路とを備えてもよい。この場合、ケーシングは、少なくとも第1モータを収容する第1室と、少なくとも第2モータを収容する第2室とを有してもよい。第1循環回路は、第1室に設けられた第1吸入口と、第2室に設けられた第1供給口と、第1吸入口から第1供給口へ冷媒を圧送する第1ポンプとを有してもよい。そして、第2循環回路は、第2室に設けられた第2吸入口と、第1室に設けられた第2供給口と、第2吸入口から第2供給口へ冷媒を圧送する第2ポンプとを有してもよい。
【0007】
上述した構成によると、車両が旋回、加減速、又は路面の勾配等により、第1室と第2室との間で冷媒の偏りが生じたときでも、二つのモータに生じる温度差を抑制することができる。例えば、冷媒が第2室に向けて移動し、第1室の冷媒が減少したときは、第2循環回路を通じて、第2室から第1室へ冷媒が供給される。あるいは、冷媒が第1室に向けて移動し、第2室の冷媒が減少したときは、第1循環回路を通じて、第1室から第2室へ冷媒が供給される。これにより、本技術に係る駆動装置では、第1室と第2室との間で冷媒の偏りが生じたときでも、二つのモータのそれぞれに冷媒が供給されて、それらのモータに生じる温度差が抑制される。
【0008】
本技術の一実施形態において、駆動装置は、ケーシングに収容されており、冷媒によって潤滑される少なくとも一つのギヤ機構をさらに備えてもよい。この場合、少なくとも一つのギヤ機構の各々は、第1モータと第2モータとの少なくとも一方に接続されていてもよい。このような構成によると、例えばケーシング内に収容されたオイル又はその他の潤滑液を、モータを冷却する冷媒として用いることができる。
【0009】
本技術の一実施形態において、少なくとも一つのギヤ機構は、第1モータと左輪又は右輪の一方との間でトルクを伝達する第1ギヤ機構と、第2モータと左輪又は右輪の他方との間でトルクを伝達する第2ギヤ機構とを有してもよい。この場合、第1ギヤ機構は、ケーシングの第1室に収容されており、第2ギヤ機構は、ケーシングの第2室に収容されていてもよい。あるいは、他の実施形態として、ケーシングが、第1ギヤ機構及び第2ギヤ機構を収容する第3室をさらに有してもよい。この場合、第3室は、車両の左右方向に関して、第1室と第2室との間に位置してもよい。
【0010】
本技術の一実施形態において、第1室および第2室は、車両の左右方向に沿って配列されていてもよい。このような構成によると、車両の旋回や左右方向における路面の勾配により、第1室と第2室との間で冷媒の偏りが生じたときでも、二つのモータに生じる温度差を抑制することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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