TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025158838
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-17
出願番号2024061742
出願日2024-04-05
発明の名称2次元材料薄膜の形成方法
出願人東京エレクトロン株式会社,国立研究開発法人産業技術総合研究所
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C23C 14/58 20060101AFI20251009BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】従来に比べ比較的厚みが厚く、良質な2次元材料薄膜を効率的に形成する。
【解決手段】2次元材料薄膜の形成方法であって、遷移金属含有膜を形成する工程と、前記遷移金属含有膜に対し、カルコゲン原料を用いたカルコゲン雰囲気下でアニール処理を行い、前記遷移金属含有膜をカルコゲン化させる工程と、を含み、前記遷移金属含有膜は遷移金属酸化物又は遷移金属窒化物で構成され、前記2次元材料薄膜の目標厚みに対し、前記遷移金属含有膜に含まれる遷移金属と化合物元素との組成比を設定する。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
2次元材料薄膜の形成方法であって、
遷移金属含有膜を形成する工程と、
前記遷移金属含有膜に対し、カルコゲン原料を用いたカルコゲン雰囲気下でアニール処理を行い、前記遷移金属含有膜をカルコゲン化させる工程と、を含み、
前記遷移金属含有膜は遷移金属酸化物又は遷移金属窒化物で構成され、
前記2次元材料薄膜の目標厚みに対し、前記遷移金属含有膜に含まれる遷移金属と化合物元素との組成比を設定する、2次元材料薄膜の形成方法。
続きを表示(約 330 文字)【請求項2】
前記遷移金属含有膜はMoを含む酸化物で構成され、
前記遷移金属含有膜の組成をMoO

で表した場合に、前記2次元材料薄膜の目標厚みが10nm以上である場合にXの値を1.8以上に設定する、請求項1に記載の2次元材料薄膜の形成方法。
【請求項3】
前記遷移金属含有膜は真空蒸着法によって形成され、
前記真空蒸着法は、蒸着材料としてMoを含む酸化物を用い、酸素ガスを雰囲気ガスとして用いて行われる、請求項2に記載の2次元材料薄膜の形成方法。
【請求項4】
前記カルコゲン原料は、S、Se、Teを含む材料である、請求項1~3のいずれか一項に記載の2次元材料薄膜の形成方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、例えば半導体デバイスに含まれる2次元材料薄膜の形成方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、原子層堆積に関する技術が開示され、特に、レーザ利用の原子層堆積を用いた2次元金属カルコゲニド薄膜の形成方法が開示されている。この特許文献1では、原子層堆積(ALD)処理を用いて加熱された基板の表面に金属含有分子層を接着させている。そして、金属含有分子層を、プラズマを用いて供給されたカルコゲニド含有ラジカル化前駆体ガスと反応させ、2次元の金属カルコゲニドの非晶質薄膜を形成し、その後、レーザアニーリングして2次元の金属カルコゲニドの結晶質薄膜を形成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2017-61743号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示にかかる技術は、従来に比べ比較的厚みが厚く、良質な2次元材料薄膜を効率的に形成する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様は、2次元材料薄膜の形成方法であって、遷移金属含有膜を形成する工程と、前記遷移金属含有膜に対し、カルコゲン原料を用いたカルコゲン雰囲気下でアニール処理を行い、前記遷移金属含有膜をカルコゲン化させる工程と、を含み、前記遷移金属含有膜は遷移金属酸化物又は遷移金属窒化物で構成され、前記2次元材料薄膜の目標厚みに対し、前記遷移金属含有膜に含まれる遷移金属と酸素又は窒素との組成比を設定する。
【発明の効果】
【0006】
本開示にかかる技術によれば、従来に比べ比較的厚みが厚く、良質な2次元材料薄膜を効率的に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
2次元材料薄膜の形成方法を示す概略説明図である。
真空蒸着装置の構成の一例を示す概略説明図である。
蒸着材料としてMoを用いた場合の2次元材料薄膜の断面についての概略説明図である。
蒸着材料としてMo酸化物を用いた場合の2次元材料薄膜の断面についての概略説明図である。
2次元材料薄膜の断面TEM観察を行った断面写真である。
2次元材料薄膜の断面TEM観察を行った断面写真である。
2次元材料薄膜の断面TEM観察を行った断面写真である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
半導体デバイスの製造プロセスでは、微細化の限界を突破するためのシリコンに次ぐ半導体材料として2次元材料が注目されている。例えば、トランジスタ等のチャネルとして2次元材料を用いる場合において、2次元材料の表面にはシリコン等に比べ電気伝導に悪影響を及ぼすような欠陥が少なく、電気伝導の面で有用であることが知られている。
【0009】
2次元材料としては、グラフェン、MoS

(硫化モリブデン)、MoSe

(セレン化モリブデン)、MoTe

(テルル化モリブデン)、WSe

(セレン化タングステン)、WTe

(テルル化タングステン)などの遷移金属ダイカルコゲナイド(TMDC:Translation Metal Dichalcogenides)が知られている。2次元材料については、例えば自然鉱石からの剥離にて基板へ転写し、デバイスに応用するといった技術が知られている。
【0010】
しかしながら、転写では多くの時間が必要であり、様々な装置が必要となることから、製造コストや製造時間の面で課題がある。また、2次元材料の単結晶をガラス管に原料を封入して形成する方法は知られているものの、300mmウェハのような基板上に比較的厚みの厚い2次元材料薄膜を形成するといった技術は確立されていない。すなわち、例えば300mmウェハのような基板上の全面に、従来に比べ比較的厚みが厚く、良質な2次元材料薄膜を効率的に形成することが可能な形成方法の確立が求められている。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

個人
フッ素樹脂塗装鋼板の保管方法
3か月前
株式会社京都マテリアルズ
めっき部材
1か月前
株式会社カネカ
製膜装置
1か月前
株式会社カネカ
製膜装置
1か月前
トヨタ自動車株式会社
治具
10日前
株式会社KSマテリアル
防錆組成物
4か月前
日本化学産業株式会社
複合めっき皮膜
3か月前
エドワーズ株式会社
真空排気システム
29日前
台灣晶技股ふん有限公司
無電解めっき法
2か月前
東京エレクトロン株式会社
成膜方法
1か月前
日東電工株式会社
積層体の製造方法
5か月前
株式会社カネカ
気化装置及び製膜装置
1か月前
JFEスチール株式会社
鋼部品
3か月前
住友重機械工業株式会社
成膜装置
5か月前
株式会社内村
防食具、防食具の設置方法
2か月前
東京エレクトロン株式会社
基板処理装置
5か月前
住友重機械工業株式会社
成膜装置
4か月前
株式会社アルバック
マスクユニット
1か月前
TOTO株式会社
構造部材
1か月前
黒崎播磨株式会社
溶射装置
1か月前
株式会社アルバック
基板ステージ装置
1か月前
株式会社デンソー
接合体
1か月前
日本コーティングセンター株式会社
炭化ホウ素被膜
1か月前
国立大学法人千葉大学
成膜装置及び成膜方法
2か月前
フジタ技研株式会社
被覆部材、及び、表面被覆金型
1か月前
黒崎播磨株式会社
溶射用ランス
5か月前
川崎重工業株式会社
水素遮蔽膜
2か月前
ケニックス株式会社
蒸発源装置
2か月前
株式会社アルバック
成膜装置、および搬送方法
3か月前
株式会社日本テクノ
ガス浸炭装置、浸炭室
22日前
株式会社日本テクノ
ガス浸炭方法、ガス浸炭装置
22日前
東京エレクトロン株式会社
成膜方法及び成膜装置
1か月前
株式会社アルバック
真空蒸着装置、真空蒸着方法
3か月前
学校法人静岡理工科大学
放電被覆装置及び放電被覆方法
2か月前
株式会社神戸製鋼所
成膜方法
3か月前
愛三工業株式会社
電気防食装置
4か月前
続きを見る