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公開番号2025155665
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-14
出願番号2024190523
出願日2024-10-30
発明の名称光学積層体及び光学積層体の製造方法
出願人住友化学株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類G02B 5/30 20060101AFI20251002BHJP(光学)
要約【課題】変形欠陥を抑制しつつ、ヒートショック環境下においても十分な耐クラック性を有する光学積層体を提供すること。
【解決手段】第一保護層、第一貼合層、及び第一位相差フィルムを備え、第一保護層と第一位相差フィルムとが第一貼合層を介して貼合されており、第一位相差フィルムが、第一位相差層を含むが第一配向層を含まない、又は、第一位相差層と第一配向層とを含み、第一位相差層における第一保護層側の表面のマルテンス硬度が100N/mm2以上であり、第一保護層のマルテンス硬度に対する第一位相差層における第一保護層側の表面のマルテンス硬度の比が1.5以上である、光学積層体。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
第一保護層、第一貼合層、及び第一位相差フィルムを備え、
前記第一保護層と前記第一位相差フィルムとが前記第一貼合層を介して貼合されており、
前記第一位相差フィルムが、第一位相差層を含むが第一配向層を含まない、又は、第一位相差層と第一配向層とを含み、
前記第一位相差層における前記第一保護層側の表面のマルテンス硬度が100N/mm

以上であり、
前記第一保護層のマルテンス硬度に対する前記第一位相差層における前記第一保護層側の表面のマルテンス硬度の比が1.5以上である、光学積層体。
続きを表示(約 690 文字)【請求項2】
前記第一位相差層が、重合性液晶化合物の硬化物層である、請求項1に記載の光学積層体。
【請求項3】
前記第一位相差フィルムが、前記第一位相差層を含むが前記第一配向層を含まない、請求項1又は2に記載の光学積層体。
【請求項4】
前記第一位相差層における前記第一保護層側の表面のマルテンス硬度が170N/mm

以上である、請求項1又は2に記載の光学積層体。
【請求項5】
前記第一位相差層における前記第一保護層側の表面のマルテンス硬度が250N/mm

以下である、請求項1又は2に記載の光学積層体。
【請求項6】
前記第一位相差層における前記第一保護層側の表面のマルテンス硬度が、前記第一位相差層における前記第一保護層とは反対側の表面のマルテンス硬度よりも大きい、請求項1又は2に記載の光学積層体。
【請求項7】
前記第一保護層のマルテンス硬度が80N/mm

以上である、請求項1又は2に記載の光学積層体。
【請求項8】
前記第一保護層のマルテンス硬度が140N/mm

以下である、請求項1又は2に記載の光学積層体。
【請求項9】
前記第一保護層の厚さ方向の位相差値Rthが10nm以上である、請求項1又は2に記載の光学積層体。
【請求項10】
前記比が2.0以上である、請求項1又は2に記載の光学積層体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光学積層体及び光学積層体の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
円偏光板は、偏光板と位相差フィルムとが積層された光学積層体であり、例えば、有機EL画像表示装置等の平面状態で画像を表示する装置において、装置を構成する電極での光反射を防止するために用いられている。
【0003】
円偏光板は、例えば、偏光板と位相差フィルムとを接着剤等により貼合して作製することができるが、接着剤等に混入した微小異物により変形欠陥が生じて、ムラができる場合がある。このような問題を解決するために、特許文献1では、位相差層のDMT弾性率をある程度大きくすることにより、微小異物に起因するムラの発生を抑制することが検討されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2023-152763号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、変形欠陥を抑制するために位相差層のDMT弾性率を大きくし、位相差層を硬くすると、ヒートショック環境下での耐クラック性が不十分となることがあった。そこで、本発明は、変形欠陥を抑制しつつ、ヒートショック環境下においても十分な耐クラック性を有する光学積層体を提供することを目的とする。また、本発明は、このような光学積層体の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一側面は、例えば、以下の[1]~[17]を含む。
[1] 第一保護層、第一貼合層、及び第一位相差フィルムを備え、
前記第一保護層と前記第一位相差フィルムとが前記第一貼合層を介して貼合されており、
前記第一位相差フィルムが、第一位相差層を含むが第一配向層を含まない、又は、第一位相差層と第一配向層とを含み、
前記第一位相差層における前記第一保護層側の表面のマルテンス硬度が100N/mm

以上であり、
前記第一保護層のマルテンス硬度に対する前記第一位相差層における前記第一保護層側の表面のマルテンス硬度の比が1.5以上である、光学積層体。
[2] 前記第一位相差層が、重合性液晶化合物の硬化物層である、[1]に記載の光学積層体。
[3] 前記第一位相差フィルムが、前記第一位相差層を含むが前記第一配向層を含まない、[1]又は[2]に記載の光学積層体。
[4] 前記第一位相差層における前記第一保護層側の表面のマルテンス硬度が170N/mm

以上である、[1]~[3]のいずれか一つに記載の光学積層体。
[5] 前記第一位相差層における前記第一保護層側の表面のマルテンス硬度が250N/mm

以下である、[1]~[4]のいずれか一つに記載の光学積層体。
[6] 前記第一位相差層における前記第一保護層側の表面のマルテンス硬度が、前記第一位相差層における前記第一保護層とは反対側の表面のマルテンス硬度よりも大きい、[1]~[5]のいずれか一つに記載の光学積層体。
[7] 前記第一保護層のマルテンス硬度が80N/mm

以上である、[1]~[6]のいずれか一つに記載の光学積層体。
[8] 前記第一保護層のマルテンス硬度が140N/mm

以下である、[1]~[7]のいずれか一つに記載の光学積層体。
[9] 前記第一保護層の厚さ方向の位相差値Rthが10nm以上である、[1]~[8]のいずれか一つに記載の光学積層体。
[10] 前記比が2.0以上である、[1]~[9]のいずれか一つに記載の光学積層体。
[11] 前記比が3.5以下である、[1]~[10]のいずれか一つに記載の光学積層体。
[12] 偏光子層を更に備える、[1]~[11]のいずれか一つに記載の光学積層体。
[13] 第二貼合層及び第二位相差フィルムを更に備え、
前記第一位相差フィルムと前記第二位相差フィルムとが前記第二貼合層を介して貼合されており、
前記第二位相差フィルムが、第二位相差層を含むが第二配向層を含まない、又は、第二位相差層と第二配向層とを含む、[1]~[12]のいずれか一つに記載の光学積層体。
[14] 前記第一位相差フィルム、前記第二貼合層、及び前記第二位相差フィルムを備える光学積層体が、下記式(1)及び(2)の関係を満たす、[13]に記載の光学積層体。
100≦Re(550)≦180 (1)
Re(450)/Re(550)≦1.0 (2)
[式(1)及び式(2)中、
Re(450)は波長450nmの光に対する面内位相差値を表し、
Re(550)は波長550nmの光に対する面内位相差値を表す。]
[15] 前記第二位相差フィルムが、前記第二位相差層を含むが前記第二配向層を含まない、[13]又は[14]に記載の光学積層体。
[16] 前記第二貼合層が活性エネルギー線硬化型組成物の硬化層である、[13]~[15]のいずれか一つに記載の光学積層体。
[17] 第一位相差層と第一配向層とを含む第一位相差フィルムを準備する工程と、
前記第一位相差フィルムにおける第一位相差層側の表面に、第一貼合層を介して第一保護層を設けて第一光学積層体を得る工程と、を備え、
前記第一位相差層における前記第一保護層側の表面のマルテンス硬度が100N/mm

以上であり、
前記第一保護層のマルテンス硬度に対する前記第一位相差層の前記第一保護層側の表面のマルテンス硬度の比が1.5以上である、光学積層体の製造方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、変形欠陥を抑制しつつ、ヒートショック環境下においても十分な耐クラック性を有する光学積層体を提供できる。また、本発明によれば、このような光学積層体の製造方法を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明は以下の例に限定されるものではない。
【0009】
本明細書において、「~」を用いて示された数値範囲は、「~」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。数値範囲の「A以上」とは、A、及び、Aを超える範囲を意味する。数値範囲の「A以下」とは、A、及び、A未満の範囲を意味する。本明細書に段階的に記載されている数値範囲において、ある段階の数値範囲の上限値又は下限値は、他の段階の数値範囲の上限値又は下限値と任意に組み合わせることができる。本明細書に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。「A又はB」とは、A及びBのどちらか一方を含んでいればよく、両方とも含んでいてもよい。本明細書に例示する材料は、特に断らない限り、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。組成物中の各成分の含有量は、組成物中に各成分に当該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。本明細書において、(メタ)アクリル系樹脂とはアクリル樹脂又はメタクリル樹脂のいずれでもよいことを意味し、(メタ)アクリレート等の「(メタ)」も同様の意味である。
【0010】
本発明の一実施形態に係る光学積層体は、第一保護層、第一貼合層、及び第一位相差フィルムを備える。光学積層体において、第一保護層と第一位相差フィルムとは、第一貼合層を介して貼合されている。第一位相差フィルムは、第一位相差層を含むが第一配向層を含まなくてもよい。第一位相差フィルムは、第一位相差層と第一配向層とを含んでもよい。第一位相差層における第一保護層側の表面のマルテンス硬度は100N/mm

以上であり、第一保護層のマルテンス硬度に対する第一位相差層における第一保護層側の表面のマルテンス硬度の比は1.5以上である。
(【0011】以降は省略されています)

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