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公開番号2025154849
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-10
出願番号2024058082
出願日2024-03-29
発明の名称ハニカム構造体及びハニカムヒータ
出願人日本碍子株式会社
代理人アクシス国際弁理士法人
主分類H05B 3/14 20060101AFI20251002BHJP(他に分類されない電気技術)
要約【課題】均一発熱性の高いハニカム構造体を提供すること。
【解決手段】外周壁と、外周壁の内側に配設され、一方の端面から他方の端面まで延びる流路を形成する複数のセルを区画形成する隔壁と、外周壁との間及び互いの間に通電経路を制限するように互いに離して配置された複数のスリットと、を備えるハニカム構造体であって、ハニカム構造体は、第1方向の一端側を基端とし他端側を先端とする第1スリットと、第1スリットに対して第2方向に離れた第2スリットであって、第1方向の他端側を基端とし一端側を先端とする第2スリットとを含み、通電経路を、各スリットの第1方向に沿った中心線を境界として、第1スリット及び第2スリットを介して第1方向に延在する第1~第n通電領域(nは3以上の整数)に分割したときに、第2方向に延びる直線が隔壁及び外周壁を横切る長さXの合計は、各通電領域内において等しく、且つ、第1~第n通電領域の何れにおいても等しい、ハニカム構造体。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
外周壁と、前記外周壁の内側に配設され、一方の端面から他方の端面まで延びる流路を形成する複数のセルを区画形成する隔壁と、前記セルの延びる方向に垂直な断面において、前記外周壁との間及び互いの間に通電経路を制限するように互いに離して配置された複数のスリットと、を備えるハニカム構造体であって、
前記ハニカム構造体は、
前記外周壁の厚みが、前記隔壁の厚みよりも大きく、
前記セルの延びる方向に垂直な断面において互いに直交する方向を第1方向及び第2方向としたときに、前記複数のスリットが、前記第1方向の一端側を基端とし他端側を先端とする第1スリットと、前記第1スリットに対して前記第2方向に離れた第2スリットであって、前記第1方向の前記他端側を基端とし前記一端側を先端とする前記第2スリットとを含み、
前記通電経路は、電流が、第1通電領域から第n通電領域まで、前記第1スリット及び前記第2スリットによる制限を受けることで、前記外周壁及び/又は前記隔壁に沿って前記第1方向及び前記第2方向へ流れることを順に繰り返すことを可能とする通電経路であり、
前記セルの延びる方向に垂直な断面において、前記通電経路を、各スリットの前記第1方向に沿った中心線を境界として、前記第1スリット及び前記第2スリットを介して前記第1方向に延在する第1~第n通電領域(nは3以上の整数)に分割したときに、各通電領域を構成する前記隔壁及び前記外周壁のうち、前記第1方向に平行な方向に延びる前記隔壁及び前記第1方向に平行な方向に延びる前記外周壁を、前記第2方向に延びる直線で横断したとき、当該直線が前記隔壁及び前記外周壁を横切る長さの合計は、各通電領域内において等しく、且つ、第1~第n通電領域の何れにおいても等しい、
ハニカム構造体。
続きを表示(約 670 文字)【請求項2】
前記セルの延びる方向に垂直な断面において、前記第1~第n通電領域の断面積がそれぞれ等しい、請求項1に記載のハニカム構造体。
【請求項3】
前記セルの延びる方向に垂直な断面における前記第1通電領域及び前記第n通電領域の第2方向に沿った方向のセルの数が、前記第2~第(n-1)通電領域の第2方向に沿った方向のセルの数よりも少ない、請求項1に記載のハニカム構造体。
【請求項4】
前記セルの延びる方向に垂直な断面における前記第1~第n通電領域の前記第1スリットの先端から前記外周壁までの前記第1方向に沿った方向のセルの数及び前記第2スリットの先端から前記外周壁までの前記第1方向に沿った方向のセルの数が、前記第2~第(n-1)通電領域の前記第2方向に沿った方向のセルの数よりも少ない、請求項1に記載のハニカム構造体。
【請求項5】
前記セルの延びる方向に垂直な断面において、前記複数のスリットの断面積の合計が、前記外周壁の断面積と前記隔壁の断面積との和に対して10%以下となるように形成されている、請求項1に記載のハニカム構造体。
【請求項6】
前記ハニカム構造体が、導電性セラミックスを主成分としている、請求項1に記載のハニカム構造体。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載のハニカム構造体と、
前記第1通電領域に接続されている第1電極と、
前記第n通電領域に接続されている第2電極と、
を備えるハニカムヒータ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ハニカム構造体及びハニカムヒータに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
触媒担体等として用いられるハニカム構造体を通電して発熱させることが提案されている。例えば、特許文献1(特開平07-085952号公報)には、導電性セラミックスを主成分としてヒータ本体を形成し、該ヒータ本体にヒータ貫通孔を設けてなるハニカムヒータにおいて、該ヒータ本体に該ヒータ本体の有効長、有効幅を変化させて抵抗値を変化させる切込溝を設けてなることを特徴とするハニカムヒータが記載されている。
【0003】
また、特許文献2(特開平07-185264号公報)には、導電材の炭化ケイ素を含みハニカム状に成形して焼結し触媒を担持したセラミックヒーターにおいて、外周部のセルの壁の厚みを内部のセルの壁の厚みよりも大きくし、該外周部の一部に通電加熱用の電極部を設けたことを特徴とするハニカム状ヒータが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平07-085952号公報
特開平07-185264号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載される発明では、切込溝の間隔が均等であり、一見して各切込溝の間の通電経路が均等であるように見えるが、ハニカムヒータの外周壁はその内側のセルを区画形成する隔壁より厚い。そのため、各切込溝で区切られたハニカムヒータの部分のうち、外周壁を含む部分の通電抵抗が、外周壁を含まない部分の通電抵抗より低く、通電時の発熱が不均一になるという問題がある。
【0006】
特許文献2に記載の発明では、ハニカムヒータの外周部の一部のみが内部のセルのリブの厚みよりも大きいので、通電時の発熱がより均一になるが、外周部が薄い部分については外周部の厚みが減る分、通常のハニカムヒータより強度が低くなることが懸念される。そのため、通電されたときのハニカムヒータの均一発熱性を向上させるほかの手段が必要とされている。
【0007】
本発明は上記問題点に鑑み完成されたものであり、一実施形態において、均一発熱性の高いハニカム構造体を提供することを目的とする。本発明は別の実施形態において、このようなハニカム構造体を備えるハニカムヒータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者が鋭意検討した結果、複数のスリットを備えるハニカム構造体において特定の構造を採用することにより、通電されたときの発熱がより均一になることを見出した。本発明は上記知見に基づき完成されたものであり、以下に例示される。
【0009】
項目1.本発明は、一実施形態において、外周壁と、外周壁の内側に配設され、一方の端面から他方の端面まで延びる流路を形成する複数のセルを区画形成する隔壁と、セルの延びる方向に垂直な断面において、外周壁との間及び互いの間に通電経路を制限するように互いに離して配置された複数のスリットと、を備えるハニカム構造体であって、ハニカム構造体は、外周壁の厚みが、隔壁の厚みよりも大きく、セルの延びる方向に垂直な断面において互いに直交する方向を第1方向及び第2方向としたときに、複数のスリットが、第1方向の一端側を基端とし他端側を先端とする第1スリットと、第1スリットに対して第2方向に離れた第2スリットであって、第1方向の他端側を基端とし一端側を先端とする第2スリットとを含み、セルの延びる方向に垂直な断面において、通電経路を、各スリットの第1方向に沿った中心線を境界として、第1スリット及び第2スリットを介して第1方向に延在する第1~第n通電領域(nは3以上の整数)に分割したときに、通電経路は、電流が、第1通電領域から第n通電領域まで、第1スリット及び第2スリットによる制限を受けることで、外周壁及び/又は隔壁に沿って第1方向及び第2方向へ流れることを順に繰り返すことを可能とする通電経路であって、セルの延びる方向に垂直な断面において、通電経路を、各スリットの第1方向に沿った中心線を境界として、第1スリット及び第2スリットを介して第1方向に延在する第1~第n通電領域(nは3以上の整数)に分割したときに、各通電領域を構成する隔壁及び外周壁のうち、第1方向に平行な方向に延びる隔壁及び第1方向に平行な方向に延びる外周壁を、第2方向に延びる直線で横断したとき、当該直線が隔壁及び外周壁を横切る長さの合計は、各通電領域内において等しく、且つ、第1~第n通電領域の何れにおいても等しい、ハニカム構造体に関する。
【0010】
項目2.本発明は、一実施形態において、セルの延びる方向に垂直な断面において、第1~第n通電領域の断面積がそれぞれ等しい、項目1に記載のハニカム構造体に関していてよい。
(【0011】以降は省略されています)

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