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公開番号2025153516
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-10
出願番号2024056041
出願日2024-03-29
発明の名称エポキシ樹脂組成物、樹脂硬化物、繊維強化複合材料およびその製造方法
出願人東レ株式会社
代理人
主分類C08L 63/00 20060101AFI20251002BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】本発明の目的は、その樹脂硬化物の熱線膨張係数が小さく、湿熱時の弾性率、湿潤時の耐熱性、および破壊靭性のバランスに優れるエポキシ樹脂組成物、および当該エポキシ樹脂組成物からなる繊維強化複合材料を提供することにある。
【解決手段】上記目的を達成するため、本発明のエポキシ樹脂組成物は、次の成分[A]、[B]、および[C]を含む。
[A]:4官能グリシジルアミン型エポキシ樹脂
[B]:アルキルベンゼンジアミンおよび/またはメチレンビスアニリン
[C]:シリカ粒子
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
次の成分[A]、[B]、および[C]を含む、エポキシ樹脂組成物。
[A]:4官能グリシジルアミン型エポキシ樹脂
[B]:アルキルベンゼンジアミンおよび/またはメチレンビスアニリン
[C]:シリカ粒子
続きを表示(約 980 文字)【請求項2】
前記シリカ粒子の平均粒径が1μm以下である請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
【請求項3】
全エポキシ樹脂100質量部に対し、成分[C]を1質量部以上40質量部以下含む請求項1または2に記載のエポキシ樹脂組成物。
【請求項4】
成分[D]として式(I)で示されるアニリン型エポキシ樹脂を含む請求項1または2に記載のエポキシ樹脂組成物。
TIFF
2025153516000005.tif
71
162
(式(I)において、R

とR

は、それぞれ炭素数1以上4以下の脂肪族炭化水素基からなる群から選択される少なくとも1つを表す。R

とR

はそれぞれ、複数の場合、同じであっても異なっていてもよい。nは0以上4以下の整数、mは0以上5以下の整数である。Xは-O-または-S-を表す。)
【請求項5】
全エポキシ樹脂100質量%のうち、成分[D]を10質量%以上50質量%以下含む請求項4に記載のエポキシ樹脂組成物。
【請求項6】
全エポキシ樹脂100質量部に対し、成分[E]としてコアシェル型ゴム粒子を1質量部以上10質量部以下含む請求項1または2に記載のエポキシ樹脂組成物。
【請求項7】
全エポキシ樹脂100質量%のうち、成分[F]としてジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、およびナフタレン型エポキシ樹脂からなる群から選択される少なくとも1つの固形エポキシ樹脂を10質量%以上50質量%以下含む請求項1または2に記載のエポキシ樹脂組成物。
【請求項8】
成分[B]としてアルキルベンゼンジアミンおよびメチレンビスアニリンを含む請求項1または2に記載のエポキシ樹脂組成物。
【請求項9】
成分[B]としてアルキルベンゼンジアミンのみを含む請求項1または2に記載のエポキシ樹脂組成物。
【請求項10】
成分[B]としてジメチルチオトルエンジアミンを含む請求項1または2に記載のエポキシ樹脂組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、航空・宇宙用部材、一般産業用途に好ましく用いられるエポキシ樹脂組成物、樹脂硬化物およびそれを用いた繊維強化複合材料ならびにその製造方法に関するものである。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
エポキシ樹脂組成物は、高い耐熱性、接着性、および機械強度に優れるという特徴を活かし、繊維強化複合材料のマトリックス樹脂として汎用される。繊維強化複合材料は強化繊維とマトリックス樹脂を複合一体化して製造され、その製造方法としては、あらかじめ強化繊維とマトリックス樹脂を含浸させたプリプレグを積層成形する方法や、賦形された強化繊維基材に低粘度のマトリックス樹脂を注入して硬化する方法等がある。一般に、プリプレグを用いる方法は高い力学特性を発現するため、産業、航空機分野で広く使われているが、プリプレグの作製および賦形等、製造工程に時間がかかるという欠点がある。
【0003】
近年、航空機や自動車等の構造材用途においても高生産性への要求が高まり、大型の複合材料部材を高速に生産し、かつ、高い力学特性と耐熱性を具備した繊維強化複合材料を得る技術が求められている。そこで、レジン・トランスファー・モールディング(RTM法)等の注入成形法による成形が可能で、優れた特性を示す繊維強化複合材料の要求が高まっている。
【0004】
注入成形法では、成形加工性の観点で2液型エポキシ樹脂組成物が用いられることが多い。2液型エポキシ樹脂組成物とは、エポキシ樹脂を主成分として含むエポキシ主剤液と硬化剤を主成分として含む硬化剤液とから構成され、使用直前にエポキシ主剤液と硬化剤液の2液を混合して得られるエポキシ樹脂組成物のことである。それに対し主剤、硬化剤を含めすべての成分が1つに混合されたエポキシ樹脂組成物を1液型エポキシ樹脂組成物という。
【0005】
繊維強化複合材料を航空機用途等の一次構造材に使用するためには、湿熱時の弾性率と耐熱性、破壊靱性、および寸法安定性をバランス良く具備することが望まれる。湿熱時の弾性率と耐熱性を高めるために、多官能のエポキシ樹脂を多量に配合する方法があるが、樹脂硬化物の架橋密度が上がりすぎるため、破壊靭性が低下して繊維強化複合材料の耐衝撃性が低下する課題があった。また、熱線膨張係数が大きくなり寸法安定性が悪化する課題もあった。
【0006】
特許文献1には、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂と3官能の液状エポキシ樹脂を含むことで、エポキシ樹脂硬化物の吸水率を下げる技術が開示されている。
【0007】
特許文献2には、熱可塑性樹脂とコアシェル型ゴム粒子を特定の比率で併用することにより、破壊靱性の高いエポキシ樹脂硬化物を得る技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2006-291093号公報
特許第5808057号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1に記載のエポキシ樹脂組成物を用いた樹脂硬化物は、吸水率は低いが湿熱弾性率が十分ではなかった。また、エポキシ樹脂組成物の熱線膨張係数に関して示唆も言及もない。
【0010】
特許文献2に記載のエポキシ樹脂組成物を用いた樹脂硬化物は、破壊靭性に優れるが湿熱弾性率が十分ではなかった。また、エポキシ樹脂組成物の熱線膨張係数に関して示唆も言及もない。
(【0011】以降は省略されています)

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