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公開番号
2025151426
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-09
出願番号
2024052848
出願日
2024-03-28
発明の名称
人工皮革およびその製造方法、衣料、ならびに鞄
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
D06N
3/00 20060101AFI20251002BHJP(繊維または類似のものの処理;洗濯;他に分類されない可とう性材料)
要約
【課題】 通気性に優れ、かつ両面ともに優美な外観を有する人工皮革を得ること。
【解決手段】 繊維質基材と、高分子弾性体と、を含む人工皮革であって、
前記繊維質基材は、
平均単繊維直径が1.0μm以上10.0μm以下の極細繊維で構成されてなる不織布と、織物と、を有し、前記人工皮革の前記織物から遠い側の表面を第1の表面、該第1の表面と反対側の表面を第2の表面とした場合に、前記第1の表面、前記第2の表面が以下の要件1~3を満たす、人工皮革。
要件1:前記第1の表面および前記第2の表面のいずれも立毛を有する
要件2:前記第1の表面において、立毛長の平均値が200μm以上500μm以下であり、かつ、立毛長の変動係数が30%以下である
要件3:前記第2の表面において、立毛被覆率が97.5%以上であり、立毛長の平均値が500μm以上1000μm以下であり、かつ、立毛長の変動係数が30%以下である。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
繊維質基材と、高分子弾性体と、を含む人工皮革であって、
前記繊維質基材は、平均単繊維直径が1.0μm以上10.0μm以下の極細繊維で構成されてなる不織布と、織物と、を有し、前記人工皮革の前記織物から遠い側の表面を第1の表面、該第1の表面と反対側の表面を第2の表面とした場合に、前記第1の表面、前記第2の表面が以下の要件1~3を満たす、人工皮革。
要件1:前記第1の表面および前記第2の表面のいずれも立毛を有する。
要件2:前記第1の表面において、立毛長の平均値が200μm以上500μm以下であり、かつ、立毛長の変動係数が30%以下である。
要件3:前記第2の表面において、立毛被覆率が97.5%以上であり、立毛長の平均値が500μm以上1000μm以下であり、かつ、立毛長の変動係数が30%以下である。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記高分子弾性体が親水性基を有するポリウレタンであって、該ポリウレタンが、ポリエーテル系ポリウレタンおよび/またはポリカーボネート系ポリウレタンである、請求項1に記載の人工皮革。
【請求項3】
前記人工皮革中の前記高分子弾性体の含有割合が15質量%以上25質量%以下である、請求項1または2に記載の人工皮革。
【請求項4】
前記織物は、繊維の織密度が70本/2.54cm以上120本/2.54cm以下である、請求項1または2に記載の人工皮革。
【請求項5】
前記人工皮革の見掛け密度が0.20g/cm
3
以上0.40g/cm
3
以下である、請求項1または2に記載の人工皮革。
【請求項6】
請求項1または2に記載の人工皮革を含む、衣料。
【請求項7】
請求項1または2に記載の人工皮革を含む、鞄。
【請求項8】
海成分が、アルカリ易溶解性樹脂である海島型複合繊維であって、シリコーンと非シリコーン系繊維油剤との混合油剤由来の固形分が付着し、かつ、該固形分の付着量が0.30質量%以上1.00質量%以下である極細繊維発現型繊維で構成されてなる不織布を得る工程と、
前記不織布と、織物と、を絡合一体化させて繊維質基材を得る工程と、
前記繊維質基材に、高分子弾性体を付与して高分子弾性体付シートを得る工程と、
前記高分子弾性体付シートをアルカリ処理し、前記極細繊維発現型繊維から平均単繊維直径が1.0μm以上10.0μm以下の極細繊維を発現させ、極細繊維シートを得る工程と、
前記極細繊維シートを、150℃以上200℃以下の雰囲気温度で、5分以上20分以下の熱処理を行い、熱処理シートを得る工程と、
前記熱処理シートの前記織物から遠い側の表面を研削し、立毛を有する第1の表面を形成する工程と、
他方の表面を研削もしくは擦過し、立毛を有する第2の表面を形成する工程と、
を有する、人工皮革の製造方法であって、
前記第1の表面において、立毛長の平均値が200μm以上500μm以下であり、かつ、立毛長の変動係数が30%以下であって、
前記第2の表面において、立毛被覆率が97.5%以上であり、立毛長の平均値が500μm以上1000μm以下であり、かつ、立毛長の変動係数が30%以下である、
人工皮革の製造方法。
【請求項9】
前記混合油剤由来の固形分のうち、シリコーンの割合を30質量%以上70質量%以下とする、請求項8に記載の人工皮革の製造方法。
【請求項10】
前記アルカリ易溶解性樹脂を、数平均分子量が500以上3500以下のポリアルキレングリコールが共重合された共重合ポリエステルとする、請求項8または9に記載の人工皮革の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は人工皮革に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
主として極細繊維からなる不織布等の繊維質基材と高分子弾性体からなる人工皮革は、耐久性や均一性の高さ等天然皮革にない優れた特徴を有しており、中でもその表面をバフィングして極細繊維の立毛を形成させた、いわゆるスエード調人工皮革は、衣料用素材としてのみならず、車両内装材、家具・インテリア用素材および建築材料等様々な分野で使用されている。特に高強力で長期間の使用に耐えうるスエード調人工皮革とするため、不織布の片側に織編物を絡合一体化させる方法が提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1では、両表面に立毛を有し、織物に近い側の表面の立毛長を50μm以上150μm以下とし、織物から遠い側の表面に樹脂層が形成された人工皮革が提案されている。この人工皮革によれば、摩擦や揉みに対する繊維脱落が少ない人工皮革を得ることができる旨が記載されている。
【0004】
また、特許文献2では、極細繊維を発現させる工程、またはその後に液流処理を行うことにより、極細繊維束の絡合を促進させる方法が提案されている。この方法によれば、より優美な外観品位を有する人工皮革を得ることができる旨が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-44227号公報
特開2017-133134号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1では、人工皮革の両面に立毛を有しているものの、繊維脱落防止のために織物から遠い側の表面に樹脂層を形成していることから、用途が限定されてしまい、設計自由度に改善の余地がある。
【0007】
また、特許文献2では、液流処理により人工皮革が厚み方向に強く押されるため、高密度な人工皮革となる傾向にあり、通気性に改善の余地がある。
【0008】
そこで本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、極細繊維で構成されてなる不織布と織物が絡合一体化された繊維質基材と、高分子弾性体からなり、通気性に優れ、かつ両面ともに優美な外観を有する人工皮革を得ることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意検討を重ねた結果、両面ともに優美な外観を有する人工皮革を得るためには、織物から近い側の表面の立毛被覆率と立毛長が重要であることを見出した。そして、極細繊維発現型繊維にシリコーンと非シリコーン系繊維油剤由来の固形分を付与し、ニードルパンチにて不織布と織物を絡合一体化する際に、織物を貫通する不織布の繊維数を増加させることで、両面ともに優美な外観を有し、通気性に優れた人工皮革を得られることを見出した。さらに、検討を進め、高分子弾性体が付与された極細繊維シートを、所定の温度範囲の雰囲気下で、所定時間熱処理を行うことで、両面ともに優美な外観および、優れた通気性を有するだけでなく、耐摩耗性に優れた人工皮革を得られることを見出した。
【0010】
本発明は、これら知見に基づいて完成に至ったものであり、本発明によれば、以下の発明が提供される。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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