TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025153517
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-10
出願番号
2024056042
出願日
2024-03-29
発明の名称
プリプレグ、繊維強化樹脂成形体、及びそれらの製造方法
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
B32B
5/28 20060101AFI20251002BHJP(積層体)
要約
【課題】
熱硬化性樹脂層と熱可塑性樹脂層とがなるべく樹脂種に依存せずに強固に接合された繊維強化樹脂成形体を得る。
【解決手段】
強化繊維(A)、熱硬化性樹脂(B)及び熱可塑性樹脂(C)を含み、熱可塑性樹脂(C)を主成分とする熱可塑性樹脂層と熱硬化性樹脂(B)を主成分とする熱硬化性樹脂層とが接してなるプリプレグであって、前記熱可塑性樹脂層がプリプレグの少なくとも一方の表面を構成するとともに、前記熱可塑性樹脂層の前記熱硬化性樹脂層と接する面が改質面であるプリプレグ。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
強化繊維(A)、熱硬化性樹脂(B)及び熱可塑性樹脂(C)を含み、熱可塑性樹脂(C)を主成分とする熱可塑性樹脂層と熱硬化性樹脂(B)を主成分とする熱硬化性樹脂層とが接してなるプリプレグであって、前記熱可塑性樹脂層がプリプレグの少なくとも一方の表面を構成するとともに、前記熱可塑性樹脂層の前記熱硬化性樹脂層と接する面が改質面であるプリプレグ。
続きを表示(約 950 文字)
【請求項2】
前記改質面が、紫外線照射、プラズマ処理及びコロナ放電からなる群から選ばれる少なくとも1つの処理による改質面である、請求項1に記載のプリプレグ。
【請求項3】
前記改質面の酸素原子濃度が15atom%以上である、請求項1に記載のプリプレグ。
【請求項4】
前記熱可塑性樹脂層と前記熱硬化性樹脂層の境界面が凹凸構造を有している、請求項1に記載のプリプレグ。
【請求項5】
面方向に垂直な断面において、前記境界面が形成する断面曲線の、JIS B0601(2001)で定義される粗さ平均長さRSmが100μm以下であり、粗さ平均高さRcが3.5μm以上である、請求項4に記載のプリプレグ。
【請求項6】
少なくとも一部の強化繊維(A)が前記熱可塑性樹脂層に含まれる、請求項1に記載のプリプレグ。
【請求項7】
少なくとも一部の強化繊維(A)が、前記熱可塑性樹脂層と前記熱硬化性樹脂層の境界面をまたいで両樹脂層に接する、請求項6に記載のプリプレグ。
【請求項8】
前記熱可塑性樹脂層において、熱硬化性樹脂層と接する面から、前記熱可塑性樹脂層の平均厚みに対して10%以上80%未満の領域に該強化繊維(A)が分布している、請求項6に記載のプリプレグ。
【請求項9】
請求項1~8のいずれかに記載のプリプレグを含むプリフォームを成形してなる繊維強化樹脂成形体。
【請求項10】
強化繊維(A)、熱硬化性樹脂(B)及び熱可塑性樹脂(C)を含み、熱可塑性樹脂(C)を主成分とする熱可塑性樹脂層と熱硬化性樹脂(B)を主成分とする熱硬化性樹脂層とが接してなるプリプレグの製造方法であって:
熱可塑性樹脂(C)から構成されるシートの少なくとも一方の表面に化学的な改質を施す改質工程と;強化繊維(A)と熱硬化性樹脂(B)を含むプリプレグに、前記改質された熱可塑性樹脂(C)から構成されるシートを、改質面が前記強化繊維(A)と熱硬化性樹脂(B)を含むプリプレグと接するように積層する積層工程と;
を有するプリプレグの製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維強化熱硬化性樹脂層と熱可塑性樹脂層を有するプリプレグ、そのプリプレグを用いて成形した繊維強化樹脂成形体、及びそれらの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
強化繊維を熱硬化性樹脂と複合化させた繊維強化複合材料は、軽量性、力学特性及び寸法安定性等に優れることから、航空機をはじめとした輸送機器、電気・電子機器、スポーツ用品、建築材料などの幅広い分野で活用されている。このような繊維強化複合材料は、その表面に熱可塑性樹脂部材を接着して使用される場合がある。そのため、繊維強化複合材料の表面に熱可塑性樹脂層を付与し、当該熱可塑性樹脂層を介して熱可塑性樹脂部材を溶着しようとする試みがなされている。
【0003】
その一例として、非特許文献1には、繊維強化複合材料の前駆体である硬化前のプリプレグに、熱硬化性樹脂と比較的親和性の高い熱可塑性樹脂のフィルムを配置し、プリプレグの熱硬化性樹脂とフィルムの熱可塑性樹脂とが混和した混和層を界面に形成させることでプリプレグとフィルムとを接合し、熱可塑性樹脂層を形成することが記載されている。また、特許文献1では、熱硬化性樹脂プリプレグの表層に薄い熱可塑性樹脂フィルムを積層して共流動させることで、繊維強化熱硬化性樹脂の表層に熱可塑性樹脂の層を形成する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2004/060658号
【非特許文献】
【0005】
Investigation on Energy Director-less Ultrasonic Welding of Polyetherimide (PEI)- to Epoxy-based Composites. (Composites Part B: Engineering Volume 173,15 September 2019)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、航空機部材などに適用する際にはさらなる溶着時の接合強度の向上が求められており、特に熱硬化性樹脂層と熱可塑性樹脂層の親和性が低い組み合わせにおいても適用できる技術が求められている。
【0007】
本発明は、熱硬化性樹脂層と熱可塑性樹脂層とがなるべく樹脂種に依存せずに強固に接合された繊維強化樹脂成形体を得ることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、強化繊維(A)、熱硬化性樹脂(B)及び熱可塑性樹脂(C)を含み、熱可塑性樹脂(C)を主成分とする熱可塑性樹脂層と熱硬化性樹脂(B)を主成分とする熱硬化性樹脂層とが接してなるプリプレグであって、前記熱可塑性樹脂層がプリプレグの少なくとも一方の表面を構成するとともに、前記熱可塑性樹脂層の前記熱硬化性樹脂層と接する面が改質面であるプリプレグである。
【発明の効果】
【0009】
本発明のプリプレグを使用することにより、熱硬化性樹脂層と熱可塑性樹脂層とが強固に接合された繊維強化樹脂成形体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明のプリプレグの一実施形態における面方向に垂直な断面の模式図である。
実施例1及び比較例2で作製したプリフォームの積層構成を示す模式図である。
実施例2及び比較例1で作製したプリフォームの積層構成を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
関連特許
他の特許を見る