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公開番号2025152377
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-09
出願番号2024054243
出願日2024-03-28
発明の名称使い捨ておむつ
出願人大王製紙株式会社
代理人弁理士法人永井国際特許事務所
主分類A61F 13/533 20060101AFI20251002BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】股間における着用感の悪化を抑制しつつ尿受容空間の維持性を向上させる。
【解決手段】上記課題は、吸収体56、及びこの吸収体56を包む包装シート58を有する吸収要素50を備え、吸収体56は、パルプ繊維及び高吸収性ポリマー粒子を混合・集積してなる層を有するものであり、吸収要素50は第1低目付部56L及び第2低目付部56Lより側方のサイド領域50A,50C及び第1低目付部56L及び第2低目付部56Lの間のセンター領域50Bを有し、サイド領域50A,50C及びセンター領域50Bに、吸収要素50の表面から吸収体56内まで窪むとともに厚み方向に圧縮された底部51を有する溝53が格子状に設けられているとともに、センター領域50Bは、サイド領域50A,50Cの溝53よりも深い溝53が格子状に連続する補強領域50Rを有することにより解決される。
【選択図】図9
特許請求の範囲【請求項1】
股間部と、前記股間部より前側及び後側にそれぞれ延びた前側部分及び後側部分とを有しており、
前記股間部を含む前後方向の範囲に設けられた吸収体、及びこの吸収体を包む包装シートを有する吸収要素を備え、
前記吸収体は、パルプ繊維及び高吸収性ポリマー粒子を混合・集積してなる層を有するものであり、
前記吸収体における少なくとも前記股間部に位置する部分は、幅方向に間隔を空けて複数設けられた、前後方向に延びる細長状の低目付部を有し、
前記低目付部は、その周囲全体よりも目付けの低い部分であり、
前記吸収要素は、最も幅方向の一方側に位置する第1低目付部と最も幅方向の他方側に位置する第2低目付部との間として定まるセンター領域と、前記第1低目付部と前記吸収体の一方側の縁との間、及び前記第2低目付部と前記吸収体の他方側の縁との間としてそれぞれ定まる一対のサイド領域とを有し、
前記センター領域及び前記サイド領域に、前記吸収要素の表面又は裏面から前記吸収体内まで窪むとともに厚み方向に圧縮された底部を有する溝が格子状に設けられているとともに、
前記センター領域は、前記サイド領域の溝よりも深い溝が格子状に連続する補強領域を有する、
ことを特徴とする使い捨ておむつ。
続きを表示(約 870 文字)【請求項2】
前記溝は、前記センター領域及び前記サイド領域の全体にわたり一様な格子状のパターンで設けられており、
前記溝の深さは前記吸収要素の厚みの最大値の60~90%であり、
前記補強領域における溝の深さは、前記サイド領域における溝の深さの1.1~1.6倍である、
請求項1記載の使い捨ておむつ。
【請求項3】
前記吸収体における前記パルプ繊維の目付けが100~450g/m

であり、
前記吸収体における前記パルプ繊維:前記高吸収性ポリマー粒子が、重量比で30:70~70:30であり、
前記吸収要素の厚みの最大値は4~35mmであり、
前記底部の幅は1~3mmであり、
前記吸収要素の表面に占める前記溝の底部の面積率は、10~14%である、
請求項2記載の使い捨ておむつ。
【請求項4】
前記センター領域は、前側における幅方向の全体にわたり、前記サイド領域の溝と同じ深さ又はより浅い非補強領域を有している、
請求項1~3のいずれか1項に記載の使い捨ておむつ。
【請求項5】
前記補強領域の両側縁は、前記センター領域の両側縁にそれぞれ位置している、
請求項1~3のいずれか1項に記載の使い捨ておむつ。
【請求項6】
前記補強領域における前記吸収体の目付けは、前記サイド領域における前記吸収体の目付けの1.1~1.6倍である、
請求項1~3のいずれか1項に記載の使い捨ておむつ。
【請求項7】
前記吸収体よりも表側に設けられた、着用者の肌に当接する面を形成する液透過性のトップシートと、
前記トップシートと前記吸収体との間に設けられた中間シートとを有し、
前記中間シートの両側縁は、前記センター領域の両側縁と同じか又はそれよりも幅方向の中央側に位置している、
請求項1~3のいずれか1項に記載の使い捨ておむつ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、パッドタイプ、テープタイプ、パンツタイプ等の使い捨ておむつに関するものである。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
使い捨ておむつでは、パルプ繊維及び高吸収性ポリマー粒子を混合・集積してなる吸収体を用いることが一般的であり、このような吸収体は製造時及び製造後の形状維持性を高めるために、クレープ紙等からなる包装シートが巻き付けられてなる吸収要素として内蔵されることが一般的である(例えば特許文献1、2参照)。
【0003】
使い捨ておむつの吸収要素は両脚の間に挟まれた状態で、歩行等の脚の動きにより幅方向両側から様々な方向の力を受けるため、股間部における良好なフィット性が求められる一方で、吸収体のヨレや割れ等の形状の崩れを防止するための形状維持性も求められている。もちろん、使い捨ておむつの吸収要素では、股間部における吸収性能の確保も要求される。
【0004】
例えば、一般的な使い捨ておむつの股間部は、着用時には股間部の幅方向の中間が底をなすとともに、その両側方が起き上がって側壁をなすことにより略U字状の断面形状となる。この結果、使い捨ておむつの股間部の表面と肌との間に尿受容空間が形成され、一度の排尿量が多い場合であっても漏れにくいものとなる。
【0005】
略U字状の断面形状への変形を容易にするために、従来から、股間部における吸収体の幅方向両側に、厚み方向に貫通する一対のスリット等からなる低目付部を前後方向に沿って形成することが行われている。この場合、吸収体が低目付部で折れ曲がりやすくなり、一対の低目付部の間のセンター領域が底をなすとともに各低目付部より側方のサイド領域が起き上がって側壁をなすことにより、おむつの股間部が略U字状の断面形状となりやすいだけでなく、側壁が吸収体を有することにより剛性が高くなり(つまり尿受容空間が潰れにくくなり)、吸収機能も有するものとなる。ただし、このような機能は、尿の吸収により、高吸収性ポリマー粒子が膨張して吸収体の形状維持性が低下すると、失われるか又は極端に低下することとなる。
【0006】
吸収体の形状維持性を改善する手法としては、エンボス加工等により吸収要素を厚み方向に圧縮した底部を有する溝を格子状等のパターンで設けることが知られている(例えば特許文献1、2参照)。しかし、圧縮により溝を設けることは剛性の向上につながるため、尿吸収後の形状維持性を考慮して吸収体全体にわたり一様に圧縮による溝を設けると、股間部が略U字状の断面形状に変形した状態で、脚の付根及びその近傍に触れやすい側壁の剛性の高さによって着用感が悪化するおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2021-000236号公報
特許6380454号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで、本発明の主たる課題は、股間における着用感の悪化を抑制しつつ尿受容空間の維持性の向上を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決した吸収性物品は、以下のとおりである。
<第1の態様>
股間部と、前記股間部より前側及び後側にそれぞれ延びた前側部分及び後側部分とを有しており、
前記股間部を含む前後方向の範囲に設けられた吸収体、及びこの吸収体を包む包装シートを有する吸収要素を備え、
前記吸収体は、パルプ繊維及び高吸収性ポリマー粒子を混合・集積してなる層を有するものであり、
前記吸収体における少なくとも前記股間部に位置する部分は、幅方向に間隔を空けて複数設けられた、前後方向に延びる細長状の低目付部を有し、
前記低目付部は、その周囲全体よりも目付けの低い部分であり、
前記吸収要素は、最も幅方向の一方側に位置する第1低目付部と最も幅方向の他方側に位置する第2低目付部との間として定まるセンター領域と、前記第1低目付部と前記吸収体の一方側の縁との間、及び前記第2低目付部と前記吸収体の他方側の縁との間としてそれぞれ定まる一対のサイド領域とを有し、
前記センター領域及び前記サイド領域に、前記吸収要素の表面又は裏面から前記吸収体内まで窪むとともに厚み方向に圧縮された底部を有する溝が格子状に設けられているとともに、
前記センター領域は、前記サイド領域の溝よりも深い溝が格子状に連続する補強領域を有する、
ことを特徴とする使い捨ておむつ。
【0010】
(作用効果)
本使い捨ておむつは、以下に述べるように、股間における尿受容空間の維持性及び追従変形性がともに向上するものである。
(a)吸収体が低目付部で折れ曲がりやすくなり、センター領域が底をなすとともに各サイド領域が起き上がって側壁をなすことにより、おむつの股間部が略U字状の断面形状となりやすいだけでなく、底に相当する部分の形状維持性が高くなることにより、尿受容空間が維持されやすくなる。
(b)センター領域及びサイド領域ともに、吸収要素の表面及び裏面の少なくとも一方から吸収体内まで窪むとともに厚み方向に圧縮された底部を有する溝が所定のパターンで設けられているため、そうでない場合と比べて、吸収体は尿の吸収後も形状が維持されやすくなるとともに、溝に沿う方向の液拡散性が向上する。
(c)そして、上記(a)及び(b)の利点を有するものでありながら、センター領域に、溝の深さがサイド領域における溝の深さよりも深い(つまりセンター領域の溝の底部における圧縮の程度が、サイド領域の溝の底部における圧縮の程度よりも強く、密度が高い結果、形状維持性に優れる)補強領域を設けたことにより、股間における着用感の悪化を抑制しつつ尿受容空間の維持性を向上させることができる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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