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公開番号2025152144
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-09
出願番号2024053902
出願日2024-03-28
発明の名称フィルム状接着剤、接着剤用組成物、ダイシング・ダイアタッチフィルム、並びに半導体パッケージ及び半導体パッケージの製造方法
出願人古河電気工業株式会社
代理人弁理士法人クオリオ,個人,個人,個人,個人
主分類C09J 163/00 20060101AFI20251002BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】反りを効果的に抑制でき、被着体との間で優れた接着力を示すフィルム状接着剤、これを得るのに好適な接着剤用組成物を提供する。さらに、このフィルム状接着剤を用いた、ダイシング・ダイアタッチフィルム、半導体パッケージとその製造方法を提供する。
【解決手段】エポキシ樹脂(A)とエポキシ樹脂硬化剤(B)と高分子成分(C)とを含有するフィルム状接着剤であって、前記高分子成分(C)は連鎖反応による付加重合体又は開環重合体であり、側鎖にシクロデキストリン構造とアダマンチル基とを有する、フィルム状接着剤、接着剤用組成物、ダイシング・ダイアタッチフィルム並びに半導体パッケージ及びその製造方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
エポキシ樹脂(A)とエポキシ樹脂硬化剤(B)と高分子成分(C)とを含有するフィルム状接着剤であって、
前記高分子成分(C)は連鎖反応による付加重合体又は開環重合体であり、側鎖にシクロデキストリン構造とアダマンチル基とを有する、フィルム状接着剤。
続きを表示(約 740 文字)【請求項2】
前記フィルム状接着剤の全固形分中、前記高分子成分(C)の含有量が15~90質量%である、請求項1に記載のフィルム状接着剤。
【請求項3】
前記高分子成分(C)の全構成成分に占める前記シクロデキストリン構造を有する構成成分の割合が20~80モル%であり、前記アダマンチル基を有する構成成分の割合が20~80モル%である、請求項1に記載のフィルム状接着剤。
【請求項4】
前記高分子成分(C)が(メタ)アクリロイル基を連鎖重合してなる付加重合体又はエポキシ基を連鎖重合してなる開環重合体である、請求項1に記載のフィルム状接着剤。
【請求項5】
前記エポキシ樹脂(A)がジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂を含む、請求項1に記載のフィルム状接着剤。
【請求項6】
無機充填材(D)を含有する、請求項1に記載のフィルム状接着剤。
【請求項7】
前記フィルム状接着剤を硬化してなる硬化物の貯蔵弾性率が0.1~1.0GPaである、請求項1に記載のフィルム状接着剤。
【請求項8】
前記フィルム状接着剤を硬化してなる硬化物のtanδが0.2~1.2である、請求項1に記載のフィルム状接着剤。
【請求項9】
前記フィルム状接着剤を硬化してなる硬化物の線膨張係数α1が10~50ppm/℃である、請求項1に記載のフィルム状接着剤。
【請求項10】
前記フィルム状接着剤を硬化してなる硬化物の線膨張係数α1が10~50ppm/℃であり、且つα2が80~200ppm/℃である、請求項1に記載のフィルム状接着剤。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルム状接着剤、接着剤用組成物、ダイシング・ダイアタッチフィルム、並びに半導体パッケージ及び半導体パッケージの製造方法に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
近年、半導体チップを多段に積層したスタックドMCP(Multi Chip Package)が普及しており、携帯電話、携帯オーディオ機器用のメモリパッケージとして搭載されている。また、携帯電話等の多機能化に伴い、パッケージの高密度化・高集積化も推し進められている。これに伴い、半導体チップの多段積層化が進行している。
【0003】
このようなメモリパッケージの製造過程における配線基板と半導体チップとの接着や半導体チップ間の接着には、熱硬化性のフィルム状接着剤(ダイアタッチフィルム、ダイボンドフィルム)が使用されている。チップの多段積層化に伴い、ダイアタッチフィルムはより薄型状に形成することが求められている。また、ウェハ配線ルールの微細化に伴い、半導体素子表面には熱が発生しやすくなっている。それゆえ、熱をパッケージ外部へ逃がすために、ダイアタッチフィルムには熱伝導性の充填材が配合され、高熱伝導性を実現している。
【0004】
いわゆるダイアタッチフィルム用途を意図した熱硬化性のフィルム状接着剤の材料として、例えば、重量平均分子量が10000未満の硬化性樹脂と、硬化剤と、ユークリプタイトと、を組み合わせた組成が知られている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2021-24963号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
半導体パッケージは、基板(半導体、ガラス)、リードフレーム(金属)、回路、接着層、封止層など様々な材質の部材により構成されている。このため、各部材の熱膨張率の違いから、半導体パッケージに反りが生じる場合がある。半導体パッケージが小型化、薄型化するのに伴い、その傾向は強まっている。また、積層数の多い、多段化パッケージでは、一段の半導体パッケージと比較して反りの影響は大きい。半導体パッケージに反りが生じると、外部端子と実装基板との接続不良、内部構造中におけるクラックの発生、ワイヤの破断など、組立時及び使用時に様々な問題が生じうる。
半導体パッケージを構成する材料の中でも、樹脂を含む材料は、その熱膨張率が金属材料に対して相対的に大きいため、低熱膨張化するために様々な検討がなされている。例えば、特許文献1は、低熱膨張化させる手段として無機充填材を採用した場合の問題点を指摘し、特定の重量平均分子量の硬化性樹脂と、硬化剤と、充填材としてユークリプタイトを用いた組成により、熱膨張率を低減できることを記載している。しかし、上述の特許文献1に記載の組成物は、特殊な無機充填材を用いるという点で製造上の制約がある。
一方で、樹脂を含む材料を、接着剤又は封止剤として使用する場合、被着物に対して十分な接着性を示すことが要求される。従来、無機充填材を含有させることにより、接着力が低下することは知られており、無機充填材を用いた手法により、反りの低減と優れた接着力とを両立させることは困難であった。
【0007】
本発明は、反りを効果的に抑制でき、かつ被着体との間で優れた接着力を示すフィルム状接着剤、及び、このフィルム状接着剤の調製に好適な接着剤用組成物を提供することを課題とする。また本発明は、上記フィルム状接着剤を用いた、ダイシング・ダイアタッチフィルム及び半導体パッケージ、並びに半導体パッケージの製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは上記課題に鑑み鋭意検討を重ねた結果、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂硬化剤、及び高分子成分を含有させたフィルム状接着剤において、高分子成分として、シクロデキストリン構造及びアダマンチル基をともに側鎖に有する高分子成分を含有させることにより、上記課題を解決できることを見出した。
本発明は上記知見に基づきさらに検討を重ねて完成されるに至ったものである。
【0009】
本発明の上記課題は下記の手段により解決される。
〔1〕
エポキシ樹脂(A)とエポキシ樹脂硬化剤(B)と高分子成分(C)とを含有するフィルム状接着剤であって、
前記高分子成分(C)は連鎖反応による付加重合体又は開環重合体であり、側鎖にシクロデキストリン構造とアダマンチル基とを有する、フィルム状接着剤。
〔2〕
前記フィルム状接着剤の全固形分中、前記高分子成分(C)の含有量が15~90質量%である、〔1〕に記載のフィルム状接着剤。
〔3〕
前記高分子成分(C)の全構成成分に占める前記シクロデキストリン構造を有する構成成分の割合が20~80モル%であり、前記アダマンチル基を有する構成成分の割合が20~80モル%である、〔1〕又は〔2〕に記載のフィルム状接着剤。
〔4〕
前記高分子成分(C)の(メタ)アクリロイル基を連鎖重合してなる付加重合体又はエポキシ基を連鎖重合してなる開環重合体である、〔1〕~〔3〕のいずれか1つに記載のフィルム状接着剤。
〔5〕
前記エポキシ樹脂(A)がジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂を含む、〔1〕~〔4〕のいずれか1つに記載のフィルム状接着剤。
〔6〕
無機充填材(D)を含有する、〔1〕~〔5〕のいずれか1つに記載のフィルム状接着剤。
〔7〕
前記フィルム状接着剤を硬化してなる硬化物の貯蔵弾性率が0.1~1.0GPaである、〔1〕~〔6〕のいずれか1つに記載のフィルム状接着剤。
〔8〕
前記フィルム状接着剤を硬化してなる硬化物のtanδが0.2~1.2である、〔1〕~〔7〕のいずれか1つに記載のフィルム状接着剤。
〔9〕
前記フィルム状接着剤を硬化してなる硬化物の線膨張係数α1が10~50ppm/℃である、〔1〕~〔8〕のいずれか1つに記載のフィルム状接着剤。
〔10〕
硬化物の線膨張係数α1が10~50ppm/℃であり、且つα2が80~200ppm/℃である、〔1〕~〔8〕のいずれか1つに記載のフィルム状接着剤。
〔11〕
前記フィルム状接着剤の厚さが1~100μmである、〔1〕~〔11〕のいずれか1つに記載のフィルム状接着剤。
〔12〕
エポキシ樹脂(A)とエポキシ樹脂硬化剤(B)と高分子成分(C)とを含有する接着剤用組成物であって、
前記高分子成分(C)は連鎖反応による付加重合体又は開環重合体であり、側鎖にシクロデキストリン構造とアダマンチル基とを有する、接着剤用組成物。
〔13〕
〔1〕~〔11〕のいずれか1つに記載のフィルム状接着剤と、ダイシングフィルムとを積層してなる、ダイシング・ダイアタッチフィルム。
〔14〕
表面に半導体回路が形成された半導体ウェハの裏面に、〔1〕~〔11〕のいずれか1つに記載のフィルム状接着剤を熱圧着して接着剤層を設け、この接着剤層を介してダイシングフィルムを設ける第1の工程と、
前記半導体ウェハと前記接着剤層とを一体にダイシングすることにより、前記ダイシングフィルム上に、フィルム状接着剤片と半導体チップとを備える接着剤層付き半導体チップを得る第2の工程と、
前記接着剤層付き半導体チップを前記ダイシングフィルムから剥離して前記接着剤層付き半導体チップと配線基板とを前記接着剤層を介して熱圧着する第3の工程と、
前記接着剤層を熱硬化する第4の工程と、
を含む、半導体パッケージの製造方法。
〔15〕
〔1〕~〔11〕のいずれか1つに記載のフィルム状接着剤の熱硬化体を含む、ワイヤーボンディング方式半導体パッケージ。
【0010】
本発明において「~」を用いて表される数値範囲は、「~」前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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