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公開番号
2025149954
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-08
出願番号
2025050006
出願日
2025-03-25
発明の名称
メラノーマ選択的抗がん活性を有する新規セリニキノン化合物及びその製造方法
出願人
学校法人近畿大学
代理人
個人
主分類
C07H
17/00 20060101AFI20251001BHJP(有機化学)
要約
【課題】皮膚癌、特にメラノーマを選択的に抑制する、溶解性の高い新規セリニキノン誘導体とその製造方法を提供する。
【解決手段】セリニキノン存在下でKDM612株を培養し培養ブロスを得る工程と、前記培養ブロスから水性画分を濃縮し濃縮物質を得る工程と、前記濃縮物質を精製し、精製物を得る工程を有する製造方法で得られる(1)式の化合物は、抗がん活性はセリニキノンと同等で、溶解性は50倍になり、セリニキノンよりも取り扱いの優れた物質である。
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【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
(1)式で示される化合物。
JPEG
2025149954000011.jpg
39
82
続きを表示(約 300 文字)
【請求項2】
請求項1に示された化合物を有効成分とする抗ガン剤。
【請求項3】
セリニキノン存在下でKDM612株を培養し培養ブロスを得る工程と、
前記培養ブロスから水性画分を濃縮し濃縮物質を得る工程と、
前記濃縮物質を精製し、精製物を得る工程を有する(1)式の化合物の製造方法。
JPEG
2025149954000012.jpg
40
82
【請求項4】
前記培養ブロスを得る工程では、前記培養ブロスは、30℃以上50℃以下で、pHは7以上11以下である請求項3に記載された(1)式の化合物の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚癌、特にメラノーマを選択的に抑制する新規セリニキノン化合物とその製造方法およびこの化合物を有効成分とする抗ガン剤に関するものである。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
がんは我が国の死因の第一位を占め、今や3人に1人はがんにより亡くなっている。また、がん死亡者数も高齢化社会に伴い年々増加し続けている。がんの治療法の一つである化学療法は、外科的手術が困難な場合にその威力を発揮しており、これまでに多種多様な抗がん剤が開発されてきた。しかし、がんには多様性があるため、全てのがんに効くといった抗がん剤は存在しない。
【0003】
近年、がん治療は、従来の化学療法に加え、分子標的治療、免疫療法、ゲノム医療の登場により、劇的な進歩を遂げている(非特許文献1)。しかし、これらの治療法にはそれぞれ長所と短所があり、克服すべき課題も多く残されている。さらに最近、がんにおける薬剤耐性が問題になっている(非特許文献2)。薬剤耐性のメカニズムとしては、薬剤排出ポンプの亢進、抗アポトーシスシグナルの活性化、薬剤標的親和性の低下、がん遺伝子の変異など、多くのメカニズムが報告されているが、未だ不明な点が多く、根本的な解決策は見つかっていない(非特許文献3-5)。
【0004】
そのため、新たな標的分子の提供や、薬剤耐性を克服するリード化合物の発見が急務となっている。2012年、ダームシジン(以下「DCD」とも記す。)というタンパク質が抗がん剤に対する薬剤耐性を誘導し、がん転移に関与していることが示された(非特許文献6)。DCDは、2001年にヒトの汗から発見された抗菌ペプチドである(非特許文献7)。DCDの発現は、皮膚がん、乳がん、卵巣がん、肺がんで検出されている(非特許文献8)。
【0005】
さらに、DCDをノックダウンすると、乳がんや肺がんの増殖や腫瘍形成が抑制されることがわかった(非特許文献9)。皮膚がんの中で最も薬剤耐性のあるメラノーマ細胞では、酸化ストレスがDCDのRNA発現を誘導することが示されている(非特許文献10)。これらの知見を総合すると、様々な癌の生存と薬剤耐性にDCDが関与していることが明らかである。
【0006】
このような背景から、海洋細菌Serinicoccus marinus CNJ927の培養からセリニキノン((10)式)が発見された(非特許文献11)。この化合物は、薬剤耐性の高いメラノーマ細胞に対して選択的かつ強力な抗がん活性を示した。作用機序の解析から、セリニキノンがDCDに直接結合し、その機能を制御していることが明らかになった(非特許文献11)。この発見は、セリニキノンが癌における薬剤耐性を克服する画期的な薬剤につながる可能性を示している。
【0007】
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2025149954000002.jpg
34
78
【0008】
しかし、セリニキノンの溶解性は低く、創薬のためには様々なセリニキノン誘導体を創製する必要がある(非特許文献12-14)。このコンセプトの下、海洋微生物を用いた生物学的変換により、ジヒドロナフトチオフェン誘導体((2)式)がセリニキノンの誘導体として同定された(非特許文献15)。
【0009】
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2025149954000003.jpg
45
88
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
米国特許第9481662号明細書
【非特許文献】
(【0011】以降は省略されています)
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