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公開番号
2025148475
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-07
出願番号
2025116935,2022542864
出願日
2025-07-11,2021-08-11
発明の名称
光学材料用の熱可塑性樹脂組成物、成形体、配合剤、熱可塑性樹脂組成物の製造方法及び透過率向上方法
出願人
三菱瓦斯化学株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C08L
101/00 20060101AFI20250930BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】添加剤の添加等によっても透過率の変化、特に、短波長域の透過率の変化を抑制できる、熱可塑性樹脂組成物等を提供する。
【解決手段】上述の課題は、下記一般式(1)で表される配合剤を含む、光学材料用の熱可塑性樹脂組成物により解決された。
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025148475000054.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">51</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">93</com:WidthMeasure> </com:Image>
(式中、R
1
~R
5
は、独立に、H又は置換基を有してもよい合計炭素数1~20のアルキル基、R
6
~R
9
は独立に、H、置換基を有してもよい合計炭素数1~20のアルキル基、R
10
は、H又は合計炭素数1~5のアルキル基を表す。)
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
下記一般式(1)で表される配合剤を含む、熱可塑性樹脂組成物。
TIFF
2025148475000044.tif
51
93
(一般式(1)中、
R
1
~R
5
は、それぞれ独立に、水素原子、又は、置換基を有してもよい合計炭素数1~20のアルキル基を表し、
R
6
~R
9
は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有してもよい合計炭素数1~20のアルキル基を表し、
R
10
は、水素原子、又は、合計炭素数1~5のアルキル基を表す。)
続きを表示(約 890 文字)
【請求項2】
酸化防止剤をさらに含む、請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項3】
前記酸化防止剤が、フェノール系酸化防止剤及び/又はホスファイト系酸化防止剤である、請求項2に記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項4】
前記酸化防止剤が、前記樹脂組成物の全重量を基準として1重量ppm~10000重量ppm含まれる、請求項2又は3に記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項5】
前記酸化防止剤が、前記樹脂組成物の全重量を基準として1重量ppm~3000重量ppm含まれる、請求項4に記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項6】
前記配合剤が、前記樹脂組成物の全重量を基準として1重量ppm~10000重量ppm含まれる、請求項1~5のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項7】
前記配合剤が、前記樹脂組成物の全重量を基準として1重量ppm~2000重量ppm含まれる、請求項6に記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項8】
前記配合剤を含まない以外は同じ組成を有する対象用樹脂組成物に比べて、JIS K7105に準拠した波長370nm~400nmにおける透過率(%)の値が2.0(%)以上大きい、請求項1~7のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項9】
前記配合剤を含まない以外は同じ組成を有する対象用樹脂組成物に比べて、JIS K7105に準拠した波長370nm~400nmにおける透過率(%)の値が1.1倍以上である、請求項1~8のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項10】
前記配合剤を含まない以外は同じ組成を有する対象用樹脂組成物に比べて、250℃で5分間加熱したときに生じる揮発成分の量が少なく、
前記揮発成分が、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン、2,3-ブタンジオン、酢酸及び蟻酸のいずれかである、請求項1~9のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱可塑性樹脂組成物等に関する。本発明は、特に、光学材料用の熱可塑性樹脂組成物、熱可塑性樹脂組成物を含む成形体、熱可塑性樹脂に添加される配合剤、熱可塑性樹脂組成物の製造方法及び透過率向上方法等に関する。
続きを表示(約 5,300 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、光学材料として用いられる熱可塑性樹脂においては、酸化防止剤や離型剤などの添加剤を添加することによって加工時の安定性や離型性を確保することが行われている。
例えば、樹脂に対して酸化防止剤を添加し、加工時の安定性を向上させることが知られている(例えば、特許文献1及び2)。
しかしながら、これらの添加剤の添加によって、本来の樹脂の性能を損なう場合があった。例えば、光学材料としての熱可塑性樹脂においては、極めて重要である短波長域の透過率が添加剤の添加によって低下してしまう問題があった。
【0003】
光学材料としての熱可塑性樹脂における短波長域の透過率のわずかな変化が、実用化された製品に大きな影響を与えることがある。このため、光学材料としての熱可塑性樹脂の本来の透過率を製品化後も維持できる樹脂組成物が求められていたものの、透過率の変化を確実に抑制できるものは実現されていなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平7-233160号公報
WO99/67232
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の主な課題として、製品化のための添加剤の添加等によっても透過率の変化、特に、短波長域の透過率の変化を抑えられる、光学材料用の熱可塑性樹脂組成物等を提供することが挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、特定のラクトン系化合物を配合した熱可塑性樹脂組成物が、添加剤の共存下においても、特に短波長域における透過率が良好なまま維持されることを見出した。
【0007】
本発明は、以下のものを含む。
<1>下記一般式(1)で表される配合剤を含む、熱可塑性樹脂組成物。
TIFF
2025148475000001.tif
51
93
(一般式(1)中、
R
1
~R
5
は、それぞれ独立に、水素原子、又は、置換基を有してもよい合計炭素数1~20のアルキル基を表し、
R
6
~R
9
は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有してもよい合計炭素数1~20のアルキル基を表し、
R
10
は、水素原子、又は、合計炭素数1~5のアルキル基を表す。)
<2>酸化防止剤をさらに含む、上記<1>に記載の熱可塑性樹脂組成物。
<3>前記酸化防止剤が、フェノール系酸化防止剤及び/又はホスファイト系酸化防止剤である、上記<2>に記載の熱可塑性樹脂組成物。
<4>前記酸化防止剤が、前記樹脂組成物の全重量を基準として1重量ppm~10000重量ppm含まれる、上記<2>又は<3>に記載の熱可塑性樹脂組成物。
<5>前記酸化防止剤が、前記樹脂組成物の全重量を基準として1重量ppm~3000重量ppm含まれる、上記<4>に記載の熱可塑性樹脂組成物。
<6>前記配合剤が、前記樹脂組成物の全重量を基準として1重量ppm~10000重量ppm含まれる、上記<1>~<5>のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
<7>前記配合剤が、前記樹脂組成物の全重量を基準として1重量ppm~2000重量ppm含まれる、上記<1>~<6>のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
<8>前記配合剤を含まない以外は同じ組成を有する対象用樹脂組成物に比べて、JIS K7105に準拠した波長370nm~400nmにおける透過率(%)の値が2.0(%)以上大きい、上記<1>~<7>のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
<9>前記配合剤を含まない以外は同じ組成を有する対象用樹脂組成物に比べて、JIS K7105に準拠した波長370nm~400nmにおける透過率(%)の値が1.1倍以上である、上記<1>~<8>のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
<10>前記配合剤を含まない以外は同じ組成を有する対象用樹脂組成物に比べて、250℃で5分間加熱したときに生じる揮発成分の量が少なく、
前記揮発成分が、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン、2,3-ブタンジオン、酢酸及び蟻酸のいずれかである、上記<1>~<9>のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
<11>前記配合剤を含まない以外は同じ組成を有する対象用樹脂組成物に比べて、JIS K7105に準拠したYI値が0.20以上小さい、上記<1>~<10>のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
<12>前記一般式(1)において、
R
1
~R
5
のうち3つが水素原子であり、2つがアルキル基であり、
R
6
~R
9
のうち2つが水素原子であり、2つがアルキル基であり、
R
10
が水素原子である、上記<1>~<11>のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
<13>前記一般式(1)において、前記置換基が、ハロゲン、シアノ基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基のいずれかである、上記<1>~<12>のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
<14>熱可塑性樹脂をさらに有し、前記熱可塑性樹脂が、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステルカーボネート樹脂、シクロオレフィン系樹脂、ならびにアクリル樹脂からなる群より選択される、上記<1>~<13>のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
<15>前記熱可塑性樹脂が、下記一般式(2)で表されるモノマー由来の構成単位(B)及び/又は下記一般式(3)で表されるモノマー由来の構成単位(C)を含むポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、又は、ポリエステルカーボネート樹脂である、上記<14>に記載の熱可塑性樹脂組成物。
TIFF
2025148475000002.tif
45
154
(一般式(2)中、
R
a
及びR
b
は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭素数1~20のアルキル基、置換基を有してもよい炭素数1~20のアルコキシル基、置換基を有してもよい炭素数5~20のシクロアルキル基、置換基を有してもよい炭素数5~20のシクロアルコキシル基、置換基を有してもよい炭素数6~20のアリール基、O、N及びSから選択される1つ以上のヘテロ環原子を含む、置換基を有してもよい炭素数6~20のヘテロアリール基、置換基を有してもよい炭素数6~20のアリールオキシ基、及び、-C≡C-R
h
からなる群より選択され、
R
h
は置換基を有してもよい炭素数6~20のアリール基、又は、O、N及びSから選択される1つ以上のヘテロ環原子を含む、置換基を有してもよい炭素数6~20のヘテロアリール基を表し、
Xは、単結合であるか、又は置換基を有してもよいフルオレン基を表し、
A及びBは、それぞれ独立に、置換基を有してもよい炭素数1~5のアルキレン基を表し、
m及びnは、それぞれ独立に、0~6の整数を表し、
a及びbは、それぞれ独立に、0~10の整数を表す。)
TIFF
2025148475000003.tif
43
154
(一般式(3)中、
R
c
及びR
d
は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭素数1~20のアルキル基、置換基を有してもよい炭素数1~20のアルコキシル基、置換基を有してもよい炭素数5~20のシクロアルキル基、置換基を有してもよい炭素数5~20のシクロアルコキシル基、及び、置換基を有してもよい炭素数6~20のアリール基からなる群より選択され、
【0008】
<26>上記<1>~<25>のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物を含む、成形体。<27>下記式(10)又は(11)で表される配合剤であって、熱可塑性樹脂組成物の波長370nm~400nmにおける透過率(%)の値を向上させるために熱可塑性樹脂に添加される配合剤。
TIFF
2025148475000006.tif
48
152
<28>下記式(10)又は(11)で表される配合剤であって、熱可塑性樹脂組成物のヘーズ値を低減させるために熱可塑性樹脂に添加される配合剤。
TIFF
2025148475000007.tif
48
152
<29>Cu-Kα線による粉末X線回折パターンにおける回折角2θが6.7±0.2°、10.4±0.2°、11.1±0.2°、12.7±0.2°、13.2±0.2°、15.2±0.2°、16.1±0.2°、17.3±0.2°、20.8±0.2°および23.6±0.2°にピークを有する、上記<27>又は<28>に記載の配合剤。
<30>下記一般式(1)で表される配合剤を熱可塑性樹脂に添加する工程を含む、熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
TIFF
2025148475000008.tif
51
93
(一般式(1)中、
R
1
~R
5
は、それぞれ独立に、水素原子、又は、置換基を有してもよい合計炭素数1~20のアルキル基を表し、
R
6
~R
9
は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有してもよい合計炭素数1~20のアルキル基を表し、
R
10
は、水素原子、又は、合計炭素数1~5のアルキル基を表す。)
<31>下記一般式(1)で表される配合剤を熱可塑性樹脂に添加する工程を含む、熱可塑性樹脂組成物の透過率向上方法。
TIFF
2025148475000009.tif
51
93
(一般式(1)中、
R
1
~R
5
は、それぞれ独立に、水素原子、又は、置換基を有してもよい合計炭素数1~20のアルキル基を表し、
R
6
~R
9
は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有してもよい合計炭素数1~20のアルキル基を表し、
R
10
は、水素原子、又は、合計炭素数1~5のアルキル基を表す。)
<32>下記一般式(1)で表される配合剤を熱可塑性樹脂に添加する工程を含む、熱可塑性樹脂組成物のヘーズ低減方法。
TIFF
2025148475000010.tif
51
93
(一般式(1)中、
R
1
~R
5
は、それぞれ独立に、水素原子、又は、置換基を有してもよい合計炭素数1~20のアルキル基を表し、
R
6
~R
9
は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有してもよい合計炭素数1~20のアルキル基を表し、
R
10
は、水素原子、又は、合計炭素数1~5のアルキル基を表す。)
【発明の効果】
【0009】
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、上述のように、所定の配合剤を含み、特に低波長域の透過率を良好なレベルに維持することができる。例えば、酸化防止剤や離型剤を添加すると、従来の熱可塑性樹脂組成物においては透過率の低下が認められる傾向にあることが明らかになったが、本発明の熱可塑性樹脂組成物においては、添加剤を添加しても、特に低波長域の透過率の低下を防止できる。このような熱可塑性樹脂組成物は、特に、光学材料として適している。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施例1で用いられた配合剤の結晶の粉末X線回折パターンを示す図である。
実施例1の配合剤と同一の化合物の結晶であって、異なるサンプルの粉末X線回折パターンを示す図である。
実施例1の配合剤と同一の化合物の結晶であって、さらに異なるサンプルの粉末X線回折パターンを示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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