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公開番号2025147504
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-07
出願番号2024047776
出願日2024-03-25
発明の名称米飯用油脂組成物及び米飯食品
出願人株式会社カネカ
代理人弁理士法人有古特許事務所
主分類A23D 7/00 20060101AFI20250930BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】パラパラ感を保ちながらも、油っぽさを感じにくい米飯食品の調製が可能な米飯用油脂組成物を提供すること。
【解決手段】油脂を50~99重量%、乳化剤を0.1~11重量%含有する米飯用油脂組成物であって、前記米飯用油脂組成物に含まれる油脂全体の融点が29~38℃、且つ油脂全体の35℃のSFCが1.5~13%である、米飯用油脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
油脂を50~99重量%、乳化剤を0.1~11重量%含有する米飯用油脂組成物であって、
前記米飯用油脂組成物に含まれる油脂全体の融点が29~38℃、且つ油脂全体の35℃のSFCが1.5~13%である、米飯用油脂組成物。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
前記乳化剤が、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、及びレシチンよりなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の米飯用油脂組成物。
【請求項3】
前記乳化剤が、グリセリン脂肪酸エステル及びHLB8以上のショ糖脂肪酸エステルよりなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1又は2に記載の米飯用油脂組成物。
【請求項4】
油中水型乳化組成物である、請求項1又は2に記載の米飯用油脂組成物。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の米飯用油脂組成物が、米飯100重量部に対して0.5~10重量部混合されている、米飯食品。
【請求項6】
米飯用油脂組成物全体中、油脂を50~99重量%、乳化剤を0.1~11重量%含有し、前記油脂全体の融点が29~38℃、且つ油脂全体の35℃のSFCが1.5~13%である、米飯用油脂組成物の製造方法であって、
前記油脂及び前記乳化剤を混合する工程を含む、製造方法。
【請求項7】
前記米飯用油脂組成物が油中水型乳化組成物であり、
前記乳化剤が、グリセリン脂肪酸エステル及びHLB8以上のショ糖脂肪酸エステルよりなる群から選択される少なくとも1種である、請求項6に記載の米飯用油脂組成物の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、米飯用油脂組成物及び米飯食品に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
チャーハンやピラフといった米飯食品は、作り立てのパラパラとした食感が好まれる。コンビニやスーパーなどでは、電子レンジで加熱して気軽に食べられる調理済み米飯食品が普及しており、近年、共働き世帯や少人数世帯の増加等により需要が高まっている。しかし、作りたてのパラパラ感は、時間が経つと失われてしまいべちゃついた食感になりやすい。電子レンジで再加熱しても、べちゃつきは改善されない。そのため、作り立てのパラパラとした食感を維持する技術が望まれている。
【0003】
これまでに、パラパラ感を維持する方法として、油脂及び各種乳化剤で米粒表面をコーティングする技術が検討されてきた。多くの場合、米粒表面を均一にコーティングすることに主眼が置かれ、流動性の高い菜種油や大豆油など、常温で液体状を呈する油脂の使用が一般的であった。パラパラ感の維持に一定の効果は得られるが、均一にコーティングするためには油脂を多量に使用する必要があり、喫食時に油っぽく感じやすい。その上、常温で液体状の油脂は、チルド温度帯でも流動性を持つため保管中に米粒から垂れやすく、喫食時に米粒への付着量が少なくなってしまいパラパラ感の効果が低くなったり、容器の底に溜まって見た目が悪くなったりする。
【0004】
特許文献1には、油脂の構成脂肪酸中に炭素数10~12の直鎖飽和脂肪酸を10~100質量%含有する15℃で固形状の油脂組成物を無洗米の表面に付着させてほぐれ性を向上させる技術が開示されている。当該技術によれば、炊飯米のパラパラ感維持には一定の効果は得られるが、例えばチャーハンのように炊飯米を具材と共に加熱調理する場合等には、米粒への油脂組成物の付着量が少なくなってしまい、パラパラ感を感じにくくなる場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2018-93842号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記課題に鑑み、我々は、米表面をコーティングしてパラパラとした食感を付与できるだけでなく、食す際に油っぽさを感じにくい米飯食品用油脂組成物を検討してきた。本発明の目的は、パラパラ感を保ちながらも、油っぽさを感じにくい米飯食品の調製が可能な米飯用油脂組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定の油脂及び乳化剤をそれぞれ特定量含有する米飯用油脂組成物によれば、パラパラ感を保ちながらも、油っぽさを感じにくい米飯食品を調製できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
即ち、本発明の第一は、油脂を50~99重量%、乳化剤を0.1~11重量%含有する米飯用油脂組成物であって、前記米飯用油脂組成物に含まれる油脂全体の融点が29~38℃、且つ油脂全体の35℃のSFCが1.5~13%である、米飯用油脂組成物に関する。好ましい実施形態は、前記乳化剤が、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、及びレシチンよりなる群から選択される少なくとも1種である、前記記載の米飯用油脂組成物に関する。より好ましくは、前記乳化剤が、グリセリン脂肪酸エステル及びHLB8以上のショ糖脂肪酸エステルよりなる群から選択される少なくとも1種である、前記記載の米飯用油脂組成物に関する。更に好ましくは、油中水型乳化組成物である、前記記載の米飯用油脂組成物に関する。本発明の第二は、前記記載の米飯用油脂組成物が、米飯100重量部に対して0.5~10重量部混合されている、米飯食品に関する。本発明の第三は、米飯用油脂組成物全体中、油脂を50~99重量%、乳化剤を0.1~11重量%含有し、前記油脂全体の融点が29~38℃、且つ油脂全体の35℃のSFCが1.5~13%である、米飯用油脂組成物の製造方法であって、前記油脂及び前記乳化剤を混合する工程を含む、製造方法に関する。より好ましくは、前記米飯用油脂組成物が油中水型乳化組成物であり、前記乳化剤が、グリセリン脂肪酸エステル及びHLB8以上のショ糖脂肪酸エステルよりなる群から選択される少なくとも1種である、前記記載の米飯用油脂組成物の製造方法に関する。
【発明の効果】
【0009】
本発明に従えば、パラパラ感を保ちながらも、油っぽさを感じにくい米飯食品の調製が可能な米飯用油脂組成物を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明の実施形態について説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
本実施形態に係る米飯用油脂組成物は、特定範囲の融点及びSFCの油脂、並びに乳化剤をそれぞれ特定量含有するものである。当該米飯用油脂組成物によれば、パラパラ感を保ちながらも、油っぽさを感じにくい米飯食品の調製が可能なため、加熱調理から時間が経過して喫食されることを前提とする米飯食品に好適に用いられる。ここで、加熱調理とは、食材に熱を加えて調理する方法全般をいい、食材の温度を上昇させる調理方法であれば、特に限定されず、焼く、煮る、蒸す、茹でる、炒める、炊く、揚げる、燻製などの調理を挙げることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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