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公開番号2025144939
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-03
出願番号2024044873
出願日2024-03-21
発明の名称クレーンおよびクレーンの制御方法
出願人株式会社三井E&S
代理人清流国際弁理士法人,個人,個人
主分類B66C 13/08 20060101AFI20250926BHJP(巻上装置;揚重装置;牽引装置)
要約【課題】吊具の位置の微調整を可能とするクレーンおよびクレーンの制御方法を提供する。
【解決手段】短辺方向ロープ群Rxが、ドラム9から繰り出されてトロリに設置される第一上方シーブSa1を経由して吊具3に設置される第一下方シーブSb1を経由してトロリに設置されて第一上方シーブSa1と対となる他の第一上方シーブSa1を経由して第一傾転機構J1に連結される第一ロープRx1と、ドラム9から繰り出されてトロリに設置される第二上方シーブSa2を経由して吊具3に設置される第二下方シーブSb2を経由してトロリに設置されて第二上方シーブSa2と対となる他の第二上方シーブSa2を経由して第二傾転機構J2に連結される第二ロープRx2と有していて、トロリと吊具3との間に張設される第一ロープRx1と第二ロープRx2とが短辺方向xにおいて下方に向かって互いに接近する方向に傾斜する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
平面視で一対の長辺と一対の短辺とを有する略長方形に形成される吊具と、この吊具の上方に配置されるトロリと、このトロリに設置されてロープを巻装されるドラムと、前記長辺の延在方向である長辺方向に間隔をあけて配置される一対の短辺方向ロープ群を備えるクレーンにおいて、
前記短辺方向ロープ群が、
前記ロープとして、前記ドラムから繰り出されて前記トロリに設置される第一上方シーブを経由して前記吊具に設置される第一下方シーブを経由して前記トロリに設置されて前記第一上方シーブと対となる他の第一上方シーブを経由して第一傾転機構に連結される第一ロープと、
前記ドラムから繰り出されて前記トロリに設置される第二上方シーブを経由して前記吊具に設置される第二下方シーブを経由して前記トロリに設置されて前記第二上方シーブと対となる他の第二上方シーブを経由して第二傾転機構に連結される第二ロープとを有していて、
前記トロリと前記吊具との間に張設される前記第一ロープと前記第二ロープとが、前記短辺の延在方向である短辺方向において下方に向かって互いに接近する方向に傾斜する構成を有することを特徴とするクレーン。
続きを表示(約 2,100 文字)【請求項2】
短辺方向に間隔をあけて配置される一対の長辺方向ロープ群を備えていて、
前記長辺方向ロープ群が、
前記ロープとして、前記ドラムから繰り出されて前記トロリに設置される第三上方シーブを経由して前記吊具に設置される第三下方シーブを経由して前記トロリに設置されて前記第三上方シーブと対となる他の第三上方シーブを経由して第三傾転機構に連結される第三ロープと、
前記ドラムから繰り出されて前記トロリに設置される第四上方シーブを経由して前記吊具に設置される第四下方シーブを経由して前記トロリに設置されて前記第四上方シーブと対となる他の第四上方シーブを経由して第四傾転機構に連結される第四ロープとを有していて、
前記トロリと前記吊具との間に張設される前記第三ロープと前記第四ロープとが、長辺方向において下方に向かって互いに接近する方向に傾斜する構成を有する請求項1に記載のクレーン。
【請求項3】
前記ロープにおいて、前記下方シーブから対となる二つの前記上方シーブにそれぞれ張設される二つの部分が互いに略平行となる請求項1または2に記載のクレーン。
【請求項4】
同一の前記ロープを掛け回される対となる前記上方シーブは、同一直線上に位置する中心軸を有する請求項1または2に記載のクレーン。
【請求項5】
前記傾転機構を制御してこの傾転機構に連結されている前記ロープの張力を増減させる制御機構を備えていて、
前記制御機構が、一方の前記短辺方向ロープ群の前記第一ロープの張力を減少させるとともに前記第二ロープの張力を増加させて、他方の前記短辺方向ロープ群の前記第一ロープの張力を増加させるとともに前記第二ロープの張力を減少させて、上下方向を中心に前記吊具を旋回させるスキュー制御を行う請求項1または2に記載のクレーン。
【請求項6】
前記傾転機構を制御してこの傾転機構に連結されている前記ロープの張力を増減させる制御機構を備えていて、
前記制御機構が、一方の前記短辺方向ロープ群の前記第一ロープおよび前記第二ロープの張力を増加させるとともに一方の前記短辺方向ロープ群の近傍に配置される前記第三ロープまたは前記第四ロープの張力を増加させて、
他方の前記短辺方向ロープ群の前記第一ロープおよび前記第二ロープの張力を減少させるとともに他方の前記短辺方向ロープ群の近傍に配置される前記第四ロープまたは前記第三ロープの張力を減少させて、短辺方向を中心に前記吊具を傾けるトリム制御を行う請求項2に記載のクレーン。
【請求項7】
平面視で一対の長辺と一対の短辺とを有する略長方形に形成される吊具と、この吊具の上方に配置されるトロリと、このトロリに設置されてロープを巻装されるドラムと、前記長辺の延在方向である長辺方向に間隔をあけて配置される一対の短辺方向ロープ群と、前記短辺の延在方向である短辺方向に間隔をあけて配置される一対の長辺方向ロープ群とを備えたクレーンの制御方法であって、
前記短辺方向ロープ群が、
前記ロープとして、前記ドラムから繰り出されて前記トロリに設置される第一上方シーブを経由して前記吊具に設置される第一下方シーブを経由して前記トロリに設置されて前記第一上方シーブと対となる他の第一上方シーブを経由して第一傾転機構に連結される第一ロープと、
前記ドラムから繰り出されて前記トロリに設置される第二上方シーブを経由して前記吊具に設置される第二下方シーブを経由して前記トロリに設置されて前記第二上方シーブと対となる他の第二上方シーブを経由して第二傾転機構に連結される第二ロープとを有していて、
前記トロリと前記吊具との間に張設される前記第一ロープと前記第二ロープとが、短辺方向において下方に向かって互いに接近する方向に傾斜する構成を有していて、
前記長辺方向ロープ群が、
前記ロープとして、前記ドラムから繰り出されて前記トロリに設置される第三上方シーブを経由して前記吊具に設置される第三下方シーブを経由して前記トロリに設置されて前記第三上方シーブと対となる他の第三上方シーブを経由して第三傾転機構に連結される第三ロープと、
前記ドラムから繰り出されて前記トロリに設置される第四上方シーブを経由して前記吊具に設置される第四下方シーブを経由して前記トロリに設置されて前記第四上方シーブと対となる他の第四上方シーブを経由して第四傾転機構に連結される第四ロープとを有していて、
前記トロリと前記吊具との間に張設される前記第三ロープと前記第四ロープとが、長辺方向において下方に向かって互いに接近する方向に傾斜する構成を有していて、
制御機構が、前記傾転機構を制御してこの傾転機構に連結されている前記ロープの張力を増減させて、短辺方向に前記吊具を移動させる横行シフト制御と、上下方向を中心に前記吊具を旋回させるスキュー制御と、長辺方向に前記吊具を移動させる走行シフト制御と、短辺方向を中心に前記吊具を傾けるトリム制御とを選択的に行うことを特徴とするクレーンの制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、トロリからロープにより懸吊される吊具を有するクレーンおよびクレーンの制御方法に関するものであり、詳しくは吊具の位置の微調整を可能とするクレーンおよびクレーンの制御方法に関するものである。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
トロリからロープにより懸吊される吊具を有するクレーンが種々提案されている(例えば特許文献1参照)。特許文献1に記載のクレーンは、ドラムから繰り出されたロープが直接、吊具に設置される下方シーブに掛け回される構成を有している。ドラムと下方シーブとの間に張設されるロープは上下方向に平行となっていた。
【0003】
双頭ジャッキを制御して吊具の位置を調整する場合、上下方向に平行となるロープから抵抗力が発生するため、吊具の位置の微調整を行うことが困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
日本国特開2015-193462号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記の問題を鑑みてなされたものであり、その目的は吊具の位置の微調整を可能とするクレーンおよびクレーンの制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するためのクレーンは、平面視で一対の長辺と一対の短辺とを有する略長方形に形成される吊具と、この吊具の上方に配置されるトロリと、このトロリに設置されてロープを巻装されるドラムと、前記長辺の延在方向である長辺方向に間隔をあけて配置される一対の短辺方向ロープ群を備えるクレーンにおいて、前記短辺方向ロープ群が、前記ロープとして、前記ドラムから繰り出されて前記トロリに設置される第一上方シーブを経由して前記吊具に設置される第一下方シーブを経由して前記トロリに設置されて前記第一上方シーブと対となる他の第一上方シーブを経由して第一傾転機構に連結される第一ロープと、前記ドラムから繰り出されて前記トロリに設置される第二上方シーブを経由して前記吊具に設置される第二下方シーブを経由して前記トロリに設置されて前記第二上方シーブと対となる他の第二上方シーブを経由して第二傾転機構に連結される第二ロープとを有していて、前記トロリと前記吊具との間に張設される前記第一ロープと前記第二ロープとが、前記短辺の延在方向である短辺方向において下方に向かって互いに接近する方向に傾斜する構成を有することを特徴とする。
【0007】
上記の目的を達成するためのクレーンの制御方法は、平面視で一対の長辺と一対の短辺とを有する略長方形に形成される吊具と、この吊具の上方に配置されるトロリと、このトロリに設置されてロープを巻装されるドラムと、前記長辺の延在方向である長辺方向に間隔をあけて配置される一対の短辺方向ロープ群と、前記短辺の延在方向である短辺方向に間隔をあけて配置される一対の長辺方向ロープ群とを備えたクレーンの制御方法であって、前記短辺方向ロープ群が、前記ロープとして、前記ドラムから繰り出されて前記トロリに設置される第一上方シーブを経由して前記吊具に設置される第一下方シーブを経由して前記トロリに設置されて前記第一上方シーブと対となる他の第一上方シーブを経由して第一傾転機構に連結される第一ロープと、前記ドラムから繰り出されて前記トロリに設置される第二上方シーブを経由して前記吊具に設置される第二下方シーブを経由して前記トロリに設置されて前記第二上方シーブと対となる他の第二上方シーブを経由して第二傾転機構に連結される第二ロープとを有していて、前記トロリと前記吊具との間に張設される前記第一ロープと前記第二ロープとが、短辺方向において下方に向かって互いに接近する方向に傾斜する構成を有していて、前記長辺方向ロープ群が、前記ロープとして、前記ドラムから繰り出されて前記トロリに設置される第三上方シーブを経由して前記吊具に設置される第三下方シーブを経由して前記トロリに設置されて前記第三上方シーブと対となる他の第三上方シーブを経由して第三傾転機構に連結される第三ロープと、前記ドラムから繰り出されて前記トロリに設置される第四上方シーブを経由して前記吊具に設置される第四下方シーブを経由して前記トロリに設置されて前記第四上方シーブと対となる他の第四上方シーブを経由して第四傾転機構に連結される第四ロープとを有していて、前記トロリと前記吊具との間に張設される前記第三ロープと前記第四ロープとが、長辺方向において下方に向かって互いに接近する方向に傾斜する構成を有していて、制御機構が、前記傾転機構を制御してこの傾転機構に連結されている前記ロープの張力を増減させて、短辺方向に前記吊具を移動させる横行シフト制御と、上下方向を中心に前記吊具を旋回させるスキュー制御と、長辺方向に前記吊具を移動させる走行シフト制御と、短辺方向を中心に前記吊具を傾けるトリム制御とを選択的に行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、トロリから吊具に延びるロープは、上下方向に対して傾斜する状態となる。そのためスキュー制御など吊具の位置を調整する際にロープから発生する抵抗力を抑制できる。吊具の位置の微調整を実現するには有利である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
クレーンの概略を例示する説明図である。
トロリおよび吊具に張設されるロープの概略を例示する説明図である。
短辺方向ロープ群の概略を例示する説明図である。
短辺方向ロープ群の側面を模式的に例示する説明図である。
傾転機構の変形例を例示する説明図である。
長辺方向ロープ群の概略を例示する説明図である。
長辺方向ロープ群の正面を模式的に例示する説明図である。
吊具の移動方向を例示する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、クレーンおよびクレーンの制御方法を図に示した実施形態に基づいて説明する。図中では吊具の短辺の延在方向である短辺方向を矢印x、この短辺方向xを直角に横断する方向であり吊具の長辺の延在方向でもある長辺方向を矢印y、上下方向を矢印zで示している。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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