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公開番号2025143972
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-02
出願番号2024043512
出願日2024-03-19
発明の名称エポキシ樹脂組成物、その硬化物、プリプレグ、繊維強化複合材料
出願人日鉄ケミカル&マテリアル株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C08G 59/62 20060101AFI20250925BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】低粘度かつ長時間の粘度安定性に優れ、かつ短時間での硬化性に優れ、さらに硬化時に高い弾性率を有するエポキシ樹脂組成物及びその硬化物を提供することにある。
【解決手段】繊維強化複合材料のマトリックス樹脂として使用するエポキシ樹脂組成物であって、エポキシ樹脂(A)、水酸基を有する環式化合物(B)、及びエポキシ樹脂をカチオン重合反応で硬化させる重合開始剤としての酸発生剤(C)を含み、エポキシ樹脂(A)が脂環式エポキシ化合物であり、環式化合物(B)が水酸基を2つ以上有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物である。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
繊維強化複合材料のマトリックス樹脂として使用するエポキシ樹脂組成物であって、エポキシ樹脂(A)、水酸基を有する環式化合物(B)、及びエポキシ樹脂をカチオン重合反応で硬化させる重合開始剤としての酸発生剤(C)を含み、エポキシ樹脂(A)が脂環式エポキシ化合物であり、環式化合物(B)が水酸基を2つ以上有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
続きを表示(約 570 文字)【請求項2】
水酸基を有する環式化合物(B)の含有量が、エポキシ樹脂(A)100質量部に対して5~60質量部である請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
【請求項3】
酸発生剤(C)の含有量が、エポキシ樹脂(A)100質量部に対して0.1~20質量部である請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
【請求項4】
酸発生剤(C)が、熱酸発生剤であって、スルホニウム塩系化合物、ヨードニウム塩系化合物、アンモニウム塩系化合物から選択される一種以上である請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
【請求項5】
E型粘度計により測定した25℃における粘度が、10000mPa・s以下であることを特徴とする請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
【請求項6】
エポキシ樹脂組成物を、130℃で30分間熱処理して硬化させた硬化物のガラス転移温度が100℃以上を示すことを特徴とする請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
【請求項7】
請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物の硬化物。
【請求項8】
請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物を強化繊維に含侵又は塗工したプリプレグ。
【請求項9】
請求項8に記載のプリプレグを硬化させた繊維強化複合材料。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、低粘度かつ長時間の粘度安定性に優れ、かつ短時間での硬化性に優れ、さらに硬化時に高い弾性率を有する硬化性エポキシ樹脂組成物及びその硬化物、硬化性エポキシ樹脂組成物を強化繊維に含侵又は塗工して得られるプリプレグ、並びに該プリプレグを硬化して得られる繊維強化複合材料に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、硬化性エポキシ樹脂組成物は、接着剤、構造材、複合材料(CFRP等)、コーティング剤、封止剤、透明材料、光学材料、電子材料などの多種多様な用途に広く使用されている。近年、硬化性エポキシ樹脂組成物を硬化させた硬化物をさらに炭素繊維等の強化繊維により強化することにより得られる、繊維強化複合材料の開発が精力的に進められている。繊維強化複合材料は、一般に、ガラス繊維、アラミド繊維や炭素繊維等の強化繊維と、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、シアネート樹脂、ビスマレイミド樹脂等の熱硬化性マトリクス樹脂から構成され、軽量かつ、強度、耐食性や耐疲労性等の機械物性に優れることから、航空機、自動車、土木建築およびスポーツ用品等の構造材料として幅広く適応されている。
【0003】
上記のように、繊維強化複合材料の一つの特徴として、強度に優れることが挙げられるが、その高い強度の発現には、繊維強化複合材料を構成しているマトリックス樹脂の弾性率の高さが大きく寄与している。その理由として、高弾性率を有する樹脂が繊維のフィラメント間を埋めつくし接着することで、応力が樹脂を通して隣接する糸に伝達され、それにより多くの繊維フィラメントが有効に負荷を担い、材料強度を発現しているからである。従って、マトリックス樹脂を高弾性率化することで、繊維強化複合材料はさらなる高強度化が可能であると考えられる。
【0004】
また、繊維強化複合材料の製造方法には、熱硬化性のマトリクス樹脂が予め強化繊維へ含浸されたプリプレグを用いたオートクレーブ成形法またはプレス成形法や、強化繊維へ液状のマトリクス樹脂を含浸させる工程と熱硬化による成形工程を含むレジントランスファー成形法、リキッドコンプレッション成形法、ウェットレイアップ成形法、引き抜き成形法またはフィラメントワインディング成形法等の手法によって実施される。
【0005】
この中で、引き抜き成型法は、強化繊維を液状の熱硬化樹脂組成物で満たされた含浸槽に連続的に通し、熱硬化樹脂組成物を含浸させ、スクイーズダイ及び加熱金型を通して引張機によって連続的に引き抜きつつ、成型、硬化させる成型方法であり、繊維強化複合材料を連続的に成型できるという利点を有する。
【0006】
引き抜き成型において樹脂組成物は、含浸槽で速やかに強化繊維へ含浸させるために十分に低粘度である必要があり、また長時間の連続生産性の観点から粘度の安定性が重要である。加えて、高速生産を可能にするためには、金型内で樹脂が素早く硬化する速硬化性との両立も必要となる。
【0007】
引き抜き成型用の樹脂組成物としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、硬化剤として酸無水物、及びイミダゾール系硬化促進剤からなる組成物が知られている(特許文献1)。しかし、エポキシ樹脂の粘度が高粘度なため、樹脂組成物の粘度が高くなり強化繊維への含浸性が悪くなるために機械物性が発現しにくかったり、成型品の表面品位が悪くなることがあるという欠点があった。
【0008】
テトラグリシジルメタキシレンジアミン及び/又はテトラグリシジル-1,3-ビスアミノメチルシクロヘキサンよりなるエポキシ樹脂と、ジカルボン酸無水物を含む硬化剤及び強化繊維を主成分として含有する引抜き成形材料も知られている(特許文献2)。しかし、使用するエポキシ樹脂は、低粘度であるが多官能であるために、反応性が高く、粘度安定性が低下し連続生産性が低下するという問題がある。
【0009】
ビスフェノールF型エポキシ樹脂等、酸無水物、及びイミダゾール誘導体を含む引き抜き成型用エポキシ樹脂組成物も示されている(特許文献3)。しかし、繊維との密着性や機械特性に着目されているものの、特に高弾性化による機能向上を示したものではない。
【0010】
脂環式エポキシ化合物、水酸基を有するラクトン付加化合物又はポリカーボネートポリオール、及びフェノール樹脂を含むエポキシ樹脂組成物も示されている(特許文献4)。しかし、機械特性については引張破断伸度の高さに着目しており、高弾性化を謳ったものではない。
(【0011】以降は省略されています)

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