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公開番号
2025142884
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-01
出願番号
2024042484
出願日
2024-03-18
発明の名称
インジェクタの制御装置
出願人
トヨタ自動車株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
F02D
41/34 20060101AFI20250924BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約
【課題】内燃機関におけるトルクの変動を抑制する。
【解決手段】気筒毎のトルクを個別トルク、全ての気筒のトルクの平均値を全気筒トルクとしたとき、メモリは、個別トルクから全気筒トルクを減じた値であるトルク差ΔTと、インジェクタによる燃料噴射量を補正するための補正係数Nと、の対応関係を示す補正情報を記憶している。補正情報において、トルク差ΔTが正の場合の補正係数Nは、燃料噴射量を減量補正する値になっており、トルク差ΔTが負の場合の補正係数Nは、燃料噴射量を増量補正する値になっており、且つ、トルク差ΔTの絶対値が同じ場合を対象にして減量補正の補正幅と増量補正の補正幅とを比較したとき、増量補正の補正幅は減量補正の補正幅よりも大きくなっている。CPUは、トルク差ΔTに応じた補正係数Nによって基本噴射量を補正した補正噴射量を、各気筒のインジェクタに噴射させる。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
複数の気筒を備えた内燃機関におけるそれぞれの前記気筒に燃料を供給するための前記気筒毎のインジェクタを制御対象とし、
実行部と、記憶部と、を備え、
前記内燃機関の運転中の一定期間を対象にした前記気筒毎のトルクの平均値を個別トルクとし、前記一定期間を対象とした全ての前記気筒のトルクの平均値を全気筒トルクとしたとき、
前記記憶部は、前記個別トルク及び前記全気筒トルクの差であるトルク差と、前記インジェクタによる燃料噴射量の補正値と、の対応関係を示す補正情報を記憶しており、
前記補正情報において、前記個別トルクが前記全気筒トルクよりも大きい場合の前記補正値は、燃料噴射量を減量させる減量補正を示す値になっており、前記個別トルクが前記全気筒トルクよりも小さい場合の前記補正値は、燃料噴射量を増量させる増量補正を示す値になっており、且つ、前記トルク差の絶対値が同じ場合を対象にして前記減量補正の補正幅と前記増量補正の補正幅とを比較したとき、前記増量補正の補正幅は前記減量補正の補正幅よりも大きくなっており、
前記実行部は、前記内燃機関の運転中、
前記一定期間を対象にした前記気筒毎の前記トルク差を算出する第1処理と、
前記第1処理で算出した前記トルク差に応じた前記気筒毎の燃料噴射量の前記補正値を前記補正情報に基づいて算出する第2処理と、
前記第2処理で算出した前記気筒毎の前記補正値によって前記内燃機関の運転状態に応じた基本噴射量を補正した前記気筒毎の補正噴射量を算出する第3処理と、
前記一定期間中、予め定められた所定サイクル毎に、前記インジェクタの制御を通じてそれぞれの前記気筒に前記気筒毎の前記補正噴射量を供給する第4処理と、を行う噴射制御を繰り返し実行する
インジェクタの制御装置。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記トルク差は、前記個別トルクから前記全気筒トルクを減じた値であり、
前記補正情報では、前記トルク差が正の第1値の場合、前記トルク差が前記第1値よりも小さい正の第2値の場合に比べて、前記減量補正の補正幅が大きくなっており、且つ、前記トルク差が負の第3値の場合、前記トルク差が前記第3値よりも大きい負の第4値の場合に比べて、前記増量補正の補正幅が大きくなっている
請求項1に記載のインジェクタの制御装置。
【請求項3】
前記所定サイクルは、1つの前記気筒が吸気行程、圧縮行程、膨張行程、及び排気行程を1回ずつ迎える一連の期間であり、
前記実行部は、前記第4処理では、1回の前記所定サイクル中に、前記インジェクタの制御を通じて、前記補正噴射量を複数に分割して多段階で前記気筒に供給する
請求項1に記載のインジェクタの制御装置。
【請求項4】
前記実行部は、
毎回の前記噴射制御において、
前記第1処理では、前回の前記噴射制御の前記第4処理を行った結果得られる、それぞれの前記気筒の前記個別トルクを前記記憶部に記憶し、
前記第3処理では、前記補正噴射量を前記基本噴射量よりも多くした前記気筒を増量気筒として前記記憶部に記憶し、
新たに行う前記噴射制御に関して、
前記第1処理では、前回の前記噴射制御の前記第3処理で前記増量気筒として記憶した前記気筒を対象に、前回の前記噴射制御で前記第4処理を前記一定期間行った結果得られた前記個別トルクが、前々回の前記噴射制御で前記第4処理を前記一定期間行った結果得られた前記個別トルクよりも小さいか否かの判定を行い、
前記第2処理では、前記判定の結果が肯定の場合、前記増量気筒の前記トルク差にかかわらず、前記増量気筒の前記補正値を、前記減量補正を示す値であって予め定められた特定補正値に設定し、前記判定の結果が否定の場合、前記増量気筒の前記補正値を、前記補正情報に基づいて前記増量気筒の前記トルク差に応じた値に設定する
請求項1に記載のインジェクタの制御装置。
【請求項5】
前記トルク差は、前記個別トルクから前記全気筒トルクを減じた値であり、
新たに行う前記噴射制御に関して、前記第1処理で算出する前記気筒毎の前記トルク差のうち、前記増量気筒を対象にした前記トルク差と絶対値が同じで正の値を対称トルク差としたとき、
前記特定補正値は、前記補正情報における、前記対称トルク差に対応する前記減量補正を示す値に設定されている
請求項4に記載のインジェクタの制御装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、インジェクタの制御装置に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示されている内燃機関は、複数の気筒と、気筒毎のインジェクタと、を備えている。インジェクタは、対象の気筒に燃料を供給する。この内燃機関の制御装置は、複数の気筒それぞれの空燃比を監視する。そして、制御装置は、複数の気筒のうちのいずれかの気筒の空燃比が他の気筒の空燃比よりもリーン寄りになっている場合、その気筒に供給する燃料の量を増量補正する。制御装置は、空燃比のずれの度合いが大きいほど、増量補正する燃料の量を多くする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-065714号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のように複数の気筒を備えた内燃機関において、各気筒の空燃比はばらつきを持つ。こうした気筒間の空燃比のばらつきが大きくなると、気筒間でのトルク差が大きくなることから好ましくない。そこで、こうした気筒間のトルク差を解消すべく、各気筒に供給する燃料の量を補正することが考えられる。しかし、特許文献1のように空燃比のずれの度合いに応じて補正量を一律に大きくすると、空燃比のずれの度合いが大きい気筒では空燃比を急変させることになる。そしてそれに伴い、トルクが急変する。一方、空燃比によっては、気筒内での混合気の燃焼状態が不安定になっているとともにそれに付随してトルクが変動しやすい状況になっている気筒も存在し得る。こうした気筒で空燃比を徐々に変更したのでは、トルクが変動しやすい状況を速やかに解消できない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するためのインジェクタの制御装置は、複数の気筒を備えた内燃機関におけるそれぞれの前記気筒に燃料を供給するための前記気筒毎のインジェクタを制御対象とし、実行部と、記憶部と、を備え、前記内燃機関の運転中の一定期間を対象にした前記気筒毎のトルクの平均値を個別トルクとし、前記一定期間を対象とした全ての前記気筒のトルクの平均値を全気筒トルクとしたとき、前記記憶部は、前記個別トルク及び前記全気筒トルクの差であるトルク差と、前記インジェクタによる燃料噴射量の補正値と、の対応関係を示す補正情報を記憶しており、前記補正情報において、前記個別トルクが前記全気筒トルクよりも大きい場合の前記補正値は、燃料噴射量を減量させる減量補正を示す値になっており、前記個別トルクが前記全気筒トルクよりも小さい場合の前記補正値は、燃料噴射量を増量させる増量補正を示す値になっており、且つ、前記トルク差の絶対値が同じ場合を対象にして前記減量補正の補正幅と前記増量補正の補正幅とを比較したとき、前記増量補正の補正幅は前記減量補正の補正幅よりも大きくなっており、前記実行部は、前記内燃機関の運転中、前記一定期間を対象にした前記気筒毎の前記トルク差を算出する第1処理と、前記第1処理で算出した前記トルク差に応じた前記気筒毎の燃料噴射量の前記補正値を前記補正情報に基づいて算出する第2処理と、前記第2処理で算出した前記気筒毎の前記補正値によって前記内燃機関の運転状態に応じた基本噴射量を補正した前記気筒毎の補正噴射量を算出する第3処理と、前記一定期間中、予め定められた所定サイクル毎に、前記インジェクタの制御を通じてそれぞれの前記気筒に前記気筒毎の前記補正噴射量を供給する第4処理と、を行う噴射制御を繰り返し実行する。
【発明の効果】
【0006】
上記の技術思想では、内燃機関におけるトルクの変動を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は、内燃機関の概略構成図である。
図2は、噴射制御の処理内容を表したフローチャートである。
図3は、補正情報を表したグラフである。
図4は、空燃比とトルクとの関係を表したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
<全体構成>
以下、インジェクタの制御装置の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に示すように、車両10は、内燃機関20を備えている。内燃機関20は、車両10の駆動源である。内燃機関20は、複数の気筒22と、クランク軸28と、を備えている。気筒22の数は4つである。気筒22は、機関本体20Aが区画している空間である。気筒22は、燃料と吸入空気との混合気を燃焼させるための空間である。図示は省略するが、気筒22は、ピストンを収容している。ピストンは、混合気の燃焼に応じて気筒22内を往復動する。クランク軸28は、ピストンの往復動に応じて回転する。
【0009】
内燃機関20は、複数のインジェクタ25と、複数の点火プラグ26と、を備えている。インジェクタ25は、気筒22毎に設けられている。インジェクタ25の噴射口は、気筒22内に位置している。インジェクタ25は、気筒22内に燃料噴射を行う。インジェクタ25は、燃料として、例えばガソリンを気筒22内に供給する。点火プラグ26は、気筒22毎に設けられている。点火プラグ26は、火花放電することにより気筒22内の混合気に点火する。
【0010】
内燃機関20は、吸気通路23と、排気通路27と、を備えている。吸気通路23は、各気筒22に吸入空気を導入するための通路である。吸気通路23は、各気筒22に接続している。吸気通路23の途中には、開度調整可能なスロットルバルブ24が存在している。スロットルバルブ24の開度に応じて吸入空気量は変わる。排気通路27は、各気筒22から排気を排出するための通路である。排気通路27は、各気筒22に接続している。図示は省略するが、排気通路27の途中には、排気を浄化する三元触媒などが存在している。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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