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公開番号
2025140321
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-29
出願番号
2024039656
出願日
2024-03-14
発明の名称
樹脂組成物、樹脂シート及びその製造方法、回路基板及びその製造方法、並びに半導体装置
出願人
味の素株式会社
代理人
弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類
C08L
101/00 20060101AFI20250919BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】ブリードアウト部の膨れを抑制できる樹脂組成物を提供する。
【解決手段】(A)硬化性樹脂及び(B)無機充填材を含む樹脂組成物であって;(B)無機充填材の量が、樹脂組成物の不揮発成分100質量%に対して、74質量%以上であり;前記樹脂組成物によって形成される樹脂組成物層に130℃30分及び170℃30分の加熱を施して得られる試験層を、175℃で30分加熱する評価試験を行った場合、前記175℃30分の加熱による試験層の質量減少率が、3%以下である、樹脂組成物。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
(A)硬化性樹脂及び(B)無機充填材を含む樹脂組成物であって;
(B)無機充填材の量が、樹脂組成物の不揮発成分100質量%に対して、74質量%以上であり;
前記樹脂組成物によって形成される樹脂組成物層に130℃30分及び170℃30分の加熱を施して得られる試験層を、175℃で30分加熱する評価試験を行った場合、前記175℃30分の加熱による試験層の質量減少率が、3%以下である、樹脂組成物。
続きを表示(約 900 文字)
【請求項2】
評価試験が、
前記樹脂組成物によって支持体上に樹脂組成物層を形成すること、
樹脂組成物層と内層基板とをラミネートすること、
樹脂組成物層に130℃30分及び170℃30分の加熱を施し、支持体を剥離して、試験層を得ること、及び、
試験層を、175℃で30分加熱すること、
をこの順で含む、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項3】
(A)硬化性樹脂が、活性エステル系樹脂を含む、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項4】
(B)無機充填材が、シリカを含む、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項5】
支持体と、該支持体上に形成された樹脂組成物層と、を備える樹脂シートであって;
前記樹脂組成物層が、請求項1~4のいずれか一項に記載の樹脂組成物を含む、樹脂シート。
【請求項6】
請求項5に記載の樹脂シートの製造方法であって;
(A)硬化性樹脂、(B)無機充填材及び(F)溶剤を含む樹脂ワニスを用意する工程、
樹脂ワニスを支持体上に塗布する工程、及び、
塗布された樹脂ワニスを乾燥して、樹脂組成物層を形成する工程、
をこの順に含む、樹脂シートの製造方法。
【請求項7】
樹脂ワニスの乾燥を、乾燥温度40℃以上150℃以下、乾燥時間60秒以上10分以下の条件で行う、請求項6に記載の樹脂シートの製造方法。
【請求項8】
請求項1~4のいずれか一項に記載の樹脂組成物の硬化物を含む、回路基板。
【請求項9】
内層基板と請求項5に記載の樹脂シートとを、内層基板と樹脂組成物層とが接合するように、ラミネートする工程と、
樹脂組成物層を硬化させる工程と、を含み;
内層基板と樹脂シートとをラミネートする工程が、樹脂組成物層の一部が内層基板と支持体との間の間隙部から染み出ることを含む、回路基板の製造方法。
【請求項10】
請求項8に記載の回路基板を備える、半導体装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂組成物、樹脂シート及びその製造方法、回路基板及びその製造方法、並びに半導体装置に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
プリント配線板等の回路基板は、各種電子機器に広く使用されている。回路基板の製造方法としては、内層基板に絶縁層と導体層とを交互に積み重ねるビルドアップ方式による製造方法が知られている。絶縁層は、例えば、樹脂組成物を含む樹脂組成物層を形成し、その樹脂組成物層を硬化させることにより形成される。内層基板上に樹脂組成物層を形成する方法としては、支持体及び樹脂組成物層を備える樹脂シートを内層基板とラミネートする方法が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-172221号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
回路基板の製造過程において内層基板と樹脂シートとをラミネートする工程では、樹脂組成物層に熱及び圧力が加えられるので、樹脂組成物層が流動化する。よって、内層基板と支持体との間の間隙部から樹脂組成物層の一部が染み出ることがある。以下、このように内層基板と支持体との間の間隙部から染み出た樹脂組成物層又は絶縁層の部分を「ブリードアウト部」ということがある。
【0005】
近年の高度な要求に応える観点から、回路基板の絶縁層には誘電正接及び線熱膨張係数が低いことが求められる。そこで、本発明者は、無機充填材を多く含む樹脂組成物を採用して、誘電正接及び線熱膨張係数の改善を行うことを試みた。ところが、無機充填材を多く含む樹脂組成物を用いた場合、樹脂組成物層を硬化させて得られる絶縁層のブリードアウト部に膨れが生じることが判明した。一般に、絶縁層上には導体層が形成され、その導体層の形成後にアニール処理が行われる。このアニール処理を行うと、絶縁層のブリードアウト部に膨れが生じうる。かかる膨れは、当該膨れが生じた後の工程(例えば、更なる絶縁層及び導体層の形成工程、など)の円滑な実施を妨げるおそれがある。
【0006】
本発明は、前記の課題に鑑みて創案されたもので、ブリードアウト部の膨れを抑制できる樹脂組成物;ブリードアウト部の膨れを抑制できる樹脂シート及びその製造方法;前記の樹脂組成物の硬化物を含む回路基板;前記の樹脂シートを用いた回路基板の製造方法;並びに、前記の回路基板を含む半導体装置;を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、前記の課題を解決するべく鋭意検討した結果、(A)硬化性樹脂及び特定範囲の量の(B)無機充填材を含む樹脂組成物であって、特定の評価試験によって測定される加熱による質量減少率が特定の範囲にあるものが、前記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、下記のものを含む。
【0008】
<1> (A)硬化性樹脂及び(B)無機充填材を含む樹脂組成物であって;
(B)無機充填材の量が、樹脂組成物の不揮発成分100質量%に対して、74質量%以上であり;
前記樹脂組成物によって形成される樹脂組成物層に130℃30分及び170℃30分の加熱を施して得られる試験層を、175℃で30分加熱する評価試験を行った場合、前記175℃30分の加熱による試験層の質量減少率が、3%以下である、樹脂組成物。
<2> 評価試験が、
前記樹脂組成物によって支持体上に樹脂組成物層を形成すること、
樹脂組成物層と内層基板とをラミネートすること、
樹脂組成物層に130℃30分及び170℃30分の加熱を施し、支持体を剥離して、試験層を得ること、及び、
試験層を、175℃で30分加熱すること、
をこの順で含む、<1>に記載の樹脂組成物。
<3> (A)硬化性樹脂が、活性エステル系樹脂を含む、<1>又は<2>に記載の樹脂組成物。
<4> (B)無機充填材が、シリカを含む、<1>~<3>のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
<5> 支持体と、該支持体上に形成された樹脂組成物層と、を備える樹脂シートであって;
前記樹脂組成物層が、<1>~<4>のいずれか一項に記載の樹脂組成物を含む、樹脂シート。
<6> <5>に記載の樹脂シートの製造方法であって;
(A)硬化性樹脂、(B)無機充填材及び(F)溶剤を含む樹脂ワニスを用意する工程、
樹脂ワニスを支持体上に塗布する工程、及び、
塗布された樹脂ワニスを乾燥して、樹脂組成物層を形成する工程、
をこの順に含む、樹脂シートの製造方法。
<7> 樹脂ワニスの乾燥を、乾燥温度40℃以上150℃以下、乾燥時間60秒以上10分以下の条件で行う、<6>に記載の樹脂シートの製造方法。
<8> <1>~<4>のいずれか一項に記載の樹脂組成物の硬化物を含む、回路基板。
<9> 内層基板と<5>に記載の樹脂シートとを、内層基板と樹脂組成物層とが接合するように、ラミネートする工程と、
樹脂組成物層を硬化させる工程と、を含み;
内層基板と樹脂シートとをラミネートする工程が、樹脂組成物層の一部が内層基板と支持体との間の間隙部から染み出ることを含む、回路基板の製造方法。
<10> <8>に記載の回路基板を備える、半導体装置。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ブリードアウト部の膨れを抑制できる樹脂組成物;ブリードアウト部の膨れを抑制できる樹脂シート及びその製造方法;前記の樹脂組成物の硬化物を含む回路基板;前記の樹脂シートを用いた回路基板の製造方法;並びに、前記の回路基板を含む半導体装置;を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、本発明の一実施形態に係る回路基板の製造方法を説明するための模式的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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