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公開番号2025139244
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-26
出願番号2024038072
出願日2024-03-12
発明の名称積層セラミックコンデンサ及び回路基板
出願人太陽誘電株式会社
代理人弁理士法人片山特許事務所
主分類H01G 4/30 20060101AFI20250918BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】回路基板への実装時及び実装後にクラックの発生が抑制された積層セラミックコンデンサ並びにその積層セラミックコンデンサが搭載された回路基板を提供する。
【解決手段】積層セラミックコンデンサ100は、積層体20及び積層体の表面を覆う保護部30を有する直方体状の素体10並びに回路基板に対向する実装面11に配置され、内部電極22(22a、22b)に電気的に接続された複数の端子電極40(40a、40b)を備え、実装面は、各端子電極における他の端子電極と対向する端部の近傍に、外縁側が積層体とは反対側に向かってせり上がるスロープ部111を有する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項１】
セラミックで形成されたセラミック層と金属を主成分とする内部電極とが交互に積層された積層体、及び
前記積層体の表面を覆う保護部
を有する直方体状の素体、並びに
前記素体の表面を形成する各面のうち、回路基板実装時に該回路基板に対向する面である実装面に少なくとも配置され、前記内部電極に電気的に接続された複数の端子電極
を備え、
前記実装面は、前記各端子電極における他の端子電極と対向する端部の近傍に、外縁側が前記積層体とは反対側に向かってせり上がるスロープ部を有する
積層セラミックコンデンサ。
続きを表示（約 860 文字）【請求項２】
前記複数の端子電極が、素体に接する下地導体と、該下地導体の表面に形成されためっき導体とを有し、前記下地導体は、前記スロープ部に接触しない、請求項１に記載の積層セラミックコンデンサ。
【請求項３】
前記めっき導体が前記スロープ部上に配置された、請求項２に記載の積層セラミックコンデンサ。
【請求項４】
前記スロープ部の勾配が、該スロープ部の頂上に近づくにつれて大きくなる、請求項１に記載の積層セラミックコンデンサ。
【請求項５】
前記スロープ部のせり上がり高さｈ
ｓ
が、０．１μｍ≦ｈ
ｓ
≦１０μｍを満たす、請求項１に記載の積層セラミックコンデンサ。
【請求項６】
前記スロープ部を前記積層体の積層方向に垂直な面に投影した長さｌ
ｓ
が、１μｍ≦ｌ
ｓ
≦１００μｍを満たす、請求項１に記載の積層セラミックコンデンサ。
【請求項７】
前記実装面は、前記スロープ部の間に、該スロープ部のせり上がり高さをｈ
ｓ
としたとき、０．２ｈ
ｓ
以上０．９ｈ
ｓ
以下の高さの凸部を有する、請求項１に記載の積層セラミックコンデンサ。
【請求項８】
前記複数の端子電極の数が４以上であり、該各端子電極は、前記実装面内で最近接する他の端子電極と極性が異なる、請求項１に記載の積層セラミックコンデンサ。
【請求項９】
前記素体の表面を形成する各面のうち、前記実装面に対向する面である対向面には電極が配置されておらず、
前記実装面における前記スロープ部以外の領域に直交する方向の寸法である高さが、１００μｍ以下である、
請求項１に記載の積層セラミックコンデンサ。
【請求項１０】
請求項１から９のいずれか１項に記載の積層セラミックコンデンサが搭載された回路基板。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、積層セラミックコンデンサ及び回路基板に関する。
続きを表示（約 1,700 文字）【背景技術】
【０００２】
携帯電話を代表とする高周波通信システムでは、多種多様なセラミック電子部品が使用されている。こうしたセラミック電子部品には、小型化・薄型化が求められており、積層セラミックコンデンサにおいても、小型化・薄型化が検討されている。
いる。
【０００３】
特許文献１には、薄型で破損しにくい積層セラミックコンデンサとして、内部電極層同士、及び内部電極層と端子電極とを電気的に接続するヴィアホール電極を、内部に空隙が形成されたものとした積層セラミックコンデンサが開示されている。特許文献１に開示された積層セラミックコンデンサでは、素子本体の平坦な形状を有する上面に、端子電極が形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開２０２０－７２２６３号公報
【非特許文献】
【０００５】
J. A. Ahmar et al., "Flex Cracking of Multilayer Ceramic Capacitors: Experiments on Fracture Propagation," 2018 7th Electronic System Integration Technology Conference (ESTC), Dresden, Germany, 2018, pp. 1-6
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
積層セラミックコンデンサでは、回路基板に実装する際のはんだ付けにより生じる熱衝撃や、実装後の回路基板のたわみ変形等に起因して、端子電極同士を離間する方向に応力が加わることがある。この応力は、非特許文献１に報告されているように、端子電極の端部に集中し、素体に伝達されてクラックを生じる場合がある。こうして素体に生じたクラックは、端子電極端部を起点とし、素体内部に向かって進展することが多く、クラック内部に生じる空気層への電界集中によるショート不良の原因となる。このため、回路基板への実装時から、実装された回路基板の取扱いを経て使用時に至るまで、クラックが発生しにくい積層セラミックコンデンサが求められている。
【０００７】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、回路基板への実装時及び実装後に、クラックの発生が抑制された積層セラミックコンデンサ、並びに該積層セラミックコンデンサが搭載された回路基板を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
本発明者は、前述の問題を解決するために種々の検討を行なったところ、積層セラミックコンデンサの実装面、すなわち回路基板に実装する際に該回路基板に対向する面を、端子電極との境界部において該端子電極の露出する上面側へとせり上がるスロープ部を有するものとすることで、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【０００９】
すなわち、前記課題を解決するための本発明の第１の側面は、セラミックで形成されたセラミック層と金属を主成分とする内部電極とが交互に積層された積層体、及び
前記積層体の表面を覆う保護部を有する直方体状の素体、並びに前記素体の表面を形成する各面のうち、回路基板実装時に該回路基板に対向する面である実装面に少なくとも配置され、前記内部電極に電気的に接続された複数の端子電極を備え、前記実装面は、前記各端子電極における他の端子電極と対向する端部の近傍に、外縁側が前記積層体とは反対側に向かってせり上がるスロープ部を有する積層セラミックコンデンサ積層セラミックコンデンサである。
【００１０】
また、前記課題を解決するための本発明の第２の側面は、前記第１の側面に係る積層セラミックコンデンサが搭載された回路基板である。
【発明の効果】
（【００１１】以降は省略されています）

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