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公開番号2025136511
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-19
出願番号2024035139
出願日2024-03-07
発明の名称直流スパッタリング装置
出願人株式会社SCREENホールディングス
代理人個人
主分類C23C 14/34 20060101AFI20250911BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】金属汚染を低減しつつ、ガリウムターゲットを用いた直流スパッタを行うことができる技術を提供する。
【解決手段】直流スパッタリング装置は、基板を保持する基板保持部と、基板の主面と第1方向に対向するようにガリウムを含むガリウムターゲットを保持するターゲット容器と、直流電力をガリウムターゲットに印加する直流電源と、一端が直流電源のカソード側に接続され、他端がターゲット容器内のガリウムターゲットに接する導体であって、ガリウム耐食性金属により形成された導体と、を備える。また、直流スパッタリング装置は、ターゲット容器と基板保持部との間にスパッタガスを供給する給気口を有するスパッタガス供給部と、ターゲット容器に対して基板保持部とは反対側に位置し、ガリウムターゲットにおける第1方向の一方側の表面に、プラズマ化したスパッタガスの密度が周辺よりも高い環状の高密度プラズマ領域を形成する磁石部と、を備える。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
直流スパッタリング装置であって、
基板を保持する基板保持部と、
前記基板の主面と第1方向に対向するようにガリウムターゲットを保持するターゲット容器と、
直流電力を前記ガリウムターゲットに印加する直流電源と、
一端が前記直流電源のカソード側に接続され、他端が前記ターゲット容器内の前記ガリウムターゲットに接する導体であって、ガリウム耐食性金属により形成された導体と、
前記ターゲット容器と前記基板保持部との間にスパッタガスを供給する給気口を有するスパッタガス供給部と、
前記ターゲット容器に対して前記基板保持部とは反対側に位置し、前記ガリウムターゲットにおける前記第1方向の一方側の表面に、プラズマ化した前記スパッタガスの密度が周辺よりも高い環状の高密度プラズマ領域を形成する磁石部と、
を備える、直流スパッタリング装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
請求項1に記載の直流スパッタリング装置であって、
前記ガリウム耐食性金属は、モリブデン、銅、またはステンレス鋼を含む、直流スパッタリング装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の直流スパッタリング装置であって、
前記ターゲット容器は、セラミック材料により形成されている、直流スパッタリング装置。
【請求項4】
請求項3に記載の直流スパッタリング装置であって、
前記ターゲット容器は、窒化ガリウム、窒化アルミニウム、または、窒化ホウ素を主成分とするセラミック材料により形成されている、直流スパッタリング装置。
【請求項5】
請求項1または請求項2に記載の直流スパッタリング装置であって、
前記導体は、前記高密度プラズマ領域から、前記第1方向と交差する第2方向に離れて配置される、直流スパッタリング装置。
【請求項6】
請求項1または請求項2に記載の直流スパッタリング装置であって、
前記磁石部は、環状の第1永久磁石を含み、
前記導体は、前記第1永久磁石から前記第1方向と交差する第2方向に離れて配置される、直流スパッタリング装置。
【請求項7】
請求項1または請求項2に記載の直流スパッタリング装置であって、
前記ターゲット容器は、
前記ガリウムターゲットが収容される容器本体部と、
前記容器本体部内と連通し、前記第1方向と交差する第2方向に延びる凹状に形成された通路部と、
を備え、
前記導体の前記他端は、前記通路部内に配置される、直流スパッタリング装置。
【請求項8】
請求項7に記載の直流スパッタリング装置であって、
前記ターゲット容器は、
前記通路部の前記第1方向の一方側の開口を覆うカバー部、
をさらに備え、
前記導体の前記他端は、前記通路部の前記カバー部で覆われた部分に配置される、直流スパッタリング装置。
【請求項9】
請求項1または請求項2に記載の直流スパッタリング装置であって、
前記スパッタガスは、アルゴンを含む、直流スパッタリング装置。
【請求項10】
請求項1または請求項2に記載の直流スパッタリング装置であって、
反応性ガスを供給する反応性ガス供給部、
をさらに備え、
前記反応性ガス供給部は、前記基板の前記主面に堆積した前記ガリウムと、プラズマ化した前記反応性ガスとが反応するように前記反応性ガスを供給する、直流スパッタリング装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書で開示される主題は、直流スパッタリング装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
パワーデバイスまたはLEDなどに使用される窒化ガリウム(GaN)は、MOCVDを代表とする真空成膜によって成膜される場合がある。MOCVDによるGaN成膜は、トリエチルガリウム(TEG)、アンモニア(NH

)等、可燃性あるいは有毒なガスが使用されるため、環境負荷が大きい。また、それらのガスの90%以上が排気される場合があり、ガスの使用効率も低い。これに対して、真空成膜方式の一つであるスパッタ法は、固体のスパッタターゲットに陽イオンを打ち込み、スパッタされた粒子で成膜を行う技術である。スパッタは、通常アルゴン(Ar)と窒素(N

)など不燃性、安価なガスを使用し、ターゲットには金属または固体化合物を使用するため、成膜コスト、環境負荷が低い。
【0003】
スパッタターゲットとしては、窒化ガリウム(GaN)焼結ターゲット、あるいは、金属ガリウムが使用可能である。GaN焼結ターゲットは、絶縁性のため高周波RF電源を使用したスパッタを適用する必要があり、成膜レートが低く生産性が低い。一方、スパッタターゲットに金属ガリウムを使用すると導電性のため直流(DC:Direct Current)スパッタが可能となり生産性が改善する。このため、生産性の観点では、GaN焼結ターゲットよりもガリウムターゲットの方が、スパッタターゲットとしては好ましい。
【0004】
ガリウムの融点は29.76℃であるため、スパッタ中の熱により融解する。このため、液体のガリウムを貯留することが可能なターゲット容器が必要となる。特許文献1には、銅(Cu)などの導電性容器を使用することが開示されている。導電性容器を使用するため、ターゲット容器に通電すれば金属ガリウムにも通電されるため、スパッタを行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2015-229782号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、液体の金属ガリウムは、他の金属への腐食性が高いため、特許文献1のように、金属容器を用いた場合、容器自体の脆化、あるいは、ガリウムへの容器材料の溶出が起こりうる。ガリウムターゲットに他金属が溶出すると、他金属がガリウム膜中に不純物として取り込まれることにより、膜質の劣化、ひいてはデバイス性能の劣化を引き起こすおそれがあった。
【0007】
本発明の目的は、金属汚染を低減しつつ、ガリウムターゲットを用いた直流スパッタを行うことができる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、第1態様は、直流スパッタリング装置であって、基板を保持する基板保持部と、前記基板の主面と第1方向に対向するようにガリウムターゲットを保持するターゲット容器と、直流電力を前記ガリウムターゲットに印加する直流電源と、一端が前記直流電源のカソード側に接続され、他端が前記ターゲット容器内の前記ガリウムターゲットに接する導体であって、ガリウム耐食性金属により形成された導体と、前記ターゲット容器と前記基板保持部との間にスパッタガスを供給する給気口を有するスパッタガス供給部と、前記ターゲット容器に対して前記基板保持部とは反対側に位置し、前記ガリウムターゲットにおける前記第1方向の一方側の表面に、プラズマ化した前記スパッタガスの密度が周辺よりも高い環状の高密度プラズマ領域を形成する磁石部と、を備える。
【0009】
第2態様は、第1態様の直流スパッタリング装置であって、前記導体は、主成分としてモリブデン、銅、またはステンレス鋼を含む。
【0010】
第3態様は、第1態様または第2態様の直流スパッタリング装置であって、前記ターゲット容器は、セラミック材料により形成されている。
(【0011】以降は省略されています)

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