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公開番号2025181950
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-11
出願番号2025156858,2021149426
出願日2025-09-22,2021-09-14
発明の名称メタルマスク
出願人マクセル株式会社
代理人個人
主分類C23C 14/04 20060101AFI20251204BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】内部応力に起因するマスク本体の歪の発生を解消して、平坦度に優れたマスク本体を備えるメタルマスクを提供する。
【解決手段】本発明のメタルマスクは、金属薄板からなり、多数独立の通孔8が配されるパターン形成領域9を備えるマスク本体2と、マスク開口5を有し、該マスク開口5にパターン形成領域9が臨む状態でマスク本体2を支持する枠体3とを備える。パターン形成領域9とマスク開口5の内周面15との間に易伸縮部24を設ける。易伸縮部24は、マスク本体2の厚み方向に陥没する溝51で形成されている。
【選択図】図11
特許請求の範囲【請求項1】
金属薄板からなり、多数独立の通孔(8)が配されるパターン形成領域(9)を備えるマスク本体(2)と、
マスク開口(5)を有し、該マスク開口(5)にパターン形成領域(9)が臨む状態でマスク本体(2)を支持する枠体(3)と、
を備え、
パターン形成領域(9)とマスク開口(5)の内周面(15)との間に、易伸縮部(24)が設けられており、
易伸縮部(24)が、マスク本体(2)の厚み方向に陥没する溝(51)で形成され
ていることを特徴とするメタルマスク。
続きを表示(約 520 文字)【請求項2】
マスク本体(2)は、マスク開口(5)よりも小さく形成され、内側のパターン形成領域(9)とパターン形成領域(9)の周りを囲む外周領域(10)とを含み、
マスク本体(2)と枠体(3)とは、マスク開口(5)の内周面(15)から内向きに延設され外周領域(10)に至る金属層(4)を介して不離一体的に接合されており、
易伸縮部(24)が、マスク本体(2)の外周領域(10)
に周回状に設けられている請求項1に記載のメタルマスク。
【請求項3】
マスク本体(2)と金属層(4)とは、外周領域(10)と金属層(4)とが表裏に重畳して接合されており、
外周領域(10)は、金属層(4)と重畳する外縁側の外周外側部(11)と、外周外側部(11)とパターン形成領域(9)との間の外周内側部(12)とを含み、
易伸縮部(24)が外周内側部(12)に設けら
れている請求項2に記載のメタルマスク。
【請求項4】
複数本の溝(51)が、外周内側部(12)の上下面に、内外方向に交互に形成されている
請求
項3
に記載のメタルマスク。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、有機EL素子の発光層を蒸着マスク法により形成する際に用いられる蒸着マスク、はんだボールを搭載する際に用いられる配列用マスク、あるいは印刷層をスクリーン印刷法により形成する際に用いられる印刷用マスクなどのメタルマスクに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
マスク本体と、マスク本体を展張状態で支持する枠体とで構成されるメタルマスクにおいて、発光層や印刷層の位置精度の向上を図るためには、マスク本体の平坦度を向上させることが有用である。本出願人は、マスク本体の平坦度を向上させる技術として先に特許文献1を提案しており、そこでは、パターン形成領域に形成される多数独立の蒸着通孔を備えるマスク本体と、マスク本体の外周に配置された枠体と、マスク本体と枠体とを不離一体的に接合する電着金属層(金属層)とで構成される蒸着マスクにおいて、枠体の上面には電着金属層が分断された応力緩和部を設けている。マスク本体と電着金属層とは電鋳法で形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2007-280774号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のメタルマスクによれば、電着金属層を電鋳形成する際に発生する内部応力を応力緩和部で緩和することができるので、電着金属層の内部応力でマスク本体にうねりが生じて、マスク本体の平坦度が悪化することをある程度は抑えることができる。しかし、内部応力は電鋳形成されるマスク本体においても生じるものであるため、特許文献1のように、応力緩和部を枠体の上面に設ける構成では、マスク本体の内部応力を完全に緩和することは難しい。このため、マスク本体が伸縮することで、マスク本体に歪が生じるおそれがあり、特許文献1の構成ではマスク本体の平坦度の向上には限界があった。
【0005】
本発明は、内部応力に起因するマスク本体の歪の発生を抑えて、より平坦度に優れたマスク本体を備えるメタルマスクを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のメタルマスクは、金属薄板からなり、多数独立の通孔8が配されるパターン形成領域9を備えるマスク本体2と、マスク開口5を有し、該マスク開口5にパターン形成領域9が臨む状態でマスク本体2を支持する枠体3とを備える。そして、パターン形成領域9とマスク開口5の内周面15との間に、易伸縮部24が設けられて
おり、易伸縮部24が、マスク本体2の厚み方向に陥没する溝51で形成されて
いることを特徴とする。
【0007】
マスク本体2は、マスク開口5よりも小さく形成され、内側のパターン形成領域9とパターン形成領域9の周りを囲む外周領域10とを含む。マスク本体2と枠体3とは、マスク開口5の内周面15から内向きに延設され外周領域10に至る金属層4を介して不離一体的に接合されている。易伸縮部24が、マスク本体2の外周領域1
0に
周回状に設けられている。
【0008】
マスク本体2と金属層4とは、外周領域10と金属層4とが表裏に重畳して接合されている。外周領域10は、金属層4と重畳する外縁側の外周外側部11と、外周外側部11とパターン形成領域9との間の外周内側部12とを含み、易伸縮部24が外周内側部12に設けられている。
【0009】
複数本の溝51が、外周内側部12の上下面に、内外方向に交互に形成されている。
【発明の効果】
【0010】
本発明のメタルマスクでは、マスク本体2のパターン形成領域9と、枠体3に形成されたマスク開口5の内周面15との間に易伸縮部24を設ける。このように、易伸縮部24をパターン形成領域9とマスク開口5の内周面15との間に設けると、易伸縮部24が伸び縮みすることで、マスク本体2(金属薄板)の形成時に生じた内部応力によるマスク本体2の伸縮を吸収できるので、マスク本体2の伸縮によってマスク本体2(メタルマスク1)に歪が生じることを抑えることができる。また、パターン形成領域9とマスク開口5の内周面15との間に設けた易伸縮部24、換言すれば、パターン形成領域9の外側(パターン形成領域9を除く領域)に設けた易伸縮部24によれば、易伸縮部24の伸縮変形がパターン形成領域9に影響を及ぼすことを防ぐことができるので、より平坦度が求められるマスク本体2のパターン形成領域9に歪が生じることを抑えることができる。以上により、本発明によれば、マスク本体2に歪が生じるのを抑えることができるので、より平坦度に優れたマスク本体2を備えるメタルマスク1を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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