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公開番号
2025134373
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-17
出願番号
2024032244
出願日
2024-03-04
発明の名称
アルキルレゾルシノール含有脂溶性組成物、及びその製造方法
出願人
日東富士製粉株式会社
代理人
デロイトトーマツ弁理士法人
主分類
C07C
37/72 20060101AFI20250909BHJP(有機化学)
要約
【課題】イネ科の穀物のフスマ由来の脂溶性成分としてアルキルレゾルシノールを含み、アルキルレゾルシノールの濃度が5質量%を超える、純度が高い、アルキルレゾルシノール含有脂溶性組成物の製造方法、及びこの脂溶性組成物を提供する。
【解決手段】イネ科の穀物のフスマ中の脂溶性成分を溶出させて得た溶液にn-ヘキサン及び塩化ナトリウム水溶液を添加混合し、分液操作でアルキルレゾルシノール含有脂溶性成分を含むn-ヘキサン相を分離し、n-ヘキサンを揮発させてアルキルレゾルシノール含有脂溶性組成物を得る。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
イネ科の穀物のフスマにエタノール含有溶剤を混合して、当該フスマ中の脂溶性成分を溶出させて、当該脂溶性成分を含む溶液を回収する脂溶性成分抽出工程と、
前記脂溶性成分抽出工程を経て得られた溶液にn-ヘキサン、及び塩化ナトリウム水溶液を混合し、エタノール含有溶剤相とアルキルレゾルシノールを含むn-ヘキサン相を分離するアルキルレゾルシノール回収工程と、
前記アルキルレゾルシノール回収工程で得た前記n-ヘキサン相からn-ヘキサンを揮発させる濃縮工程を含むことを特徴とする、アルキルレゾルシノール含有脂溶性組成物の製造方法。
続きを表示(約 740 文字)
【請求項2】
前記濃縮工程において、アルキルレゾルシノールの含有量が5.5質量%以上であるアルキルレゾルシノール含有脂溶性組成物を得る、請求項1に記載されたアルキルレゾルシノール含有脂溶性組成物の製造方法。
【請求項3】
前記脂溶性成分抽出工程で得られた溶液に、水、及びアルカリを添加して、当該溶液中の遊離脂肪酸を中和する中和工程を更に含む、請求項1に記載されたアルキルレゾルシノール含有脂溶性組成物の製造方法。
【請求項4】
前記中和工程において添加されるアルカリの添加量が、前記遊離脂肪酸の含有量の1.0~2.5モル当量の範囲である、請求項3に記載されたアルキルレゾルシノール含有脂溶性組成物の製造方法。
【請求項5】
前記濃縮工程において得られる前記アルキルレゾルシノール含有脂溶性組成物の酸価が4以下である、請求項3に記載されたアルキルレゾルシノール含有脂溶性組成物の製造方法。
【請求項6】
前記イネ科の穀物のフスマが、ライ麦フスマ及び小麦フスマからなる群から選ばれる少なくとも1つを含むことを特徴とする、請求項1~5のいずれか1項に記載されたアルキルレゾルシノール含有脂溶性組成物の製造方法。
【請求項7】
イネ科の穀物のフスマ由来の脂溶性成分としてアルキルレゾルシノールと、その他の脂溶性成分を含むアルキルレゾルシノール含有脂溶性組成物であって、
当該アルキルレゾルシノール含有脂溶性組成物中のアルキルレゾルシノールの含有量が5.5質量%以上であり、
当該アルキルレゾルシノール含有脂溶性組成物の酸価が4以下であることを特徴とするアルキルレゾルシノール含有脂溶性組成物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、アルキルレゾルシノール含有脂溶性組成物、及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、健康意識の高まりから、食物繊維、ビタミン、ミネラル等の栄養素に富む小麦、ライ麦等の穀物の有効利用が検討されている。穀物には、アルキルレゾルシノールが含まれている。アルキルレゾルシノールはイネ科の穀物、ナッツ類の種皮から抽出されたり、合成されたりする化合物であり、抗肥満、抗酸化、抗免疫等の作用を有することが知られている。特許文献1には、アルキルレゾルシノールは小麦外皮のアリューロン層に近い部位に局在していることが記載されている。
【0003】
特許文献2には、小麦フスマからのアルキルレゾルシノールの抽出に関し、小麦フスマと原料油脂の混合物を振盪又は攪拌した後、遠心分離によりアルキルレゾルシノールを回収することが記載されている。しかしながら、当該遠心分離法により抽出されるアルキルレゾルシノールの量は僅かであった。
引用文献3には、大麦又はその発酵物から脂溶性溶剤を使用してアルキルレゾルシノールを抽出することが記載されている。しかしながら、アルキルレゾルシノールを効率的に抽出するための具体的な条件が十分に検討されていなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2021/065869号
特開2016-136909号公報
特開2020-28227号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来、イネ科の穀物のフスマから有機溶剤を使用してアルキルレゾルシノールを抽出して得られる抽出液から有機溶剤を揮発させて得られるアルキルレゾルシノール含有組成物中のアルキルレゾルシノールの濃度は4~5質量%であり、残りは当該フスマから抽出された夾雑物であった。
【0006】
近年、イネ科の穀物のフスマ由来の脂溶性成分としてアルキルレゾルシノールを含み、アルキルレゾルシノールの濃度が5質量%を超える、純度が高いアルキルレゾルシノール含有脂溶性組成物を得ることが希求されていたが、そのようなアルキルレゾルシノール含有脂溶性組成物は提供されていなかった。本発明が解決しようとする課題は、イネ科の穀物のフスマ由来の脂溶性成分としてアルキルレゾルシノールを含み、アルキルレゾルシノールの濃度が5質量%を超える、純度が高いアルキルレゾルシノール含有脂溶性組成物の製造方法及び当該脂溶性組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは上記課題に鑑み検討を重ね、イネ科の穀物のフスマからエタノール含有溶剤を使用してアルキルレゾルシノールを抽出して得られる抽出液にn-ヘキサン及び塩化ナトリウム水溶液を使用して得られる抽出液からn-ヘキサンを揮発させて、アルキルレゾルシノールの純度が高いアルキルレゾルシノール含有脂溶性組成物が得られることを見出した。本発明はこれらの知見に基づき完成されるに至ったものである。
【0008】
また、アルキルレゾルシノール含有脂溶性組成物の酸価の値は、原料フスマ由来の酸価の値に大きく影響されるので、原料保管状態によっては、高い酸価のアルキルレゾルシノール含有脂溶性組成物となる。そこで本発明者らは、イネ科の穀物のフスマからエタノール含有溶剤を使用してアルキルレゾルシノールを抽出して得られる抽出液にアルカリを添加し、酸価が示す遊離脂肪酸を中和して得られる溶液から、n-ヘキサン及び塩化ナトリウム水溶液を使用して得られる抽出液に対し、n-ヘキサンを揮発させることにより、アルキルレゾルシノールの純度が高くかつ酸価の低いアルキルレゾルシノール含有脂溶性組成物が得られることも見出した。
【0009】
本発明は、イネ科の穀物のフスマにエタノール含有溶剤を混合して、当該フスマ中の脂溶性成分を溶出させて、当該脂溶性成分を含む溶液を回収する脂溶性成分抽出工程と、前記脂溶性成分抽出工程を経て得られた溶液にn-ヘキサン、及び塩化ナトリウム水溶液を混合し、エタノール含有溶剤相とアルキルレゾルシノールを含むn-ヘキサン相を分離するアルキルレゾルシノール回収工程と、前記アルキルレゾルシノール回収工程で得た前記n-ヘキサン相からn-ヘキサンを揮発させる濃縮工程を含むことを特徴とする、アルキルレゾルシノール含有脂溶性組成物の製造方法に関する。
【0010】
好ましくは前記濃縮工程において、アルキルレゾルシノールの含有量が5.5質量%以上であるアルキルレゾルシノール含有脂溶性組成物を得る。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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