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公開番号2025133447
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-11
出願番号2024031400
出願日2024-03-01
発明の名称遮水構造の検査方法及び接合用遮水体の製造方法と接合体の製造方法
出願人タキロンシーアイ株式会社,株式会社大林組,タキロンシーアイシビル株式会社
代理人個人,個人
主分類B09B 1/00 20060101AFI20250904BHJP(固体廃棄物の処理;汚染土壌の再生)
要約【課題】接合不良を精度高く検査することができる遮水構造の検査方法及び接合体の製造方法を得る。
【解決手段】構造体27と遮水体21の接合部25を検査装置43で検査する検査方法であって、遮水体21は遮水シート31で形成された筒状部23を備え、筒状部23の端部24が構造体27の外周面に接合される接合部25とされ、検査装置43は、第一電極45と、第二電極47と、第一電極45に電圧を印加する電源部と、第一電極45と第二電極47との間の電流を検知する検知器と、を備え、遮水体21の接合部25を下方に向ける設置工程と、構造体27と筒状部23との間に導電性液体51を貯留する注入工程と、導電性液体51に第一電極45を挿入する挿着工程と、第一電極45に電圧を印加する印加工程と、を含み、上記工程の後に、第二電極47を接合部25の外側から近づけ、第一電極45と第二電極47との間に電流が流れたか否かを検知器で検知する検査工程を行う。
【選択図】 図5
特許請求の範囲【請求項1】
構造体の少なくとも一部となる立体被覆面を覆う遮水シートよりなる遮水体であって、前記立体被覆面に沿う前記遮水体の立体形状を形作るための前記遮水シートの端縁接合部を、検査装置を用いて検査する検査方法であって、
前記検査装置は、第一電極と、第二電極と、前記第一電極に電圧を印加する電源部と、前記第一電極と前記第二電極との間に流れる電流を検知する検知器と、を備え、
前記遮水体の前記立体形状部分における前記端縁接合部を含む凹形状部位を、開放側が上方となるように配置する設置工程(A)と、
前記凹形状部位に前記端縁接合部が漬かるように導電性液体を貯留する注入工程(B)と、
前記貯留した導電性液体の中に前記第一電極を挿入する挿着工程(C)と、
前記第一電極に電圧を印加する印加工程(D)と、
を含み、
前記工程(A)、(B)、(C)、(D)を行った後に、
前記第二電極を、前記端縁接合部の外側から一定距離近づけ、前記第一電極と前記第二電極との間に電流が流れたかどうかを前記検知器で検知する検査工程(E)を行う、
ことを特徴とする遮水構造の検査方法。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記端縁接合部に6.7kPa以上の水圧を前記導電性液体により負荷することを特徴とする請求項1に記載の遮水構造の検査方法。
【請求項3】
前記検査装置が、300V以上の電圧をかけることが可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の遮水構造の検査方法。
【請求項4】
構造体と遮水体とが水密に接合されている接合部を、検査装置を用いて検査する検査方法であって、
前記遮水体は、遮水シートで形成された筒状部を備え、前記筒状部の一端側の端部が前記構造体の外周面の全周に渡って接合される接合部とされ、
前記検査装置は、第一電極と、第二電極と、前記第一電極に電圧を印加する電源部と、前記第一電極と前記第二電極との間に流れる電流を検知する検知器と、を備え、
前記遮水体の筒状部の一端側である前記接合部を下方に向け、前記遮水体の筒状部の他端側を上方に向けて配置する設置工程(A)と、
前記構造体と前記筒状部との間に導電性液体を貯留する注入工程(B)と、
前記貯留した導電性液体の中に前記第一電極を挿入する挿着工程(C)と、
前記第一電極に電圧を印加する印加工程(D)と、
を含み、
前記工程(A)、(B)、(C)、(D)を行った後に、
前記第二電極を、前記接合部の外側から一定距離近づけ、前記第一電極と前記第二電極との間に電流が流れたかどうかを前記検知器で検知する検査工程(E)を行う、
ことを特徴とする遮水構造の検査方法。
【請求項5】
前記遮水体が、複数の遮水シート同士を接合して形成されたシート接合部を備え、
前記シート接合部の外側から、前記第二電極を一定距離近づけ、前記第一電極と前記第二電極との間に電流が流れたかどうかを前記検知器で検知する検査工程(F)を有することを特徴とする請求項4に記載の遮水構造の検査方法。
【請求項6】
前記構造体と前記筒状部との接合部に6.7kPa以上の水圧を前記導電性液体により負荷することを特徴とする請求項4または5に記載の遮水構造の検査方法。
【請求項7】
前記筒状部の管軸に直交する方向において、前記筒状部の長さが、前記構造体の長さの1~2倍以下であることを特徴とする請求項4または5に記載の遮水構造の検査方法。
【請求項8】
前記筒状部の管軸に直交する方向において、前記筒状部の長さが、前記構造体の長さの1~2倍以下であることを特徴とする請求項6に記載の遮水構造の検査方法。
【請求項9】
前記検査装置が、300V以上の電圧をかけることが可能であることを特徴とする請求項4または5に記載の遮水構造の検査方法。
【請求項10】
前記検査装置が、300V以上の電圧をかけることが可能であることを特徴とする請求項6に記載の遮水構造の検査方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、遮水構造の検査方法及び接合用遮水体の製造方法と接合体の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
施工現場での連通管ユニットと遮水シートとの接合作業を容易化・短時間化することができる連通管ユニット、当該連通管ユニットを用いた遮水構造および遮水工法が提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1の技術において、連通管ユニットは、集排水管(連通管に相当)と、集排水管を通す貫通孔を有する桝部と、集排水管と桝部を接合する接合部と、さらに、桝部の内面(集排水管及び接合部を含む)を覆うように接合された桝部遮水シートで構成されている。桝部遮水シートは、下層遮水シートと上層遮水シートとカバーシートが積層されて構成されている。
【0004】
カバーシートは、集排水管の外周の一部(第1遮水板から張り出した集排水管の根本部分)、接合部、押出融着部、押出融着部を覆うように配置されており、カバーシートの一端が、集排水管の外周面への押出融着部による接合、SUSバンド、及び、シール材によって集排水管に固定されている。また、カバーシートの他端は、押出融着部の外側の上層遮水シートの表面に、押出融着部によって接合されている。
【0005】
連通管ユニットの作製工程で、連通管ユニットに対して、接合部の水密性(遮水性)の検査を行うことが好ましい。水密性検査の一例を以下に挙げる。集排水管と第1遮水板とを接合する前に予め、集排水管の表面に電極(電線など)を配置しておく。そして、集排水管と第1遮水板とを接合した後、接合部の表面に高電圧をかける(例えば高電圧をかけたブラシで接合部の表面をなでる)。接合部内部の電極と通電してスパークが発生した箇所を、接合部の欠陥(ピンホール)として検出し、欠陥があれば水密性に問題があると判定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2022-128415号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1の技術は、肉盛内部に検査用のピアノ線を埋設し、このピアノ線と外部間の欠損を電通で検知するものであり、接合部(特許文献1の接合部34)と、集排水管の外周面への押出融着部(特許文献1の押出融着部357)と、を貫通する欠損を直接検知していない。すなわち、カバーシートの一端と、集排水管の外周面との押出融着部による接合部は、検査対象となっていない。結果として、以下の課題がある。
(1)肉盛部にピアノ線を埋め込む手間がかかる。
(2)接合部に欠損がなくても、ピアノ線の設置位置が悪いと損傷と誤検知する可能性がある。
(3)接合部に金属のピアノ線が残置となり、シート損傷のリスクがある。
【0008】
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その目的は、接合不良を精度高く検査することができる遮水構造の検査方法及び接合体の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
本発明の請求項1記載の遮水構造の検査方法は、構造体71の少なくとも一部となる立体被覆面73を覆う遮水シート31よりなる遮水体75であって、前記立体被覆面73に沿う前記遮水体75の立体形状を形作るための前記遮水シート31の端縁接合部85を、検査装置43を用いて検査する検査方法であって、
前記検査装置43は、第一電極45と、第二電極47と、前記第一電極45に電圧を印加する電源部と、前記第一電極45と前記第二電極47との間に流れる電流を検知する検知器と、を備え、
前記遮水体75の前記立体形状部分における前記端縁接合部85を含む凹形状部位を、開放側が上方となるように配置する設置工程(A)と、
前記凹形状部位に前記端縁接合部85が漬かるように導電性液体51を貯留する注入工程(B)と、
前記貯留した導電性液体51の中に前記第一電極45を挿入する挿着工程(C)と、
前記第一電極45に電圧を印加する印加工程(D)と、
を含み、
前記工程(A)、(B)、(C)、(D)を行った後に、
前記第二電極47を、前記端縁接合部85の外側から一定距離近づけ、前記第一電極45と前記第二電極47との間に電流が流れたかどうかを前記検知器で検知する検査工程(E)を行う、
ことを特徴とする。
【0010】
この遮水構造の検査方法では、構造体71の少なくとも一部となる立体被覆面73を覆う遮水体75の端縁接合部85を、検査装置43を用いて検査できる。
構造体71は、立体構造であり、方形ブロック状や管や柱であってもよい。例えば管である場合、管軸直交断面が、円、楕円、四角など多角形であってもよい。構造体71は、樹脂材によって形成される。
遮水体75は、樹脂製の遮水シート31で形成された所定の立体形状であり、円筒や角筒、円錐、角錐などとされる。遮水体75は、例えば構造体71が方形ブロック状である場合に、出隅部分Mや入隅部分Vを有しており、これらを覆う立体形状となる。そして、この立体形状を遮水シート31にて形作るために、端縁接合部を有することで遮水体75が形成される。
遮水体75は端縁接合部を含んで凹形状部位が形成されることとなって、構造体71を被覆することが可能となる。そして、この端縁接合部の遮水性(水密性)の検査(水密検査)を行う。
水密検査では、遮水体75の凹形状部位における開放側が上方を向くように配置される。凹形状部位には端縁接合部を有しており、この凹形状部位に導電性液体51が注入される。注入された導電性液体51は、凹形状部位に貯留される。これにより端縁接合部が導電性液体51に漬かることとなる。
貯留された導電性液体51には、上方で開口する凹形状部位に、第一電極45が導電性液体51に接触して挿入される。次いで、第一電極45に電圧が印加され、第二電極47が端縁接合部の外側から一定距離近づけられる。検査装置43の検知器は、第一電極45と第二電極47との間に電流が流れたかどうかを検知する。
すなわち、凹形状部位に所定時間、導電性液体51を所定の圧力で貯留した後、端縁接合部に第二電極47を近づけるスパーク検査が行われる。検査は、端縁接合部に非接触の第二電極47が、例えば空中放電によるスパークを、検知器が検知するか否かで行われる。空中放電によれば、ピンホール、亀裂、接合不良等のおよその位置を閃光によって視認することも可能となる。
検知器がスパークを検知した際には、検査装置43がエラー音を発し、エラー、すなわち、端縁接合部のピンホール等の不良箇所有りが報知される。このスパーク検査は、遮水体75に複数の端縁接合部があれば、それぞれに順次行われる。
ピンホール等の不良個所により漏水が確認された端縁接合部は、再溶接されるか、廃棄される。ピンホール等の不良個所による漏水が確認されなかった被検査物であるワークは、接合用遮水体となって完成する。
この遮水構造の検査方法では、立体形状の遮水体75の、その形状を形作るための端縁接合部を検査対象とすることができる。
そして、端縁接合部を含む凹形状部位に導電性液体51が貯留されるので、水密検査対象となる端縁接合部に、所定の水圧を加えることができる。これにより、微細なピンホールや亀裂、接合不良個所等も見逃さずに検知することが可能となる。
また、従来方法で行われていた肉盛部にピアノ線を埋め込む手間がかからない。
また、ピアノ線を設置しないので、端縁接合部に欠損がなくても、ピアノ線の設置位置が悪いことで損傷と誤検知されることがない。
さらに、端縁接合部に金属のピアノ線が残置とならないので、経年的なシート損傷のリスクが発生しない。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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