TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2025133260
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-11
出願番号
2024031088
出願日
2024-03-01
発明の名称
金属有機構造体の製造方法
出願人
日本軽金属株式会社
,
学校法人東邦大学
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C07F
5/06 20060101AFI20250904BHJP(有機化学)
要約
【課題】アルミニウムドロスを用いて金属有機構造体を製造することができる金属有機構造体の製造方法を提供する。
【解決手段】アルミニウムイオンに有機配位子が配位した金属有機構造体の製造方法であって、アルミニウムイオン源を含むアルミニウムドロス、前記有機配位子を有する有機化合物、及び、前記アルミニウムイオンと塩を形成するカウンターイオンを有する酸またはアルカリを添加して反応系を準備する準備工程と、前記反応系を混合処理することで、前記アルミニウムイオンと前記有機配位子とからなる前記金属有機構造体を得る生成工程とを備え、前記生成工程において、前記反応系に含まれるアルミニウムに対する前記反応系に添加した前記酸または前記アルカリのモル比が0.5倍以上4倍以下である金属有機構造体の製造方法である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
アルミニウムイオンに有機配位子が配位した金属有機構造体の製造方法であって、
アルミニウムイオン源を含むアルミニウムドロス、前記有機配位子を有する有機化合物、及び、前記アルミニウムイオンと塩を形成するカウンターイオンを有する酸またはアルカリを添加して反応系を準備する、準備工程と、
前記反応系を混合処理することで、前記アルミニウムイオンと前記有機配位子とからなる前記金属有機構造体を得る生成工程と、を備え、
前記生成工程において、前記反応系に含まれるアルミニウムに対する前記反応系に添加した前記酸または前記アルカリのモル比が、0.5倍以上、4倍以下である、ことを特徴とする、金属有機構造体の製造方法。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記アルミニウムドロスに含まれるアルミニウム含有率が、30質量%以上、100質量%未満である、
請求項1に記載の金属有機構造体の製造方法。
【請求項3】
前記アルミニウムドロスに含まれる金属アルミニウム含有率が、10質量%以上、100質量%未満である、
請求項1に記載の金属有機構造体の製造方法。
【請求項4】
前記生成工程において、前記反応系に含まれる前記有機配位子に対するアルミニウムのモル比が、0.5以上、10以下である、
請求項1に記載の金属有機構造体の製造方法。
【請求項5】
前記生成工程において、アルミニウムイオンと前記カウンターイオンとが形成する塩に含まれる前記アルミニウムイオンに対する前記カウンターイオンのモル比に対する、前記反応系に含まれるアルミニウムに対する前記反応系に添加した前記酸または前記アルカリに含まれる前記アルミニウムイオンと塩を形成する前記カウンターイオンのモル比の比が、0.2倍以上、1.5倍以下である、
請求項1に記載の金属有機構造体の製造方法。
【請求項6】
前記アルミニウムドロスに金属アルミニウム以外のアルミニウム化合物が含まれており、
前記アルミニウムドロスに含まれる前記アルミニウム化合物に含まれるアルミニウムの元素量が、0質量%より大きく、100質量%以下である、
請求項1に記載の金属有機構造体の製造方法。
【請求項7】
前記有機化合物が、テレフタル酸、フマル酸、1,3,5-ベンゼントリカルボン酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、メリト酸、ピロメリット酸、1,4,5,8-ナフタレンテトラカルボン酸、2,5-フランジカルボン酸、1,3,5-トリス(4-カルボキシフェニル)ベンゼン、ベンゾフェノン-4,4’-ジカルボン酸、4,4’-ジカルボキシジフェニルスルホン、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸、2,5-チオフェンジカルボン酸、3,5-ピラゾールジカルボン酸、およびそれらの誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種である、
請求項1に記載の金属有機構造体の製造方法。
【請求項8】
前記アルミニウムドロスは、アルミニウム合金に由来するフラックス成分を含有し、
前記アルミニウムドロスに含まれる前記フラックス成分の含有率が、0質量%以上、50質量%以下である、
請求項1に記載の金属有機構造体の製造方法。
【請求項9】
前記生成工程において、前記アルミニウムドロスと、前記有機化合物と、酸溶媒またはアルカリ溶媒である溶媒と、を含む反応溶液からなる前記反応系を加熱処理することで、前記金属有機構造体を得る、
請求項1に記載の金属有機構造体の製造方法。
【請求項10】
前記準備工程において、前記アルミニウムドロスと、前記有機化合物とを、前記溶媒に混合し、前記溶媒には、前記アルミニウムイオンと塩を形成するカウンターイオンを有する酸またはアルカリが添加されている、
請求項8に記載の金属有機構造体の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、アルミニウムイオンに有機配位子が配位した金属有機構造体の製造方法に関し、詳しくは、アルミニウムイオンを含むアルミニウムドロスを用いて、金属有機構造体を得る金属有機構造体の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
アルミニウム製品を製造する製造プロセスにおいて、アルミニウムの地金やスクラップを溶解する工程の副生物として、アルミニウムドロスが発生する。このアルミニウムドロスはアルミニウムの過熱溶解量の5~10質量%程度発生し、金属アルミニウムをはじめ、アルミニウム酸化物やアルミニウム窒化物、アルミニウムハロゲン化物であったり、合金に含まれる添加元素の酸化物等が含有される。
【0003】
これまで、アルミニウムドロスは廃棄処分が行われてきたが、処分場の確保が難しいといった事情もあり、アルミニウムドロスのリサイクル技術の開発が進められている。
【0004】
例えば、アルミニウムドロスと水酸化ナトリウムとを反応させて得られた反応混合物に珪酸ナトリウム及び水酸化ナトリウムを反応させ、その際に硝酸塩又は亜硝酸塩を存在させることで人工ゼオライトを製造する方法が知られている(特許文献1参照)。
【0005】
一方、金属有機構造体(Metal-Organic Framework:MOF)は、金属イオンと有機配位子からなる多孔性材料である。このMOFは、炭素やゼオライトにみられない特徴を有しており、ガスの貯蔵や分離、触媒作用、イオン・電子伝導などといった幅広い機能性を示し、その応用が期待されている。
【0006】
なかでも、金属イオンにアルミニウムを用いたアルミニウムベースのMOFはフレームワークの安定性が優れているため、広く研究されており、最も有望なMOFの一つとして見なされている。また、アルミニウムは他に比べて比較的安価で豊富な金属源であり、MOFの大量生産のための魅力的な金属源であるとも言える。
【0007】
このような金属イオンにアルミニウムを用いたMOFを得るにあたり、例えば、硝酸塩や硫酸塩等の金属アルミニウム塩と、1,4-テレフタル酸や4,4’-ビフェニルジカルボン酸等の有機配位子とを原料して、所定のMOFを製造する方法が知られている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2003-192336号公報
特開2015-105275号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
近年、持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)への関心が集められているなか、これまで廃棄されてきたアルミニウムドロスについても、原料として利用して有効活用する技術への期待が高まっている。なかでも、リサイクルを商業的に成立させていくために、アルミニウムドロスを原料として高付加価値の材料を製造することができるのが望ましい。
【0010】
ここで、MOFの一種であり、アルミニウムイオンと1,4-ベンゼンジカルボキシレート(テレフタル酸)の配位結合で合成されるMIL-53(Al)は、高い比表面積と耐加水分解性を持つため、液相吸着剤としての可能性が示唆されている。すなわち、MIL-53(Al)は、高分子材料産業で可塑剤として一般的に使用されてppbレベルでヒトに内分泌攪乱作用を引き起こす可能性があるフタル酸ジメチル(DMP)や、顔料、爆発物、殺虫剤の製造に使用される非常に有毒で残留性の汚染物質であるニトロベンゼンを除去する能力に優れることが知られている(T.Wu, N. Prasetya, K. Li, J. Membrane. Sci., 2020, 615, 118493.)。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
関連特許
日本軽金属株式会社
金属有機構造体の製造方法
15日前
日本軽金属株式会社
水素化ホウ素カリウムの製造方法
1か月前
東ソー株式会社
タンパク質の発現方法
7日前
東ソー株式会社
炭素-窒素結合形成方法
2か月前
株式会社トクヤマ
四塩化炭素の製造方法
2か月前
株式会社トクヤマ
シロキサン類の回収方法
2か月前
株式会社トクヤマ
ビオチン誘導体の製造方法
2か月前
株式会社半導体エネルギー研究所
有機化合物
1か月前
株式会社トクヤマ
ベンザゼピン化合物の製造方法
1か月前
株式会社コスモス
液状炭化水素の増産方法
1か月前
株式会社トクヤマ
ホルムアミド化合物の製造方法
1か月前
株式会社コスモス
液状炭化水素の増産方法
1か月前
東ソー株式会社
イソシアネート化合物の製造方法
1か月前
日本特殊陶業株式会社
メタン製造装置
3か月前
信越化学工業株式会社
新規化合物
2か月前
金剛化学株式会社
ボルチオキセチンの製造方法
3か月前
artience株式会社
四塩基酸無水物の製造方法
2か月前
ユニチカ株式会社
ビスマレイミドおよびその製造方法
3か月前
日産化学株式会社
ピラゾール化合物及び有害生物防除剤
2か月前
日産化学株式会社
ピラゾール化合物及び有害生物防除剤
2か月前
株式会社トクヤマ
サフィナミド若しくはその塩の製造方法
2か月前
国立大学法人東京農工大学
深共晶溶媒
1か月前
三菱ケミカル株式会社
アルコールの製造方法
15日前
東ソー株式会社
免疫グロブリン結合性タンパク質の保存溶液
2か月前
キヤノン株式会社
有機化合物及び有機発光素子
3か月前
東ソー株式会社
免疫グロブリン結合性タンパク質の製造方法
7日前
旭化成株式会社
トリオキサンの製造方法
2か月前
JNC株式会社
有機ケイ素化合物およびこれを用いた重合体
1か月前
株式会社トクヤマ
アシル化ベンゼン誘導体の酸塩の製造方法
1か月前
JNC株式会社
有機ケイ素化合物およびこれを用いた重合体
29日前
キヤノン株式会社
有機化合物及び有機発光素子
3か月前
キヤノン株式会社
有機化合物及び有機発光素子
3か月前
株式会社半導体エネルギー研究所
有機金属錯体、発光デバイス
1か月前
株式会社半導体エネルギー研究所
有機金属錯体、発光デバイス
4か月前
旭化成株式会社
ホルムアルデヒドの製造方法
3か月前
国立大学法人京都大学
抗がん剤
1か月前
続きを見る
他の特許を見る