TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025127817
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-02
出願番号
2024024738
出願日
2024-02-21
発明の名称
修飾オリゴヌクレオチドを導入した核酸を用いた標的核酸配列の増幅方法
出願人
デンカ株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C12Q
1/6858 20180101AFI20250826BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】修飾オリゴヌクレオチドを導入した核酸を用いた標的核酸配列の増幅方法の提供。
【解決手段】本発明は、修飾オリゴヌクレオチドを導入した核酸を用いた標的核酸配列の増幅方法であって、増幅反応が、1番目から289番目のアミノ酸が欠失しているサーマス・アクアティカス(Thermus aquaticus)由来のポリメラーゼと少なくとも90%の相同性を有し、且つDNAポリメラーゼ活性を有する酵素の存在下で実施される、方法、を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
修飾オリゴヌクレオチドを導入した核酸を用いた標的核酸配列の増幅方法であって、増幅反応が、1番目から289番目のアミノ酸が欠失しているサーマス・アクアティカス(Thermus aquaticus)由来のポリメラーゼと少なくとも90%の相同性を有し、且つDNAポリメラーゼ活性を有する酵素の存在下で実施される、方法。
続きを表示(約 690 文字)
【請求項2】
標的核酸配列が、変異を有する配列である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
修飾オリゴヌクレオチドを導入した核酸が、野生型の標的核酸配列と二本鎖を形成することで、野生型の標的核酸配列の増幅を阻害する工程を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
修飾オリゴヌクレオチドが、ロックド核酸(LNA)である、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
酵素が、宿主で発現されることで産生される酵素である、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
酵素が、細胞壁が破壊された宿主を、64℃未満の温度であって、宿主細胞由来のタンパク質が変性する温度で加熱する工程を含む方法で産生される酵素である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
細胞壁が破壊された宿主を65℃以上の温度で加熱する工程を含む方法で産生された、酵素の存在下で増幅反応を実施する場合よりも、野生型の標的核酸配列の増幅がさらに阻害される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
増幅反応の反応液における、修飾オリゴヌクレオチドの濃度が100nM未満である、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
酵素が、5’→3’エキソヌクレアーゼ活性及び3’→5’エキソヌクレアーゼ活性を有さない、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
増幅反応がPCRで実施される、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は広く、修飾オリゴヌクレオチドを導入した核酸を用いた標的核酸配列の増幅方法等に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
核酸の修飾は、リン酸部の修飾、糖部の修飾、又は塩基部の修飾に分類することができる。中でも、糖部の修飾は、揺らぎのある糖部の構造を安定化し、その結果、修飾された核酸は、相補鎖への結合が強固になることが知られている。相補鎖への結合が強固になることにより、Tm値が上昇し、また特異性が向上する。そのような修飾された核酸として、ロックド核酸(LNA)、ブリッジド核酸(BNA)、ペプチド核酸(PNA)、セリノール核酸(SNA)等が開発されてきた。
【0003】
安定した二本鎖核酸を形成することができる上記の修飾核酸は、その配列特異性や、安定性の高さから、プライマー、標識プローブ、増幅を阻害するためのクランプ等の用途として活用することができる。
【0004】
増幅を阻害する用途で使用される修飾核酸は、特に、変異の検出に有用であることが知られている。野生型配列に相補的な修飾核酸を有する配列が、野生型配列と強固な二本鎖を形成し、ポリメラーゼによる伸長反応においても、その二本鎖構造を保持することで、野生型配列の増幅を阻害することができる。その結果、変異型配列を特異的に増幅し、変異を検出することが可能になる。
【0005】
例えば、修飾核酸としてロックド核酸(LNA)を用いて特定の配列の増幅を阻害するPCR等の増幅反応に用いられるポリメラーゼとしては、例えば、正確性(フィデリティ)の指標となるプルーフリーディング活性(3’→5’エキソヌクレアーゼ活性)を有するポリメラーゼ等が用いられてきた(非特許文献1)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
Lone Hummelshoj et al. Locked nucleic acid inhibits amplification of contaminating DNA in real-time PCR. BioTechniques. 2005, 38(4), 605-610.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、修飾オリゴヌクレオチドを導入した核酸を用いた標的核酸配列の増幅反応にこれまでに用いられたことがない、新規なポリメラーゼを提供することを目的とする。修飾オリゴヌクレオチドを導入した核酸を用いた標的核酸配列の増幅反応において、高い活性で標的核酸配列以外の配列の増幅を阻害することが可能な、新規なポリメラーゼを提供することも目的の一つである。
【0008】
本発明はさらに、これらのポリメラーゼを用いた、標的核酸配列の増幅方法を提供することも目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、鋭意検討した結果、プルーフリーディング活性(3’→5’エキソヌクレアーゼ活性)を有さない、特定の領域のアミノ酸が欠失しているサーマス・アクアティカス(Thermus aquaticus)由来のポリメラーゼと相同性の高い酵素が、修飾オリゴヌクレオチドを導入した核酸を用いた標的核酸配列の増幅反応に用いることができることを見出した。また、当該ポリメラーゼが宿主で発現されることで産生される場合、宿主由来のタンパク質を所定の温度で加熱する工程を含む方法で産生されたポリメラーゼを増幅反応に用いることで、より高い活性で標的核酸配列以外の配列の増幅を阻害することができることを見出した。
【0010】
すなわち、本願は以下の発明を包含する。
(1)修飾オリゴヌクレオチドを導入した核酸を用いた標的核酸配列の増幅方法であって、増幅反応が、1番目から289番目のアミノ酸が欠失しているサーマス・アクアティカス(Thermus aquaticus)由来のポリメラーゼと少なくとも90%の相同性を有し、且つDNAポリメラーゼ活性を有する酵素の存在下で実施される、方法。
(2)標的核酸配列が、変異を有する配列である、(1)に記載の方法。
(3)修飾オリゴヌクレオチドを導入した核酸が、野生型の標的核酸配列と二本鎖を形成することで、野生型の標的核酸配列の増幅を阻害する工程を含む、(2)に記載の方法。
(4)修飾オリゴヌクレオチドが、ロックド核酸(LNA)である、(1)~(3)のいずれか1つに記載の方法。
(5)酵素が、宿主で発現されることで産生される酵素である、(1)~(4)のいずれか1つに記載の方法。
(6)酵素が、細胞壁が破壊された宿主を、64℃未満の温度であって、宿主細胞由来のタンパク質が変性する温度で加熱する工程を含む方法で産生される酵素である、(5)に記載の方法。
(7)細胞壁が破壊された宿主を65℃以上の温度で加熱する工程を含む方法で産生された、酵素の存在下で増幅反応を実施する場合よりも、野生型の標的核酸配列の増幅がさらに阻害される、(6)に記載の方法。
(8)増幅反応の反応液における、修飾オリゴヌクレオチドの濃度が100nM未満である、(1)~(7)のいずれか1つに記載の方法。
(9)酵素が、5’→3’エキソヌクレアーゼ活性及び3’→5’エキソヌクレアーゼ活性を有さない、(1)~(8)のいずれか1つに記載の方法。
(10)増幅反応がPCRで実施される、(1)~(9)のいずれか1つに記載の方法。
(11)標的核酸配列を増幅するためのキットであって、
1)修飾オリゴヌクレオチドを導入した核酸と、
2)1番目から289番目のアミノ酸が欠失しているサーマス・アクアティカス(Thermus aquaticus)由来のポリメラーゼと少なくとも90%の相同性を有し、且つDNAポリメラーゼ活性を有する酵素と、
を含むキット。
(12)標的核酸配列が、変異を有する配列である、(11)に記載のキット。
(13)2)の酵素の存在下で増幅反応が実施される、(11)又は(12)に記載のキット。
(14)修飾オリゴヌクレオチドが、ロックド核酸(LNA)である、(11)~(13)のいずれか1つに記載のキット。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
関連特許
デンカ株式会社
有機酸又はその塩の製造方法
今日
個人
抗遺伝子劣化装置
4日前
個人
細胞内探査とその利用
12日前
個人
細胞培養容器
1か月前
日本バイリーン株式会社
細胞用支持基材
2か月前
東洋紡株式会社
改変型RNAポリメラーゼ
1か月前
株式会社タクマ
バイオマス処理装置
25日前
株式会社東洋新薬
経口組成物
12日前
日油株式会社
蛋白質安定化剤
1か月前
株式会社タクマ
バイオマス処理装置
25日前
大陽日酸株式会社
培養装置
7日前
大陽日酸株式会社
培養装置
7日前
株式会社ファンケル
SEC12タンパク発現促進剤
1か月前
アサヒビール株式会社
柑橘風味アルコール飲料
1か月前
アサヒビール株式会社
柑橘風味アルコール飲料
1か月前
オンキヨー株式会社
浸漬酒の製造方法、及び、浸漬酒
2か月前
株式会社シャローム
スフィンゴミエリン製造方法
今日
株式会社今宮
瓶詰ビールの加熱殺菌方法および装置
1日前
公立大学法人北九州市立大学
微生物の検知方法
14日前
株式会社SCREENホールディングス
培地および培養方法
8日前
東ソー株式会社
温度応答性マイクロキャリアを用いた拡大培養方法
1日前
株式会社スリーダムアライアンス
発酵飲料及び発酵飲料の製造方法
20日前
bitBiome株式会社
ポリペプチド及びその用途
1か月前
パナソニックIPマネジメント株式会社
微生物処理装置
今日
個人
消臭・脱臭装置,消臭・脱臭方法及び微生物保持体
19日前
日新蜂蜜株式会社
蜂蜜のアルコール発酵物の製造方法
1か月前
相生ユニビオ株式会社
高グルコシルセラミド含有醸造物の製法
1か月前
東ソー株式会社
改変された炭酸脱水酵素
14日前
学校法人藤田学園
幹細胞付着用シート
2か月前
花王株式会社
バイオポリマー製造方法
1か月前
佐竹マルチミクス株式会社
血小板の製造装置の設計方法
1か月前
JSR株式会社
三次元構造体の製造方法
2か月前
花王株式会社
5’非翻訳領域の改変方法
1か月前
個人
乳酸菌乾燥物の製造方法
20日前
アサヒビール株式会社
ビール様発泡性飲料の製造方法
1か月前
アサヒビール株式会社
ビール様発泡性飲料の製造方法
1か月前
続きを見る
他の特許を見る