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公開番号
2025126927
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-29
出願番号
2025087666,2024022761
出願日
2025-05-27,2024-02-19
発明の名称
塗膜除去方法
出願人
株式会社IHIインフラシステム
代理人
弁理士法人アテンダ国際特許事務所
主分類
B05D
3/12 20060101AFI20250822BHJP(霧化または噴霧一般;液体または他の流動性材料の表面への適用一般)
要約
【課題】粉塵や騒音を大幅に抑制することができるとともに、塗膜の剥離を短期間で行うことのできる塗膜除去方法を提供する。
【解決手段】剥離剤により塗膜2の厚さ方向一部を除去する第1の除去工程と、厚さ方向一部を除去された残りの塗膜2をレーザー光の照射により鋼材1から除去する第2の除去工程とを含むことから、塗膜2のうち無機系塗料からなる防食下地層2a以外の下塗り層2b、中塗り層2c及び上塗り層2dを第1の除去工程の剥離剤によって迅速に除去した後、無機系塗料からなる残りの防食下地層2aを第2の除去工程のレーザー光照射によって完全に除去することができ、剥離剤では除去できない無機系塗料を含む塗膜2を迅速且つ完全に除去することができる。これにより、塗膜2の剥離を短期間で行うことができる。また、粉塵や騒音をほとんど発生させることがないので、市街地等の現場における環境負荷対策に極めて有効である。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
表面に塗膜が形成された金属部材から塗膜を除去する塗膜除去方法において、
前記塗膜に剥離剤を塗布することにより塗膜の厚さ方向一部を除去する第1の除去工程と、
第1の除去工程によって厚さ方向一部を除去された残りの塗膜をレーザー光の照射により金属部材から除去する第2の除去工程とを含む
ことを特徴とする塗膜除去方法。
続きを表示(約 72 文字)
【請求項2】
前記塗膜は複数層の塗料からなり、最下層が無機系塗料からなる
ことを特徴とする請求項1記載の塗膜除去方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば橋梁、鉄塔、鉄骨建物等の鋼構造物に塗布されている塗料の塗膜を剥離するための塗膜除去方法に関するものである。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、一般道や高速道路等の橋梁においては、橋桁を構成する鋼材の表面に、腐食防止及び色彩を付与するための塗装が施されているが、塗装には経時的な塗膜の劣化や汚れを生ずることから、定期的に塗装の塗替えが行われる。この場合、塗膜を鋼材の表面から剥離し、旧塗膜を鋼材から除去して新たな塗装を行うようにしている。
【0003】
塗膜を除去する方法としては、研削材を塗膜に衝突させることにより塗膜を研削する、いわゆるブラスト工法が一般的に知られている(例えば、特許文献1参照)。また、他の工法として、グラインダ等の電動工具を用いて塗膜を研削する工法(例えば、特許文献2参照)、塗膜に剥離剤を塗布することにより剥離剤の浸透で化学的に膨潤した塗膜をスクレーパー等で除去する工法(例えば、特許文献3参照)、電磁誘導により素地を加熱することにより塗膜を軟化させてスクレーパー等で剥離する工法(例えば、特許文献4参照)、塗膜に高出力のレーザー光を照射することにより塗膜を蒸散させて除去する工法(例えば、特許文献5参照)も知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
実用新案登録第3169505号公報
特開2011-56333号公報
特許第3985966号公報
特許第5896849号公報
特開平11-28900号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記ブラスト工法は、素地に至るまで塗膜の除去が可能であり、素地表面にアンカーパターン(塗装の付着力を高める表面粗さ)を形成することができるとともに、施工を短時間で行うことができることから、塗膜除去の工法として広く用いられている。
【0006】
しかしながら、ブラスト工法では、施工時に粉塵や騒音が発生するため、現場周囲の環境負荷を考慮すると、市街地等では採用できない場合があるという問題点があった。更に、装置が大掛かりであるとともに、粉塵の飛散を防止するための専用の保護具の設置や、使用した研削材の回収及び処理が必要になるなど、現場での作業に多大な労力を要するという問題点もあった。
【0007】
また、電動工具を用いる工法は、大掛かりな装置を必要としない点で施工性は良好であるものの、ブラスト工法と同様、粉塵や騒音が発生するとともに、素地表面の凹凸も平坦に切削されてしまうため、アンカーパターンが残らないという問題点があった。
【0008】
一方、剥離剤を用いる工法、電磁誘導を用いる工法、レーザーを用いる工法は、いずれも粉塵や騒音の発生を大幅に抑制することができるので、環境負荷対策には有効である。
【0009】
しかしながら、剥離剤を用いる工法では、施工後の乾燥(養生)期間を必要とするため、施工期間を長期化させるという問題点があった。また、剥離剤を塗布する工法では、塗膜に浸透した成分により化学的に膨潤させた塗膜をスクレーパー等によって除去するようにしているが、剥離剤では化学的に膨潤できない錆止塗料(例えば、無機ジンクリッチペイント等の無機系塗料)が塗膜の最下層(防食下地層)に用いられている場合は、塗膜の最下層を除去することができないという問題点があった。
【0010】
また、電磁誘導を用いる工法(IH工法)では、塗膜の下の素地を加熱することにより塗膜の樹脂成分を軟化させることにより、スクレーパーで塗膜を迅速に剥がし取ることができるので、施工時間を短縮することができるが、樹脂成分の極めて少ない無機系塗料が塗膜の最下層(防食下地層)に用いられている場合は、塗膜の最下層を除去することができない。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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