TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025126521
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-29
出願番号
2024022771
出願日
2024-02-19
発明の名称
走査透過電子顕微鏡およびアパーチャーの位置合わせ方法
出願人
日本電子株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
H01J
37/04 20060101AFI20250822BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】容易にアパーチャーの位置を合わせることができる走査透過電子顕微鏡を提供する。
【解決手段】本発明に係る走査透過電子顕微鏡は、電子線を発生させる電子源と、集束レンズ、アパーチャー、および対物レンズを有し、電子源で発生した電子線を集束して電子プローブを形成する光学系と、電子源および光学系を制御する制御部と、を含み、光学系は、電子線を加速するための加速電圧を変動させてもロンキグラムの中心において像が移動しない状態であり、制御部は、アパーチャーを電子線の経路に挿入する処理と、アパーチャーが挿入された状態で、加速電圧を第1電圧値として、第1STEM像を取得する処理と、アパーチャーが挿入された状態で、加速電圧を第1電圧値とは異なる第2電圧値として、第2STEM像を取得する処理と、第1STEM像と第2STEM像との間の位置ずれに基づいてアパーチャーを移動させる処理と、を行う。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
電子線を発生させる電子源と、
集束レンズ、アパーチャー、および対物レンズを有し、前記電子源で発生した電子線を集束して電子プローブを形成する光学系と、
前記電子源および前記光学系を制御する制御部と、
を含み、
前記光学系は、電子線を加速するための加速電圧を変動させてもロンキグラムの中心において像が移動しない状態であり、
前記制御部は、
前記アパーチャーを電子線の経路に挿入する処理と、
前記アパーチャーが挿入された状態で、前記加速電圧を第1電圧値として、第1STEM像を取得する処理と、
前記アパーチャーが挿入された状態で、前記加速電圧を前記第1電圧値とは異なる第2電圧値として、第2STEM像を取得する処理と、
前記第1STEM像と前記第2STEM像との間の位置ずれに基づいて、前記アパーチャーを移動させる処理と、
を行う、走査透過電子顕微鏡。
続きを表示(約 1,900 文字)
【請求項2】
電子線を発生させる電子源と、
集束レンズ、アパーチャー、および対物レンズを有し、前記電子源で発生した電子線を集束して電子プローブを形成する光学系と、
前記光学系を制御する制御部と、
を含み、
前記光学系は、前記対物レンズの励磁電流を変動させてもロンキグラムの中心において像が移動しない状態であり、
前記制御部は、
前記アパーチャーを電子線の経路に挿入する処理と、
前記アパーチャーが挿入された状態で、前記励磁電流を第1電流値として、第1STEM像を取得する処理と、
前記アパーチャーが挿入された状態で、前記励磁電流を前記第1電流値とは異なる第2電流値として、第2STEM像を取得する処理と、
前記第1STEM像と前記第2STEM像との間の位置ずれに基づいて、前記アパーチャーを移動させる処理と、
を行う、走査透過電子顕微鏡。
【請求項3】
請求項1または2において、
前記制御部は、前記アパーチャーを移動させる処理において、前記第1STEM像と前記第2STEM像との間の位置ずれから、前記アパーチャーの中心と前記ロンキグラムの中心の位置ずれを計算する、走査透過電子顕微鏡。
【請求項4】
請求項1または2において、
前記制御部は、前記アパーチャーを移動させる処理において、前記アパーチャーの中心が前記ロンキグラムの中心に合うように前記アパーチャーを移動させる、走査透過電子顕微鏡。
【請求項5】
請求項1または2において、
前記制御部は、前記第1STEM像と前記第2STEM像との間の位置ずれ量が許容値以下か否かを判定する処理を行い、
前記制御部は、前記許容値以下ではないと判定した場合に、前記アパーチャーを移動さ
せる処理を行う、走査透過電子顕微鏡。
【請求項6】
請求項1または2において、
前記光学系の球面収差を補正するための収差補正器を備えていない、走査透過電子顕微鏡。
【請求項7】
電子線を発生させる電子源と、
集束レンズ、アパーチャー、および対物レンズを有し、前記電子源で発生した電子線を集束して電子プローブを形成する光学系と、
を含む走査透過電子顕微鏡における前記アパーチャーの位置合わせ方法であって、
前記光学系が電子線を加速するための加速電圧を変動させてもロンキグラムの中心において像が移動しない状態において、前記アパーチャーを電子線の経路に挿入する工程と、
前記アパーチャーが挿入された状態で、前記加速電圧を第1電圧値として、第1STEM像を取得する工程と、
前記アパーチャーが挿入された状態で、前記加速電圧を前記第1電圧値とは異なる第2電圧値として、第2STEM像を取得する工程と、
前記第1STEM像と前記第2STEM像との間の位置ずれに基づいて、前記アパーチャーを移動させる工程と、
を含む、位置合わせ方法。
【請求項8】
請求項7において、
前記アパーチャーを挿入する工程の前に、前記加速電圧を変動させても前記ロンキグラムの中心において像が移動しないように、前記光学系を調整する工程を含む、位置合わせ方法。
【請求項9】
電子線を発生させる電子源と、
集束レンズ、アパーチャー、および対物レンズを有し、前記電子源で発生した電子線を集束して電子プローブを形成する光学系と、
を含む走査透過電子顕微鏡における前記アパーチャーの位置合わせ方法であって、
前記光学系が前記対物レンズの励磁電流を変動させてもロンキグラムの中心において像が移動しない状態において、前記アパーチャーを電子線の経路に挿入する工程と、
前記アパーチャーが挿入された状態で、前記励磁電流を第1電流値として、第1STEM像を取得する工程と、
前記アパーチャーが挿入された状態で、前記励磁電流を前記第1電流値とは異なる第2電流値として、第2STEM像を取得する工程と、
前記第1STEM像と前記第2STEM像との間の位置ずれに基づいて、前記アパーチャーを移動させる工程と、
を含む、位置合わせ方法。
【請求項10】
請求項9において、
前記アパーチャーを挿入する工程の前に、前記励磁電流を変動させても前記ロンキグラムの中心において像が移動しないように、前記光学系を調整する工程を含む、位置合わせ方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、走査透過電子顕微鏡およびアパーチャーの位置合わせ方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
走査透過電子顕微鏡(STEM:scanning transmission electron microscope)は、電子源で発生した電子線を集束して電子プローブを形成し、当該電子プローブで試料を走査し、試料を透過した電子を検出して走査透過電子顕微鏡像(STEM像)を取得する装置である。
【0003】
走査透過電子顕微鏡では、軸調整や収差補正などの光学系の調整に、ロンキグラム(Ronchigram)を用いる。ロンキグラムは、走査透過電子顕微鏡において、電子線を試料付近に集束させて、回折面にできる試料の投影像(図形)である。
【0004】
走査透過電子顕微鏡では、照射系の収差を小さくするために、照射系のアパーチャーの中心を、ロンキグラムの中心に合わせる。このようなアパーチャーの位置合わせ方法は、例えば、特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2021-176143号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に開示されたアパーチャーの位置合わせ方法では、試料のアモルファス領域を用いてロンキグラムを形成し、ロンキグラムを確認しながらアパーチャーを移動させて、アパーチャーの中心をロンキグラムの中心に合わせる。特許文献1に開示されたアパーチャーの位置合わせ方法では、アパーチャーを挿入してアパーチャーの位置合わせを行うごとに、試料のアモルファス領域でロンキグラムを形成しなければならない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る走査透過電子顕微鏡の一態様は、
電子線を発生させる電子源と、
集束レンズ、アパーチャー、および対物レンズを有し、前記電子源で発生した電子線を集束して電子プローブを形成する光学系と、
前記電子源および前記光学系を制御する制御部と、
を含み、
前記光学系は、電子線を加速するための加速電圧を変動させてもロンキグラムの中心において像が移動しない状態であり、
前記制御部は、
前記アパーチャーを電子線の経路に挿入する処理と、
前記アパーチャーが挿入された状態で、前記加速電圧を第1電圧値として、第1STEM像を取得する処理と、
前記アパーチャーが挿入された状態で、前記加速電圧を前記第1電圧値とは異なる第2電圧値として、第2STEM像を取得する処理と、
前記第1STEM像と前記第2STEM像との間の位置ずれに基づいて、前記アパーチャーを移動させる処理と、
を行う。
【0008】
このような走査透過電子顕微鏡では、第1STEM像および第2STEM像を用いてアパーチャーの中心をロンキグラムの中心に合わせることができるため、アパーチャーの位置合わせを行うごとに、ロンキグラムを確認する必要がない。そのため、このような走査透過電子顕微鏡では、容易にアパーチャーの位置合わせを行うことができる。
【0009】
本発明に係る走査透過電子顕微鏡の一態様は、
電子線を発生させる電子源と、
集束レンズ、アパーチャー、および対物レンズを有し、前記電子源で発生した電子線を集束して電子プローブを形成する光学系と、
前記光学系を制御する制御部と、
を含み、
前記光学系は、前記対物レンズの励磁電流を変動させてもロンキグラムの中心において像が移動しない状態であり、
前記制御部は、
前記アパーチャーを電子線の経路に挿入する処理と、
前記アパーチャーが挿入された状態で、前記励磁電流を第1電流値として、第1STEM像を取得する処理と、
前記アパーチャーが挿入された状態で、前記励磁電流を前記第1電流値とは異なる第2電流値として、第2STEM像を取得する処理と、
前記第1STEM像と前記第2STEM像との間の位置ずれに基づいて、前記アパーチャーを移動させる処理と、
を行う。
【0010】
このような走査透過電子顕微鏡では、第1STEM像および第2STEM像を用いてアパーチャーの中心をロンキグラムの中心に合わせることができるため、アパーチャーの位置合わせを行うごとに、ロンキグラムを確認する必要がない。そのため、このような走査透過電子顕微鏡では、容易にアパーチャーの位置合わせを行うことができる。
(【0011】以降は省略されています)
特許ウォッチbot のツイートを見る
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
関連特許
日本電子株式会社
治具
18日前
日本電子株式会社
自動分析装置および再起動制御方法
21日前
日本電子株式会社
極低温透過型電子顕微鏡用試料の作製装置
1か月前
日本電子株式会社
荷電粒子線装置および荷電粒子線装置の制御方法
17日前
日本電子株式会社
荷電粒子線装置および荷電粒子源ユニットの交換方法
21日前
日本電子株式会社
走査透過電子顕微鏡およびアパーチャーの位置合わせ方法
1か月前
日本電子株式会社
透過電子顕微鏡、画像分類方法、および電子ビームの調整方法
11日前
日本発條株式会社
積層体
21日前
個人
フレキシブル電気化学素子
10日前
ローム株式会社
半導体装置
19日前
ローム株式会社
半導体装置
17日前
個人
防雪防塵カバー
21日前
日新イオン機器株式会社
イオン源
6日前
株式会社ユーシン
操作装置
10日前
ローム株式会社
半導体装置
19日前
ローム株式会社
半導体装置
12日前
ローム株式会社
半導体装置
19日前
株式会社GSユアサ
蓄電設備
10日前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
17日前
個人
半導体パッケージ用ガラス基板
20日前
株式会社ホロン
冷陰極電子源
4日前
太陽誘電株式会社
全固体電池
17日前
株式会社GSユアサ
蓄電設備
10日前
株式会社ホロン
冷陰極電子源
17日前
太陽誘電株式会社
コイル部品
10日前
オムロン株式会社
電磁継電器
11日前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
21日前
サクサ株式会社
電池の固定構造
10日前
TDK株式会社
電子部品
17日前
トヨタ自動車株式会社
二次電池
21日前
日本特殊陶業株式会社
保持装置
19日前
日本特殊陶業株式会社
保持装置
17日前
トヨタ自動車株式会社
蓄電装置
10日前
日東電工株式会社
積層体
11日前
日本特殊陶業株式会社
保持装置
17日前
日本特殊陶業株式会社
保持装置
21日前
続きを見る
他の特許を見る