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公開番号2025125725
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-28
出願番号2024021841
出願日2024-02-16
発明の名称遮音構造及び遮音構造の施工方法
出願人東急建設株式会社
代理人弁護士法人クレオ国際法律特許事務所
主分類E04B 9/00 20060101AFI20250821BHJP(建築物)
要約【課題】吊り天井の防振性を損なうことなく遮音性能を高めることができる遮音構造を提供する。
【解決手段】遮音構造は、野縁部(第1水平部材)20の延出方向と交差する交差方向に延出する長尺状に形成され、複数の野縁部20の第1端部21を収容する第1収容凹部50と、第1収容凹部50と第1壁面5aとの間に設けられ、弾性変形可能な緩衝材70とを備え、第1収容凹部50は、緩衝材70に接するとともに上下方向に延出する第1側板部51と、第1側板部51から第1壁面5aと反対側に突出する第1延出部52とを有し、複数の野縁部20の少なくとも1つの第1端部21は、第1側板部51と間隔をおいて第1延出部52に固定されている。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
建物の構造体から吊り下げられた水平方向に延出する複数の第1水平部材を有する吊り天井構造において、前記複数の第1水平部材のそれぞれの端部と対向する前記構造体の壁面と前記複数の第1水平部材との間に設けられる遮音構造であって、
前記第1水平部材の延出方向と交差する交差方向に延出する長尺状に形成され、前記複数の第1水平部材の端部を収容する第1収容凹部と、
前記第1収容凹部と前記壁面との間に設けられ、弾性変形可能な緩衝材とを備え、
前記第1収容凹部は、前記緩衝材に接するとともに上下方向に延出する第1側板部と、前記第1側板部から前記壁面と反対側に突出する第1延出部とを有し、
前記複数の第1水平部材の少なくとも1つの端部は、前記第1側板部と間隔をおいて前記第1延出部に固定されていることを特徴とする遮音構造。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記第1収容凹部の前記第1側板部と前記壁面との間において、前記緩衝材は弾性変形した状態で設けられていることを特徴とする請求項1に記載の遮音構造。
【請求項3】
前記第1側板部と前記緩衝材との間の静止摩擦係数が0.7以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の遮音構造。
【請求項4】
前記第1収容凹部と前記緩衝材との間には摩擦低減部材が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の遮音構造。
【請求項5】
前記交差方向に延出する複数の第2水平部材と、
前記複数の第2水平部材の端部を収容し、前記延出方向に延出する長尺状の第2収容凹部と、
前記第2収容凹部と前記壁面との間に設けられ、弾性変形可能な緩衝材とを備え、
前記第2収容凹部は、前記緩衝材に接するとともに上下方向に延出する第2側板部と、前記第2側板部から前記壁面と反対側に突出する第2延出部とを有し、
前記複数の第2水平部材の少なくとも1つの端部は、前記第2側板部と間隔をおいて前記第2延出部に固定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の遮音構造。
【請求項6】
前記第1水平部材の下方側には、前記延出方向及び前記交差方向に広がる天井材が設けられ、
前記天井材と前記壁面との間には遮音材が配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の遮音構造。
【請求項7】
建物の構造体から吊り下げられた水平方向に延出する複数の第1水平部材を有する吊り天井構造において、前記複数の第1水平部材のそれぞれの端部と対向する前記構造体の壁面と前記複数の第1水平部材との間に設けられる遮音構造の施工方法であって、
前記第1水平部材の延出方向と交差する交差方向に沿って弾性変形可能な緩衝材を前記壁面に対し取り付ける取付工程と、
前記交差方向に延出する長尺状に形成され、前記緩衝材に接するとともに上下方向に延出する第1側板部と、前記第1側板部から前記壁面と反対側に突出する第1延出部とを有するとともに前記複数の第1水平部材の端部を収容する第1収容凹部を、前記緩衝材を所定の厚みまで圧縮させた状態で第1固定部材により前記壁面に仮固定する仮固定工程と、
前記複数の第1水平部材の少なくとも1つの端部を前記第1側板部と間隔をおいて前記第1延出部に固定した上で前記第1固定部材を除去する本固定工程とを備えることを特徴とする遮音構造の施工方法。
【請求項8】
前記仮固定工程では、前記壁面と前記第1収容凹部との間に前記延出方向に厚みを有するスペーサーを配置し、
前記延出方向において前記緩衝材の厚みが前記スペーサーの厚みと一致するまで前記第1収容凹部を押し付けることで前記緩衝材を圧縮させることを特徴とする請求項7に記載の遮音構造の施工方法。
【請求項9】
前記本固定工程では、前記交差方向に沿って配置する前記第1固定部材の位置は、前記第1水平部材を収容させる位置と重ならない位置にすることを特徴とする請求項7又は8に記載の遮音構造の施工方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、遮音構造及び遮音構造の施工方法に関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、野縁と、野縁を支持する野縁受け材とを有する吊り天井が下階に設けられる一般住宅等の二重天井構造において、上階の床に発生する振動や衝撃音が下階に伝搬されるのを防止するために、防振材を介在して吊る方法や、野縁と野縁に対向する壁面との間に防振材を介在させて遮音構造とすることが行われている。ここで、一般的には、防振吊り天井の野縁と壁面との間には、野縁の水平方向への移動を許容するクリアランス(隙間)が意図的に設けられる。
【0003】
一方、特許文献1に開示された野縁材を有する吊り天井を下階に備えた二重天井構造では、野縁材の壁面側端部と壁面との間に防振ゴム等の防振材を介在させるとともに、野縁の端部を受ける野縁保持材は、釘、ビス等の止具にて壁部の表面に固着されている。
【0004】
また、特許文献2には、上階の床から吊り下げられる防振材により振動伝達を抑制することができる天井(防振吊り天井)が開示されている。防振吊り天井は、床梁を介して上階の床材に支持される吊り機構と、吊り機構に支持される天井下地とを有して構成されている。また、天井下地は、吊り機構とは別に設けられる連結機構により床材と連結されている。吊り機構によって天井下地が上階の床材から吊下げられた状態で天井下地が上階の床材に対して上下方向に相対変位が生じると、連結機構は、床構成部材と天井下地との上下方向の相対変位に応じてその変形を妨げる方向の反力を生じさせる。連結機構で生じた反力によって、天井下地の振動を減衰させ、遮音性を高めることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2003-336345号公報
特開2014-237972号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、防振吊り天井であれば、野縁及び野縁受けを有する天井下地が上階の床材に対して任意の周期で上下方向に相対変位が生じることにより、上階の床から下階の天井への振動伝達が対象とする周波数域において抑制される。また、同時に、上階の床から天井への振動伝達の過程には、床から壁面を介するものも含まれ、これに対しては天井下地を床構造に対して水平方向に相対変位を生じさせる等により振動伝達を抑制する必要がある。しかしながら、天井下地が端部において周囲の壁面や床構造の一部等に固定(固着)することなどによって天井下地の上下方向及び水平方向への移動ができなくなると、十分な防振効果が得られず遮音性能が低下してしまうという不都合が生じていた。
【0007】
そこで、本発明は、吊り天井の防振性を損なうことなく遮音性能を高めることができる遮音構造及び遮音構造の施工方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題に対して、本発明の遮音構造は、建物の構造体から吊り下げられた水平方向に延出する複数の第1水平部材を有する吊り天井構造において、前記複数の第1水平部材のそれぞれの端部と対向する前記構造体の壁面と前記複数の第1水平部材との間に設けられる遮音構造であって、前記第1水平部材の延出方向と交差する交差方向に延出する長尺状に形成され、前記複数の第1水平部材の端部を収容する第1収容凹部と、前記第1収容凹部と前記壁面との間に設けられ、弾性変形可能な緩衝材とを備え、前記第1収容凹部は、前記緩衝材に接するとともに上下方向に延出する第1側板部と、前記第1側板部から前記壁面と反対側に突出する第1延出部とを有し、前記複数の第1水平部材の少なくとも1つの端部は、前記第1側板部と間隔をおいて前記第1延出部に固定されていることを特徴とする。
【0009】
ここで、前記第1収容凹部の前記第1側板部と前記壁面との間において、前記緩衝材は弾性変形した状態で設けられていることが望ましい。また、前記第1側板部と前記緩衝材との間の静止摩擦係数が0.7以下であることが望ましい。更に、前記第1収容凹部と前記緩衝材との間には摩擦低減部材が設けられていることが望ましい。
【0010】
また、前記交差方向に延出する複数の第2水平部材と、前記複数の第2水平部材の端部を収容し、前記延出方向に延出する長尺状の第2収容凹部と、前記第2収容凹部と前記壁面との間に設けられ、弾性変形可能な緩衝材とを備え、前記第2収容凹部は、前記緩衝材に接するとともに上下方向に延出する第2側板部と、前記第2側板部から前記壁面と反対側に突出する第2延出部とを有し、前記複数の第2水平部材の少なくとも1つの端部は、前記第2側板部と間隔をおいて前記第2延出部に固定されていることが望ましい。更に、前記第1水平部材の下方側には、前記延出方向及び前記交差方向に広がる天井材が設けられ、前記天井材と前記壁面との間には遮音材が配置されていることが望ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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