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公開番号
2025109353
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-25
出願番号
2024003184
出願日
2024-01-12
発明の名称
巾木材、壁下部の構造及びその構築方法、柱下部の構造及びその構築方法
出願人
東急建設株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
E04B
2/86 20060101AFI20250717BHJP(建築物)
要約
【課題】短工期で施工でき、補修作業が不要な巾木材を提供する。
【解決手段】壁又は柱の下部に配置する巾木材であって、厚さ方向の一方を表面、他方を背面とする平板状であり、上下方向に延びる鉛直部と、前記鉛直部の下端から前記背面側に垂直に延びる折返部と、前記鉛直部の前記背面に配置するセパレータ掛止部と、を有することを特徴とする、巾木材。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
壁又は柱の下部に配置する巾木材であって、
厚さ方向の一方を表面、他方を背面とする平板状であり、
上下方向に延びる鉛直部と、
前記鉛直部の下端から前記背面側に垂直に延びる折返部と、
前記鉛直部の前記背面に配置するセパレータ掛止部と、を有することを特徴とする、
巾木材。
続きを表示(約 1,800 文字)
【請求項2】
前記鉛直部の上端から前記背面側に斜め上方に延びる傾斜部を有することを特徴とする、
請求項1に記載の巾木材。
【請求項3】
一方の側端部の前記背面側から側方に突設する雄ざねと、
他方の端部の前記背面側に前記雄ざねと対応する雌ざねと、を有することを特徴とする、
請求項1に記載の巾木材。
【請求項4】
対向して立設した一対の型枠の間に打設して硬化したコンクリートからなる、壁下部の構造であって、
前記一対の型枠の少なくとも一方は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の巾木材であり、
前記一対の型枠の他方の型枠に一端を掛止し、他端を前記巾木材の前記セパレータ掛止部に掛止したセパレータを有することを特徴とする、
壁下部の構造。
【請求項5】
前記一対の型枠を対向して立設し、
前記一対の型枠の間にコンクリートを打設して硬化する、請求項4に記載の壁下部の構造の構築方法において、
前記一対の型枠を対向して立設する工程において、
前記一対の型枠の他方の型枠から所定の間隔を設けて、長尺状の第一桟木を床面に固定し、
前記一対の型枠の一方の型枠である前記巾木材を、前記第一桟木の上面から前記折返部を前記他方の型枠側に突出して前記第一桟木上に配置するとともに、長尺状の第二桟木を、前記巾木材の前記表面側に当接して前記第一桟木上に固定し、
前記セパレータの一端を前記他方の型枠に掛止し、他端を前記巾木材の前記セパレータ掛止部に掛止し、
前記コンクリートを打設した後に、
前記第二桟木及び前記第一桟木を撤去することを特徴とする、
壁下部の構造の構築方法。
【請求項6】
壁板の表面から所定の間隔を設けて、前記壁板に対して前記背面側を向けて配置した請求項1乃至3のいずれか一項に記載の巾木材と、
床面に打設した控え材アンカーに一端を固定し、他端を前記巾木材の前記セパレータ掛止部に固定した控え材と、
前記壁板と前記巾木材の前記背面側との間に打設して硬化したコンクリートと、からなる、
壁下部の構造。
【請求項7】
前記壁板の表面から所定の間隔を設けて、長尺状の第一桟木を床面に固定し、
前記巾木材を、前記第一桟木の上面から前記折返部を前記壁板側に突出して前記第一桟木上に配置するとともに、長尺状の第二桟木を、前記巾木材の前記表面側に当接して前記第一桟木上に固定し、
前記控え材の一端を前記控え材アンカーに固定し、他端を前記巾木材の前記セパレータ掛止部に固定し、
前記壁板と前記巾木材の前記背面側との間にコンクリートを打設して硬化し、
前記第二桟木及び前記第一桟木を撤去することを特徴とする、
請求項6に記載の壁下部の構造の構築方法。
【請求項8】
既存の柱の表面から所定の間隔を設けて、前記柱に対して前記背面側を向けて配置した請求項1乃至3のいずれか一項に記載の巾木材と、
床面に打設した控え材アンカーに一端を固定し、他端を前記巾木材の前記セパレータ掛止部に固定した控え材と、
前記柱と前記巾木材の前記背面側との間に打設して硬化したコンクリートと、からなる、
柱下部の構造。
【請求項9】
前記既存の柱の表面から所定の間隔を設けて、長尺状の第一桟木を床面に固定し、
前記巾木材を、前記第一桟木の上面から前記折返部を前記柱側に突出して前記第一桟木上に配置するとともに、長尺状の第二桟木を、前記巾木材の前記表面側に当接して前記第一桟木上に固定し、
前記控え材の一端を前記控え材アンカーに固定し、他端を前記巾木材の前記セパレータ掛止部に固定し、
前記柱と前記巾木材の前記背面側との間にコンクリートを打設して硬化し、
前記第二桟木及び前記第一桟木を撤去することを特徴とする、
請求項6に記載の柱下部の構造の構築方法。
【請求項10】
前記鉛直部は平面視L字状又は平面視コ字状を呈し、直交する二面又は三面のそれぞれの前記背面に前記セパレータ掛止部を有することを特徴とする、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の巾木材。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、巾木材と、巾木材を用いた壁下部の構造及びその構築方法、柱下部の構造及びその構築方法に関する。
続きを表示(約 3,700 文字)
【背景技術】
【0002】
一般に、建築物においては、壁や柱の下部と床が接合する箇所に、壁や柱の下部の保護や接合部を美しく仕上げるために巾木を設ける。
例えば工場や倉庫等において間仕切り壁を設ける場合、間仕切り壁の下部躯体を鉄筋コンクリートで構築し、その表面をモルタルで仕上げて巾木部分を形成する。
【0003】
下部躯体を鉄筋コンクリートで構築し、表面をモルタルで仕上げて巾木部分を形成する場合には、(1)型枠及び鉄筋の建て込み、(2)型枠間へコンクリートを打設、(3)型枠の解体・撤去、(4)表面の左官補修及び下部の面取り、の各工程を行う。
また、上記工程に加えて、食品工場等においては、高強度であり衛生面に優れた塗床材(ユークリート(登録商標))を床及び巾木部分に塗布する工程や、台車やフォークリフト等から巾木部分を保護するためのガードパイプを取り付ける工程が行われる。
【0004】
この他、特許文献1には、巾木となる巾木モルタル仕上げ製作板を対向させて床面に固定した後、間にコンクリートを充填して間仕切り壁の下部を構築する方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平6-158669号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の、壁の下部を鉄筋コンクリートで構築し、表面をモルタルで仕上げて巾木部分を形成する方法には、以下のような課題があった。
(1)工程数が多く、各工種間の調整が必要となり工期も長くなる。
(2)施工完了後も、巾木部分に塗布した塗床材の剥離等による修理・補修対応が生じるおそれがあった。
(3)下部躯体や巾木部分は補修作業が不可欠であり、作業者の技能レベルによって完成度や見栄えにバラつきがある。
【0007】
また、特許文献1に記載の方法で用いる巾木モルタル仕上げ製作板はモルタルからなるため、上述した塗布剤の塗布やガードパイプが必要となる。
【0008】
本発明は、短工期で施工でき、補修作業が不要な巾木材とそれを用いた壁下部の構造及びその構築方法、柱下部の構造及びその構築方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願の第一発明は、壁又は柱の下部に配置する巾木材であって、厚さ方向の一方を表面、他方を背面とする平板状であり、上下方向に延びる鉛直部と、前記鉛直部の下端から前記背面側に垂直に延びる折返部と、前記鉛直部の前記背面に配置するセパレータ掛止部と、を有することを特徴とする。
本願の第二発明は、第一発明の巾木材において、前記鉛直部の上端から前記背面側に斜め上方に延びる傾斜部を有することを特徴とする。
本願の第三発明は、第一発明の巾木材において、一方の側端部の前記背面側から側方に突設する雄ざねと、他方の端部の前記背面側に前記雄ざねと対応する雌ざねと、を有することを特徴とする。
本願の第四発明は、対向して立設した一対の型枠の間に打設して硬化したコンクリートからなる、壁下部の構造であって、前記一対の型枠の少なくとも一方は、第一発明乃至第三発明のいずれかの巾木材であり、前記一対の型枠の他方の型枠に一端を掛止し、他端を前記巾木材の前記セパレータ掛止部に掛止したセパレータを有することを特徴とする。
本願の第五発明は、前記一対の型枠を対向して立設し、前記一対の型枠の間にコンクリートを打設して硬化する、第四発明の壁下部の構造の構築方法において、前記一対の型枠を対向して立設する工程において、前記一対の型枠の他方の型枠から所定の間隔を設けて、長尺状の第一桟木を床面に固定し、前記一対の型枠の一方の型枠である前記巾木材を、前記第一桟木の上面から前記折返部を前記他方の型枠側に突出して前記第一桟木上に配置するとともに、長尺状の第二桟木を、前記巾木材の前記表面側に当接して前記第一桟木上に固定し、前記セパレータの一端を前記他方の型枠に掛止し、他端を前記巾木材の前記セパレータ掛止部に掛止し、前記コンクリートを打設した後に、前記第二桟木及び前記第一桟木を撤去することを特徴とする。
本願の第六発明は、壁板の表面から所定の間隔を設けて、前記壁板に対して前記背面側を向けて配置した第一発明乃至第三発明のいずれかの巾木材と、床面に打設した控え材アンカーに一端を固定し、他端を前記巾木材の前記セパレータ掛止部に固定した控え材と、前記壁板と前記巾木材の前記背面側との間に打設して硬化したコンクリートと、からなる、壁下部の構造を提供する。
本願の第七発明は、第六発明の壁下部の構造の構築方法であって、前記壁板の表面から所定の間隔を設けて、長尺状の第一桟木を床面に固定し、前記巾木材を、前記第一桟木の上面から前記折返部を前記壁板側に突出して前記第一桟木上に配置するとともに、長尺状の第二桟木を、前記巾木材の前記表面側に当接して前記第一桟木上に固定し、前記控え材の一端を前記控え材アンカーに固定し、他端を前記巾木材の前記セパレータ掛止部に固定し、前記壁板と前記巾木材の前記背面側との間にコンクリートを打設して硬化し、前記第二桟木及び前記第一桟木を撤去することを特徴とする。
本願の第八発明は、既存の柱の表面から所定の間隔を設けて、前記柱に対して前記背面側を向けて配置した第一発明乃至第三発明のいずれかの記載の巾木材と、床面に打設した控え材アンカーに一端を固定し、他端を前記巾木材の前記セパレータ掛止部に固定した控え材と、前記柱と前記巾木材の前記背面側との間に打設して硬化したコンクリートと、からなる、柱下部の構造を提供する。
本願の第九発明は、第六発明の壁下部の構造の構築方法であって、前記既存の柱の表面から所定の間隔を設けて、長尺状の第一桟木を床面に固定し、前記巾木材を、前記第一桟木の上面から前記折返部を前記柱側に突出して前記第一桟木上に配置するとともに、長尺状の第二桟木を、前記巾木材の前記表面側に当接して前記第一桟木上に固定し、前記控え材の一端を前記控え材アンカーに固定し、他端を前記巾木材の前記セパレータ掛止部に固定し、前記柱と前記巾木材の前記背面側との間にコンクリートを打設して硬化し、前記第二桟木及び前記第一桟木を撤去することを特徴とする。
本願の第十発明は、第一発明乃至第三発明のいずれかの巾木材において、前記鉛直部は平面視L字状又は平面視コ字状を呈し、直交する二面又は三面のそれぞれの前記背面に前記セパレータ掛止部を有することを特徴とする。
本願の第十一発明は、既存の柱の表面から所定の間隔を設けて、複数個を組み合わせて前記柱を矩形に包囲した第十発明の巾木材と、組み合わせて矩形を呈する前記巾木材の対向する背面の前記セパレータ掛止部に両端を掛止したセパレータと、前記巾木材が呈する矩形内に打設して硬化したコンリートと、からなる、柱下部の構造を提供する。
本願の第十二発明は、第十一発明の柱下部の構造の構築方法であって、前記既存の柱の表面から所定の間隔を設けて、長尺状の第一桟木を組み合わせて前記柱を矩形に包囲して床面に固定し、前記巾木材を組み合わせて、前記第一桟木の上面から前記折返部を前記柱側に突出して前記第一桟木上に配置して前記柱を矩形に包囲するとともに、長尺状の第二桟木を、前記巾木材の前記表面側に当接して前記第一桟木上に固定し、前記セパレータを、矩形を呈する前記巾木材の対向する背面の前記セパレータ掛止部に掛止し、前記巾木材が呈する矩形内にコンクリートを打設して硬化し、前記第二桟木及び前記第一桟木を撤去することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、上記した課題を解決するための手段により、次のような効果の少なくとも一つを得ることができる。
(1)型枠工事や左官工事が削減されることで、工程数や各工種間の調整が少なくなり、工数削減・工期短縮となる。
(2)巾木材は従来の塗布剤の塗布が不要なため、施工後の塗布剤の剥離等による修理・補修が不要である。
(3)柱や壁の下部は巾木材が表面に表れているため、意匠性に優れ、作業者の技能レベルによって完成度や見栄えにバラつきが生じることがない。
(4)柱や壁の下部は巾木材で覆われることでガードパイプも不要であり、その分のスペースを広く利用することができる。
(5)セパレータ及びセパレータ掛止部を介して巾木材とコンクリートが一体となっており、巾木材が剥がれるおそれがない。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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