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公開番号
2025124499
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-26
出願番号
2024020599
出願日
2024-02-14
発明の名称
表面保護フィルム
出願人
株式会社サンエー化研
代理人
個人
,
個人
主分類
C09J
7/24 20180101AFI20250819BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】
本発明は、被着体であるステンレス板やアルミ板の表面状態によらずレーザー加工できる表面保護フィルムを提供することを課題する。
【解決手段】
基材層、及び前記基材層の少なくとも一方の面に積層される粘着層を有する表面保護フィルムにおいて、前記基材層は、少なくとも1層のレーザー光吸収層を含み、前記粘着層は、アクリル系樹脂を主成分として、硬化剤を含まず、そのSUS板304に対する粘着力が、2.0~10.0N/25mmの範囲であり、その23℃の貯蔵弾性率が0.05~0.40MPaの範囲であり、その80℃における損失正接(tanα)が、0.30~0.70の範囲である表面保護フィルムとする。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
基材層、及び前記基材層の少なくとも一方の面に積層される粘着層を有する表面保護フィルムにおいて、前記基材層は、少なくとも1層のレーザー光吸収層を含み、前記粘着層は、アクリル系樹脂を主成分として、硬化剤を含まず、そのSUS板304に対する粘着力が、2.0~10.0N/25mmの範囲であり、その23℃の貯蔵弾性率が0.05~0.40MPaの範囲であり、その80℃における損失正接(tanα)が、0.30~0.70の範囲である表面保護フィルム。
続きを表示(約 400 文字)
【請求項2】
前記少なくとも1層のレーザー光吸収層が、レーザー光吸収剤を含む樹脂層である請求項1に記載の表面保護フィルム。
【請求項3】
前記樹脂層の樹脂が、ポリオレフィン系樹脂である請求項2に記載の表面保護フィルム。
【請求項4】
前記基材層は、酸化チタンを含有するレーザー光吸収剤を有する前記レーザー光吸収層と、カーボンブラックを含有するレーザー光吸収剤を有する前記レーザー光吸収層と、を少なくとも備えている請求項1に記載の表面保護フィルム。
【請求項5】
粘着層の厚さが、6μmから15μmである請求項1~4のいずれか1つに記載の表面保護フィルム。
【請求項6】
表面保護フィルムが、レーザー光により加工される金属板の表面を保護するために一時的に貼着される表面保護フィルムである請求項1に記載の表面保護フィルム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、表面保護フィルムに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
白色レーザー吸収層を有する基材フィルムと、前記基材フィルムの少なくとも一方の面に配置された粘着層とを有するレーザー加工用保護フィルムであって、前記レーザー吸収層が、レーザー吸収剤としての酸化チタンと、分散剤としての有機酸マグネシウム及び有機酸亜鉛とを含有するレーザー加工用保護フィルムが知られている(特許文献1参照)。粘着層を形成する粘着剤としては、合成ゴム系粘着剤、天然ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤などが挙げられている。
【0003】
2-エチルヘキシルアクリレート/酢酸ビニル/アクリル酸を100/80/5の質量比で含むモノマー混合物を、ベンゾイルパーオキサイド(重合開始剤)を用いてトルエン中で重合させ、重量平均分子量60×104のアクリル系ポリマーを得、このアクリル系ポリマー100部に対し、エポキシ系架橋剤(三菱瓦斯化学株式会社製、商品名「テトラッドC」)2部を加えて混合して得たアクリル系粘着剤組成物P1を、乾燥後の厚みが4μmとなるように塗布して乾燥させたアクリル系粘着剤層を有する粘着フィルムが知られている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-6379号公報
特開2013-18964号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1及び2に記載されたフィルムを、被着体に貼着してレーザー加工したとき、優れたレーザーカット性があることが記載されているものの、その評価は、被着体が1mmのSUS板であり、被着体がより厚いSUS板をレーザー加工した場合には、フィルムのはがれやめくれが発生するという問題があった。そのような場合、レーザーやアシストガスの出力を下げ、加工速度を下げて対応していた。
本発明は、被着体が厚い場合でも、レーザー等の出力を下げることなく、加工速度を調節しなくてもフィルムのはがれやめくれが発生しないレーザー加工用の表面保護フィルムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、基材層と粘着層からなる表面保護フィルムにおいて、粘着層を、アクリル系樹脂を主成分として、硬化剤を含まず、その粘着力、貯蔵弾性率、損失正接を特定の範囲とすることにより、上記課題を解決できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、基材層、及び前記基材層の少なくとも一方の面に積層される粘着層を有する表面保護フィルムにおいて、前記基材層は、少なくとも1層のレーザー光吸収層を含み、前記粘着層は、アクリル系樹脂を主成分として、硬化剤を含まず、そのSUS板304に対する粘着力が、2.0~10.0N/25mmの範囲であり、その23℃の貯蔵弾性率が0.05~0.40MPaの範囲であり、その80℃における損失正接(tanα)が、0.30~0.70の範囲である表面保護フィルムに関する。
さらに、本発明の表面保護フィルムに用いられる少なくとも1層のレーザー光吸収層が、レーザー光吸収剤を含む樹脂層であるのが好ましい。
さらに、本発明の表面保護フィルムに用いられる樹脂層の樹脂が、ポリオレフィン系樹脂であるのが好ましい。
さらに、本発明の表面保護フィルムに用いられる前記基材層は、酸化チタンを含有するレーザー光吸収剤を有する前記レーザー光吸収層と、カーボンブラックを含有するレーザー光吸収剤を有する前記レーザー光吸収層と、を少なくとも備えていてもよい。
さらに、本発明の表面保護フィルムの粘着層の厚さが、6μmから15μmであるのが好ましい。
さらに、本発明の表面保護フィルムが、レーザー光により加工される金属板の表面を保護するために一時的に貼着される表面保護フィルムであるのが好ましい。
【発明の効果】
【0008】
本発明の表面保護フィルムを用いることによって、本発明の表面保護フィルムを貼付した被着体を、厚い被着体であってもレーザー出力や加工速度を調節しなくても切断面にバリが発生しないレーザー加工できるという効果を奏する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の表面保護フィルムは、基材層、及び前記基材層の少なくとも一方の面に積層される粘着層を有する表面保護フィルムであって、前記基材層は、少なくとも1層のレーザー光吸収層を含む。
【0010】
前記基材層を構成する樹脂としては、表面保護フィルムとして被着体への貼り合せ適性、また剥離作業のし易いある程度の柔軟性とコシを有し、また、レーザー加工時にレーザー光エネルギーによって比較的容易に溶融、焼失することが望ましい。そのような樹脂として、具体的には、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂などが好適に用いられ、特にポリオレフィン系樹脂が好ましい。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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