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公開番号
2025118544
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-13
出願番号
2025010776
出願日
2025-01-24
発明の名称
粉末組成物、粉末組成物を用いて粉末床溶融結合方式によって三次元造形物を製造する方法、および三次元造形物
出願人
東レ株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
B29C
64/153 20170101AFI20250805BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約
【課題】ビーム波長が400nm~2000nmのレーザー光を効果的に吸収する粉末組成物を提供する。
【解決手段】(A)D50粒子径1μm~100μm、真球度80以上の熱可塑性樹脂粉末および(B)熱吸収材0.02重量%以上2重量%以下で構成される粉末組成物であって、ビーム波長が400nm~2000nmのレーザー光を使用する粉末床溶融結合方式造形に使用する粉末組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
(A)D50粒子径1μm~100μm、真球度80以上の熱可塑性樹脂粉末および(B)熱吸収材0.02重量%以上2重量%以下で構成される粉末組成物であって、ビーム波長が400nm~2000nmのレーザー光を使用する粉末床溶融結合方式造形に使用する粉末組成物。
続きを表示(約 590 文字)
【請求項2】
前記粉末組成物が熱吸収材と熱可塑性樹脂粉末の粉体混合によって得られる請求項1に記載の粉末組成物。
【請求項3】
9500cm
-1
の近赤外光の透過率が40%以下である請求項1に記載の粉末組成物。
【請求項4】
安息角が40度以下である請求項1に記載の粉末組成物。
【請求項5】
熱可塑性樹脂粉末を構成する熱可塑性樹脂がポリアミドである請求項1に記載の粉末組成物。
【請求項6】
前記熱吸収材がカーボンブラックである請求項1に記載の粉末組成物。
【請求項7】
前記熱吸収材のD50粒子径が100nm~1000nmである請求項1に記載の粉末組成物。
【請求項8】
ビーム波長が400nm~2000nmのレーザー光がファイバーレーザーによるレーザー光である請求項1に記載の粉末組成物。
【請求項9】
前記粉末組成物に対して、強化フィラー5重量%以上60重量%以下を含む請求項1に記載の粉末組成物。
【請求項10】
請求項1~9のいずれかに記載の粉末組成物を用いて、ビーム波長が400nm~2000nmのレーザー光を照射し、粉末床溶融結合方式により三次元造形物を製造する方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビーム波長が400nm~2000nmのレーザー光を使用する粉末床溶融結合方式造形に使用するための粉末組成物、およびその粉末組成物を用いて三次元造形を行う三次元造形物の製造方法、および三次元造形物に関するものである。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
三次元造形物を得る造形方式の一つとして粉末床溶融結合方式が知られている。粉末床溶融結合方式による造形は、原料として一般的に金属粉末や熱可塑性樹脂粉末が使用される。中でも原料粉末が敷き詰められた造形層に選択的にレーザー光を照射させることで原料を溶融させる選択的レーザー焼結方式によって三次元造形物が得られる。粉末床溶融結合方式用の特徴としては、選択的にレーザー光を照射できることで機械強度の強い造形や、サポート部材を必要としないことから精密造形に適しており、航空機、鉄道や自動車などの産業用途、精密機械や医療機器での活用が進んでいる。
【0003】
選択的レーザー焼結方式では、熱可塑性樹脂粉末を効果的に溶融できる観点から、約10000nmの波長を有する炭酸ガスレーザーが使用される。一方で近年は、造形速度を向上する検討が精力的に行われており、中でも波長域が約1/10倍でレーザー自体が高出力であり、レーザー光の伝送に複雑な装置構造を要しない理由で、高速化が期待できる近赤外光を利用したファイバーレーザーの活用が開示されている(特許文献1)。しかしながら、熱可塑性樹脂粉末は、一般的にファイバーレーザーを吸収しにくいため、特許文献2では、ファイバーレーザーの吸収性を向上させるために、カーボンブラックを熱可塑性樹脂粉末に混合する製造方法について開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
CN-A-106626379
US-A-20210403714
国際公開第2016/104140号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、ファーバーレーザーをレーザー光として使用する粉末床溶融結合方式造形に使用するために、ビーム波長が400nm~2000nmのレーザー光を効果的に吸収する粉末組成物を得ることである。特許文献2には、カーボンブラックを熱可塑性樹脂粉末より均一に分散させる技術が記載されているが、熱可塑性樹脂粉末が不定形であることから、カーボンブラックの分散性に限界があり、また、製造工程も複雑である。特許文献3では、真球状のポリアミド微粒子にカーボンブラックを内包させた三次元造形用粉末を得ており、内包させることでカーボンブラックの凝集や分離を防ぐことができることを特徴としているが、好ましいレーザー光の種類や、近赤外光の吸収性については記載されていない。
【0006】
そこで、本発明は、真球度の高いポリアミド微粒子と熱吸収材を含む粉末組成物とすることで、熱吸収材を均一にポリアミド微粒子に分散させることができ、該粉末組成物を、ファイバーレーザーをレーザー光として使用する粉末床溶融結合方式に適用した際に、効果的にレーザー光を吸収することができる粉末組成物の提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は次の構成を有する。
<1>(A)D50粒子径1μm~100μm、真球度80以上の熱可塑性樹脂粉末および(B)熱吸収材0.02重量%以上2重量%以下で構成される粉末組成物であって、ビーム波長が400nm~2000nmのレーザー光を使用する粉末床溶融結合方式造形に使用する粉末組成物。
<2>前記粉末組成物が熱吸収材と熱可塑性樹脂粉末の粉体混合によって得られる<1>に記載の粉末組成物。
<3>9500cm
-1
の近赤外光の透過率が40%以下である<1>または<2>に記載の粉末組成物。
<4>安息角が40度以下である<1>~<3>のいずれかに記載の粉末組成物。
<5>熱可塑性樹脂粉末を構成する熱可塑性樹脂がポリアミドである<1>~<4>のいずれかに記載の粉末組成物。
<6>前記熱吸収材がカーボンブラックである<1>~<5>のいずれかに記載の粉末組成物。
<7>前記熱吸収材のD50粒子径が100nm~1000nmである<1>~<6>のいずれかに記載の粉末組成物。
<8>ビーム波長が400nm~2000nmのレーザー光がファイバーレーザーによるレーザー光である<1>~<7>のいずれかに記載の粉末組成物。
<9>前記粉末組成物に対して、強化フィラー5重量%以上60重量%以下を含む<1>~<8>のいずれかに記載の粉末組成物。
<10><1>~<9>のいずれかに記載の粉末組成物を用いて、ビーム波長が400nm~2000nmのレーザー光を照射し、粉末床溶融結合方式により三次元造形物を製造する方法。
<11>ビーム波長が400nm~2000nmのレーザー光を照射する粉末床溶融結合方式によって得られる三次元造形物であって、少なくとも(A)熱可塑性樹脂と、(B)熱吸収材0.02重量%以上2重量%以下を含み、表面粗度が20μm以下である三次元造形物。
<12>自動車用部品、航空宇宙用部品またはロボット用部品に使用される<11>に記載の三次元造形物。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、真球度の高いポリアミド微粒子と熱吸収材を含む粉末組成物であって、簡便な方法で熱吸収材がポリアミド微粒子に均一に分散された粉末組成物を得ることができ、また、少量の熱吸収材添加でも効果的に近赤外光を吸収できる粉末組成物を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明における三次元造形物の製造装置の一例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明における熱可塑性樹脂は、粉末床溶融結合方式によって三次元造形物を製造するのに適した熱可塑性樹脂であり、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルスルホン、ポリテトラフルオロエチレンまたはそれらの混合物などが挙げられる。得られる三次元造形物が耐熱性に優れ、また、融点と結晶化温度の差が明確で造形性、再現性に優れるという点でポリエステル、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイドが好ましく、粉末床溶融結合方式による最適な造形温度領域の点からポリアミドがより好ましい。
(【0011】以降は省略されています)
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