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公開番号2025111262
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-30
出願番号2024005582
出願日2024-01-17
発明の名称水溶性プリフラックス、プリント配線基板、および、プリント配線基板の製造方法
出願人株式会社タムラ製作所
代理人弁理士法人樹之下知的財産事務所
主分類C23C 26/00 20060101AFI20250723BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】外観均一性およびリペア性が優れる有機被膜を形成できる水溶性プリフラックスを提供すること。
【解決手段】(A)イミダゾール化合物と、(B)モノカルボン酸と、(C)ジカルボン酸と、(D)水とを含有する、水溶性プリフラックス。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)イミダゾール化合物と、(B)モノカルボン酸と、(C)ジカルボン酸と、(D)水とを含有する、
水溶性プリフラックス。
続きを表示(約 550 文字)【請求項2】
請求項1に記載の水溶性プリフラックスにおいて、
前記(C)成分が、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、およびリンゴ酸からなる群から選択される少なくとも1つである、
水溶性プリフラックス。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の水溶性プリフラックスにおいて、
前記(A)成分の配合量が、前記水溶性プリフラックス100質量%に対して、0.02質量%以上1質量%以下である、
前記(C)成分の配合量が、前記水溶性プリフラックス100質量%に対して、0.03質量%以上1質量%以下である、
水溶性プリフラックス。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載の水溶性プリフラックスにおいて、
ハロゲン化合物を含有しない、
水溶性プリフラックス。
【請求項5】
請求項1または請求項2に記載の水溶性プリフラックスにより電極端子上に有機被膜が形成されている、
プリント配線基板。
【請求項6】
請求項1または請求項2に記載の水溶性プリフラックスを用いて、プリント配線基板の電極端子上に有機被膜を形成する工程を備える、
プリント配線基板の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水溶性プリフラックス、プリント配線基板、および、プリント配線基板の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
プリント配線基板は、ソルダーレジスト被膜が形成された状態で流通する場合が多い。このような場合、プリント配線基板の大部分はソルダーレジスト被膜に覆われている。しかしながら、電子部品を搭載するために電極端子(ランド)には、ソルダーレジスト被膜が存在しない。そのため、プリント配線基板を流通する際や保管する際に、電極端子の表面が酸化されやすい。そこで、プリント配線基板の電極端子には、電極端子の表面の酸化を防止するために、電極端子の表面に金メッキ処理が施される場合がある。しかしながら、金メッキ処理には貴金属を使用するためにコストが高くなるという問題がある。そこで、プリント配線基板においては、金メッキ処理に代えて、水溶性プリフラックスにより電極端子の表面に有機被膜を形成する方法が採用されている(例えば、特許文献1)。
【0003】
水溶性プリフラックス(以下、OSPと称する場合がある)やメッキ処理等の銅箔保護を目的とした表面処理工程は、プリント配線基板の製造の最終工程にある。特に、OSPを含む表面処理には 銅箔の輸送時の湿度などからの保護するため、或いは、納入後の実装はんだ付け工程で受ける熱処理から銅箔の再酸化を防ぐため、外観均一性が要求される。
しかしながら、OSPは、イミダゾール系の有機材料を銅箔上に、0.12μmから0.5μm程度の非常に薄い塗膜として形成する。また、OSPは、例えば温度40℃から45℃に温調されたOSP薬液中に浸漬法で処理する。そのため、必ず液切り工程があり、液切り工程で残留した薬液の接触時間ばらつきなどを受けて外観ムラの不具合が発生する場合がある。
そこで、ハロゲン成分を添加することで副次的に外観均一性を確保していたが、背反で剥離剤に対するリペア性が悪くなる課題があった。このように、ハロゲン成分以外に、外観均一性を向上できる材料が要求されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平6-322551号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、外観均一性およびリペア性が優れる有機被膜を形成できる水溶性プリフラックス、プリント配線基板、および、プリント配線基板の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、以下に示す水溶性プリフラックス、プリント配線基板、および、プリント配線基板の製造方法が提供される。
[1] (A)イミダゾール化合物と、(B)モノカルボン酸と、(C)ジカルボン酸と、(D)水とを含有する、
水溶性プリフラックス。
[2] [1]に記載の水溶性プリフラックスにおいて、
前記(C)成分が、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、およびリンゴ酸からなる群から選択される少なくとも1つである、
水溶性プリフラックス。
[3] [1]または[2]に記載の水溶性プリフラックスにおいて、
前記(A)成分の配合量が、前記水溶性プリフラックス100質量%に対して、0.02質量%以上1質量%以下である、
前記(C)成分の配合量が、前記水溶性プリフラックス100質量%に対して、0.03質量%以上1質量%以下である、
水溶性プリフラックス。
[4] [1]から[3]のいずれかに記載の水溶性プリフラックスにおいて、
ハロゲン化合物を含有しない、
水溶性プリフラックス。
[5] [1]から[4]のいずれかに記載の水溶性プリフラックスにより電極端子上に有機被膜が形成されている、
プリント配線基板。
[6] [1]から[4]のいずれかに記載の水溶性プリフラックスを用いて、プリント配線基板の電極端子上に有機被膜を形成する工程を備える、
プリント配線基板の製造方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、外観均一性およびリペア性が優れる有機被膜を形成できる水溶性プリフラックス、プリント配線基板、および、プリント配線基板の製造方法を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[水溶性プリフラックス]
まず、本実施形態に係る水溶性フラックス組成物について説明する。本実施形態に係る水溶性プリフラックスは、以下説明する(A)イミダゾール化合物、(B)モノカルボン酸、(C)ジカルボン酸、および(D)水を含有するものである。
【0009】
[(A)成分]
本実施形態に用いる(A)イミダゾール化合物としては、イミダゾール類、およびベンズイミダゾール類が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
イミダゾール類としては、2-ペンチルイミダゾール、2-ウンデシル-4-メチルイミダゾール、2,4-ジメチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、2-トルイルイミダゾール、2-フェニル-4-メチルイミダゾール、2-フェニル-4-ベンジルイミダゾール、2-フェニル-4-メチル-5-ベンジルイミダゾール、2,4-ジフェニルイミダゾール、2,4,5-トリフェニルイミダゾール、2-ベンジルイミダゾール、2-ベンジル-4-メチルイミダゾール、2-フェニルエチルイミダゾール、2-(2-フェニルエチル)イミダゾール、および2-(2-フェニルペンチル)イミダゾールなどが挙げられる。これらの中でも、有機被膜の膜厚をより厚くするという観点から、2,4-ジフェニルイミダゾールが好ましい。
【0010】
ベンズイミダゾール類としては、2-プロピルベンズイミダゾール、2-ペンチルベンズイミダゾール、2-オクチルベンズイミダゾール、2-ノニルベンズイミダゾール、2-ヘキシル-5-メチルベンズイミダゾール、2-(2-メチルプロピル)ベンズイミダゾール、2-(1-エチルプロピル)ベンズイミダゾール、2-(1-エチルペンチル)ベンズイミダゾール、2-シクロヘキシルベンズイミダゾール、2-(2-シクロヘキシルエチル)ベンズイミダゾール、2-(5-シクロヘキシルペンチル)、2-フェニルベンズイミダゾール、2-フェニル-5-メチルベンズイミダゾール、2-ベンジルベンズイミダゾール、2-(2-フェニルエチル)ベンズイミダゾール、2-(5-フェニルペンチル)ベンズイミダゾール、2-(3-フェニルプロピル)-5-メチルベンズイミダゾール、2-(4-クロロベンジル)ベンズイミダゾール、2-(3,4-ジクロロベンジル)ベンズイミダゾール、2-(2,4-ジクロロベンジル)ベンズイミダゾール、2-(メルカプトメチル)ベンズイミダゾール、2-(2-アミノエチル)ベンズイミダゾール、2,2’-エチレンジベンズイミダゾール、2-(1-ナフチルメチル)ベンズイミダゾール、2-(2-ピリジル)ベンズイミダゾール、2-(2-フェニルビニル)ベンズイミダゾール、2-(フェノキシメチル)ベンズイミダゾール、および2-(フェノキシメチル)-5-メチルベンズイミダゾールなどが挙げられる。
(【0011】以降は省略されています)

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