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公開番号2025105455
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-10
出願番号2024188125
出願日2024-10-25
発明の名称SiCインゴット及びSiC基板の製造方法
出願人株式会社レゾナック
代理人個人,個人,個人
主分類C30B 29/36 20060101AFI20250703BHJP(結晶成長)
要約【課題】品質と加工性を両立できる、SiCインゴットを提供することを目的とする。
【解決手段】このSiCインゴットは、ステップフロー成長領域と、ファセットと、を有する。中心を通り<11-20>方向に沿った切断面において、前記ファセットと前記ステップフロー成長領域との内側境界は、結晶成長方向に対して[-1-120]方向に傾く第1斜面と、前記結晶成長方向に対して[11-20]方向に傾く第2斜面と、を有する。前記第1斜面と前記第2斜面との変曲点は、インゴット長の中心位置より、Si面側の第1端側にある。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ステップフロー成長領域と、ファセットと、を有し、
中心を通り<11-20>方向に沿った切断面において、前記ファセットと前記ステップフロー成長領域との内側境界は、結晶成長方向に対して[-1-120]方向に傾く第1斜面と、前記結晶成長方向に対して[11-20]方向に傾く第2斜面と、を有し、
前記第1斜面と前記第2斜面との変曲点は、インゴット長の中心位置より、Si面又はSi面からオフセット角だけ傾いた面である第1端側にある、SiCインゴット。
続きを表示(約 680 文字)【請求項2】
前記第1斜面と前記第2斜面との変曲点は、前記第1端から前記結晶成長方向に前記インゴット長の40%だけシフトした位置より、前記第1端側にある、請求項1に記載のSiCインゴット。
【請求項3】
前記第1斜面は、前記第2斜面より前記第1端の近くにある、請求項1に記載のSiCインゴット。
【請求項4】
前記第1斜面の前記結晶成長方向に対する傾斜角は、前記第2斜面の前記結晶成長方向に対する傾斜角より小さい、請求項1に記載のSiCインゴット。
【請求項5】
前記第1斜面及び前記第2斜面は、前記結晶成長方向に対する傾斜角の絶対値が5°以上である部分を含む、請求項1に記載のSiCインゴット。
【請求項6】
前記第1斜面と前記第2斜面とのうち少なくとも一方は、前記結晶成長方向に対する傾斜角の絶対値が15°以上である部分を含む、請求項1に記載のSiCインゴット。
【請求項7】
前記ファセットは、<11-20>方向の中心を通り<11-20>方向と直交する面より[11-20]方向に位置する、請求項1に記載のSiCインゴット。
【請求項8】
前記インゴット長が10mm以上である、請求項1に記載のSiCインゴット。
【請求項9】
直径が145mm以上である、請求項1に記載のSiCインゴット。
【請求項10】
直径が195mm以上である、請求項1に記載のSiCインゴット。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、SiCインゴット及びSiC基板の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
炭化珪素(SiC)は、シリコン(Si)に比べて絶縁破壊電界が1桁大きく、バンドギャップが3倍大きい。また、炭化珪素(SiC)は、シリコン(Si)に比べて熱伝導率が3倍程度高い等の特性を有する。そのため炭化珪素(SiC)は、パワーデバイス、高周波デバイス、高温動作デバイス等への応用が期待されている。このため、近年、上記のような半導体デバイスにSiCエピタキシャルウェハが用いられるようになっている。
【0003】
SiCエピタキシャルウェハは、SiC基板の表面にSiCエピタキシャル層を積層することで得られる。以下、SiCエピタキシャル層を積層する前の基板をSiC基板と称し、SiCエピタキシャル層を積層した後の基板をSiCエピタキシャルウェハと称する。SiC基板は、SiCインゴットから切り出される。SiCインゴットは、種結晶上に、SiC単結晶が結晶成長したものである。
【0004】
例えば、特許文献1に記載のように、SiCインゴットを作製する際に、SiCインゴットにはファセットが形成される。SiCインゴットを結晶成長する際、結晶成長面の一部はc面と平行になり、結晶成長面にc面と平行な面が露出する。このc面と平行な面は、ステップフロー成長するその他の結晶成長面と結晶成長の様式が異なる。ステップフロー成長した部分とは異なる様式で結晶成長した部分がファセットである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第6050053号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ファセットは、ステップフロー成長した部分より抵抗値が低い。ファセットでは、相対的に窒素の取り込み量が増えるためである。ファセットとステップフロー成長領域との比抵抗の違いは、レーザー加工や放電加工に悪影響を及ぼす。例えば、レーザーでSiCインゴットにクラックを入れ、SiCインゴットからSiC基板を切り出す場合、ファセットとステップフロー成長領域との境界で、レーザー出力の変更が必要になる。レーザー出力の変更の回数が増えるほど、加工のスループットが低下する。一方で、特に成長序盤においてファセットが小さくなりすぎると、ファセット内部に貫通螺旋転位(TSD)を十分導入できなくなり、異種多形が発生しやすくなる。
【0007】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、結晶の品質と加工しやすさを両立するSiCインゴット、及び、そのSiCインゴットを用いたSiC基板の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を提供する。
【0009】
(1)第1の態様にかかるSiCインゴットは、ステップフロー成長領域と、ファセットと、を有する。このSiCインゴットは、中心を通り<11-20>方向に沿った切断面において、前記ファセットと前記ステップフロー成長領域との内側境界は、結晶成長方向に対して[-1-120]方向に傾く第1斜面と、前記結晶成長方向に対して[11-20]方向に傾く第2斜面と、を有する。前記第1斜面と前記第2斜面との変曲点は、インゴット長の中心位置より、Si面又はSi面からオフセット角だけ傾いた面である第1端側にある。
【0010】
(2)上記(1)の態様にかかるSiCインゴットにおいて、前記第1斜面と前記第2斜面との変曲点は、前記第1端から前記結晶成長方向に前記インゴット長の40%だけシフトした位置より、前記第1端側にあってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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