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公開番号2025105183
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-10
出願番号2023223551
出願日2023-12-28
発明の名称はんだ合金、はんだボール、はんだペースト、およびはんだ継手
出願人千住金属工業株式会社
代理人個人
主分類B23K 35/26 20060101AFI20250703BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】優れた耐ヒートサイクル性、および耐落下衝撃性を有し、未融合、チップ立ち、および変色が抑制されることにより実装性に優れるはんだ合金、はんだペースト、はんだボール、およびはんだ継手を提供する。
【解決手段】はんだ合金は、Ag:0.8~2.5%、Cu:0.1~1.0%、Ni:0.03~0.07%、Ge:0.006~0.014%、Co:0.001~0.030%以下、および残部がSnからなる合金組成を有する。好ましくは、合金組成は、更に、質量%で、Ga、As、Pd、Mn、In、Zn、Zr、およびMgの少なくとも1種を合計で0.1%以下の量を含有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
質量%で、Ag:0.8~2.5%、Cu:0.1~1.0%、Ni:0.03~0.07%、Ge:0.006~0.014%、Co:0.001~0.030%、および残部がSnからなる合金組成を有することを特徴とするはんだ合金。
続きを表示(約 520 文字)【請求項2】
前記合金組成は、更に、質量%で、Ga、As、Pd、Mn、In、Zn、Zr、およびMgの少なくとも1種を合計で0.1%以下の量を含有する、請求項1に記載のはんだ合金。
【請求項3】
前記合金組成は、下記(1)式を満たす、請求項1または2に記載のはんだ合金。
400000≦Ag/(Cu×Ni×Ge×Co)≦1458334 (1)
2.50≦Ni/Co≦8.40 (2)
0.000168≦Ag×Cu×Ni×Co≦0.004900 (3)
上記(1)~(3)式中、Ag、Cu、Ni、Ge、およびCoは、各々前記はんだ合金の質量%としての含有量である。
【請求項4】
請求項1または2に記載のはんだ合金を有することを特徴とするはんだボール。
【請求項5】
請求項1または2に記載のはんだ合金を有することを特徴とするはんだペースト。
【請求項6】
請求項1または2に記載のはんだ合金を有することを特徴とするはんだ継手。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、はんだ合金、はんだボール、はんだペースト、およびはんだ継手に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
近年、電子機器は、高集積化、大容量化、高速化が要求されている。例えばBGA(Ball Grid Array)などの半導体パッケージが用いられており、半導体チップレベルでの高集積化、高機能化が図られている。
【0003】
BGAのような微小電極では、はんだボールを用いてはんだバンプが形成される。はんだボールを用いる場合には、例えば、粘着性のフラックスを微小電極に塗布し、フラックスが塗布された電極上にはんだボールを載置する。その後、リフロー炉で加熱してはんだボールが溶融し、溶融はんだが微小電極と濡れることにより、微小電極にはんだバンプが形成される。このように、はんだボールを用いる場合には、電極との濡れ性が求められている。
【0004】
はんだバンプを形成するはんだ合金として、従来からSn-Ag-Cuはんだ合金が広く用いられている。このはんだ合金は汎用性が高く、はんだボールやはんだペーストなどの種々の形態で使用されている。しかし、このはんだ合金は、汎用性が高いものの、はんだボールやはんだペーストなどの用途により、更に向上しなければならない特性がある。そこで、従来から広く使用されてきたSn-Ag-Cuはんだ合金に関して、用途に応じて特性を改善するために種々の検討がなされている。
【0005】
特許文献1には、Sn-Ag-Cuはんだ合金の耐振動性を改善するため、Niが必須元素であるとともに、CoおよびGeを任意元素として含有してもよい自動車搭載電子部材用はんだ合金が開示されている。特許文献1には、耐振動性を評価する繰り返し曲げ試験を行うと、合金組成に応じて、金属間化合物層またははんだ合金の領域内で亀裂が発生することが開示されている。
【0006】
そこで、特許文献1には、金属間化合物層での破断の進行を抑制するため、Cuより原子半径の小さい原子種であるNiやCoがSnCu化合物のCuと置換されることにより、金属間化合物層の歪を緩和することができることが開示されている。また、はんだ合金の領域内での破断の進行を抑制するため、Fe、Ni、Coを添加することが開示されている。
【0007】
特許文献2には、シェア強度が向上し、未融合を抑制するため、Sn-Ag-Cuはんだ合金に必須元素としてNiおよびGeを含有し、任意元素としてCoを含有するはんだ合金が開示されている。また、特許文献2には、Ag、CuおよびNi含有量と、Ge含有量とのバランスが未融合の抑制に起因することが開示されている。さらに、特許文献2には、CuとSnの化合物の微細化と固溶強化によりシェア強度が向上することが開示されている。
【0008】
特許文献3には、Ni食われとボイドの発生を抑制するために、Sn-Ag-Cu-Ni-Co-Geはんだ合金において、各構成元素の関係式が規定されたはんだ合金が開示されている。特許文献3には、各構成元素が所定の関係式を満たすことにより、Niの拡散を抑制するとともに、溶融はんだ内に発生するボイドを排出しやすくなることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2007-237252号公報
特許第6928284号公報
特許第6700568号公報
特開2001-58286号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
特許文献1には、繰り返し曲げ特性の結果が最も優れるはんだ合金として、Sn-Ag-Cu-Ni-Fe-Co-はんだ合金、およびSn-Ag-Cu-Ni-Fe-Co-Ge-(P)はんだ合金が開示されている。特許文献1の段落0036~0037には、微量のFeを含有させることにより、初晶の核として多量のFeSn

金属間化合物が生成し、デンドライト構造が微細化され、耐振動性を評価する繰り返し曲げ試験において、優れた結果を示す、とされている。また、特許文献1の段落0038~0039には、Ni、Co、およびFeを含有する場合には、SnCu金属間化合物層の厚さが薄くなり、かつ均一成長していることが開示されている。さらに、特許文献1の段落0056には、はんだ表面の変色を抑制するため、Geを添加してもよいことが開示されている。
(【0011】以降は省略されています)

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