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公開番号2025102374
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-08
出願番号2023219787
出願日2023-12-26
発明の名称銅含有リサイクル原料から臭素化合物を除去し且つ銅を精製する方法
出願人財團法人金屬工業研究發展中心,METAL INDUSTRIES RESEARCH & DEVELOPMENT CENTRE
代理人弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類C22B 15/14 20060101AFI20250701BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】銅含有リサイクル原料から臭素化合物を除去し且つ銅を精製する方法を提供する。
【解決手段】銅及び臭素化合物を含む銅含有リサイクル原料に対して低温熱分解を行うことで臭素化合物により形成される臭化水素ガスと銅を含む処理待ち銅粉末とに分離し、臭化水素ガスを金属酸化物と反応させて金属臭素化合物の固体を形成し、処理待ち銅粉末に対して加熱純化処理を行うことで、処理待ち銅粉末の中の銅を溶融させて液体の銅に変化させて不純物を含む熔湯を得て、スラグ除去剤を投入して熔湯の中にある液体の銅以外の物質とスラグ除去剤とにより液体の銅の上に浮き上がるスラグ相層を形成させてから、スラグ相層を除去することで液体の銅を分離させて高純度の銅として精製する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
銅及び臭素化合物を含む銅含有リサイクル原料に対して低温熱分解を行うことで前記臭素化合物により形成される臭化水素ガスと前記銅を含む処理待ち銅粉末とに分離し、
前記臭化水素ガスを金属酸化物と反応させて金属臭素化合物の固体を形成し、前記処理待ち銅粉末に対して加熱純化処理を行うことで、前記処理待ち銅粉末の中の前記銅を溶融させて液体の銅に変化させて不純物を含む熔湯を得て、
前記熔湯にスラグ除去剤を投入して前記熔湯の中にある前記液体の銅以外の物質と前記スラグ除去剤とにより前記液体の銅の上に浮き上がるスラグ相層を形成させてから、前記スラグ相層を除去することで前記液体の銅を分離させることを特徴とする銅含有リサイクル原料から臭素化合物を除去し且つ銅を精製する方法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記低温熱分解処理は、300℃~500℃の温度範囲内で行われることを特徴とする請求項1に記載の銅含有リサイクル原料から臭素化合物を除去し且つ銅を精製する方法。
【請求項3】
前記処理待ち銅粉末において臭素が占めるパーセンテージは0.0073%以下であることを特徴とする請求項1に記載の銅含有リサイクル原料から臭素化合物を除去し且つ銅を精製する方法。
【請求項4】
前記臭素化合物は臭素系難燃剤であることを特徴とする請求項1に記載の銅含有リサイクル原料から臭素化合物を除去し且つ銅を精製する方法。
【請求項5】
前記金属酸化物は砂鉄であることを特徴とする請求項1に記載の銅含有リサイクル原料から臭素化合物を除去し且つ銅を精製する方法。
【請求項6】
前記金属臭素化合物の固体に臭化鉄(II)が含まれることを特徴とする請求項1に記載の銅含有リサイクル原料から臭素化合物を除去し且つ銅を精製する方法。
【請求項7】
前記加熱純化処理においては、誘導溶解法を用いて前記処理待ち銅粉末における前記銅を1200℃以上に加熱して溶融させて液体の銅にすることを特徴とする請求項1に記載の銅含有リサイクル原料から臭素化合物を除去し且つ銅を精製する方法。
【請求項8】
前記加熱純化処理においては、誘導溶解法を用いて前記処理待ち銅粉末における前記銅を1200℃~1700℃の温度範囲内に加熱して溶融させて液体の銅にすることを特徴とする請求項1に記載の銅含有リサイクル原料から臭素化合物を除去し且つ銅を精製する方法。
【請求項9】
前記銅含有リサイクル原料の中にはガラスファイバー布及び樹脂が更に含まれており、前記銅含有リサイクル原料は、廃棄されたプリント回路基板に対してリサイクル処理を行うことで得られたものであり、
前記リサイクル処理には、前記廃棄されたプリント回路基板を粉砕させてなった廃材から、銅を含む廃材を前記銅含有リサイクル原料として選出することが含まれることを特徴とする請求項1に記載の銅含有リサイクル原料から臭素化合物を除去し且つ銅を精製する方法
【請求項10】
前記スラグ相層の成分に、CaO‐SiO

‐MgO‐(Al



)複合相が含まれることを特徴とする請求項9に記載の銅含有リサイクル原料から臭素化合物を除去し且つ銅を精製する方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は電子廃棄物の処理に関し、特に、廃棄されたプリント回路基板に由来する銅含有リサイクル原料の処理方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
廃棄されたプリント回路基板には、銅箔、樹脂、ガラスファイバー布、臭素系難燃剤などの物質が含まれ、廃棄されたプリント回路基板を資源化して回収再利用することは現在の重要な課題であり、特に、廃棄されたプリント回路基板から銅をいかにして回収し、そして廃棄されたプリント回路基板に含まれる臭素系難燃剤による汚染問題をいかにして回避するかが重要視されている。
【0003】
例えば特許文献1には、電子基板の臭素系難燃剤を含む非金属画分を鉄を添加させた水蒸気雰囲気下で熱分解することにより、生成される液体生成物中の有機臭素化合物の脱臭素化を促進するといった、臭素系難燃剤を含む樹脂の熱分解における脱臭素化方法が開示された。また、特許文献2には、漸次に高められた加熱温度と超重力分離技術を利用して、廃棄された電子回路基板の粉からスズ合金液体と鉛基合金液体と亜鉛アルミニウム銅合金液体および粗銅液体を順番に分離させるといった、廃棄された電子回路基板の粉から有価金属を回収する方法が開示された。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020125421A号明細書
米国特許出願公開第2018187285A1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、本発明の目的は銅含有リサイクル原料から臭素化合物を除去し且つ銅を精製する方法を新規に提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成すべく、本発明は銅及び臭素化合物を含む銅含有リサイクル原料に対して低温熱分解を行うことで前記臭素化合物により形成される臭化水素ガスと前記銅を含む処理待ち銅粉末とに分離し、
前記臭化水素ガスを金属酸化物と反応させて金属臭素化合物の固体を形成し、前記処理待ち銅粉末に対して加熱純化処理を行うことで、前記処理待ち銅粉末の中の前記銅を溶融させて液体の銅に変化させて不純物を含む熔湯を得て、
前記熔湯にスラグ除去剤を投入して前記熔湯の中にある前記液体の銅以外の物質と前記スラグ除去剤とにより前記液体の銅の上に浮き上がるスラグ相層を形成させてから、前記スラグ相層を除去することで前記液体の銅を分離させる、銅含有リサイクル原料から臭素化合物を除去し且つ銅を精製する方法を提供する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の方法は臭素化合物を汚染性もしくは危険性のない金属臭素化合物の固体に転換させるだけでなく、銅含有リサイクル原料から銅を回収して高純度の銅を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の銅含有リサイクル原料から臭素化合物を除去し且つ銅を精製する方法が示されるフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下は図面を参照して本発明の銅含有リサイクル原料から臭素化合物を除去し且つ銅を精製する方法の1つの実施例について詳しく説明する。
【0010】
図1は本発明の銅含有リサイクル原料から臭素化合物を除去し且つ銅を精製する方法が示されるフローチャートである。
(【0011】以降は省略されています)

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